2008年03月28日

【無念にじむお通夜】

亡くなられた假谷さんのご家族や関係者の方々の怒りと悲しみは如何ばかりかと本当に胸が痛む事件です。

 『「絶対に許せない」。JR岡山駅で県職員假谷国明さん(38)がホームから突き落とされ、電車にはねられ死亡した事件で、假谷さんの通夜が27日、倉敷市の斎場で営まれた。小雨の中、同僚や友人ら約200人が突然の死を悼み、容疑者の少年(18)への怒りをあらわにした。
 弔問客の焼香の間、假谷さんの妻寿子さんは泣き崩れ、幼い娘2人は父の死を理解できない様子。親族の男性が「お忙しい中ありがとうございました。故人も喜んでいると思います」とあいさつしたが、事件には触れなかったという。』(3月27日付時事通信) 


【行きずり殺人の恐怖】

何の罪もなく、何の関係もない人の命をもてあそぶ少年の心の闇。最近、そういった類の事件があまりにも多すぎる。今回のJR岡山駅でのホーム突き落とし事件の直前には、金川真大容疑者(24)が茨城県で面識のない8人もの通行人を殺傷する事件があったばかり。

この手の無差別殺人事件の犯人は若い男性が多く、動機はまったく見えないというのが特徴だ。そして最近日本全国で急増しているのだ。

毎日通勤に電車やバスを利用するサラリーマンとしては、恐怖を感じないわけにはいかない。まして、JRを利用して通勤している僕はいつもホームの一列目に立つことが多いのだ。これからは決して一列目には並ばないようにしようとは思うものの、自分だけが助かればいいという問題でもない。

【実感のない「死」】

一体、何故これほど無差別殺人が増えているのか?なぜ若者は何の動機もなく人をいとも簡単に殺すのか?

おそらく最も大きな原因は、月並みながら教育の荒廃だろう。人としてのあり方を身体を張って教える教育が家庭でも、学校でも行われていないのだ。

確か養老孟司の「バカの壁」の中に書いてあったが、僕達も含めて現代社会は人の「死」を目に見える日常の世界から隔離することで、人々が「死」の実感をもてなくなっていることが、今日のような無差別殺人の増加といった殺伐とした社会状況を作り出しているのかも知れない。

「死」について真剣に考えることは、かけがえのない「生」を実感することにつながるのだ。もう一度ひとりひとりが真剣にどう死に向き合うかを考える必要があるのかもしれない。JR岡山の事件を知ってそんなことを考えた。みなさんはどう思いますか?
最後に不幸にして亡くなられた假谷さんのご冥福を心よりお祈りします。  


2008年03月27日

【タイム誌への投稿】

3月31日号のタイム誌の記事“A Furious Hunger”について3月27日に投稿しましたので公開します。

After reading your article of “A Furious Hunger”, I felt that something extraordinary bad is happening and there seems little way out to solve it. Because the major causes of rocketing food prices are awfully interrelated with each other such as the climate change, population explosion, the sharp rise of oil prices, the boom of biofuels straining food supplies and so on. In addition, there seems to be a desperately growing gap between the fury by the hungry poor in some countries and the total indifference to them by the rich filled with abundant food at home. Unless the rich have the common feeling of “clear and present danger” on food with the poor and take some bold actions to fill the gap, they should know that the food shortage would soon retaliate against them. I am not the exception, living in the country of repletion, Japan.


【拙訳】

「怒りの空腹」という貴記事を読んで感じたのは、とてつもなく不吉なことが起こりつつあり、解決の手立てはなさそうだということです。何故なら、食料価格が高騰する原因には、気候変動、人口爆発、石油価格高騰、食糧供給を脅かすバイオ燃料ブームなどが深く絡みあっているからです。さらには、いくつかの国の貧しく飢えた人たちの怒りと、十分な食べ物を手にしている金持ち達の無関心の間にあるギャップが絶望的に大きくなっていることもあります。食べ物について、金持ちが貧しい人たちと「今そこにある危機」という共通認識をもって、そのギャップを埋める大胆な行動を取らない限り、いづれ自分達も食料不足というしっぺ返しを受けることを知るべきでしょう。飽食の国、日本に住む僕も例外ではありません。  


2008年03月26日

【ベストのマックコーナー】

先日の日曜日、デジカメを見に福岡市天神にある「ベスト電器」本店に夫婦で行ってきました。デジカメのいくつかの機種の説明をしっかり聞いた後、たまたま6階にある「マックコーナー」が目に留まり、最近のマックがどうなっているのか聞きたい衝動にかられて、そのコーナーにひとりだけいるマックの販売員に声をかけました。

そしてそれから1時間近く、マックの先進性、使いやすさなどについて説明を受けたのです。いやいやながらというのではなく、その販売員のわかりやすい説明についつい引き込まれて、ほんとうにマックの進化のすごさに夫婦ともども「驚愕」したというのが正直なところでした。

【マックの魅力】

もともと今のウィンドウズパソコンにする前、もうかれこれ10年近くになるのですが僕はいわゆる「マック派」でした。当時26万円近くしたパフォーマシリーズという初心者向けのマックパソコンを購入して、そのころはマックでしか味わえなかったボタンのないマウスとグラフィッスによる直感的でここちよい操作性を楽しんでいました。それはグラフィカルユーザインタフェース(Graphical User Interface, GUI,ジーユーアイ,グイ)といわれていて、マックが開発し、その後ウィンドウズにも採用されたものです。

でも時々時限爆弾のマークが出てフリーズしてしまうマックにほとほと困ったのと、仕事上どうしてもウィンドウズを使うことが多く、数年して結局ウィンドウズに乗り換えてしまっていたのです。

しかし、今回現在のマックの進化を見て本当にびっくりしました。もともとユーザーフレンドリーを思想の根底にもつジョブス氏の真骨頂がパソコンの随所に生かされていて、ウィンドウズの何かぎこちない操作性とはまったく一線を画す、ユーザー本位のパソコンがそこにあったのです。

