2008年05月30日

【空自、中国へ】

緊急事態では、できることは何でも協力することが大事だ。

『政府は28日、中国からの要請を受けて四川大地震の被災者を支援するため、航空自衛隊のC130輸送機でテントや毛布、医薬品などの緊急支援物資を輸送する方向で調整に入った。町村信孝官房長官が午後の記者会見で明らかにした。国際緊急援助隊派遣法に基づくもので、自衛隊部隊の中国派遣は初めて。
 中国からの要請は27日、北京の日本大使館にあった。町村長官は要請の具体的内容について「自衛隊のテント、毛布などを自衛隊機で中国の空港まで運んでほしいという趣旨」と述べ、自衛隊機による中国国内での輸送活動は想定していないと説明した。その上で「できるだけ早く結論を出す」と語った。』(5月28日付時事通信)


【戦略的互恵関係】

地震発生直後は、中国政府は海外からの人的救援を少しためらう場面もあったものの、日本に緊急援助隊の派遣要請をしたのを皮切りに次々と海外からの支援を受け入れていた。また、各地の地震被害の状況も外国メディアにかなり大胆に「開放」して、四川省の被害状況も日々刻々全世界に報道されている。

被害の規模が桁外れに大きいだけに、あらゆる支援を市民レベルでも国家レベルでも迅速に行っていくことが必要だろう。そんな中で、自衛隊機による救援物資輸送が前向きに検討されていることは喜ばしいことであり、大きく言えば、先の日中首脳会談で合意した「戦略的互恵関係」の包括的推進を象徴するケースとなりそうだ。

【これから大切なこと】

今後も被災地の救援を最優先に日本ができることはどんどんやっていくべきだと思う。もちろん、それは中国の被災地の方々のためであるし、もっと言えば自然災害の大型化が進む今日、次回は日本が中国から救援を受ける立場になるかもしれないのだから、日本自身のためでもある。

市民レベルでも、あらゆる機会を捉えて、個人でできることをどんな小さなことでもいいからやっていければと思っている。例えば募金は直ぐにでもできる。みなさんは何か行動を起こしましたか?
  



2008年05月29日

【いよいよ後部座席も】

後部座席もシートベルト着用が6月から始まりますが、意外なところに波紋が広がりそうです。

『後部座席のシートベルト着用を義務づける改正道路交通法が6月1日から施行されるのを前に、愛知、岐阜、三重の各県バス協会は、シートベルト着用の対応策をまとめた。観光バスのガイドもシートベルトをして着席するスタイルになるため、おなじみのサービスも大きく変わりそう。安全確保に必要とはいえ、バス会社からは「サービスが低下しなければよいのだが……」と、懸念する声もあがっている。

 高速バスや貸し切りバスを運行する名阪近鉄バス(名古屋市)は、バスガイドは走行中は着席し、各種サービスは休憩時間を長めにして対応する方針という。だが、担当者は「実際に始まってみないと、どういう不具合が出るか予想できない」と心配する。東海地区のある大手バス会社も、「カラオケがある貸し切りバスでは、ガイドが立って歌うよう求められるケースも多い。トラブルにならなければよいのだが」と不安を漏らす。』(5月23日付毎日新聞)


【ああ、バスガイドさん】

バスガイドさんと言えば、観光バスの運転席の横に立って、小さなマイク片手に、もう一方の手で左右の景色を指し示しながら名調子で観光名所を解説し、ときには歌を唄う姿が目に浮かびます。

そんな見慣れたガイドスタイルも今回の道交法改正ですっかり様変わりしそうですね。きっとイラストのように前列の席に座ってお客さんに対面することもなく、前方の道路を見ながらガイドすることになるんでしょうね。なんか淋しい限りです。

ああ、バスガイドさんの顔を見ないまま、その名調子を聞くだけになるのですね。まことに残念。

【工夫次第】

でもきっとそれではお客さんは満足しないでしょう。道交法に従ってガイドさんの安全も守りながらお客さんにも楽しんでもらう。できないことではありません。それこそ各観光バス会社、旅行代理店の腕のみせどころではないでしょうか。

例えば、前を向いてガイドしているかわいいガイドさんを固定ビデオカメラで取りながら、ビデオスクリーンでお客さんに見てもらうとか・・・いくらでもアイデアはありそうです。頑張れ、バス会社さん、旅行代理店さん、そしてバスガイドさん。環境の変化なんて創意工夫でいくらでも乗り切れますよ。
  



2008年05月28日

【特売品、激減】

スーパーの特売品が激減しているというニュースが目に留まりました。

『食料品、日用品の値上げラッシュを受け、スーパーなど小売店の特売品が激減している。マヨネーズ、ビールなどの目玉商品のチラシへの登場回数が減り、品薄のバターの掲載はゼロになった。再値上げ商品が相次いでおり、ほとんどの品目で特売価格そのものも上昇。物価押し上げ圧力は強まるばかりだ。

 マーケティング会社「チラシレポート」(東京都中央区)が06年1月~08年4月、全国約1万2000店を対象に、食品や生活雑貨50品目について、特売品の平均価格とチラシへの掲載回数を調べた。

