2014年01月18日

【仰天人事】

この人事にはニュースを見て本当に仰天しました。ここまでやるかという気持ちです。


『政府は14日、年内140117渡辺恒雄に施行される特定秘密保護法に基づき、特定秘密の指定・解除や、公務員らの適性評価に関する運用基準の
策定にあたって意見を聞く「情報保全諮問会議」の有識者7人を発表した。座長には読売新聞グループ本社会長兼主筆の渡辺恒雄氏を起用。永野秀雄法政大教授(情報公開法)が実務を取り仕切る主査を務める。17日に首相官邸で初会合を開く。

【情報保全諮問会議メンバーの一覧】

 菅義偉官房長官は14日の記者会見で、人選について「安全保障、情報保護、情報公開、公文書管理、法律、報道などそれぞれの分野から意見を聞くため、経験や実績などを参考に判断した」と説明した。

 ただ、読売新聞は特定秘密保護法の必要性を認める論調を展開。永野氏は昨年11月の衆院国家安全保障特別委員会に公明党推薦の参考人として出席し、同法に賛意を示した。同法に反対してきた日弁連情報問題対策委員長、清水勉氏もメンバーに入ったが、全体として政府・与党寄りの構成となったことは否めない。【木下訓明】』(1月14日付毎日新聞)

【原発の読売のドン】

渡辺恒雄氏とはだれもが知る、あの原発推進をあからさまに肯定する読売新聞のドンです。原発推進だけではありません、この新聞社は憲法改正や秘密保護法も新聞社とは思えないような論調で肯定する第四の権力そのもののようなメディアです。そのドンである渡辺氏の度を過ぎた言動は数え上げればきりがないほどです。もちろん若い時には有能な新聞記者だったのかもしれません。しかし今は日本にとって老害以外の何物でもありません。こんな人がまた強圧的な言動で特定秘密保護法の擁護を図るために安倍首相の威を借りて国民の知る権利を封じるべく情報保全諮問会議という首相お手盛りの機関を牛耳る。自分の思い通りに国家のカタチを変えて、国民の知る権利を踏みにじり、戦争が出来る国家建設にまい進し、原子力推進を一層進めていくために情報をコントロールするには、安倍首相は渡辺氏を座長に持ってくるのが最適と考えたのでしょう。おそるべき権力者です。内閣法制庁長官もNHKの経営委員も、とにかく考えられる人事はすべて自分の野望のために舐めつくす。そんな強権的政治手法のひとつか今回の人事だと思います。情報保全諮問会議?冗談でしょう、これはまさに「秘密保全諮問会議」だと思います。


  


2014年01月11日

【細川氏出馬の波紋】

東京都知事選に細川元首相が出馬することになった。


『東京都知事選(2月9日投票)に細川護熙元首相が出馬する方向となったことを受け、安倍晋三首相に「原発ゼロ」を求める小泉純一郎元首相が細川氏をどの程度支援するかが焦点になってきた。小泉氏が積極的に街頭やメディアに露出して支援する可能性について、舛添要一元厚生労働相を担ぐ自民党には警戒感と楽観論が交錯。小泉氏が原発ゼロで「小泉劇場」の再現に乗り出せば「1強」状態にある安倍首相の政権運営に影響を及ぼす可能性もある。【小山由宇、林由紀子、竹内良和】

 関係者によると、東京都の猪瀬直樹前知事が辞職した後の昨年末、小泉氏周辺が菅義偉官房長官に「小泉氏が細川氏を支援する可能性がある」と伝達。党側の石破茂幹事長らにも伝えられたという。党執行部は直後から細川氏の出馬の有無とともに、小泉氏の真意を探り続けた。党幹部は「細川氏は今の若い世代の知名度はそれほどでもないが、小泉氏がつけば舛添氏も危なくなる」と警戒する。

 その小泉氏は昨年11月の日本記者クラブの記者会見で、安倍首相が「原発即ゼロ」にかじを切れば流れができるとし、「こんな運の良い首相はいない」と方針転換を求めた。だが安倍首相はその後、「無責任だ」と反論し、小泉氏の呼びかけを「袖にした」形になっていた。

 首相官邸の関係者は「安倍首相と小泉さんは昨年末の時点で和解している。小泉さんの性格から考えても全面的な支援はしないのではないか」と楽観する。自民党内には「細川氏は同じ脱原発の宇都宮(健児・前日本弁護士連合会会長)氏と票が割れて、接戦になっても舛添氏が勝つ」(中堅議員)との分析もある。ただ現役当時の小泉氏は、側近すらしばしば真意をはかりかねる行動に出てきた。今後の展開次第では「勝てる候補」としてやっと舛添氏支援でまとまった政府・自民党のシナリオが崩れかねないだけに、小泉氏の動向をなお注視する構えだ。

 細川氏側は「小泉氏の意向より、出馬を決めるのは細川氏自身だ」(側近)とする一方で、小泉氏の知名度には大きな期待を寄せている。

 細川氏に出馬を求めた関係者は、両氏が昨年10月から原発ゼロを巡って接触していたとした上で、「小泉氏は『あなたが出るなら』と細川氏に語った」と説明。小泉氏周辺は「小泉氏は細川氏の本気度を見定めている」と話す。細川氏は政党色の出ない「完全無所属」で出馬し、無党派層をはじめ幅広い支持を集めることを視野に入れている。』(1月11日付毎日新聞)


【脱原発は国民の声】

国政ではなく都知事選で「脱原発」を争点にするのは 菅官房長官が言うように確かにやや論点が違うというのは一理ある。東京には原発は立地していないし、大方の都民の関心は東京都政をどうするか、自分たちの暮らしをどうしてくれるのかにある。それに脱原発は共産党が推す宇都宮氏も主張しているので票が割れる可能性もある。それでも細川氏が都知事選に立候補し、自民党内の大物で脱原発を主張している小泉元首相がその応援に回るとなれば、当選するかどうかは別にして今後の原子力政策の動向に少なからぬ影響を与えるだろう。なぜか?

それは細川氏のような大物政治家が脱原発で都知事選に立候補するということ自体が、未だに8割近い国民が国の原子力政策に不信感を持ち、脱原発を望んでいることの反映であり、安倍自民党政権の強引な原発推進に対する国民の強烈な不満と不信を表しているからだ。
それは福島第一原発事故から3年を経ても、一向に収束に向かわないどころか汚染水問題など新たな問題の発生で立ち往生するフクイチの現状、救済が一向に進まない15万人ともいわれるフクイチ事故後の福島の被災者の方々の窮状、事故原因を津波に押し付けて真の事故原因を明らかにしないままうわべだけの安全規制で再稼働を無理やり進めようとする安倍自民党政権などに対する国民の不信感である。

細川氏出馬の報が伝えられると直ぐに政府の甘利経済担当大臣が「殿、ご乱心」と細川氏の動きを茶化したりしているが、これは少なからず政府や自民党が細川氏の動きにいら立っていることの表れだ。そんなつまらないコメントをする暇があるならもっと真剣に国民の声に耳を傾け、なぜ国民が脱原発に傾いているのかを政府内そして自民党内で再度議論すべきだ。そうでなければ小泉氏が言うごとく自民党も今の政府も「信なければ立たず」となり、国民から見放される日が必ずやってくるだろう。その前に大事故で日本の統治機構や日本国そのものが崩壊してしまわないことを願うばかりだ。

そしてもうひとつ、脱原発には大きな幅がある。細川氏が本気で脱原発を主張するならば、小泉氏の言う「即原発ゼロ」を目指してもらいたい。その最大で最初の課題が東電破たん処理であり、そのための知事立候補なら納得がいく。

東京都民の方々は今回の都知事選にあたって真剣に考えてもらいたい。地方自治の中では最も国政との関係が深い東京都。東京都の暮らしを守ることがもちろん都知事の一番の仕事であるが、原子力問題を東京がスル―したら日本はますます原発漬け、原発リスクの増大に晒されていくことは間違いない。猛烈な原子力ムラの圧力を跳ね返して原発をやめさせるには政治の力しかない。その本丸が東京だということを真剣に考えてほしいと思う。すでに東京は福島に次ぐ放射能汚染にさらされているのだから。


  


2013年04月17日

2年前の4月15日、ドイツのメルケル首相は福島第一原発の核惨事を受けて再び脱原発の大きなうねりを起こしたドイツ国民に背中を押されるように原子力推進路線から一気に原発廃止路線に方向転換を図りました。国民の多くが政治家に粘り強く求めれば、原発を止めることはできるのです。現に日本でもフクイチ後2年経った今も、原発事故をなめきった原子力ムラを信用することなく全国のほとんどの原発を2年にわたって止め続けているのは多くの国民の原発に対する不安と不信、そして原発に依存する社会を「正常な」形に戻したいという強い欲求があるからです。

決してあきらめないという、大地に足をつけた決意さえ持ち続ければ、えげつない隠ぺいや傲慢で凝り固まった原子力ムラの連中など何も怖くありません。彼らはいづれ自滅するでしょう。いや市民がまた巻き添えを食らう前に自滅させなければなりません。

そういう勇気を与えてくれたドイツの動きについて、2011年4月18日付の僕のブログは書いていました。以下はそのブログ記事です。


【ドイツの決断】

ドイツの首相が再び原子力からの撤退を言明しています。

『東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けてエネルギー政策の見直しを進めているドイツのメルケル首相は15日、「原発をできるだけ早く廃止したい」と述べて、原発の稼働期間の延長を柱とした、みずからのエネルギー政策を改める意向を示しました。