例えば、1ギガのメモリーしかないのに画面を自由自在に分割してそれぞれの画面でインターネットの動画がごく自然に動くだけでも新鮮な驚きでした。(僕のパソコンは今2ギガのメモリーですが、それでも少しぎこちないのです。単なるメモリー容量だけの問題ではなくウィンドウズとマックのOSそのものに根本的な違いがあるような気がします)

その他数え上げるときりがないくらいマックの進化に目を奪われました。僕だけではなく、一緒にいた家内も相当びっくりしたみたいで、これで次回の買い替えはマックで決定だなあと内心「しめしめ」と思ったくらいでした。

【ジョッブスの思想】

それにしてもジョッブスは凄い。iPodの世界的な普及の裏には、ジョッブスの「使い手に優しく」という思想が、マックの社員全員に絶え間のない改良・改善さらには新しい製品の開発を促し続けてきたことがあると実感しました。

ジョッブスは、マイクロソフトのウィンドウズから一時は市場を席巻され、マックパソコンのシェアが急減し窮地に追い込まれたときも、ひたすら自分の内なる声にしたがって「使い手にやさしい」製品づくりに自分の人生を貫いてきたのです。そんなトップの思想が浸透した製品に魅力を感じないわけはない。そう思ったマックの進化でした。最後にジョッブスの心に残る言葉を紹介します。みなさんはこの言葉の端々にもマックやジョッブスの思想を感じ取ることが出来ると思います。



「君たちの時間は限られている。

 その時間を、他の誰かの人生を生きることで無駄遣いしてはいけない。

 ドグマにとらわれてはいけない。

 それでは他人の思考の結果とともに生きることになる。

 他人の意見の雑音で、自分の内なる声を掻き消してはいけない。

 最も重要なことは、君たちの心や直感に従う勇気を持つことだ。

 心や直感は、君たちが本当になりたいものが何かを、

 もうとうの昔に知っているものだ。

 だからそれ以外のことは全て二の次でいい。

 -スティーブ・ジョッブス」



Your time is limited, so don’t waste it living someone else’s life.

Don’t be trapped by dogma-which is living with the results of other people’s thinking.

Don’t let the noise of other’s opinions drown out your own inner voice.

And most important, have the courage to follow your heart and intuition.

They somehow already know what your truly want to become.

Everything else is secondary. ------Steve Jobs
  


2008年03月25日

【新しい食べ方提案】

最近の商品は消費者に新しい提案をするものもあって楽しいですね。これはそのひとつ。

『ごはんにドレッシング――。一瞬、「新しい節約料理か?」と耳を疑ってしまった。

 キユーピーが2月に発売した「ごはんにドレッシング」はその名の通り、ごはんにかけるドレッシングだ。しかし、ただごはんにかけるというわけではない。ボウルのような大きめの器にごはんを盛り、肉や魚と野菜を乗せて、その上から野菜サラダの要領でドレッシングをかけて食べる。

 発想のきっかけは、"カフェごはん"としておなじみのワンプレートメニューやサラダボウルだという。背景には、マヨネーズやドレッシングを主力とし、「野菜を食べよう」と大々的にアピールしてきたキユーピーが最近打ち出している"野菜の主菜化"がある。

 「仕事などで忙しいなか、調理時間を短くしたり、皿数を減らそうとしたりすると、食べたい気持ちがあっても、副菜である野菜サラダは削られやすい。そこで、副菜ではなく、主菜の一部として野菜を食べてもらうのが狙い」(キユーピー商品開発部・調味料チームリーダーの堀 直喜氏)という。』(3月22日付 nikkei TRENDYnet)


【トレンディな「まぜごはん」】

主菜の一部として野菜を食べるためにごはんにそのまま野菜を盛ってドレッシングをかけて食べる・・・・・・なんか僕らが小さい頃にやっていた「まぜごはん」の変形みたいです。

例えば具の入った味噌汁や豚汁を、めんどくさいのでご飯にかけてたべたり、夕飯の残り物をご飯にかけて食べたり。究極はおかずがなくてご飯しかないときに醤油をご飯にぶっかけて食べたり。まさにこの発想ですね。

実際、このドレッシングは「和風 わさび風味」と「香味たまねぎ」の2種類あって、どちらも従来のドレッシングよりも味がかなり濃いそうです。なんか醤油を連想させますね。

1人暮らしの男性や女性は、おかずをいちいち作って別の皿に盛り付けるより簡単だし、お皿を洗う手間も省けて栄養のバランスもとれるとあれば結構受けるかもしれませんね。

でも、なんかペットの猫や犬と同じような食べ方になるのではと少し心配にもなります。みなさんはどう思われますか?  


2008年03月24日

【ドラマの明暗】

これほどのドラマを誰が予想しただろうか?そのドラマとは、先日のフィギィア世界選手権で、浅田真央が転倒にもめげず優勝し、昨年優勝の安藤美姫は途中棄権となった瞬間だ。

『フィギュアスケートの世界選手権は20日、女子フリーが行われ、前回銀の浅田真央(愛知・中京大中京高)が、総合で初優勝を飾った。

 日本女子で世界選手権を制したのは89年の伊藤みどり、94年の佐藤有香、04年の荒川静香、昨季の安藤美姫(トヨタ自動車)に次ぐ5人目。

 浅田は、冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で踏み切り直前に転倒したが、その後は演技をまとめてフリーでは2位の成績、2位だったショートプログラム(SP)と合わせて185・56点で1位となった。

 中野友加里(早大)がフリーでも今季自己ベストの演技で4位。左ふくらはぎを痛めていた安藤は、演技途中で棄権した。』 (3月20日付読売新聞)


【天性の才能?】

それにしても浅田真央はすばらしかった。前日のショート・プログラムで首位のカロリナ・コストナー(イタリア)を2位で追う真央は、フリーの演技での逆転を賭けてスタート。その直後にまさかの転倒。しかも今までに見たことないような転倒の仕方だった。ジャンプの点数ゼロに加えて転倒でマイナス1点。普通ならこれで頭が真っ白になって次々と失敗の連鎖となっていくのだが、そこは氷上の天才スケーター。見事に直後の3-3回転ジャンプから立ち直り、ノーミスで演技を終えたのだ。