 マヨネーズ首位のキユーピーは昨年6月、マヨネーズ(500グラム)を約10%値上げした。特売価格は06年12月の最安値(157円)より20%超高い190円前後に上昇、掲載回数は一時、ピーク時の約7割に減った。アサヒビールのスーパードライ(6缶パック)は今年2月、1062円だった。しかし、値上げ翌月の4月、1102円をつけ、この2年余りで初めて1100円を突破。掲載回数も値上げ後は前年実績を下回っている。ティッシュペーパー首位の大王製紙の「エリエール」(180枚、5箱)は今年2月、特売価格が300円と、この2年余りの最高値をつけ、掲載回数はピーク時の3分の1に激減した。

 品不足が続くバターはチラシから姿を消した。森永乳業の「北海道バター」は2月から3カ月連続で掲載なし。明治乳業の「十勝バター」も4月は掲載ゼロだった。』(5月24日付毎日新聞)


【主婦の強力な援軍】

スーパーのチラシと言えば、家計を預かる主婦の強力な援軍として今でも活用されていますが、そのチラシをチラシたらしめているのは特売品の有無であることは言うまでもないことでしょう。主婦の狙いはまさにそこにあるからです。

その特売品がチラシから消える?それくらい食料品を中心とした物価高が家計にひたひたと迫ってきているのです。では何故、特売品が激減しているのでしょうか?

新聞報道によりますと、特売品の値下げ相当額は、シェア拡大を期待するメーカーが協賛金などの形で負担することが多いため、最近の原材料高に悩まされるメーカーが、協賛金の負担に難色を示していることも特売品の激減につながっているとのことです。憂うべき事態ですね。

【新しい生活防衛】

地域の特売品をいち早く見つけて、生活防衛に役立てるためにインターネットの利用も増えているようです。そのひとつ、東京都杉並区の主婦西村祐里子さんが近所のスーパーの特売品の価格を掲載しているウェブサイト「GoGo(ゴーゴー)・スーパー!」(http://member3.jcom.home.ne.jp/taichi329/)は、今年に入って閲覧者が3割増えたとのこと。みんないろいろ考えているんですね。

食料品の値上げに音をあげてはいられません。家族の生活を守るためには、食材に工夫を凝らしたり、安い材料で美味しい料理法を研究したりするなど新しい生活防衛を考える必要がありそうですね。みなさんは何か工夫されていますか?

《参考》

・杉並区の主婦によるスーパーチラシサイト「GoGo(ゴーゴー)・スーパー!」
  



2008年05月27日

【驚愕の数字】

その消滅のあまりの速さと大きさに言葉を失ってしまいます。

『世界自然保護基金(WWF)は、1477種の野生生物の生息状況について、過去35年間で27%減少したとする報告書をまとめた。

 地球上の多様な生物を守る生物多様性条約の締約国会議が現在、ドイツのボンで開かれているが、「2010年までに多様性の損失速度を大幅に減少させるという国際目標の達成は困難」との見方を示している。

 WWFは定点観測されている約4000の個体群について、1970年を基準年にして、生息個体数や営巣数などを指数化して分析した。

 その結果、開発などによる生息地破壊や乱獲などによって、05年段階で哺乳(ほにゅう)類や鳥類など陸地の動物は25%、魚類や水鳥など海に生息する動物は28%減った。海の動物は特に南太平洋で53%、南大西洋は46%減少したという。』(5月23日付読売新聞)


【多様性の喪失】

野生生物の急速な消滅には、世界的に進行する熱帯雨林の消失が深く関係している。折りしもアメリカやブラジルがリードして世界中に広まり、今年の未曾有の食糧危機の原因だと疑われているバイオエタノール燃料用のトウモロコシ等の穀物栽培の一部は、広大なアマゾン等の熱帯林を伐採して行われているのだ。

増えすぎた人間の欲望が引き起こす生物多様性の喪失。あまりのスピードの速さに思わず寒気がしてくる。いづれこの原因となっている人類が、そのツケを払うときがくるだろう。

※写真は絶滅の危機に瀕するインドのベンガルワシ

【例外ではない日本】

日本も例外ではない。環境白書によれば、『我が国に生息する野生生物の種の数は、これまで学名が付けられているものに限ってみても、哺乳類136、鳥類530、爬虫類76、両生類52、淡水魚類187、昆虫類約2万9,000、種子植物及びシダ植物5,565となっており』、明治時代以降の急速な経済成長により、野生生物の生存に不可欠である良好な自然環境の改変が進行し、かつて身近に見られたオオカミなどの動植物の数が次第に減少し、あるいは、絶滅に瀕するようになってきているという。

日本は自然環境への配慮が行き届いていて、生物種の消滅などは遠い海外の話などと思っていてはダメなのだ。自分達の子供や孫が幸せに暮らせるように、今何をすべきか真剣に考えないといけない。みなさんはどうお考えですか?
  