ドイツのメルケル首相は、去年秋、国内にある原発17基の運転を平均で12年間延長する方針を決めましたが、福島第一原発の事故を受けて、この決定を3か月間凍結し、原発を含めたエネルギー政策の見直しを行っています。15日には、16すべての州の首相や関係閣僚を集めて、エネルギー政策について協議を行いました。このあとメルケル首相は記者会見し、「われわれはできるだけ早く原発を廃止して再生可能エネルギーに移行したい」と述べ、原発の稼働延長を柱としたみずからの政策を転換する意向を示しました。そのうえで、風力や太陽光などの再生可能エネルギーの普及に向けた議論を加速させる方針を示しました。ドイツでは9年前、前の政権のもと、原発の運転を2022年ごろまでに、すべて停止するとした「脱原発法」が制定されたのに対し、メルケル政権は、代替エネルギーの普及が追いついていないなどとして原発の稼働延長に大きくかじを切ったばかりでした。』(4月76日付NHK)


【市民と文明観】

この記事にもあるように、ドイツでは1986年4月26日に起こったチェルノブイリ原発事故の後、ヨーロッパ全域に広がった深刻な放射能汚染を契機に原子力発電に対する根源的な疑念が市民の間に湧きおこり、環境を重視する政治的うねりをもたらしました。そしてそれが脱原発の大きなうねりとなったのです。

しかし、ここ10年余りの間に地球温暖化問題の解決に原子力発電が有効であるという考え方が広まり、世界的に「原子力ルネッサンス」と呼ばれるような原子力発電の新規着工が世界中に行われるようになりました。その最中に起こったのが今回の福島第一原発の核惨事です。

ドイツでは一番早くこの核惨事に国全体が反応し、運転中の古い原発が一時停止され、メルケル首相率いる与党が選挙で大敗、原発を当面存続していくとしていた与党が方向転換を迫られる事態となっているのです。そして再びドイツは自らの文明観を見なおそうという方向に市民が政府の背中を押そうとしているのです。

今回の福島第一原発の核惨事を見ていて、強く思うのはこの核惨事は日本人全体の責任で起こったということです。一部の政治家や東京電力、経産省等の官僚等のなりふり構わぬ原子力推進、情報の秘匿、反対派の無視などを過去何十年にもわたって許してきたのは私たち市民、国民だということを忘れてはいけないと思います。これほど地震が多発するニッポンにこんなに多くの原発を作り続けることがこれからも日本だけでなく、世界中に核汚染の脅威を振りまいていくことになるということを今一度しっかり考え抜いて、文明観の転換を図っていかなければならないと思います。そのとき、ドイツの市民の勇気、文明観の転換が本当の意味で助けになると思っています。

本当に原発が日本という国家の存立に不可欠なのか、逆に地震大国・ニッポンにとって今回の福島第一原発の事故のようにとてつもない脅威になるのではないのか、ひとりひとりが深く、深く考える必要があると思います。
  



2013年03月31日

「フクシマ・アーカイブ」20日目。2年前の今ごろ、菅前首相の福島第一原発の初動対応を巡って経済界や与野党の政治家たちの菅氏に対する袋叩きが報道されていました。あのときの異常なまでの菅叩きは、原子力ムラといわれる勢力が脱原発に向かう首相を引きずり下ろしたい一心でありとあらゆる手段を使っていたのだと想像できます。

それにしても2年経った今も安倍自民党政権は、被災地のことも、次の地震が来れば日本を崩壊させかねない福島第一原発のことも黙殺し、危険な原発をなくすどころか次々と再稼働させることばかり公言しています。3月28日には自民党は政府の電力システム改革案について、大手電力の発送電分離は努力目標に、原発の再稼働を条件にするなど中身を骨抜きにして了承しました。電力の安定供給が大事などと言っていますが、単に発送電分離などしたくない電力会社に媚びているだけです。これで次の原発事故が起こったら、自民党の政治家たちは原発に命がけで視察に行った菅前首相とは反対に全員われ先に逃げ出すのは目に見えています。今夏の参院選で自民党に過半数を取らせたら日本は本当に終わってしまうでしょう。

そんなことを思いつつ、2011年3月31日のブログを振り返ります。


【視察への批判】

菅首相の初動対応に自民党が噛みつきました。

『菅直人首相は29日午前の参院予算委員会で、東日本大震災の影響で東京電力福島第1原発を襲った津波について「(原発設置)当時の津波に対する認識が大きく間違っていたのは否定しようがない」と述べ、津波の想定を今後の検証対象とする考えを示した。一方、同原発を視察したことが放射性物質を含む気体を原子炉から排出する「ベント」の遅れにつながったとの指摘に対しては「(初動対応が)遅延したという指摘はまったくあたっていない」と反論した。首相の国会答弁は震災後初めて。

【官房長官もフォロー】1号機の排気「再三指示」 枝野官房長官

 津波に関し、首相は「(1960年の)チリ地震の後にできた原子炉でありながら、チリ地震の基準も満たしていないとすれば相当問題だ」と述べた。視察がベントの遅れを招いたとの指摘には「政府は12日午前1時半にベントすべき姿勢を明確にし、一貫してその方針を東電に伝えてきた」と強調した。

 原発事故への対応では「予断を許さない状況が続いている。最大限の緊張感を持って取り組む」と表明した。

 同原発を廃炉にするかについては「専門家の意見を聞いて決めるが、その可能性は高い」と語った。』(3月29日付毎日新聞)


【菅首相の現地視察】

政権交代してからの民主党の体たらくに国民は失望していたところに、今回の大地震と大津波、さらには原発の事故と未曾有の災害に見舞われて、菅政権がその対応に右往左往しているのを見て一層不安感を高めているのは事実だと思います。

しかしながら、僕は地震と津波が起きて福島第一原発事故が起きた後、早い段階で原発を視察した菅首相の行動は、正しかったと思っています。もちろんその後の指導力や実行力という面で首相というにはお粗末なこともたくさんあるのですが、少なくとも初動の対応として現地に行ったのは評価されるべきだと思います。

あのとき、首相が行ったために放射性物質を含む気体を原子炉から排出する「ベント」の遅れにつながったというのは、報道だけで判断するしかないのですが東電や原子力安全保安院の都合のいい言い訳ではないかと思われます。その後の対応を見ても東電や原子力安全保安院とその監督をする経産省がいかに今まで国民から事実を隠し、癒着してきたかがわかりますし、そういう体質が今の危機を大きくさせているかが誰の目にも明らかですので、そういう点からも首相がもし最初に現地視察をしていなかったら、その後の対応はもっと混乱していたのでないかと想像できます。

【トップの役割と問題の所在】

平成7年1月17日に発生した阪神大震災の際、当時の村山富一首相は阿鼻叫喚の地獄のような被災地・神戸が助けを求めているときに何ら決断せず、現場にも行きませんでした。国家のリーダーが逃げたために、自衛隊を所管する防衛庁長官、警察を統率する国家公安委員長、消防を所管する自治大臣など当時の首相直下の部下たちがどれだけ初動が遅れたか、そのためにどれだけの助かったかもしれない命が失われたかはかり知れません。(今回の事故では、東電の清水社長も13日の記者会見以降姿を見せず、ついに30日には高血圧とめまいで入院という発表となりました。村山元首相同様、最悪のリーダー像だと思います。)

未曾有の国難のときに、その現場にまずトップが行くことは当然のことです。行くだけでもその場の状況がある程度読めますし、その後の対処の仕方も違ってくるはずです。そしてトップが来てくれたという信頼感を現場が持てば、現場は現場の指揮官のもとで必死で対応してくれるでしょう。そんな指導層と現場の信頼感さえ失われているのが今の日本の「惨状」です。

繰り返しますが、有事の指揮官として現場に急行するのは当然のことです。もともと電力会社、経産省、原発メーカーと一緒に原発推進を過去数十年にわたって進めてきた自民党の政治家たちが、もしも政権党としてこの原発事故の対応に当たっていたら、現場に行くどころか、今より事実が国民から隠ぺいされ、もっともっと酷い状況になっていたのではないかと思います。そういう意味では世間の批判はありますが、管内閣のほうがマシだと言えるかもしれません。

自民党の政治家たちは「俺だったらちゃんと現場に先ず行った」と菅首相に言えないから、ちょこちょことイチャモンをつけるだけしか出来ないのです。残念なことです。

それからもうひとつ。3週間近く経ってから東電がフランスに泣きついたとか、事故当初は米軍の救援を断ったとかいろいろな話が伝わってきていますが、初動対応という意味では東電も原子力安全保安院も、経産省全体も、官邸も、民主党も、今回の事故対応に当たっている当事者幹部はみんなあまりにも甘すぎます。こんな体たらくでやれ「温暖化対策に有効だ」とか、「必要不可欠なエネルギー源だ」とか、「絶対安全だ」といった宣伝を繰り返し、いったん事故が起こったら「想定外だ」と言って責任を回避し、日本国の住民、いや世界中の人々の命を蹂躙しようとしているのです。事故の広がりと深刻さを考えれば、これはほとんど旧ソ連の指導層と同じだし、犯罪的だと思います。自分たちで安全を守れないなら、即刻救援を求めるべきでしょう。命を守るのに恥も外聞もありません。
  



2013年03月23日

「フクシマ・アーカイブ」12日目。東日本大震災とそれに続く福島第一原発の核惨事のときに日本の政治の情けないまでの無能力さが白日の下に晒されました。僕ら日本人だけでなく、世界にその恥をさらしたのです。日本の政治家も政府も官僚も、そしてそれを擁護しようとする原発利権に群がる産業界や御用学者そしてメディアは、このとき国民の信頼を完全に失ったと言っていいと思います。それが原発の再稼働を巡る混乱の中で一層明確になってきています。国民の命を一顧だにしない政治家たち、そして目先の利益のためにそれを後押しする一部の経済人たち。国家が沈没しようが、国民の命がどれだけ失われようが彼らにとっては問題ではないのです。

そんな人間たちの集団に黙っていたら、間違いなく次の原発事故によって日本は終わります。それでもあなたは彼らを見過ごし、怒りの声を上げませんか?