コストナーのミスにも助けられた面はあるものの、ジャンプ以外の総合的な表現力を高めるために練習を積んできた真央の真価が出た一戦だった。とにかく、演技力が飛びぬけているのだ。少々の失敗などものともしない度胸のよさと相俟って、天賦の才能と努力と運が真央に味方してくれたというべきだろう。

この数年いつも観客を魅了してやまない浅田真央に、感謝、感謝の演技でした。

【暗転、でも】

そしてもうひとつのドラマは安藤美姫だった。試合当日午前のウォーミングアップ中に、左足ふくらはぎを痛めた安藤に、モロゾフ・コーチやチームドクターは棄権を勧め、手続きも進めていた。しかし、安藤本人が出場にこだわり、フリーの演技に臨んだものの、結局、1分あまり演技した後棄権せざるを得なくなってしまったのだ。

「やってきた力を見せられず、残念です。本当にごめんなさい」と、あふれる涙を止めることもなく、インタビューに応じる安藤の姿は昨年優勝しただけに痛々しかった。

でも安藤の最終目標は2010年のバンクーバー五輪だ。まだ時間は十分にあるのだから、この失敗をまたバネにして頑張ってほしい。  


2008年03月21日

【台湾-22日に総統選挙】

"STRAIT TALKER"-「海峡の弁士」とでも訳すべきか?あるいはStraitをストレートと敢えて読み替えて、「直言居士」とでもするべきか?言い得て妙だといつもながら感心するのはタイム誌の記事のタイトルだ。 ("STRAIT TALKER", Page, 16-21,TIME dated on March 24, 2008)

3月22日に迫った台湾の新しいリーダーを決める総統選挙。2期と決められている任期が切れる与党民進党の陳 水扁(ちん すいへん)総統の後、野党国民党主席の馬英九候補と与党民進党の謝長廷候補の間で最後の熾烈な選挙戦が展開されている。

台湾独立を高々と掲げて8年間台湾を率いた陳総統・民進党の路線が引き続き国民に支持されるのか、それとも大陸中国との関係悪化で停滞気味の経済改革と中国との関係改善を掲げる馬英九候補が支持されるのか最後まで予断を許さない。

タイム誌の記事は、その馬英九候補を陳総統への果敢なる挑戦者、「ストレート・トーカー」と称して紹介しているのだ。

Ma Ying-jeou aims to transform the relationship between Taipei and Beijing. But first he must overcome a tough challenge: win election as Taiwan's President

【スマートなニューリーダー】

馬英九氏は、その容貌も経歴もスマートだ。香港生まれの「太子党(幹部の子弟)」出身の57歳。ハーバード大学で法学博士号を取得、帰国後は蒋経国に師事し国民党員として様々な行政経験を積んだ後、1998年に台北市長、2005年には国民党主席に選ばれた。

その馬候補の主張はわかりやすい。 「波風を立てるな」だ。

Ma's solution is simple: Don't rock the boat.

すなわち、陳総統の8年間に軋轢を増した中国を苛立たせず、中国との関係を改善し、台湾の経済を立て直すことだ。

The idea is to ditch the ideological hang-ups of the Chen years, stop irritating Beijing and pursue a new, pragmatic approach that focuses on improving relations with China wherever possilbe.....The most urgent matter concerns Taiwan's faltering economy.

確かに、かつてはAsian Tigerのひとつとして繁栄を謳歌していた台湾は、10%以上の成長を持続する中国本土はおろか、一人当たりのGDPでは韓国にも後塵を排しているのだ。政治的な孤立だけではなく、経済でもアジアから取り残されつつあるという危機感が国民の馬候補への支持に繋がっているのだ。

【馬候補のアキレス腱】

しかし、馬候補にもアキレス腱がある。それは彼はそもそも中国国民党であり、中国との融和を唱えれば唱えるほど、中国が主張する「ひとつの中国」に取り込まれていくのではないかという国民の懸念も厳然と存在するということだ。

もし馬候補が新総統に選ばれたとしても、チベット問題に揺れる中国がすんなりと新総統の思惑通り、経済関係だけで関係改善を進めていくかどうかは予断を許さないだろう。

いづれにしても、国民党の新総統の誕生が現実となれば、陳総統時代とは明らかに異なる政治的な動きが中国と台湾の間に出てくることは間違いないだろう。この総統選挙の行方はしばし注目しておく必要がありそうだ。  


2008年03月20日

【全て売ります】

ひとりの離婚男の記事が目に留まりました。

『結婚生活に終止符を打ったオーストラリアの男性が新しい人生を歩みたいとして、自宅や仕事、友人などを米ネット競売最大手のイーベイに出品することになった。パースに住むイアン・アッシャーさん(44)が18日、当地のテレビ番組に出演して発表した。
 オークション開始日は、6月22日。自宅とその他の人生すべてをセットで競売にかけるという。
 詳細は、イーベイのサイトへのリンクが貼られたアッシャーさんのサイト(www.alife4sale.com)で確認できる。
 アッシャーさんは、オークション終了後には財布とパスポートだけを持って新しい人生を始めるつもりだと語った。また、オークションのことを聞きつけた別れた妻からは「少しおかしいのではないか」と言われたことも明かした。』(3月18日付ロイター通信)


【男の清算、それとも成算?】

記事にあるとおり、イアンさんは本当に愛する妻との離婚を理由に彼女と自分の思い出すべてを忘れるべく自分以外の全ての物を競売にかけているのです。それもインターネット時代らしく、あのイーベイに出品して全世界に競売に出すという「勇気ある」行動。

競売にかけるのは、自宅、車、バイク、アウトドアグッズから、友達、仕事にいたるまでイアン氏の人生そのものに関わるものすべてということで、総額にすると50万豪ドル、日本円で44百万円ほどだそうです。

果たしてイアンさんは、今までの人生を本当に清算するためにこんな行動に出たのか、それとも何らかの成算があってのことなのか。

イアンさんのサイトを見ると、彼が何故こんなことを思いついたのか、そして別れた妻との顛末を詳しく知りたい人は、彼の伝記を2.95豪ドル(260円)で公開しているとのことで、このあたりがちょっと氏のちゃっかりしている部分なのですが・・・・単なる中年男の離婚話の顛末を知りたい人がどれくらいいるのかわかりませんが、これほど大々的に世の中に自分を売り込んでから、今までの人生すべてを清算して出直すというのも面白いかもしれませんね。

みなさんは、このイアンさん支持しますか?そして伝記を読んでみますか?