2008年05月26日

【戦慄の映像】

それは身の毛もよだつような戦慄の映像だった。これを見れば、きっと誰もが信じたくない、これは何かの間違いだと思いたくなるような気持ちにさせられるだろう。

そう、つい昨日の夜9時から放映されたNHKスペシャル「北極大変動 第1集 氷が消え悲劇が始まった」に出てきた北極海と北極熊の映像だ。

昨年の夏の北極海は、例年以上に海氷の消失が進み、1980年と比べると北極全体の4割の氷が消失してしまったのだ。今年の夏には薄くなった北極の氷はほとんど消失してしまうという予測もある。それほど変化は急激なのだ。

氷がなければアザラシなどの餌にありつけないホッキョクグマの母子が薄い氷の上をさまよい歩く。そして目印としてその母熊につけていた信号が、昨年12月にはついに動かなくなった。

【科学者の予測を超えて進む温暖化】

気候変動、地球温暖化はIPCCの報告書や科学者の予想をはるかに超えて進行している。北極海の現場で、その急激な異変を毎日目の当たりにしている科学者たちは、僕らが映像で見るよりもその恐怖を感じているだろう。

予想を上回るスピードで氷解する北極の現実は、すでに地球温暖化がさらなる温暖化を加速する「正のフィードバック現象」が始まり、もう後戻りできないところまで来ている(ポイント・オブ・ノーリターン)ことを示しているのだ。


【一刻も早い具体策を】

こんなにまで切迫しているというのに、途上国と先進国の対立が解けずに未だに地球温暖化を防止するための地球的規模での解決策で最終的に合意するには至っていないのだ。

折りしも神戸において主要8カ国(G8)環境相会合が開かれている。ようやく、G8各国は、世界全体の温室効果ガスの排出量を2050年に少なくとも半減するとの長期目標で大筋一致したとの報道があったが、まだまだ道のりは長いだろう。

二酸化炭素の排出抑制だけで問題が解決するわけではないが、ここまで地球環境を破壊しつつある人類の責務として、これ以上の環境悪化を防止することは最低限のモラルだろう。そしてモラル以上の死活問題だろう。なぜなら、大地に横たわり息絶えたホッキョクグマの姿は、間違いなく目に見える将来の私たち自身の姿だからだ。
国レベルでも個人のレベルでも真剣に考えていくべきだろう。みなさんはどう思われますか?


今日の夜10時、NHKスペシャル「北極大変動 第2集 氷の海から巨大資源が現れた」が放映されます。是非、ご覧ください。

《参考》・・・過去のブログ記事

1.「今夏にも北極の氷消失?」・・・2008年1月3日

2.「温暖化はチャンス?-グリーンランドの現実と人類の未来」・・・2007年11月20日


  



2008年05月23日

【世界一のハンバーガー】

世界一高いハンバーガーがニューヨークにあるってご存知ですか?

『当地で最も高価なものを紹介するオンライン情報サービス「ポケット・チェンジ」は、ニューヨークで最も高価なハンバーガーが、金融街にある「ウォール・ストリート・バーガー・ショップ」の1個175ドル(約1万8000円)のハンバーガーであると発表した。
 同店の共同オーナー、ヘザー・ティアニー氏は「ウォール街は、景気が良い日もあれば悪い日もある。われわれは、毎日食べる4ドル(約420円)のハンバーガーと本当に景気の良い日用の特別なものを作りたかった」と、高価なハンバーガーを作った理由を語った。
 同ハンバーガーは、同店のシェフと共同オーナーのケビン・オコネル氏が価格に見合ったものをと考案したもので、ブリオッシュのパンの上に神戸牛のパテ、大量の黒トリュフ、スライスしたフォアグラ、熟成したグリュイエールチーズ、ワイルドマッシュルームのほか金箔(きんぱく)が散りばめられている。
 ティアニー氏によると、同店2階のレストランで提供されるこのハンバーガーの売り上げは月20─25個。その一方で、1階のカウンターでは毎日、4ドルのハンバーガーを数百個販売している。』(5月20日付ロイター)


【金融街らしい食べ物?】

それにしても写真で見る限り何の変哲もない唯のハンバーガー定食。無理やり高価にするためにトリュフやフォアグラ、金箔などを素材に使い、極めつけはアメリカ人がそれほど好きではないのではないかと思われる日本の高級牛肉「神戸牛」を使っているところが笑えますね。

こんな高いハンバーガーを本当に食べる人がいるのかなあと思っていたら、このニュースによると毎日20~25個売り上げているそうですから凄い。きっと、その日のトレーディングで大もうけした金融街のディーラー達が話のタネに買って食べているんでしょうね。ニューヨークの金融街らしいなあ。

こんなハンバーガー、みなさん食べてみたいと思いますか?

  



2008年05月22日

【快走、プリウス】

『トヨタ自動車は15日、97年12月に発売した世界初の量産型ハイブリッド車「プリウス」の世界累計販売台数が4月末で102万8000台となり、100万台を突破したと発表した。同等クラスのガソリンエンジン車と比べ、「約450万トンの二酸化炭素の排出抑制効果があった」(同社)と試算している。

 プリウスは国内で販売を開始した後、00年からは米国など海外でも販売。現在は世界43カ国・地域で販売している。

 発売当初は売り上げが伸びなかったが、世界的な環境問題への関心の高まりを受け、04年には年間販売台数が前年比3倍の12万5700台と初めて10万台を超え、07年は同5割増の28万1300台と急増している。』(5月16日付毎日新聞)


【ハイブリッドの魅力】

我が家も昨年、ガソリンをがぶ飲みしていたワゴン車からプリウスに乗り換えましたが、そのプリウスのおかげで家計は相当助かっています。なにしろリッター5キロしか走らなかったワゴン車からリッター平均20キロは堅いハイブリッド車に代えたわけですから燃費はほぼ4分の1に激減したのです。(もちろん、その分プリウスは一般ガソリン車に比べると数十万円は割高なのですが、トヨタの販売員の口車に乗せられることなく、カーナビやアクセサリーを極力装備しなければそれほど割高感はありませんし、環境の時代の先端をいくハイブリッドに乗っているという高揚感と、これから10年乗ってガソリン代が節約できると思えば安いと思えないこともありません)。