以下は、2011年3月23日に原発事故に何もなす術をもたなかった無能な政治家たちについて書いた僕のブログ記事です。


【入閣拒否】

菅首相の入閣申し入れを谷垣総裁が拒否したそうです。

『菅直人首相は19日午後、自民党の谷垣禎一総裁と電話で会談し、東日本大震災への対応に関し「国家的危機への責任分担をしてもらえないか」と述べ、副総理兼震災復興担当相としての入閣を要請した。これに対し、谷垣氏は「あまりにも唐突な話だ。今は体制をいじるときでなく、被災者支援、原発対応に全力を尽くすべきだ」と拒否した。子ども手当など民主党の主要政策に反対していることを踏まえ、連立政権への参加は有権者の理解を得られないと判断した。
 ただ、谷垣氏は「これからも震災復旧に惜しむことなく閣外で協力する」と述べ、被災者の生活支援や被災地の復興には積極的に取り組む考えを伝えた。
 首相が入閣を要請したのは、震災や福島第1原子力発電所の放射能漏れ事故に対応するには、「大連立内閣」をつくり、与野党の総力を挙げる必要があると考えたためだ。一方、谷垣氏には入閣した場合、深刻化した原発事故の責任を共に負わされかねないとの強い警戒感もあったとみられる。』(3月20日付時事通信)


【政治への怒り】

一体政治家たちは何を考えているのでしょうか?3月11日の東北関東大震災の発生から昨日まで、とてつもない被害を受けた被災地。そして福島第一原発を襲った恐怖の核惨事。とりわけ福島第一原発の緊迫した状況は福島周辺だけでなく、日本全国を恐怖のどん底に突き落とし、全世界もその危機的状況に震えています。僕も事故発生から昨日までずっと福島第一原発の危機をブログに書き続けてきました。

その間菅首相をトップとする官邸は、危機的状況に陥ったニッポンを何とか立ち直すべく必死の努力をしています。地震・津波被災地の救済も、原発危機への対応も、正直、あまりにも経験不足で、あまりにも失敗続きで、とても満足できるようなものではないかもしれません。しかし、とにもかくにも必死でやっていることは確かだと思います。

その最中に入ってきた菅首相の谷垣総裁への入閣要請のニュース。物別れに終わったとのことですが、正直呆れ、怒りがこみ上げてきました。なぜか?それは菅首相の要請も、谷垣自民党がいろいろ屁理屈をつけて協力を拒むのも、平時のやり取りならともかく、これほど国家が危機的状況にあるときに、日本の政治のトップが政争をやっている場合かということです。

谷垣総裁は、国家的危機にあたって政策の一致が必要と言うなら、自ら民主党に乗りこんで必死でそういう接点を模索したらどうでしょうか。ちょろちょろと自民党幹部と話して、「やっぱり駄目です」なんて言ってる場合でしょうか。地震と津波という自然災害については防げなかったかもしれませんが、原発についてはここまでずるずると国民から真実の情報を隠し、電力会社や経産省の体質を歪めてきた責任の一端はそもそも自民党にあるのではないでしょうか。福島原発の危機回避にむけて自民党がやることは山ほどあると思います。

放射能の恐怖に怯えて屋内待機したり、着の身着のままで自宅を放棄して退避する福島の方々のことを本当に真剣に考えているのでしょうか。

もちろん、自民党だけでなく民主党や他の野党にだってこんな事態に至ったことに対し政治家としての責任はあります。こんな危機の最中には小沢氏も鳩山氏も死に物狂いで政権を支えるべきだと思います。なのに彼らの顔も行動も何も見えません。これほどの危機に際して、政治家たちの顔がまったく見えないのは一体何なのかと問いたいです。

国民は間違いなく、この危機が去った後この政治家たちを見放すと思います。  



2013年01月15日

【原発回帰予算】

どさくさ紛れというか、死んでも懲りない面々です。

『経済産業省は二〇一三年度予算の概算要求に、原発の輸出をにらんだ海外への技術者の派遣支援や、高速増殖炉「もんじゅ」の技術を応用した新型炉の研究開発費を盛り込んだ。安倍政権の「原発回帰」をうかがわせる要求に、原子力資料情報室の伴英幸共同代表は「現実に高速炉は実現困難な技術。容易に廃棄物を減らせると夢のような理由をつけ、お金を投じるのは無駄だ」と指摘した。
 自公政権の誕生を受け、各省庁は民主党政権下の昨年九月に固めた概算要求の内容を見直し、締め切り日の十一日、財務省に提出した。

 経産省は新型炉の技術開発に三十二億円を要求。昨年九月段階より約二億円増額した。原発で発生した高レベル放射性物質を新型炉で燃やし物質が有害である期間を大幅に短縮することを目指す。

 経産省は「技術的に廃棄物の有害度を低減できる」と説明しているが、新型炉はもんじゅの技術を応用。もんじゅには一兆円超の研究開発費が投じられたものの、一九九四年の稼働から実際に動いたのは二百五十日程度で、実用化はおろか運転再開のめども立たず失敗は明白だ。

 また、経産省は東芝や三菱重工業などが海外で進める原発の新設にかかわる人材育成費も新たに十三億六千万円要求した。原発の輸出を間接的に支援するほか、国内の原発停止に伴い原発の建設や維持管理の技術力が失われるのを防ぐ狙いがある。

 このほかでは、原発立地自治体への支援策として地域の名産品や宿泊施設などの宣伝費として最大五億七千万円を要求。原発を推進する国際原子力機関(IAEA)へ拠出する運営費を三千万円増額し一億二千万円にすることも盛り込んだ。

<概算要求> 中央官庁や衆参両院、最高裁が翌年度に必要となる経費の見積額を記した書類を財務省に提出して予算を要求すること。安倍晋三首相は昨年12月27日の臨時閣議で、野田政権が途中まで手掛けた2013年度予算編成をやり直し、今月11日までに新たな概算要求を出すよう指示した。今回、要求が出そろったことを受け、財務省は今月末の予算案決定を目指して各省庁との折衝を本格化させる。』(1月12日付東京新聞)


【最悪のバラマキ復活】

安倍首相が「日本を取り戻す」と選挙中に言っていた意味が次々と明白になってきています。景気を回復させるための様々な処方箋を速やかに実行するのは総論では賛成ですが、各論、特に原子力や軍事に関しては到底承服できないことばかりです。10兆と言われる緊急経済対策の中の個別の項目を各省庁から積み上げさせて出来あがった予算なので金額を膨らませることが目的となっていることは容易に想像できます。その中でも首相が「原発ゼロは見直す」、「国防は強化する」と明言しているわけですから、官僚が喜んで新型炉の研究開発費や自衛隊のミサイル購入費などを概算要求に入れてきたということでしょう。

1度決めたら、たとえその方策が明らかに間違っているとわかっていても軌道修正できず、そのまま突き進むのは太平洋戦争での失敗を繰り返した近代日本の国家体質そのものです。安倍首相もその背後にいる官僚たちも、その轍を再び踏もうとしています。どんなに安倍首相が否定してもこれはかつての自民党と同じくバラマキ以外の何物でもありません。僕ら市民はしっかり監視して、その過ちを正すべくあきらめずに声を上げ続けていくべきだと思います。  



2012年12月20日

【女性大統領の誕生】

お隣の韓国で与党セヌリ党の朴槿恵(パククンヘ)氏が女性初の大統領に選ばれました。

『両親を暗殺された「悲劇の娘」が、韓国初の女性大統領に上り詰めた。高度経済成長と民主化運動弾圧で功罪相半ばする朴正煕元大統領の娘という宿命を背負いながら、父にはできなかった「国民大統合」を目指す。
 朝鮮戦争中の1952年、南東部の大邱で生まれる。小学6年の時、父が大統領に就任。「国母」と呼ばれた最愛の母、陸英修氏の愛情を受けながら厳格に育てられ、弁当は麦飯だった。今も骨とう品のようなクーラーを使うという徹底した倹約家だ。
 「国の産業発展に貢献したい」と西江大学の電子工学科に進学し、理工学部を首席で卒業。大学教授を目指しフランスに留学中、母が銃撃で死亡し、運命は一転する。
 22歳から約5年間、ファーストレディー役として父を支え、政治感覚を磨いた。その父も79年、側近に暗殺される。「(北朝鮮と接する)前線に異常はないですか」。一報を聞き、真っ先に口にしたのは国の心配だった。
 失意の中で、隠とん生活に入ったが、アジア通貨危機をきっかけに政治を志し、98年に初当選する。2004年に保守系のハンナラ党代表に就任。不利な状況で行われた同年と今年4月の総選挙で善戦し、「選挙の女王」の異名を持つ。
 06年の統一地方選では遊説中に暴漢に顔を切りつけられ重傷を負った。07年の前回大統領選の与党予備選では李明博氏に惜敗した。
 熱烈な支持者が多い一方、朴政権の軍事独裁を批判する勢力の反発は今も残る。「信頼と約束を重視する原則主義者」で、柔軟性や親しみやすさに欠けるともいわれる。
 独身を通すが、選挙活動最終日の18日、こう呼び掛けた。「私には面倒をみる家族も、財産を譲る子供もいない。国民が私の家族で、家族のためにすべてをささげる母の気持ちで国民に尽くす」。』(12月19日付時事通信)