《参考》

・Ian is selling his whole life ? home, car and even job ? on eBay, blaming it all on his wife. But is it just a ploy to make him a millionaire? - Daily mail  


2008年03月19日

【機内で急患発生!】

飛行機内で急患が発生したとき、看護士さんやお医者さんが同乗していて協力してくれたときほどありがたいことはないでしょう。そんな事例が先月末にあったという記事が目に留まりました。

『インドネシア・バリ島行きの旅客機内で、心肺停止状態になった男性客を乗客の女性看護師が心臓マッサージなどの緊急措置をして一命をとりとめていたことが、分かった。機内で急病患者が出た場合、乗客の医師などに協力を求めるケースは多いが、日本航空は「心肺停止ほどの重篤患者は珍しく、とても感謝している」と話している。

 男性客を救ったのは、滋賀県栗東市の済生会滋賀県病院に勤務する柴田育英さん(23)。

 先月28日、妹(21)とバリ旅行のため関空発の日航機に乗っていた。夜勤明けの疲れで機内で眠っていたが、斜め前の座席で60歳代の男性が倒れた物音に気付き、目をさました。

 呼吸音から、舌がのどに詰まる舌根沈下の状態であることに気づき、駆け付けたが、男性はすでに心肺停止状態。気道を確保しながら心臓マッサージを始めたところ、機内に乗り合わせていた別の女性看護師2人も協力し、男性はまもなく息を吹き返した。

 意識を回復した男性は、家族に付き添われてバリ島の病院で、改めて治療を受けたという。』(3月13日付産経新聞)


【咄嗟の判断】

人の生死がかかっている現場に居合わせると、よほど訓練されていないと気が動転してどうしていいかわからなくなるのが普通の人の反応でしょう。そんなときに医師や看護士といった医療現場の人たちが居合わせていると心強いものです。

心強いばかりか、この事例では看護士の柴田育英さんが1人の男性の命を救ったのです。新聞によれば、柴田さんは看護師になって2年目で、救急医療に苦手意識があるといい、その分、積極的に勉強会に出席するなど努力を重ねていたとのこと。機内でのことについて聞かれると、「とっさの行動でしたが、研修で身につけた技術が役立ってよかった」と述べたそうです。

柴田さんが苦手意識を克服して、日々研鑽に励んでいたからこそ男性の命が救われたと思うと、ほんとうに素晴らしいことだと感じます。これからも看護士として多くの患者さんのために努力してほしいですね。  


2008年03月18日

【見放される大学】

今、日本の大学は試練のときを迎えています。優秀な学生達はあまりにも魅力のない授業や教授陣などに愛想を尽かして日本の大学に行くのをやめて、海外に流出しています。

そんな実態を反映して、多くの大学で入学者は減り、授業料収入は激減しています。日本の大学の40%近くが定員割れを起こし、授業料の値下げや学校同士の合併を余儀なくされている大学も出てきているのです。3月17日号タイム誌「学級閉鎖」"Class Dismissed"で、日本の大学の現状が採り上げられました。

Education experts say that nearly 40% of universities and colleges can't fill student quotas, forcing some schools to relax admission standards and others to merge or close.

一体、日本の大学に何が起きているのでしょうか?

【少子化より深刻な問題】

もちろん、その大きな理由は少子化です。OECDの調査によれば18歳の学生数は1990年から2007年の間に35%も減少し、2百万人から1.3百万人と70万人も減っているのです。そのおかげで(?)、選り好みさえしなければ誰でも入学できる「大学全入時代」になっているのです。

Educators have a phrase for this phenomenon: daigaku zennyu jidai, which literally means " an age when all are aceepted to college."

しかし、日本の大学はもっと根が深い問題に直面しています。それは国際競争力の喪失です。日本の大学のレベルは国際的には三流とさえ言われているのです。

その端的な証拠として、世界中の大学の評価を毎年出している英国の有力な調査報告"Times Higher Education Supplement"の2007年版によると、トップ100の大学のうち、米国37校、英国19校に比べて日本の大学は4校しか入っていないのです。

【現状打破に向けて】

こんな実態を憂えて、一部の大学では「改革」も始まっています。日本のハーバードと言われる東京大学は米国のYale大学と提携して、英語での授業を増やしたりしていますし、早稲田大学では国際教養学部を創り世界各国から優秀な学生を集めて成功しています。

しかし、今まで関税や非関税障壁で守られて来た農業や非効率な産業分野と同じく、多くの日本の大学当局、教授たち、そして文部科学省は、未だ危機意識に乏しいのではないでしょうか。世界中の知性が最も競争力があり、最も快適な場所を求めて瞬時に集まるインターネットの時代に、日本の大学はこのままでは、ますます孤立を深めていくのではとの懸念を抱くのは僕だけでしょうか?  