そして折からのガソリンの高騰。ワゴン車に乗っていた数年前は80円台だったガソリンは今は160円近い高値。1リッターで倍のガソリン代を払っているのですから、燃費効率はお金のないサラリーマンにとってはまさに死活問題です。

【風雲急】

しかし、そんな一介のサラリーマンの優越感など一夜にして吹っ飛ばすほど時代の変化はめまぐるしく、まさに風雲急を告げているといった感じです。今年に入っての原油価格の高騰はすでに127ドル/バーレルに達し、石油200ドル時代はもう目の前、ガソリン価格も1リッター300円というのもあながちあり得ない数字ではなくなってきたようです。

ハイブリッド車でもわれらサラリーマンには乗れない時代がすぐそこに来ている。マネーがなければ、一般庶民は車中心の生活、車社会から否応なしに決別させられる時代が来ているのです。

ライフスタイルを一体どう変えていくべきか。迫りくる気候変動と資源高騰の荒波の中で、単なる自然愛好や自然保護では済まされない生活観、価値観の見直しが必要になってきたようですね。プリウス100万台突破のニュースにそんなことを考えさせられました。みなさんはどうお考えですか?
  



2008年05月21日

【車が減っていく】

日本社会が大きく変質している重要な兆候が車の減少という現象に現れてきた。

『日本を走る自動車の数が減少に転じ始めた。全国の自動車保有台数は最新統計の2月末まで3カ月連続で前年同月末比マイナスとなった。3カ月連続の前年割れは自動車普及が加速し始めた1960年代前半以降初めて。人口減や消費者のクルマ離れが背景とみられる。自動車保有の縮小が本格化すれば、保険、整備、燃料など25兆円を超す関連市場の頭打ちが避けられないほか、交通量の増加を前提にする道路整備政策の見直しなど広範な影響を及ぼす。

 国土交通省や自動車検査登録情報協会によると登録車、排気量660cc以下の軽自動車、二輪車を合わせた全国の自動車保有台数は2月末で7943万台と前年同月末に比べ0.2%減った。昨年12月末と今年1月末も各0.1%減少。3カ月連続の減少は現行統計で比較可能な63年以降前例がなく、戦後でも初とみられる。』(5月16日付日本経済新聞)


【全ての前提が崩れる?】

このニュースは衝撃的だ。それは、大きな変化の予兆がそこにあるからだ。

日本経済新聞が指摘するとおり、日本は1960年代からずっと自動車の保有台数が増え続け、社会の基盤整備は「先ず車ありき」で進んできたといえる。一般道、高速道路の建設、そして道路周辺に次々と都市が発展し、モータリゼーションの中で人々の暮らしが豊かになってきたのだ。

つい最近まで、若者も社会人になってから車を持つことが夢だった。そして家庭を持ってからも住宅と自家用車はステータスシンボルの最たるものだったのだ。

そういった、車保有が当たり前だった日本社会も人口の高齢化や消費者の車離れ、最近ではガソリン価格の高騰などの影響で、ついに戦後初めて3カ月連続自動車保有台数が減少するという未体験ゾーンに突入したのだ。

今、国会で政権の帰趨を左右しかねない道路特定財源の問題だって、車が今後減少していくということになれば道路新設の必要性そのものの前提が音を立てて崩れていくことになる。それだけではない。利益トップを謳歌しているトヨタをはじめ、車に関わる産業全体が大きく変質を余儀なくされることになるのだ。

【新しい産業インフラ】

ピークオイルを予感させる最近の原油の高騰。資源高だけでなく、車を巡る環境そのものが大きく変わろうとしている。石油の大量消費を前提とした文明が音を立てて方向転換をせざるを得なくなっている。

石油で走る車社会をこれからはどう変えていくべきなのか、どういった産業インフラを整備すべきなのか、政治家も官僚も産業界も真剣に考えていく必要があるだろう。

そして僕ら一般市民も、想像力をもって今迫りつつある時代の大波から自分や家族をどう守り、どう自分の新しいライフスタイルを構築していくのか、しっかり考えていかなければならない。みなさんはどう思われますか?
  



2008年05月20日

【変わる米国人の意識】

小さな変化ではあるけれど、米国人の意識が変わり始めていることを予感させる記事が目に留まりました。

5月5日号タイム誌の環境トピック(Going Green)に、 「庭をどう育んでいくか?」("How Does the Garden Grow?")と題して庭が緑に包まれていても必ずしも環境にやさしいわけではないという問題提起をしています。

いったい、どういうことなんでしょうか?

【物量作戦からの脱却】

アメリカ人の中流家庭では庭にスプリンクラーを設置して、決まった時間に水を大量に散布するのは常識です。驚くべきことに生活用水の50%以上が庭の水撒きに使われているのです。

さすがの浪費好きのアメリカ人も、最近の地球温暖化の報道などを知ってこういうことではダメだと思ってきたのでしょうゼリスケーピング("xeriscaping")という水や化学肥料を極力使わない庭造りが最近流行っているとのこと。(ちなみにxeriとはギリシア語でdryを意味するxerosから来ています)

その手法の例を写真の番号順にご紹介しましょう。

1.先ずは芝生エリアの制限(ration your turf)。水を大量に使う芝生は必要最小限に。

2.次はマルチング(Mulching)。植物の周りに石や木屑を置いて水分の蒸発を防ぎます。

3.ドリップ・エミッター(drip emitter)の活用。霧状の水を放出する器具のこと。日本ではあるのでしょうか?