【韓国のダイナミズム】

日本の衆議院選挙から遅れること数日、野党だった自民党が獲得票は大差ではなかったものの地滑り的勝利を収めたのとは違って、7割を超える投票率の結果、与党党首が僅差で大統領の座を獲得した韓国は日本とは対照的な新しい「国のカタチ」を選びました。しかもそのリーダーは女性。ある意味、激情型の韓国らしいダイナミズムを感じさせます。

韓国も日本と同様、景気低迷、少子高齢化などの問題を抱えて政治のリーダーシップが求められているのですが、既成概念や縦社会のしらがみに身動きが取れなくなりつつある男中心社会の構造が変革を迫られているのは日本も韓国も同じだと思いますが、トップリーダーに女性を選んだ韓国の人々の選択眼と先取り精神に感心します。日本で本当の意味での女性のリーダーが政治だけでなく、社会の表舞台に出てくるのはまだまだ時間がかかりそうです。

ここ日本においては、自民党の大勝によって、またしても原発事故による子供たちの将来に不安を抱いたお母さんたちの抵抗は、縦社会や企業社会のしらがみにがんじがらめになって命さえも守れない日本の男たちによって厳しい試練に立たされることになるでしょう。それでも既得権益の虜になった男社会を変革できるのは女性のリーダーの台頭しかないと僕は思っています。女性大統領が誕生した韓国のこれからの動きを注目したいところです。  



2012年12月18日

【政権後退】

3年間の民主党政権の大失政の後に来たのは自民党の圧勝という悪夢でした。「政権交代」ではなく、またも「政権後退」です。

『第46回衆院総選挙は16日投開票され、自民党が単独過半数(241議席)を大幅に上回り、3年3カ月ぶりに公明党と政権復帰を確実にした。自民党の安倍晋三総裁は週明けの特別国会で第96代首相に選出され、2007年9月に辞任して以来の再登板となる。自民党は05年の郵政選挙以来の大勝で、公明党と合わせ参院で否決された法案を再可決できる3分の2(320議席)をうかがう勢いだ。

 一方、民主党は壊滅的な大敗を喫し、野田佳彦首相の党代表辞任は避けられない情勢。首相が掲げた比較第1党に遠く及ばず、1998年の結党時の93人も下回る壊滅的な大敗となりそうだ。日本維新の会は第3党の議席を確保する勢いで、みんなの党も躍進。日本未来の党は伸び悩んだ。』(12月16日付朝日新聞)


【原発推進、大増税、バラマキ】

選挙の結果は大手マスコミが選挙前に伝えていた電話アンケートなどによる世論調査の結果とほぼ同じになりそうです。自公の圧勝、維新のそこそこの躍進、民主大敗、その他の政党の敗北です。そういう意味ではネットで伝えられていたような大手マスコミの世論誘導というのは僕はあまりなかったと思っています。結果を見れば明らかです。

それにしても今回の国民の投票によって、日本には取り返しのつかない将来が待ち受けていると思います。民主党の大失政の後に消極的に自民党を選ぶしかなかったというのも事実かもしれません。しかしその選択は日本という国にとてつもないマイナスの影響をこれからもらたしていくでしょう。

先ずは、原発推進政策の復活です。自民党は選挙公約で述べていた通り、今後3年以内に次々と原発の再稼働を進め、エネルギー政策については10年間何もしないとしています。電力会社は選挙前まではダンマリを決め込んでいましたが、自民党が圧勝したことでどんどん原発再稼働に向けて政治的圧力を強めていくでしょう。いったんそういう方向になれば原発の安全などそっちのけで核燃サイクルも原発の再稼働も次々と進めていくでしょう。稚拙に情報がいろいろなところで漏れていた民主党とは違い、また重大な情報は官僚と密室で協議され隠されていくでしょう。思考停止したまま崖に向かって猪突猛進するネズミの群れと同じです。

次に大増税とバラマキです。自公民で決めた増税は予定通り進め、経済の回復のために、以前の自民党と同じように赤字国債発行、超金融緩和政策と併せて公共事業によるバラマキをまた復活させるでしょう。これは一時的には経済にカンフル剤となっても中長期的には財政のさらなる悪化を招くだけです。

そして最後に「国防軍」や「憲法改正」に象徴される国家の右傾化です。安倍総裁は2006年の首相就任時にもかなり右寄りの政策を次々と打ち出し、防衛庁を防衛省にしたのも安倍氏でした。あのときよりも今回は単独過半数というカードを持っていますので、もっと大胆な右傾化を進めていくでしょう。

でも、悲観的になりすぎるのはやめましょう。そもそも今の選挙の枠組みでは保守2党の民主・自民の交代しかありえなかったのです。そして今回は民主党政権前に戻り、原発事故の教訓からも何も学んでいない思考停止したままの無能な自民党が復活したと考えればいいのです。
原発に関して言えば、3/11を経た今、多くの市民は原発の怖さを知っています。どんなに大きな逆境であっても子どもたちの命を守るためには決して怯まない覚悟が多くの人々に出来ていると僕は期待しています。  



2012年12月04日

【公示日】

いよいよ衆院選が公示され多党乱立の中、選挙戦が本格化します。

『4日の衆院選公示日に、野田佳彦首相(民主党代表)、自民党の安倍晋三総裁らが福島県内で第一声を上げる。通例では大票田の東京など都市部で行うことが多いが、東京電力福島第1原発事故の影響が残る福島から選挙戦を始めることで、東日本大震災からの復興や争点となっている原発政策への取り組みをアピールするのが狙いのようだ。

 首相は福島県いわき市から遊説を開始する。首相は「福島の再生なくして日本の再生なし」と繰り返しており、復興への取り組みを強調する。安倍氏は福島市で第一声を行い、午後には津波で大きな被害を受けた宮城県に入る。民主党政権の復旧・復興策は不十分と批判し、政権奪還による復興の加速を訴える。

 10年以内の完全廃炉の「卒原発」を掲げる日本未来の党の嘉田(かだ)由紀子代表は第1原発に近い福島県飯舘村から南相馬市などを回る。即時原発ゼロの社民党・福島瑞穂党首も同県会津若松市で第一声を上げる。

 一方、日本維新の会の石原慎太郎代表は代表代行の橋下徹大阪市長とともに大阪市内で選挙戦をスタートする。公明党の山口那津男代表は選挙区候補のいる横浜市、共産党の志位和夫委員長は東京・新宿のJR新宿駅西口、新党改革の舛添要一代表は東京・有楽町で遊説を開始する。

 みんなの党の渡辺喜美代表、新党日本の田中康夫代表はそれぞれ選挙地盤の栃木県那須塩原市、兵庫県尼崎市で支持を訴える。』(12月4日付産経新聞)


【過ちを繰り返すな】

政治家たちの甘言に惑わされてはいけません。

政権政党としてやってきた民主党。今でさえ政権公約ひとつ果たせないのに、2030年代の原発ゼロなどと自分たちが生きているかもわからない先のことができると思われますか?本当に電力労組の突き上げを断固拒否する肝はありますか?