2008年03月17日

【大荒れの世界経済】

世界の経済が大荒れに荒れている。

『14日午前のニューヨーク株式市場は、金融機関の業績不安が再燃して急落し、ダウ平均株価(30種)の下げ幅は一時300ドルを超えた。

 午前11時40分(日本時間15日午前0時40分)現在、前日比164・69ドル安の1万1981・05ドルで取引されている。

 米証券大手ベア・スターンズに対する緊急融資の発表で、低所得者向け住宅融資サブプライムローンの焦げ付きを契機とした金融機関の損失が今後も拡大するとの不安が市場に広がり、売り注文が広がった。

 外国為替市場も株式市場の急落を受けてドル売り・円買いが加速し、一時1ドル=99円56銭と、再び99円台に突入し、1995年10月以来の円高・ドル安水準となった。同時刻、前日比44銭円高・ドル安の1ドル100円16~26銭で取引されている。』 (3月15日付読売新聞)


【ドル安、原油高、金暴騰】

原油相場の上げも急激だ。年初の100ドル/バレルから3カ月足らずの間に110ドルを突破し、常軌を逸したような動きをしている。原油だけでなく商品相場全般にマネーが大量に流入しているのだ。金も、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場で、13日には中心限月4月物が取引開始直後から急伸し、史上初めて1オンス=1000ドルの大台に乗せている。

さらに不安なのはドルの動きだ。サブプライムローン問題に端を発する信用収縮→米景気後退懸念→FRBによる政策金利の大幅引き下げ→世界の資金のドル建て資産から商品・原油・外貨建て資産への逃避などの動きが加速し、為替相場の世界ではドルからユーロなど他の通貨へのシフトがますます顕著になり、ドル安が進行しているのだ。

日本円の100円突破も日本経済への信認からではなく、ドル安の進行による円高の様相が強いのだ。その証拠に日本株はずっと売られ続けている。

はっきりしてきたのは、サブプライムローン問題による金融機関の信用収縮や資金逼迫を救うためにFRBや欧州の中央銀行が市場に大量の資金を供給すればするほど、それらの資金が原油や商品市場になだれ込んでそれらの商品が暴騰し、ますます米国をはじめとする世界の景気の足を引っ張るような悪循環に陥りつつあることだ。

【長期的課題が先送り?】

今年は7月の洞爺湖サミットに向けて京都議定書以降の地球温暖化防止のための世界的な合意形成を図らなければならない重要な節目の年だ。しかし、こういうときに限って、今回の世界経済の変調のような目先の課題が差し迫ってくるのだ。

10年~20年先の課題よりも目先の課題が優先されるのはやむをえないだろう。今日の飯が食えなければ将来の話など到底できないからだ。

米国政府は資金供給や利下げや財政出動といった対症療法的な対策だけではなく、一刻も早くサブプライムローン問題の全体像を明らかにして救済すべき金融機関には公的資金を注入するといった抜本的な対策を示すときが来ている。
残念ながら、日本は日銀総裁さえ決められないように、これほどの危機が目の前に迫っているのに相変わらず「井の中の蛙」状態だ。これではますます世界から孤立し、洞爺湖サミットでの主導権どころではなくなるだろう。

それにしても僕ら一般庶民はドルの暴落、世界経済の失速といった事態に至らないことを祈るばかりだ。  


2008年03月14日

【寝不足も寝過ぎもダメ】

睡眠について興味深い研究結果が発表されました。

『寝不足や寝過ぎは、動脈硬化につながる高脂血症、高血糖、肥満といった生活習慣病になりやすいことが12日、日大医学部の兼板佳孝専任講師(公衆衛生学)らの疫学研究で分かった。同講師は「良い睡眠は生活習慣病の予防に重要」としている。
 同講師らは、(1)2005年の地域住民の健診データ約1000人分(2)03年国民健康・栄養調査データ約4000人分(3)職場健診のデータ約2万2000人分-を分析、睡眠時間と高血糖などとの関連を調べた。
 その結果、住民健診では血糖レベルを表す「HbA1c」の値が、睡眠6時間未満と8時間以上で高かった。また、国民健康・栄養調査では、女性の場合に中性脂肪が睡眠6~7時間で最も低く、それより短いか長いほど高かった。動脈硬化を抑制する働きがある「善玉コレステロール」の値は、6~7時間で最も高い傾向を示した。』(3月12日付時事通信) 


【適度の睡眠】

最近ベストセラー本を次々と世に出して注目されている経済評論家の勝間和代さんも、どんなに忙しくても6~7時間の適度の睡眠は欠かせないとその著書の中で紹介していました。

僕自身も睡眠時間が4~5時間だと極端に日中の仕事の効率が落ちて、眠気に襲われることが増えます。

やはり、年齢や個人差はあっても健康な身体を長い間にわたって維持していくためには、人間には適度の睡眠が必要なようですね。

みなさんはちゃんと睡眠時間をとっていますか?
  


2008年03月12日

【助言が役割?】

記事を読んで唖然となった。こんなことでは国家公務員人事の改革なんて出来るのだろうかと誰もが思うだろう。

『今国会提出予定の「国家公務員制度改革基本法案」のうち、幹部人事の一元管理を目的に新設される「内閣人事庁」について、福田康夫首相が、内閣人事庁の担当閣僚は官房長官とし、幹部人事の原案は各府省の閣僚が作成、人事庁の役割は各閣僚への助言にとどめることを渡辺喜美行政改革担当相に指示していたことが10日、分かった。町村信孝官房長官が同日午前の記者会見で明らかにした。』(3月10日付産経新聞)


【迷走する政府・自民党】

単に「助言をするために」新たに人事庁を創設するとは、茶番以外の何ものでもないだろうと思うのは僕だけだろうか。そんな役割のために新たに庁を作って人を増やすのなら最初からやめたほうがいいのではないか。

そもそも渡辺行革相の原案に賛成して公務員制度改革を進めようと言い出したのは福田首相ではないだろうか。

一連の報道を見ていると、人事庁構想に対する官僚の猛烈な反対や自民党内の異論に配慮して、どんどん首相の立ち位置が後退していくのが見て取れる。

改革案を出してどんどん後退して骨抜きにしていくなら、最初から出さないほうがましだ。各派閥の総意で誕生した福田内閣なので旧来型の自民党政治といえばそれまでなのだが、次々と改革姿勢が後退していくのを見るとこれ以上傷口を広げないためにも、早く次の内閣に引導を渡すべきだと思うがどうだろうか。

本当にこの人事庁の記事には驚いて開いた口がふさがらなかった。みなさんはどう思われますか?
  