4.堆肥の活用。


【先人の知恵】

アメリカにいたときに、砂漠であれ、都会であれ、大量の水を散布することで成り立っている庭を見たときに、「こんなやり方はいつまでも続かないだろう」と思っていました。日本もアメリカ礼賛が長く続きましたから、同じようなものかも知れません。最近、中国の郊外でもアメリカ的なマンションが林立し、スプリンクラーのある庭が成功のシンボルのようになっているそうですが、気候変動や資源枯渇が現実に人類の未来を脅かし始めた現在、人々の価値観も大きな軌道修正が求められています。大量浪費社会のアメリカで一般市民に少しでもその兆しが出てきたのであればうれしい限りです。

それにして、このゼリスケーピング("xeriscaping")という新語、タイム誌はdry landscapingと解説していますが、これって日本では水のない庭園「枯山水」としてはるか昔の平安時代にその様式が確立されています。

環境にやさしくといった意識ではなかったにしても、水利のよくない都市地域で発達した枯山水の精神は少ない資源を大切に使う日本の先人達の偉大なる知恵を感じさせます。日本はまだまだ世界に貢献できる素晴らしい価値観を沢山持っているのです。 みなさんはどう思われますか?
  



2008年05月16日

【衝撃的な格差】

ここまで格差があることを見せられると衝撃的です。

『日本や米国が「母の日」を迎える11日に合わせ、各国の母親に大きな格差が存在することを知ってほしいと、国際的な民間援助団体「セーブ・ザ・チルドレン」がこのほど、報告書をまとめた。5歳以下の死亡率など各国の母親の置かれた状況を調査し、国別に順位を付けた結果、極めて高い子供の死亡率を記録した北アフリカのニジェールが最下位となった。このニジェールの死亡率は「すべての母親が子供の死に直面することを意味する」(同報告書)という。
 調査対象は146カ国。安全な出産環境や女性の平均寿命、公教育の期間などを調べた。
 その結果、1位のスウェーデンでは、女性は平均17年間の公教育を受け、平均寿命は83歳、5歳前に子供をなくす母親は185人に1人だった。これに対し、ニジェールでは公教育は3年以下、寿命は45歳、そして子供の4人に1人が5歳の誕生日を迎えられない。母親1人が平均8人の子供を産むが、出産時に医療従事者が立ち会える母親は3人に1人だった。』(5月9日付時事通信)
 

【意外に低い日本】

この報告書では今年で9回目になるそうで、母親になるのにベストな国ランキングとして産児死亡のリスクや現代的避妊法の使用、女性の社会的地位、平均寿命など13にのぼる指標を「母親指標」と定めて各国をランク付けしています。対象国は146カ国。上位10カ国には1位のスウェーデンをはじめとする北欧、欧州諸国、オーストラリア、ニュージーランドなどが並び、下位10カ国には最下位のニジェールをはじめ、イエメン、アンゴラなどすべてアフリカ諸国となっています。それぞれの地域の社会・経済の実情からすると容易に想像できるランクです。

では日本は何位かというと、31位。意外に低い順位です。5歳以下の子供の死亡率が低いことなどはランクを押し上げる要因なのですが、近代的な避妊法の使用率や女性の社会的地位の低さなどが足を引っ張っているようです。

最近では、産婦人科医の極端な不足が特に過疎地などで多く見られるようになるなど、日本社会はますます多くの女性が母親になりたくなくなるようになっているというのが実情でしょう。子供の出生率の低さとも符合しているのでしょうね。

もっと女性にとって、子供を育てやすい社会、働きやすい社会をみんなで考えて創っていくという決意が日本社会全体にもとめられています。みなさんはどうお考えですか?

《参考》

・「母になるのにベストな国ランキング」・・・"Save the Children Japan"のウェブサイト
  



2008年05月15日

【消費者行動で評価】

環境保護というと国単位での評価が多い中、各国の消費者の行動で評価するという新しい試みが米地理学協会によって発表された。

『日本人の環境意識や行動は、温室効果ガスの主要排出14カ国中、11位とする調査結果を米地理学協会(本部・ワシントン)が7日、発表した。1位はインドとブラジルで、最下位は米国。日本は輸入食材や外食の利用が多く、灯油を暖房に使うなど、特に食・住生活の面で、環境への悪影響が大きいライフスタイルだという。省エネ家電の利用や車の所有状況など日常生活の数十項目について、同協会が今年1~2月、各国1000人ずつインターネットで調査。環境と調和した生活ほど高得点になる同協会の指標「グリーンデックス」(100点満点)で評価した。その結果、インドは肉の消費量が少なく、ブラジルは住居に個室が少なく暖房をほとんど使わないため、食品、住宅部門でそれぞれ首位を占め、総合評価でも1位となった。