野党として3年間冷や飯を食った自民党。何ら自己改革の努力もせず漫然と3年間を過ごしておいて、真剣な自己反省もなく10年かけて原発を見直す?冗談でしょう。10年もかけていたら、その前に次の原発の大事故を招いて日本は社会も経済も再起不能の状況に陥っているでしょう。そんな悠長な話ではないはずです。国民をだますのもいい加減にしてほしい。福島を招いたのは政官財の既得権益の「とりこ」となって安全をないがしろにしてきた自民党だったのは子供でもわかります。

日本維新の会。かつては大飯原発の再稼働に反対し、古賀氏や飯田氏をブレーンにして脱原発を推し進めるかと見られていた橋下市長は、石原氏と組んでからは、石原氏に振り回され後退と混乱の渦の中にあってまったく信頼を失いました。

残りの諸党はどんなに頑張っても第3極か第4極の勢力になれれば恩の字というところなので政治全体を一党で動かすような力は期待できません。したがって、どんな立派な政権公約を掲げていても、せいぜい自民、民主、維新の政権運営に都度いちゃもんをつけるだけに終わる可能性大です。

ではどうするか。僕としては自分の選挙区で支持できそうな政治家をピックアップし、その政治家の過去の行動を丹念に調べて信頼できそうかどうか判断すること、比例では脱原発を真剣に考えている政党を厳選して選ぶしかないと考えています。狙いは、脱原発を大きな流れにするために露骨な原発推進を掲げる自民党やそれに近い政党を外して、政党にとらわれず脱原発を真剣に考えている政治家を過半数以上の勢力にもっていくことです。あと2週間、政治家たちの真贋を見抜きましょう。  



2012年11月29日

【小沢氏の影】

早くも日本未来の党に対する批判が出始めています。

『28日に発足した日本未来の党(代表・嘉田由紀子滋賀県知事)は嘉田氏を「選挙の顔」として第三極の核を目指す。しかし、合流する前衆院議員や参院議員計73人のうち8割以上の60人を「国民の生活が第一」(小沢一郎代表)が占め、小沢氏の影響力は否めない。「結局、小沢氏の党になる」(自民党の安倍晋三総裁)という批判もあり、小沢氏の影が重荷になる可能性もある。【中島正哉、加藤明子】

【小沢一郎氏はこう語った】無罪確定で会見(11月19日)

 「合流してくれる生活のみなさんにごあいさつと、目前の選挙態勢の打ち合わせだ」

 未来の代表代行に就任するNPO「環境エネルギー政策研究所」の飯田哲也所長は28日、東京都選管への届け出前に東京・永田町の生活本部を訪れ、生活の党職員の助けで提出書類を整えた。

 未来の結党時の届け出メンバー8人のうち6人が生活。小沢氏の元秘書の川島智太郎前衆院議員をはじめ、森ゆうこ、佐藤公治、谷亮子参院議員ら小沢氏の側近が並ぶ。やはり届け出メンバーの「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」の山田正彦共同代表も小沢氏と近い。

 森氏は28日、滋賀県知事公舎を訪れて嘉田氏と会談。終了後に記者団に「代表の仕事がやりすくなるよう、私どもがサポートする。遊説の希望もうかがった」と語った。国政選挙の経験が豊富な小沢氏が、実務を通じて実権を握る気配が早くも漂い始めている。

 嘉田氏から連携の打診を受けたみんなの党の渡辺喜美代表は28日、嘉田氏の留守番電話に「アジェンダ(政策課題)が一致すれば同じ方向を向いて歩くことはありうる」と吹き込んだ。

 一方で、28日の記者会見では衆院選前の合流を否定。未来に生活が合流することについて「背後にいる大物が、黒衣のように嘉田さんを操ることにならないよう願いたい」と小沢氏をけん制した。

 嘉田氏も「小沢色」を警戒しており、賛同人にミュージシャンの坂本龍一氏ら著名人を加えた。しかし、賛同人には小沢氏と近い稲盛和夫・京セラ名誉会長も名を連ねている。』(11月28日付毎日新聞)


【歓迎と警戒】

原発が今回の総選挙の大きな争点となることは間違いなく、だからこそ各政党は原発への取り組みを公約の中に入れて国民にアピールしようとしています。日本未来の党が立ちあがったのもまさに原発をどうするかについて国民の関心が高まっているにもかかわらず、脱原発を本気で推進し、国会で大きな発言力を期待できる政党が見当たらなかったことがその背景にあります。

そんな環境下で急きょ立ちあがった日本未来の党。琵琶湖の水質問題などもともと環境保護に関心の高い滋賀県の嘉田知事が代表となり、代表代行に脱原発の理論派・行動派として有名な飯田哲也氏が就き、さらには脱原発を訴える坂本龍一氏などの有名人を賛同人として揃える同党は間違いなく脱原発に傾斜する国民にとって大きな期待を集める政党として躍進する可能性が高いと言えます。(そういう意味では財界や原子力ムラばかりにしか目を向いていない自民党等よりも日本未来の党の結党に尽力した小沢一郎氏のほうが大多数の市民・国民の声をしっかりと受け止めているのではないでしょうか。選挙に強いということは悪い意味ばかりではなく、その時々の国民の望むものをしっかりと見極める目を持っているということでもあります。)

しかし、その影で小沢一郎氏が動いたことは間違いありません。この記事が指摘するように、小沢氏の存在は、自民党や他の政党の恰好の攻撃材料となるでしょう。政党だけではなく原発を推進したい読売や産経などの大手メディアもネガティブキャンペーンを張る可能性も大でしょう。実際に脱原発の公約が反故にされるようなことになれば、現在の民主党と同じように内部分裂を起こすことになるでしょう。(今朝の読売朝刊の社説ではすでに「「卒原発」には国政を託せない」とまるで読売が日本政府のようなネガティブキャンペーンが始まっています。)

僕も小沢氏への警戒は緩めるべきではないと思います。ただ、だからと言って、せっかく、脱原発の政治勢力として大きくなる可能性のある政党ですから、今はチャンスを与えてはどうかと思います。小沢氏の脱原発への意思を形にした日本未来の党は、少なくとも自民党のような何でも先送りしか考えず、国民の声の重さもわかっていない勢力よりもマシだと思います。選挙後は小沢氏の傀儡政党と言われないように嘉田氏や飯田氏にしっかりとガバナンスをキープするように望むしかありません。みなさんはどう思われますか?
  



2012年11月27日

【嘉田知事動く】

滋賀県の嘉田知事が動いた。これからは女性が国を動かす。その象徴的存在になってほしい。

『滋賀県の嘉田由紀子知事は27日午後、大津市内で記者会見し、12月16日投開票の衆院選に向け、新党「日本未来の党」結成を表明した。嘉田氏は「卒原発」「脱増税」など六つの結集軸を掲げ、賛同する勢力と連携する方針を明らかにした。これに対し、国民の生活が第一は解党して合流する方針を決定。「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」(略称・脱原発)も合流を決めた。
 既成政党とは一線を画す「第三極」陣営では、共闘を目指す日本維新の会とみんなの党にきしみが生じる一方、嘉田氏を中心に脱原発を旗印とした勢力の結集が急速に進展。「みどりの風」も合流を検討しており、衆院選の構図に大きな影響を与える可能性もある。
 会見で嘉田氏は「国民の信頼を取り戻し、希望を持てる未来への選択肢となる新しい政治軸を立てる」と訴えた。新党の代表には嘉田氏が、代表代行には橋下徹大阪市長(日本維新の会代表代行)のエネルギー政策でのブレーン的な存在だった飯田哲也大阪市最高顧問が就く。嘉田氏は知事を続投し、自らは衆院選には出馬しない。 
 一方、生活は27日、小沢一郎代表も出席して党本部で常任幹事会を開き、嘉田氏の示した「卒原発」などの結集軸について協議。「政策面では全く一緒だ」(幹部)として未来への合流を決めた。
 また、脱原発の山田正彦共同代表は生活本部で小沢氏と会談、脱原発も未来に合流することを伝えた。小沢氏はこの後、記者団に「脱原発も未来の呼び掛けに応じる」と語り、山田氏は「合流して一緒に頑張ろうということになった」と述べた。
 社民党に離党届を出した阿部知子前衆院議員も神奈川県藤沢市で記者会見し、未来への参加を表明した。』(11月27日付時事通信)


【市民の怒りを結集せよ】

昨年の3/11の福島第一原発の核惨事は日本の政治・文化・社会の情景を一変させました。この事故は人災であり、その人災は政治では自民党、経済界では電力会社、行政組織では中央官僚、学会では御用学者、そして大手メディアなどの原子力ムラにあります。今でも万人単位の福島周辺の方々が放射能におびえて暮しておられます。

そんな状況を無視したまま、あまりにも傲慢不遜、あまりにも無反省な自民党、3年間の大失敗に学べない民主党、コバンザメのように自民党について回るだけの公明党、こんな政党に日本の未来を託して、再び原発帝国に逆戻りしたらもうニッポンは次の原発大事故によって世界地図から抹殺されてしまうでしょう。残るのは10万年もの長い間有害な放射能を放出し続ける放射性廃棄物と逃げる術のない世界の棄民となった日本民族の無残な姿だけです。世界に誇る1千年の都・京都も放射能まみれになって人がいなくなれば10年と持たず朽ちてしまうでしょう。

そんな日本に絶対にしたくない。そう思うからこそ原発からの脱却を目指す。当然の感情であり、当然の人間らしい道です。そんなことすらかなぐり捨てて、「原発が再稼働しなければ日本経済は持たない」と国民を脅し続ける自民党をはじめとする政治家、電力業界、中央官僚、御用学者、大手メディアなどの原子力ムラの面々に痛烈な一撃をくらわせる時は今しかありません。

嘉田知事の新党「日本未来の党」、支持します。僕たちの原発への怒りを結集してほしい。その一点です。代表代行に飯田哲也氏が就くのも期待が持てます。小沢氏の剛腕、今までは嫌悪していましたが今回は違います。日本をいい方向に向かわせるのなら最後のチャンスを与えてもいいと思います。まだ政治的意思を固めていないあなた、あなたはどう思われますか?
  