2008年03月11日

【笹川氏提言の波紋】

タパコ値上げの提言が巷で波紋を広げています。

『「タバコ一箱の値段を1000円にすべきだ」と笹川陽平日本財団会長が提案している。時を同じくして、日本学術会議がたばこの増税と値上げを内容とした要望書を国に出した。1箱1000円時代はやってくるのか。

産経新聞の2008年3月4日付けコラム「正論」に、笹川日本財団会長の主張が掲載されている。それによると、日本で320円で売られているタバコは、ロンドンでは5ポンド(1045円)。各国と比べても日本のタバコの値段は安く、

  「日本も1箱1000円とするよう提案する。現在の3倍以上になるが、たばこ増税は喫煙規制が進む世界の大勢であり、厳しい財政赤字の中、実現すれば大きな財源になる。国会には超党派の議員立法として正面から取り組んでいただくようお願いしたい」

と書いている。1箱1000円になれば、消費量が3分の1に落ち込んだ場合も3兆円を超す税収増が見込める計算で、未成年者の喫煙も抑制できるため、消費税より先に議論すべきテーマだとしている。』(3月6日 付J-CASTニュース)



【あくまでも健康第一】


同記事によると、日本学術会議もたばこの増税・値上げをするべきだとだという要望書を国に提出しているそうで、税金を現在の一箱あたり約189円に300円加えた場合、喫煙者は300万人減の3310万人になり、たばこ消費量は800万本減の1910億本となり、税収は2.05兆円増え4.29兆円になるという試算も公表しています。

笹川氏の提案のように一箱1000円にすればもっと消費量は減ると思いますが、それでもそれなりの税収増が見込めるし、喫煙する人が減るというのも社会全体としてはいいことなのかもしれません。

税収増のことはさておいて、たばこ一箱1000円になると、一本が50円。コーヒー一杯の値段がマクドナルドで100円、その他の喫茶店では200円から500円程度しますから、しばしの開放感を得るのにタバコ4~5本吸ってコーヒー一杯前後と思えばいいのかも知れません。

なにより、これほど世界的でも医学的にタバコの害が知られるようになり、健康に悪いことが証明されているわけですから、この程度値段を高くして喫煙者の喫煙を抑制する方向にもっていくことはある程度理解されるのではないでしょうか。

僕はタバコは吸わないのであまり大きなことは言えませんが、喫煙者のみなさん、このタバコ値上げ提案どう思われますか?  


2008年03月10日

【五輪は絶望?でも笑顔】

Qちゃんの五輪行きは絶望になった。でも、沿道からは惜しみない拍手が送られ、Qちゃんはレース後も笑顔だった。

『最後まであきらめないQちゃんの走りに、沿道から惜しみない拍手と声援が送られた。9日の名古屋国際女子マラソンで、北京五輪への夢をかけて8年ぶりに名古屋を走った高橋尚子選手(35)。序盤で失速し、一時は完走さえ危ぶまれながら走り抜き、ゴールではいつもの笑顔も見せた。レース後の会見では、昨夏ひざを手術していたことも明かし、現役続行を表明した。

【写真特集】 高橋尚子が・・・レンズが追った名古屋国際女子マラソン

 トップと約18分遅れ。苦しい42.195キロだったが、ゴール直後、高橋選手は着けていたサングラスを外して笑顔を見せ、ファンが詰め掛けた瑞穂競技場のスタンドに向かって深々と一礼して手を振った。思わぬ惨敗の悔しさは、表情からうかがえなかった。』(3月9日付毎日新聞)


【優勝は誰?】

テレビを見ても、Qちゃんにばかり焦点が当てられて一体誰が優勝したのかしばらくはわからないくらいだった。優勝したのは、マラソン初挑戦、21歳の中村友梨香(天満屋)だった。優勝者よりも27位の選手の方が注目されるなんてめったにないことだろう。それくらいQちゃんの影響力は絶大なのだ。

Qちゃんは、レース後の記者会見で、昨年8月に右ひざの手術をしていたことを明らかにした。もともと持病だった右ひざの半月板がめくれて、関節に入り込んだ状態になったため、内視鏡手術で約50%を切除したとのことでもちろんこのレースで勝つために手術をしたのだけれどそれは実らなかった。

それにしても記者会見できっぱりと引退を否定して、「もう少し走られせてください」と笑顔で語ったQちゃん。本当に走ることが好きなんだろう。これからいろいろな方面から今回のレースについて様々なことが言われると思うけれど、好きなマラソンをずっと続けてほしいですね。頑張れ、Qちゃん。そして全国のQちゃんファンにこれからも変わらない笑顔と走りを見せてください。  


2008年03月07日

【タイム誌への投稿】

2月25日号のタイム誌の記事「China's Short March」について3月5日に投稿しましたので公開します。

After looking at the photos of your article, I was appalled to know that the impact of China’s Short March seems to be enormously bigger than any suburbanizations that had happened in many advanced economies, especially Japan and the United States for the last several decades.

If this kind of rapid suburbanization spreads all across China, more and more people in the middle and upper class will commute by their own cars between homes and offices, use air conditioning at home and water for gardening with emitting vast amount of carbon dioxide and to shortening the water supply, resulting to accelerate global warming in the near future.

However, we, as the citizens of the advanced economies, can’t blame them simply for high carbon emissions since we have done the same kind of behaviors in the past. Instead, we should give them some advice, technical and financial support to prevent them from going to catastrophe together with us.