 一方、日本は外食や加工食品の利用が最も多く、食品部門は最下位。断熱効果を高める住宅改修や省エネ型の家電導入率も最低で、住宅部門も13位だった。また、ハイブリッド車の購入意欲が低く、マイカーの1人乗り増加などから交通部門で6位。修理より新しい物に買い替える傾向が強いことから消費財部門も5位。環境団体への寄付や活動への参加など、意識の面でも14カ国中最低だった。同協会は「自分が生きている間に温暖化で生活が悪化する、と思う日本人が回答者の3割と少ないためではないか」とみている。

 同協会によると、対象14カ国で世界の人口の55%、エネルギー消費量の75%を占める。』(5月8日付毎日新聞)


【価値あるものさし】

この米地理学協会のレポートはまさに僕が日頃から感じていたことを事実に基づいて調査した価値ある物差しだ。

日頃目にする地球温暖化や環境問題に関する日本の立場は、それが政府の声明であれ、民間の意見であれ、「日本の環境技術は世界最高水準だ」とか「世界で最も環境保護への対応が進んでいるのは日本だ」といった日本礼賛ばかりが目に付くことが多い。

しかし、それはあくまで日本の産業をリードしてきた技術力に富む大企業や中小企業の血の滲むような努力の結果であり、僕ら一般市民、一般の消費者がどれだけ他の国と比較して「環境にやさしい」消費行動を取ってきたかというと非常に疑問が多いのだ。日本は戦後一貫してアメリカ型の大量消費型の経済体制を築き、維持・発展させてきたわけで、消費者はその恩恵を受け続けてきたのだ。

今、気候変動や資源枯渇が眼前に迫りつつある世界においては、どこの国の消費者であっても、その大量消費の価値観、ライフスタイルを大きく変える必要に迫られているのだ。その大転換をするための物差しのひとつとして今回のレポートは非常に参考になるだろう。

【後進国を謙虚に見習え】

このレポートでは、消費者がどれだけ環境にやさしい行動をとっているかを評価するために「グリーンデックス」(Greendex)という指標を使っているが、その結果1位となったのは、肉の消費量が少ないなどの理由からインド、住居に個室が少なく暖房をほとんど使わないなどの理由からブラジルとなった。

インドとブラジル。CO2排出や森林破壊といった負の側面ばかりが強調されがちなこの2つの国の消費者が貧富の差といった背景があるとしても、14カ国中最も環境にやさしい行動をとっているというのは、なんでもかんでも世界中から資源や食料を買い集めて大量消費に明け暮れるアメリカや日本の消費者にとっては、自らの姿勢を反省し、自らの文明のパラダイムシフトを考える上で大きな示唆を与えているのではないかと思う。みなさんはどう思われますか?


《参考》

・FIRST-OF-ITS-KIND 14-COUNTRY STUDY RANKS CONSUMERS ACCORDING TO ENVIRONMENTAL BEHAVIOR --- National Geographic.com
  



2008年05月14日

【底なしの被害】

中国四川省で起きた大地震の被害が日を追うごとに拡大している。

『中国民政省は13日、中国南西部の四川省ブン川(せん)県を震源とする地震の死者が1万1921人になったと発表した。(ブンは、サンズイに「文」)

 国営新華社通信によると、四川省当局者が同日の記者会見で、死者は1万2000人を超え、負傷者が2万6206人に達し、9400人以上が生き埋めになっていると明らかにした。

 ただ、同省北川チャン族自治県を含む綿陽市一帯で、1万8645人ががれきの下に埋まっているとの新華社の別の報道もあり、被害は拡大する恐れがある。

 中国政府は同日、被災地に兵士と武装警官数万人を派遣したのに加え、民兵約2万人も投入、全国各地から集めた医療専門家によるチーム2000人とともに救援活動を本格化させている。だが、降雨のため、当初予定していた落下傘部隊の投入が中止になったほか、各地で道路が寸断されていることから、負傷者の救助や、がれきの撤去などの復旧作業は難航している。』(5月13日付読売新聞)


【巨大なエネルギー】

筑波大の八木勇治准教授らの分析結果によれば、今回の地震を引き起こした断層は、長さ約250キロにわたって2段階にわけて動き、地表近くで最も大きくずれたために被害の拡大につながったとの見方があり、地震の規模を示すマグニチュードは7・9で、その破壊力は、阪神大震災の30倍にもなるという。猛烈な地震エネルギーだ。

現在報道されている被害はわかっている範囲内のものであり、これから連絡がついていない被害地域の実態が明らかになれば今の何倍・何十倍もの死者や負傷者が出てくるものと予想される。

何十秒や何分という短い時間で甚大な被害を出す地震の恐怖を今回もまざまざと見せつけられた思いだ。被害に遭われている中国の方々へのお悔やみと生き残っている方々の早急な救援を祈るばかりだ。

【自然災害への備え】

それにしても自然災害はいつ何時やってくるのか予測がつかないことが多い。連日報道されているミャンマーのサイクロン「ナルギス」の死者は13日現在わかっているだけで、3万4273人、行方不明者は2万7836人に達していると言う。こちらは自分達の保身にしか関心のない軍事独裁政権が海外からの人的支援を拒否していることや、被災地の民衆が正確な情報をしらされていないため、被害のさらなる拡大を招いているようだ。