2012年11月27日

【脱原発で結集?】

小さな党の寄せ集めでは自民・民主・公明には勝てない。ではどうするか。

『 「国民の生活が第一」(小沢一郎代表)と新党「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」(共同代表・山田正彦元農相、河村たかし名古屋市長)は、脱原発の第3極勢力を結集する新党結成に向けた調整に入った。

 「みどりの風」(共同代表・谷岡郁子参院議員ら)にも参加を呼びかけている。原発再稼働に慎重な姿勢をとってきた嘉田由紀子滋賀県知事を党首に迎える案が出ており、嘉田氏の動向が焦点だ。

 嘉田氏は26日夕、記者団に対して態度を表明する予定だ。関係者によると、嘉田氏はすでに「脱原発」の河村氏らと東京都内で会談し、原発政策などをめぐって意見交換した。河村氏は、新党が結成された場合、嘉田氏に党首に就任するよう打診したという。嘉田氏は、党首に就任した場合でも知事を辞職しない考えという。周辺では、新党の名称を「日本未来の党」とする案が出ている。

 脱原発の小泉俊明前衆院議員は26日朝のフジテレビの番組で、「別々の政党では、選挙戦は事実上できない。新しい党にひとつになるという方向を目指していきたい」と述べ、3党合流に意欲を示した。「みどりの風」の谷岡氏も同番組で、合流について「連携の必要性がある」として、検討する考えを明らかにした。』(11月26日付読売新聞)


【脱官僚支配は脱原発から】

総選挙の公示日をほぼ1週間後に控えて、大きなうねりが広がりつつあります。各種世論調査を見ても自民党、民主党の得票予想比率が高くなっている中、小政党がいくら頑張っても大勢を逆転するには力不足です。ではどうするか。やはり同じ政策目標を立ててひとつの党として政治勢力を結集することです。その目標として今最も多くの人々が何とかしたいと思っていることは何か。

それは原発を早くなくしてほしいということではないでしょうか。原発ゼロの期限目標はバラバラでも向かうところが同じであれば、総選挙後の新しい議席の中で決めることは十分できます。嘉田知事には是非新党を創ってその代表として頑張ってほしいものです。

脱原発というのはそもそも他の政策公約とはひとまわりもふたまわりも違う政策公約です。今回の総選挙で問われるべきは、福島第一原発事故が国の存亡にかかわるような重大な事故であったということ、地震大国日本では原発の真の安全は成り立たないという共通認識を持って、命を守り、日本の社会・経済・文化を守り抜くために脱原発を目指すかどうかです。脱原発は新エネルギー産業の創出と放射性廃棄物処理への明確な道筋の確率へもつながり、経済にもプラスの影響をもたらすでしょう。

そういう意味で既得権益まみれの自民党が原発温存を政権公約に入れるのは問題の先送り以外の何物でもありません。この政党の懲りない性根を糺すために、市民と第三局の政党が手を結べば脱原発は実現できます。最後まで頑張りましょう。
  



2012年11月22日

【政権公約発表】

自民党が政権公約を発表しました。

『自民党の安倍晋三総裁は21日、党本部で記者会見し、衆院選の政権公約を発表した。「デフレ・円高からの脱却を最優先に、名目3%以上の経済成長を達成する」と明記。2%の物価上昇目標を設定し、日銀法改正も視野に政府と日銀が連携を強化して大胆な金融緩和を行うことも盛り込んだ。外交・安全保障、教育分野では、集団的自衛権行使の明確化や「国家安全保障会議」の設置、教科書検定基準の見直しなど安倍氏の持論が色濃く反映された。

【物価目標3%は非現実的】日銀総裁が安倍氏に反論

 安倍氏は会見で「民主党のマニフェストはほとんど実行されなかった。国民の政治への信頼を取り戻すために、できることしか書かない」と強調した。

 経済政策では、政権復帰後、速やかに緊急経済対策を行い、大型補正予算を編成することを約束。経済財政運営の要として「日本経済再生本部」を新設する。

 また、「日米同盟強化のもと、国益を守る、主張する外交を展開する」と宣言。沖縄県・尖閣諸島国有化を念頭に、海上保安庁の強化を盛り込んだ。自衛隊の人員、装備、予算も拡充する。民主党政権のもとで冷え込んでいる中国、韓国、ロシアとの関係改善にも取り組む。教育では「6・3・3・4制」の学制を見直し、大学の9月入学を促進する。教育委員会制度も抜本的に改革する。

 一方、東京電力福島第1原発事故を踏まえたエネルギー政策では、原発再稼働の可否について3年以内の結論を目指し、10年以内に「電源構成のベストミックス」を確立するとの表現にとどめた。【犬飼直幸】』(11月21日付毎日新聞)

【バラマキ、軍備拡張、先送り】

テレビでは「安倍カラー」と表現していましたが、軍国色とでも表現したほうがいいのではないでしょうか。先ずはバラマキと金融緩和による経済再生を掲げて経済の低迷で苦しむ国民に甘い言葉を投げかけて、次に右寄りの安倍氏が従来から掲げていた憲法改正、集団的自衛権の行使などの軍拡路線の実現、最後に少しだけあまり触れたくない問題先送りの典型である原発の再稼働の実現を掲げています。

これって3年前に民主党に政権を奪われたときの自民党とどこが違うんでしょうか? またしても中央官僚と財界にべったりくっついてバラマキを大々的に行って経済を再生? 冗談でしょう、国の財政はすでにガタガタでそんな余裕がどこにあるというんでしょうか? 経済を再生するのは新産業の育成ではないんでしょうか、そのための有力な選択肢が危険な原発から当面の天然ガスコンバインドサイクル発電への転換、自然エネルギー産業の育成ではないでしょうか。復興予算の欺瞞を満足に追及することも出来ずにまたバラマキ? 酷い話です。

そして集団的自衛権の行使や国防軍といった軍事力の誇示をまたしても声高に主張する。任期途中で病気を理由に投げ出したような人がそんなことが出来るのでしょうか。さらにそのための教育改革でないかと勘繰りたくなります。

最後には、脱原発どころか原子力への回帰政策。これから10年も何も決めずに再稼働だけは3年以内にします。それってフクイチを経ても何も反省せず、国民の命も切実な声も無視して、原発問題を先送りして、またしても自民党がもたらした原子力政策の無策による核災害を容認するということではないでしょうか。

自民党が政権に復帰すればまちがいなく時計の針は逆戻りし、日本は次に起こる原子力災害によって経済の再生どころか、経済も社会も文化も再起不能の状況に陥るでしょう。「日本を取り戻す」? 過去何十年も問題を先送りしてきた自民党にそんなことが出来るとは到底思えません。それでもみなさんは自民党に頼りますか?
  



2012年11月19日

【原子力をめぐる対立】

この夏に多くの国民の意見が脱原発だったことをもう反故にするのでしょうか。

『 ■民主…早期にゼロ 自民…再稼働させる

 12月16日投開票の衆院選では、原発政策が大きな争点となる。民主党が「2030年代の原発稼働ゼロ」を掲げているのに対し、政権奪還を狙う自民党は30年代の原発ゼロを「無責任だ」と批判、対立姿勢を強めている。新政権の枠組み次第では、原発政策が大きく転換することは必至だ。

 枝野幸男経済産業相は16日の閣議後会見で、「できるだけ早く(原発稼働を)ゼロにしたいという強い意志を持っている。その意志があるかどうかが分水嶺(ぶんすいれい)だ」と強調した。

 自民の安倍晋三総裁が15日の講演で、「(原発を)なくしてしまうと、安定的な電力供給は難しい。原発ゼロは無責任」などと民主党政権を批判しており、枝野氏はこの発言に対抗心をあらわにした格好だ。

 民主党政権は9月14日、「2030年代に原発稼働ゼロを可能にする」との目標を明記した「革新的エネルギー・環境戦略」をまとめた。昨年の東京電力福島第1原発事故以降の世論を踏まえ、従来の原発推進路線から「脱原発」に大きくかじを切った。

 一方で、脱原発路線に反発する経済界や原発立地自治体などに配慮し、閣議決定は見送った。原発ゼロを目指しながら、使用済み核燃料の再処理政策については「従来の方針に従う」と継続を決めるなど矛盾も露呈している。

 これに対し、自民は再生可能エネルギーの導入が進んだ段階で「原発比率を下げていくのは当然」(安倍氏)としたうえで、電源構成の将来像を「10年以内に確立する」という構えだ。喫緊の課題である原発再稼働でも、原子力規制委員会に最終判断を“丸投げ”した民主政権に対し、安倍氏は「政府が責任を持って再稼働させていく」と明言している。

 電力会社の多くは「政権が代われば、すぐに原発が動くと考えるのは早計だ」との見方を崩していない。だが、政府内には「自民が政権に復帰すれば、エネルギー政策の再検討が避けられない」(経産省幹部)との見方が大勢で、「原発ゼロ」の見直しは避けられないとみている。』(11月17日付産経新聞)


【原発問題は単なるエネルギー問題か?】

自民党の安倍総裁は、各地の遊説で原発の再稼働を早期に行っていくと明言しています。そもそも自民党はこれから10年もの間原子力問題を棚上げするというエネルギー戦略などと到底言えない先送りを決め込んでいますので、彼らからすれば原発の再稼働なんて国民・国家の安全を担保しないまま、電力会社救済のためにはすぐにでも必要と考えているのでしょう。言語道断です。

自民党は、民主党が自ら崩壊して棚から牡丹餅のような政権奪取が出来ると見るや、3/11以後1年半以上もかけて様々な角度から政府が国民の意見を聞いた結果、脱原発を望む声が7割近くに達していたことを反故にしても、今日本で最も強固な既得権益である原子力を温存していくべく突き進んでいるのです。もちろんそこには福島やその周辺の方々がフクイチ事故によってとてつもない放射能汚染に見舞われ、今でもフクイチは事故収束の目途も立たず、10万人単位の被災者が見捨てられたままであることをどうするかについて一言も言及していません。弱いものは切り捨て、巨大な既得権益を持つ電力会社や経産省、原子力業界といった原子力ムラをひたすら守ろうとしているのです。