【拙訳】

貴記事の写真を見て、中国の小行軍のインパクトは過去数十年にわたって日本やアメリカといった多くの先進国経済で起こった郊外化よりもはるかに大きいということに本当に驚きました。

もしもこれほどの郊外化が中国全土に急速に広がっていくならば、中流そして上流階級の人たちがますます自宅とオフィスを自家用車で通勤し、家ではエアコンを使い、庭には放水をすることで大量のCO2を排出したり、水不足を招いたりして、近い将来には地球温暖化をさらに加速させることになるだろうということです。

しかしながら、先進国の市民であるわたしたちは過去に同じような過ちを犯してきたのでCO2の排出が多いからといって中国を責めることはできません。その代わり、一緒に破滅に陥らないようにアドバイスしたり、技術協力や資金支援をすべきなのです。
  


2008年03月06日

【冷凍ギョウザの怪】

中国の対応は本当に不可解で、理解に苦しむことが多い。その最近の顕著な事例があの冷凍ギョウザ中毒事件だ。

『「正式な連絡は受けていないが、中国側の主張に科学的根拠はあるのか」。中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、中国公安省が28日、「中国国内で殺虫剤の混入した可能性は極めて少ない」との見解を示したことで「日本国内での可能性は少ない」と逆の見方をしている日本の警察庁には困惑の声が広がった。

 同庁の見方の根拠は(1)冷凍ギョーザの密閉された袋の内側から「メタミドホス」が検出された(2)日本国内のものと成分特徴が異なる(3)中国から被害の出た千葉、兵庫両県まで別ルートで運ばれ、陸揚げ後に接点がない--など。こうしたことは21、22日の日中警察当局の情報交換会議で中国側に示し、鑑定結果などのデータも提供。「日本の警察が鑑定結果などを見せなかった」とする中国側の見解を明確に否定している。

 25日には警察当局の首脳級会議も開催され、捜査の連携を確認したばかり。今回、事件に対する両国警察の認識の違いが浮き彫りになり、今後の捜査に影響を与える可能性も出てきた。』(2月28日付毎日新聞)


【枚挙にいとまなし】

あれほど日中の協力のもとで原因究明に努力するとの姿勢を当初示していたのに、突然の日本側の対応への非難表明。それも素人目に見ても「中国側での殺虫剤の混入した可能性は極めて少ない」などと主張する根拠に政治的な臭いが感じられるのはどうしたことか。日本の警察庁などが困惑するのも無理はない。

この事例だけだったら中国側の主張にも耳を傾けることはやぶさかではないが、不可解なのはこれだけではないのだ。

たとえば、先日の黄砂の飛来についても中国紙「環球報」(電子版)の報道によると、「黄砂は中国で発生し、日本や韓国に飛来している」との見方について、中国の専門家が「発生源を中国だけに特定するのは妥当ではない」と反論しているといった記事(3月5日付Record China)に見られるように、自国のデータは国家機密だと主張して非公開にしたままで、「お前が悪い」というだけでは単なる言いがかりだろう。納得するしないの以前の問題なのだ。

【極めつけはダルフール問題】

そして極めつけは、人権を弾圧するダルフール問題を抱えるスーダンへの支援を継続する中国政府の姿勢に反対して北京五輪開会式の総指揮監督を辞任したスピルバーグ氏の問題だ。この件についての中国政府に対しては、人権団体や欧米の議会などから批判が続出しており、米下院では「中国政府が人権侵害をやめない場合は北京五輪をボイコットする」との決議案が提出されており、同時に「ベルリン五輪」を引き合いに、「開催国の品位」が問題にされているのだ。

食の問題にしても、黄砂への対応にしても、アフリカの人権弾圧にしても、急膨張を続け、好調な中国経済とは裏腹に共産党一党独裁の中国政府の姿勢には民主主義国家とは相容れない不可解さが常につきまとっていることを念頭に置いてきっちり筋を通していく姿勢が必要だろう。  


2008年03月05日

【手紙にフィーバー】

なかなかオバマ氏もユーモアがありますね。

『名前が同じということで米大統領選の民主党有力候補、バラク・オバマ候補を応援している福井県小浜市にオバマ氏から直筆の手紙が届いていたことが4日、分かった。同市によると、エアメールは村上利夫市長宛てで3日夕に郵送され、「あなた方の親しみのある行動に心を動かされた」などとする内容が、英語と日本語で書かれていたという。

手紙は「小浜市の皆さまの支持と励まし、心温まる贈り物に感謝の気持ちを表すことができ、うれしく思う」との謝意で始まり、小浜市の文化と伝統を称えたうえで、「続いてきた2つの偉大な国の友情によって現れてくる未来と、よりよい、自由な世界に向かうために分かち合う責務を心から楽しみにしています」と、将来の友情についても言及している。
 オバマ氏は来日した際、空港でパスポートの名前を示して「私は日本の小浜市から来ました」とジョークを飛ばしたとされる。こうした因縁もあり、小浜市は昨年1月にオバマ氏宛てに市長名で手紙と名産の塗りばしを発送し、さらに候補者指名争いが激化した2月には再度手紙と必勝祈願の「漆だるま」を贈呈。5日に応援集会を開くなど、海の向こうに向け全面的なエールを送っている。』(3月4日付産経新聞)


【オバマ効果のゆくえ】

2006年のオバマ氏来日の際のジョークから始まった小浜市の市民を巻き込んだオバマ・フィーバー。オバマ氏が大統領にならなくても十分小浜市の存在を日本国内だけでなく世界に広めた宣伝効果は抜群ですね。今回の手紙でなおさら小浜フィーバーに火がつくでしょう。

フィーバーと言えば、アメリカ国内の民主党予備選もスーパーチューズデーあたりからオバマ氏とヒラリー氏の間でますます過熱しています。4日朝には、民主党指名候補争いのヤマ場となるテキサス、オハイオなど4州予備選挙の投票が始まりました。両者の代議員数、各種世論調査でも優位に立っているオバマ氏は、「われわれがテキサス、オハイオ両州で勝利すれば、クリントン氏が指名候補になるのは無理だろう。彼女たちはどこまで戦うのか、決断しなければならなくなる」と自信満々。対するヒラリー氏はオバマ氏への中傷宣伝を繰り返し、少々ヒステリー気味だと伝えられています。

果たして、テキサス、オハイオで決着が着くのか、見ものですね。個人的にはオバマ氏が勝利して共和党のマケイン氏にも打ち勝って初の黒人大統領になってほしいと願っています。マケイン氏って名前も負けそうだし、顔もまるで自民党のタカ派代議士のようにコテコテの保守派のイメージが強すぎますしね。とても改革なんて無理かも。失礼!!