ミャンマー軍事政権のバックには中国がついていると言われているので゛、ミャンマーのサイクロンへの対応には沈黙している中国政府が、今回の四川大地震で自国民に対しては迅速な救援を行っているのと比較すると皮肉な結果となっていると言わざるを得ない。大自然がまるで中国に警告しているようなものだ。

それにしても、これほどの大災害が連続して別の地域で起こるというのは本当に恐ろしいことだ。特に中国は今後全土に百基近い原子力発電所を建設すると言われており、今回のような大地震が将来再発したとすると、国境を超えた大規模な放射能被害までもたらすことになるだろう。今回被害に遭った四川省も原発建設候補地だ。

日本とて対岸の火事ではすまされない。日本は世界有数の大地震国であり、台風銀座でもある。気候変動・地球温暖化の激化とともに、これからは大災害への備えが従来以上にもとめられることになるだろう。
  



2008年05月13日

【食べ残しの使い回し】

船場吉兆がまたしても問題となっている。

『老舗料亭・船場吉兆(大阪市)の博多店(福岡市博多区)と天神店(同市中央区、現在は閉店)が客の食べ残しの食材(延べ9品目)を使い回していた問題で、具体的な手口が8日明らかになった。「アユ揚げ」は湯木正徳・前社長の指示で二度揚げされたほか、刺し身のツマはパート従業員が洗い、造り場(調理場)に持参していたという。博多店の河合元子店長は「鮮度が良いのは原則的に使い回していた。刺し身のツマについては店の多くの従業員が知っていた」と述べ、使い回しが常態化していた様子が浮かび上がった。』(5月9日付毎日新聞)

【吉兆の論理と責任】

それにしてもあきれてものも言えないとはこのことだろう。たとえ客が手をつけていなかったとしても、衛生的に問題がないと吉兆側が判断していたとしても、何も知らされずに「使い回し」された食材を出された客の立場になれば誰だって憤慨するだろう。

湯木佐知子社長は記者会見で、いつものようにもぞもぞとしゃべりながら、「湯木正徳・前社長が何も手をつけていない食材はもったいないと考えていたようだ」といった意味のことを述べていたが、そういうことが問題なのではないのだ。

問題は、そういうことを客に知らせずにやったというところにあると僕は思う。老舗の暖簾を守るために最も必要なのは「顧客の信頼を得る」ことではなかったか。老舗の吉兆だからこそ、「もったいないから出した」では決して済まないのだ。

【日本的精神の矛盾】

今回、吉兆が提起した問題は、吉兆の経営者が自ら責任を取って解決するしか道はない。しかし、この食材の使い回しという考え方自体はやり方さえ間違えなければ、決して完全に否定されるべきことではないとも思う。

世界的に過剰消費や資源の無駄使いが問題となっている現在、日本人は「もったいない」という世界に誇れる精神文化が存在している。にもかかわらず、コンビニ弁当などの一般消費者向けの食材も賞味期限が切れるとすぐ大量に廃棄されるニッポン。

個々の企業が食材の有効利用のために改善の努力をしていくことは常に必要だろう。しかし、日本人には、大切な食材をもっと大きなリサイクルの環の中で生かしていく循環型社会へのパラダイムシフトといった、もっと大きな価値観の転換のようなものが必要なのではないだろうか。いや、昔ながらの日本的精神への回帰といったほうがいいのかもしれない。そのためには吉兆を袋叩きにする前に、もう一度「もったいない」精神や「使い回し」について深く考えていくべきではないだろうか。みなさんはどう思われますか?  



2008年05月12日

【日本も大幅削減】

洞爺湖サミットを控えて、地球温暖化防止に向けた日本政府の姿勢が問われている。

『政府は10日、2050年までの日本独自の温室効果ガスの排出量削減目標を6月中旬までにまとめ、発表する方針を固めた。地球温暖化対策に関する「福田ビジョン」(仮称)として策定する。7月の北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)を前に、具体的数値を明示することで、議長国として主要テーマとなる温暖化対策の議論を主導するのが狙いだ。
 町村信孝官房長官が同日、札幌市で行った講演で明らかにした。町村長官は「6月中旬までに福田康夫首相から、日本として50年にどうするのかという具体的な削減目標を発表してもらう」と述べ、政府内で検討を急いでいることを明らかにした。その上で「一生懸命準備し、サミットが成功裏に進むよう各国に働き掛けていく」と語った。』 (5月10日付時事通信)


【風雲急】

温室効果ガスの削減については、日経新聞には、日本政府は「2050年までに国内排出量を現状比60%-80%で調整」と報道されている。おそらくこれらの記事どおりの発表が6月中旬には政府から出てくるのだろう。

このところ日本政府はサミットに向けて地球温暖化防止での主導権を握るため活発に動いているようだ。

そのひとつは、5月7日には福田康夫首相と中国の胡錦濤国家主席による地球気候の変動への対処に関する共同声明。声明では、具体的数値目標での一致までには至らなかったものの、両国が「温室効果ガスの排出量削減に積極的に取り組む」という共通認識を盛り込むなど一定の中国側の理解も得たようだ。

また、5月28日に横浜で開かれる第4回アフリカ開発会議(TICAD4)で採択される共同文書には、日本が提唱する地球温暖化対策「クールアース推進構想」へのアフリカ側の支持を明記することが明らかになった。これも日本政府の働きかけによるものだろう。