原発の再稼働をはじめとする原子力問題というのは、一度事故が起これば日本が国家として成立しなくなるほどのダメージを受けるという国家の存立に関わる問題であるとともに、日本をここまでダメにしている政官財の癒着による国家の機能不全の典型的な例なのです。それほど重大な問題を自民党に委ねたら、再び時計の針が逆回転するのは間違いないでしょう。もちろん民主党も原子力問題を解決することは出来そうにありませんし、維新の会も期待できません。僕ら市民は、この絶望的な状況の中で一体どうすればいいのか。正直、途方に暮れてしまいます。

とにかく今は、そういう自民党の醜い姿を暴き続けることしかなさそうです。  



2012年11月16日

【政権取った気分】

もう気分は有頂天、自民党の天下と言わんばかりです。

『自民党の安倍総裁は15日、東京都内で開かれた読売国際経済懇話会(YIES)で約1時間半にわたって講演し、経済再生に向けて、公共投資の拡大など政策を総動員する考えを明らかにした。

 エネルギー政策について、安全と判断した原子力発電所は再稼働させる方針を表明。政権を獲得した場合、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加へ向けて前向きに取り組む考えを示した。

 衆院選は自民党が有利とされ、選挙後に同党を中心とする新政権が誕生するのではないかとの見方が出ている。安倍氏の基本政策は、自民党が政権に復帰した場合、新政権の基本構想になる。

 経済政策に関して、安倍氏は「最大の問題点は長引くデフレと円高だ。すべての政策を総動員する時に来ている」と指摘。具体策として、日本銀行と協調し、望ましい物価上昇率を事前に示して、その目標を目指して金融政策を運営するインフレ目標政策を採用する考えを明言。そのうえで、「(金融緩和の)額を決めず、目標達成のため、無制限に緩和していく」と語った。2012年度補正予算案を編成する考えも示し、「デフレ脱却のため公共投資を増やす。来年度予算も景気刺激型にする」と強調した。』(11月15日付読売新聞)

【再び始まるバラマキ政治】

3年前にだれもがあれほど愛想を尽かして突き放したはずの自民党に再び政権を委ねて、政官財の癒着による金権バラマキ政治が再び始まろうとしています。この3年間の民主党政権の体たらくは僕も愛想を尽かしました。しかし、自民党はそれよりも酷かったし、その後も何一つ体質は変わっていない。

その証拠に今回の記事にある安倍総裁の勇ましい発言を聞くと、まるで時計の針を逆回転させているのではないかと耳を疑うような言葉ばかりだ。自民党の過去30年以上にわたる無責任極まりない原子力政策によって引き起こされた福島第一原発の核惨事は「自民党による人災」だ。その責任をすべて民主党になすりつけておいて、「民主党の原発ゼロのような無責任なことはせず、安全と判断した原発は3年以内に再稼働」しますと言う。「安全と判断した原発」? 冗談いっちゃいけない。あなたたちが安全神話を作り、野放図に電力会社の独占を許し、放射性廃棄物の置き場も決めずに危険な原発を放置し続けてきたのではないか。フクイチを放置したまま10年かけて原発政策を見直すという。それは何もやらないに等しい。7割を超える国民が原発にNOと言っているのに、そんな国民の声を無視して原子力ムラの利益のためにまたしても暴走する。こんな無責任な政権の下ではさらなる最悪の事故は必然だ。

さらには「デフレ脱却のため公共投資を増やす。来年度予算も景気刺激型にする」とバラマキ発言のオンパレード。民主党よりも酷いポピュリスト政党だ。人々に甘い言葉を投げかけてまたしても官僚の巨悪をのさばらせ、国家財政を破たんの淵に追い込み、市民・国民を放射能のさらなる危険にさらそうというのか。

民主党同様、自民党のこんな無責任なやり方は絶対に許せないと思うのは僕だけでしょうか。  



2012年11月15日

【党首討論での表明】

ウソつき呼ばわりされた野田首相がついに解散を決意したようです。

『野田政権は、14日夜、政府・民主三役会議を開き、自民党が野田総理大臣が提案した定数削減などに協力する方針を決めたことを受けて、衆議院選挙を来月4日公示、16日投票とすることを決めました。

野田総理大臣は、14日の党首討論で、自民党の安倍総裁に対し、衆議院の定数削減を来年の通常国会までに実現することを確約すれば、16日に衆議院を解散する考えを表明し、自民党は幹部が会談し、野田総理大臣の提案に協力する方針を決めました。
これを受けて、野田政権は、14日夜、総理大臣官邸で政府・民主三役会議を開き、衆議院選挙の日程などを協議しました。
その結果、衆議院選挙の日程について、来月4日公示し、16日に投票を行うことを決めました。
このあと、民主党の安住幹事長代行は記者団に対し、「民主党として、引き続き政権運営を行うため、全員の当選を目指したい。今後は山井国会対策委員長を中心に、野党側と調整してもらうことになった」と述べました。
また、民主党幹部は記者団に対し、「16日に解散で確定した」と述べました。』(11月14日付NHK)


【無能政党同士の茶番劇】

この3年間の民主党政権の無節操ぶりにはあきれてモノも言えませんが、それ以上にここまでの混乱をもたらしたそもそもの元凶は重大な問題を先送りし続けて既得権益の温存に汲々としていた自民党であることを忘れてはいけません。しかも、自民党はこの3年間何の反省も自己改革も出来なかった。ただ、民主党が自壊し始めたことをいいことに棚から牡丹餅的な政権奪取を図ろうとしているだけです。そして政党や政治家の無能さとは裏腹に、中央官僚機構は今回の福島原発事故での無反省ぶりや復興予算での狡猾な振る舞いを見るまでもなく、ますます強固になって既得権益を守り、自分たちだけが焼け太り、国民・市民を見殺しにし、国家そのものを食いつぶそうとしているのです。

総選挙の結果はどう転んでも民主党の大敗、自民党の復権でしょう。第三極の結集を声高に叫ぶ石原慎太郎氏はどう見ても時代錯誤的ですし、日本維新の会の橋下氏も雪崩現象を呼ぶような力があるようには見えません。原子力問題に限っても、このままいけば自民党を第一党とする連立政権の誕生によって再び原子力の推進、原子力ムラの復権が進んでいくことになる可能性が強いでしょう。

新しい政権の下で再び大きな地震が起こり、福島第一原発が崩壊するような事態となれば、ただでさえ疲弊している日本の社会・経済は致命的な打撃を受けることになると思います。

それでも僕たち市民は政治家を通して、自らの一票でしか今のところこの事態を別の方向へ向かわせる術はありません。とにかく、絶望的な状況ではあってもひとりひとりの政治家の思想や能力を見極めて、本当にこの国のことを想い、原子力の呪縛から解放してくれる人に一票を投じましょう。  



2012年11月14日

【猪瀬氏、都知事立候補】

石原慎太郎前都知事の後継として猪瀬副知事が都知事選に立候補を表明しました。

『東京都の猪瀬直樹副知事(65)が都知事選(29日告示、12月16日投開票)に立候補する意向を固めたことが13日、関係者への取材で分かった。来週にも正式表明する。

 猪瀬氏は13日、周辺に「告示日が来て何もしないことはあり得ない」と語ったという。辞職した石原慎太郎氏は後継として猪瀬氏を指名。さらに自民党が猪瀬氏を支援する見通しになり決断したようだ。関係者によると、すでに事務所やポスターの準備を進めている。

 猪瀬氏は知事の職務代理者として公務を優先する考えで、立候補表明は告示の1週前になる見通し。選挙戦では、副知事として5年あまり石原都政を支えた実績を強調するとみられる。

 衆院の解散・総選挙を控え、自民党は都知事選でのつまずきを避けるために独自候補擁立を見送り、党の世論調査で圧倒的な支持率となった猪瀬氏支援の方針を固めた。ただ都連、都議団には「議会に根回ししない」など難色を示す声も強く、16日に都連側と協議し、調整を急ぐ。自民党関係者は「猪瀬氏支援でまとまるはず。大丈夫だと思う」と自信。自民党が支援を正式に決めれば、公明党も足並みをそろえるとみられる。みんなの党は猪瀬氏支援をすでに表明している。

 前神奈川県知事の松沢成文氏(54)、前日弁連会長の宇都宮健児氏(65)らが立候補をすでに表明している。』(11月13日付読売新聞)

【官の暴走を止めれるか】

猪瀬 直樹氏と言えば、学生時代は学生運動に没頭し、全共闘議長を務めるなど武闘派でならし、社会に出てからは天皇、政治などをテーマにノンフィクション作家活動に入り、1987年に「ミカドの肖像」で大宅壮一ノンフィクション賞などを受賞した作家として有名です。しかし、2001年、小泉内閣の行革断行評議会の評議員になって道路公団の民営化など特殊法人改革のオピニオンリーダーとして活躍、2007年、地方分権改革委員会委員と東京都副知事に就任後は石原都知事の腹心として、東京都の行政改革を足元からしっかり実行してきたことで知られています。特に、3/11の東日本大震災後は東京電力改革、東京天然ガスタービン発電所の建設計画など福島第一原発後の首都圏の電力確保、国のエネルギー政策への具体的提言を次々と実行しています。