《参考》~オバマ氏からの手紙の内容

親愛なる村上市長へ

 今回、小浜市の皆さまの支持と励まし、そして心温まる贈り物に対し、私の感謝の気持ちを表すことができ、うれしく思います。

 私は、小浜市が豊かな文化と古い伝統、そして自然の美しさのあるまちであると理解しています。私たちの世界はますます相互に結びついてきているので、あなた方が取り組まれている議論が、あなた方の国を越えて聞こえてくることには、とても興味をそそられています。私たちは共通の名前以上のものを分かち合っています。私たちは共通の惑星と共通の責任を分かち合っているのです。私は、続いてきた2つの偉大な国の友情によって現れてくる未来と、よりよい、自由な世界へ向かうために分かち合う責務を、心から楽しみにしています。

 私はあなた方の親しみのある身振りに心を動かされました。皆さまの幸運をお祈りします。

                          あなたの友人
                          バラク・オバマ
  


2008年03月04日

【黄砂、今年初襲来】

春の招かれざる客、黄砂がまた中国からやってきた。

 『西日本から東海、北陸、東北南部までの広い範囲で二日夜から三日にかけて、今年初めて黄砂が観測された。気象庁は沖縄・奄美から東北南部の広い範囲で四日にかけ黄砂が予想され、視界が悪くなるとして、交通機関などに注意を呼び掛けている。

 気象庁によると、黄砂が観測されたのは九州・沖縄、中国、四国、近畿の全府県と三重、愛知、岐阜、福井、石川、福島の各県。熊本、長崎では視程(見通しの利く距離)が五キロ未満に、鳥取、松山、福岡、那覇などでは一〇キロ未満に落ちた。』(3月3日付東京新聞)


【道路も車も砂だらけ】

それにしても今年初めての黄砂はひどい。朝早く出勤に出かけようと外に出て、自分の車を見ると黄砂交じりの小雨の中で砂だらけになっていました。空を見上げればぼんやくと目の前の立花山が霞んで見えます。

新聞によれば、九州全域で黄砂が観測されたそうで、福岡市でも黄土色がかった雨雲が空一面に広がり、道路の排水溝や地下鉄のタイルに黄砂とみられる土がたまり、通行人の黒い傘にも、黄色い砂の跡がうっすら残っていたそうです。

この黄砂、夕方になっても福岡の空を覆っていましたが、どんな有害物質が含まれているかも知れず、恐る恐る車にかかった泥のような黄砂を少しずつ水で洗い流しました。

これからは中国からの黄砂は年々ひどくなっていくと昨年も何度かお伝えしましたが、各人が真剣に防御策を講じていかないと思わぬ被害に会いそうですね。
みなさんのご近所はいかがでしたか。  


2008年03月03日

【"Short March"って何?】

鍵を高らかに上げて未来を見つめる大勢の人々。そのタイトルには「China's Short March」(中国の小行軍)とある。2008年2月25日号のタイム誌の表紙を飾ったイラストだ。一体、ショート・マーチとは何を意味するのだろうか?

興味をそそられて、早速そのカバーストーリーをめくってみると最初のページに中国の郊外らしき場所にある売り出し中の豪勢な邸宅の写真があった。

そう、小行軍(Short March)とは1934年10月に国民党の攻勢を逃れるため中国共産党がその本拠地江西省瑞金を離れ、1万2500キロもの大行軍を行った「長征」(Long March)をもじってタイトルにしたものなのだ。それでは一体現代中国の小行軍とはいったいなんだろうか?

【巨大な郊外化のうねり】

それは中国で急速にしかも大規模に進みつつある郊外化(suburbanization)のうねりのことなのだ。

China's Short March-----Millions are moving to newly built suburbs outside China's big cities. Their migration will change the nation ---and the world.

毎年10%以上の高度成長が10年以上にわたって続く中国経済。上海や北京だけでなく中国全土の主要都市では高層ビルが次々と建設され、猛烈な都市化が進行している。そんな急速な発展を遂げている100万以上の都市の数は米国の8つ(2000年現在)に対し、中国では48都市にもなるのだ。

繁栄を謳歌する都市に貧しい農村から3億~4億人もの人々が移動し、建設業だけで18百万人もの移動労働者が従事するのだ。

人が集まればマイナス面も増幅する。工場や車の排気ガスで大気は汚染され、環境破壊が進む都市を逃れて、中産階級の人々が郊外へ郊外へと移動していくのだ。多少の違いはあっても、第二次大戦後に大勢の帰還兵が帰国し、その後も経済発展による都市の荒廃を逃れて郊外へと人口が移動した米国や日本と同じような現象がものすごい規模で今中国で起こりつつあるのだ。

上海だけでも今後10年間に5百万人もの人々が郊外へ移住すると予測されている。そのインパクトは中国だけでなく、世界中に及んでいくだろう。

【小行軍の行く末】

一体、この中国の人々の郊外への小行軍(Short March)はこれからどこへ行くのだろうか?

裕福な中産階級は郊外の恵まれた環境へ移り住むことができるだろう。しかし、冷暖房を完備した住宅から、都市までのマイカー通勤など、今のままではアメリカ型のエネルギー大量消費社会が次々と中国各地に増殖していくことになるだろう。その一方で8億~9億もの貧しい農民との格差は広がるばかりだろう。

グローバリゼーションの恩恵を受け続けようとするならば、中国政府はこの流れを止めることは出来ないだろう。そして、今までエネルギーを浪費し続けてきた米国や日本をはじめとする先進諸国もこのような中国の発展形態を「悪」だと咎めることはできないのかもしれない。

中国の小行軍・・・これは崖に向かって一目散に突き進むネズミの大群を思い起こさせる。いや、中国だけではなく、人類全体に突きつけられたグローバリゼーションの負の側面への重い課題なのかもしれない。  



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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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