石原都知事は原発推進論者だったので猪瀬氏は真正面から原発に対する自らのスタンスを明らかにすることはなく、個別具体的にガスタービン発電を導入するとか、東京電力の不明朗な会計や経営姿勢を追求し、遠回りでも首都圏の電力改革を進めていくことを実行しておられたという印象でした。

もし東京都知事に出馬して当選したら、是非官僚支配の打破や実効性のある電力改革路線を今まで以上に実行してもらいたいと切に願っています。自民党が勝ち馬に乗る形で猪瀬氏の支援に回るようですが、原発推進を画策する自民党を東京都から変えていくことができる方なので、たとえ自民党の支援が決まっても自民党に物申す都知事として都民・市民の側に立った政治を実行してもらいたいと思います。  



2012年11月08日

【オバマ勝利】

今年最大の政治ショーが終わりました。

『米大統領選は6日、投開票され、民主党のバラク・オバマ大統領(51)が中西部オハイオ州や南部バージニア州など激戦州の大半を固め、勝利に必要な270人を超える選挙人を獲得し、再選を決めた。大統領は勝利確定後、地元の中西部イリノイ州シカゴで演説し、「我々は一つの国家、一つの国民」と強調、選挙戦で際立った党派間対立を乗り越え、結束して内外の課題に取り組む決意を明確にした。

【写真ドキュメント・アメリカの長い1日】勝利宣言をするオバマ大統領
 演説でオバマ氏は「経済は回復に向かっている。10年続いた(イラクとアフガニスタンでの)戦争は終わろうとしている」と1期目の成果を指摘。2期目に向けた財政赤字の削減や税政改革への意欲を示し、野党共和党への協議を呼びかける考えを示した。ただ、共和党は譲歩に応じる姿勢を示しておらず、調整が難航するのは確実だ。

 年末には、歳出削減と大型減税の期限切れが重なる「財政の崖」が迫っており、早くも緊張した局面を迎える。2期目の政権は、主要閣僚を大幅に入れ替えて臨む方針で、新たな閣僚人事も今後の焦点となる。

 フロリダを除き、オバマ氏が獲得した選挙人は303人で、ロムニー氏の206人を大きく上回っている。』(11月7日付毎日新聞)


【高揚感なき勝利】

思えば2009年1月20日に米国大統領に就任したオバマ氏は圧倒的な米国民の熱狂に迎えられました。あのときワシントンDCには全米から200万人近い人たちがオバマ大統領を一目見ようと集まったと言います。テレビで見ていてもすごい光景でした。もう25年近く前の1988年、僕は小雪が舞うワシントンDCのホワイトハウス近くのペンシルバニア通りでパパ・ブッシュの大統領就任パレードを見学していました。あのときでさえ米国民の大統領に対する熱い思いを肌で感じましたが、オバマ大統領への期待感、高揚感はそれをはるかに上回るものだったと思います。

そして今回、オバマ氏はロムニー氏を破って大統領再選を果たしました。しかし、そこには1期目のような国民の高揚感、期待感はほとんどなかったのではないでしょうか。スタート時点ですでにレーム・ダック化が始まっているとも言えます。最初の関門は来年1月末に迫った国防費などの歳出の強制削減と大型減税の期限切れを乗り越えられるかですが、1期目のときはリーマンショックが世界全体を襲い、その震源地だった米国では自動車産業も瀕死の状態にあったところをオバマ大統領は苦しみながらも切り抜けたことを考えれば「危機に強い大統領」の本領を発揮する可能性は十分あるのかもしれません。果たして高揚感のない米国民を納得させられる2期目となるのか、注目したいところです。
  



2012年10月26日

【都知事辞任】

石原都知事が突然辞任を発表しました。

『東京都の石原慎太郎知事(80)は25日、都庁で記者会見し、次期衆院選に向け、自らが党首を務める新党を結成し、国政に復帰する意向を明らかにした。同日、都議会議長に辞表を提出した。石原氏は、日本維新の会(代表・橋下徹大阪市長)との連携に前向きな姿勢を示しており、民主、自民に対抗する「第三極」の構築を目指す。新党は11月上旬にも立ち上げ、自身は衆院選に比例代表で出馬する意向だ。
 石原氏は「きょうをもって知事を辞職する」と表明。後継に関しては、猪瀬直樹副知事の名前を挙げた。石原氏は現在4期目。任期半ばでの辞任については、「都民は理解してくれると思う。放り出すわけではない」と述べた。
 公職選挙法の規定では、辞職の申し出を受けた議長が選挙管理委員会に通知してから50日以内に都知事選が行われる。
 国政復帰の理由は、「明治以来続いている官僚制度をシャッフルしないと、国民が報われない。命あるうちに最後のご奉公をしようと思う」などと説明した。新党には、たちあがれ日本に所属する衆参国会議員5人全員が合流する見通し。石原氏は新党への参加者について、「予想外の人もずいぶんいる」と語った。今後、日本維新との連携協議も進める。
 石原氏は4月に表明した沖縄県・尖閣諸島の購入問題への対応などを理由に、新党構想に一時慎重な考えを示していたが、結局、同諸島は国有化が決定。今月12日の記者会見では、新党結成の可能性について「あとは私の年齢と健康(次第)だ」などと発言。その後、健康診断の結果に問題はなかったことを明らかにしていた。』(10月25日付時事通信)


【期待薄

「明治以来続いている官僚制度のシャッフルが必要」という点についてはその通りだと思いますが、その他の石原氏の政治信条にはあまり賛成できないです。特に尖閣問題などに象徴される石原氏による国民のナショナリズムを煽るような政治手法には危うさを感じます。また、原発政策についても常日頃から推進の立場を表明しており、到底支持する気にはなれません。

一方、少数政党の核として第三極を結集すると本人はおっしゃっているようですが、これも政策と価値観で一致点が見いだせなければ難しいと思われます。 単に数合わせで集まるとすれば有権者はそっぽを向くでしょう。

最後に御年80歳という高齢であることが最も大きな懸念材料です。これから10年、20年、そして100年後のニッポンの形を自分自身の問題として背負っていけるのは若い世代です。どんなに憂国の情が熱くても、その思いを継いでくれる若手に任せる度量がなければ、「老害」と言われても仕方がないのではないでしょうか。思い切って若い人に委ねるべきときだと思います。早く政界を引退して、自分の後継者のアドバイザーとして進まれることを望みます。

  



2012年09月27日

【新総裁誕生】

安倍晋三元首相が自民党の新総裁に選ばれました。

『「投げ出さないで」「原発ゼロを」。自民党総裁に安倍晋三元首相が選出された26日、東日本大震災の被災地からは、次期首相候補にさまざまな声が聞かれた。

 岩手県陸前高田市で被災者用の共同浴場をつくるなど地域支援に携わる建設会社社長高萩善夫さん(68)は「今回こそは途中で投げ出さず、震災復興に向けた仕事をしてほしい」と注文を付ける。

 被災者から住宅再建の相談をひっきりなしに受ける。「資金繰りに悩み、再建をあきらめかけている人も多い。野党として、民主党の無駄な予算をチェックして、被災者の生活支援に回してほしい」と訴える。

 仙台市の仮設住宅で暮らす佐藤みよさん(63)は、同市宮城野区の自宅が災害危険区域に指定され内陸に移転する予定だが、再建費用の負担がのしかかる。「安倍さんは被災地に関心があるようには見えない。おぼっちゃま議員に私たちの苦しい状況が分かるのかな」と冷ややかだ。

 東京電力福島第1原発事故で避難生活が続く福島県。飯舘村から福島市の借り上げ住宅に避難している小林貞美さん(58)は、進まない除染や今後の住まいなど、生活の見通しが見えないことに不安が募り「福島への関心が薄れてきたような気がする」と話す。

 安倍氏は公約で「脱原発依存」を掲げるが、野田政権の2030年代の原発稼働ゼロ方針については否定的だ。小林さんは「原発はゼロにすべきだ。それを言わないなら、自民党に政権は取ってほしくない」と話した。』(9月26日付スポーツニッポン)

【脱原発に否定的な自民党】

この記事にあるように安倍氏は一応「脱原発依存」を掲げているものの、持って回ったような「脱原発依存」という言い方そのものが原発の現実から逃げようとしていると言われても仕方がないでしょう。フクイチの核惨事を直視することなく、ひたすら既得権益の擁護ばかりに走る自民党の体質は総裁候補者すべてに見られたし、安倍氏もそのひとりです。国民の原発に対する不安感に何ら真正面から向き合おうとしない政党とそのトップにはまったく信頼は置けないというのが正直な気持ちです。福島で被災し、今も放射能汚染の恐怖にさらされている方々が警戒するのも無理のない話です。

それだけではありません。安倍氏は一度首相の重責から逃れるために病気を理由に途中でその重責を投げ出した人物です。にもかかわらず領土問題や国防に関する発言だけは勇ましい。戦地での実戦経験もなく、安全なところからタカ派的発言を繰り返す人物ほど胡散臭いと思うのは僕だけでしょうか。

民主党政権のていたらくには辟易していますが、それ以上に脱原発にまったく真剣に取り組もうとしない自民党には政権に絡んでほしくないと切に思います。  




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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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