【前途多難】

しかし、楽観は出来ない。先ずは国内事情。いくら対外的な公約を決めても国内での理解が得られなければ、具体的な数値目標も絵に描いた餅に等しい。2050年までに国内排出量を現状比60%-80%を達成するためには、産業界が依然反対している排出権取引への本格的参入なくしては困難だろう。また、一般国民の幅広いコンセンサスに基づく個々人・一般家庭の意識改革も必要だ。国民は大量消費・大量廃棄のライフスタイルからまだ抜け出せていないのだ。

そして対外的には、サミットでの合意を形成するにはアメリカの歩み寄りが不可欠だが、そのあたりの日本政府とアメリカ政府のコンセンサスができたとの報道はまだない。

洞爺湖サミットまで2ヶ月あまり。国内では瀕死の福田政権だが、地球温暖化防止への世界的な枠組み作りは日本だけでなく世界的に待ったなしの重要課題だ。全力で取り組んでもらいたいものだ。
  



2008年05月09日

【領収書に明記】

個人が地球温暖化防止に向けて何か実行するためには先ず「知ること」が大事です。

『自分が排出した二酸化炭素(CO2)量が具体的にわかるようにと、来年4月以降、電気代、ガス代、ガソリン代の領収書に、CO2排出量が表示される見通しとなった。

 今国会に提出されている地球温暖化対策推進法(温対法)改正案に対し、自民、公明、民主の各党が25日、こうした内容を盛り込んだ修正案を共同提出した。

 修正案では、電気、ガス、石油などを供給する企業が、消費者に対し、使用したエネルギー量に応じたCO2排出量を情報提供するよう努めることを求めている。努力目標だが、業界側も応じる構えで、家庭やオフィスで使う電気やガスのほか、給油の際のレシートに、CO2排出量が明記されることになった。』(4月25日付読売新聞)


【結果が見えにくい努力】

それにしてもCO2排出量を減らすというのは、一般の市民にとって本当にわかりにくいものです。先ず、減らしたという「結果」が目に見えないものが多い。さらに減らしても自分の収入に直接メリットとして反映されることが少ない。したがって、どんなに地球温暖化防止が必要だと総論では理解できても、じゃ自分はどうすると問われたときに本当に日々の行動に反映している人は少ないというのが実態なのでしょう。

その点、企業や産業界は具体的な数値目標の達成を政府から求められたり、消費者からも「環境にやさしい」、「地球温暖化防止に努力している」といった企業努力をしている会社かどうかを常に見られることによって自社製品の売れ行きにもかかわるなどCO2排出量削減に向けた厳しい対応を求められているので、CO2排出に真面目に取り組んでいるところが多いのです。

【市民も高い意識を】

新聞報道によれば、『家庭やオフィスからの排出量は急増しており、2006年度は1990年度比で、家庭部門が30・4%、業務部門が41・7%増えている』とのことであり、消費者や市民は、日常の生活や業務活動でどれぐらいのCO2を排出しているのか、一人ひとりがしっかり意識した行動を取ることを迫られているのです。

そういう意味で、今回、法案に盛り込まれることになった、電気、ガス、石油などを供給する企業が、消費者に対し、使用したエネルギー量に応じたCO2排出量を情報提供するという試みは企業の努力目標とはいえ、消費者や市民レベルでの地球温暖化防止のための個人の指標を提供するという意味では重要なステップとなるでしょう。

欲を言えば、政府は消費者や市民の一人一人がどれくらいのCO2排出を抑制すべきなのか、年収とか職業とかいろいろなマトリックスを作って努力目標を示すといいのではないでしょうか。日本人は根は真面目なのでそういう目標を見せられたら個々人がQC活動ならぬCO2削減活動に積極的に取り組むようになるのではないでしょうか。みなさんはどう思われますか?

  


2008年05月08日

【フィルムカメラの終焉】

時代の変化とともに、またひとつ長い間親しまれていた商品が消えていこうとしている。

『フィルムカメラの時代が完全に終わろうとしている。

 カメラや映像機器メーカーの業界団体であるカメラ映像機器工業会(CIPA)は、フィルムカメラの生産・出荷台数の統計の発表を停止した。

 CIPAは毎月、デジタルカメラとフィルムカメラ、カメラ用交換レンズの生産・出荷台数を発表していた。しかし、2008年4月に発表の2月分統計から、フィルムカメラの数値を空欄とした。

 デジタルカメラに押されフィルムカメラの人気低下は著しい。前月の統計では、生産が1580台(約4600万円相当)、出荷は1万1573台(約1億7200万円相当)と、寂しい数字だった。

 CIPAには、「集計値が一定数を下回った場合などに発表の対象としない」といった内部規定がある。2月分からはその規定にひっかかってしまったのだ。

 CIPAの統計は日本のメーカーに限っているが、海外工場での生産分を含んでいる。また、日本のメーカーが世界シェアを独占していることからも、市場縮小は世界全体のことといえる。01年に国内出荷台数でデジタルカメラに抜かれてから、7年で統計発表自体が停止に追い込まれた。』(4月25日付ダイヤモンド・オンライン)


【時代は変わる】

街角から公衆電話ボックスが消え、電車の中でも携帯の画面とにらめっこする人たちが当たり前になったのと同様、カメラと言えば老いも若きもみんなデジタルカメラがカメラだという時代にあっという間になってしまいました。本当につい10年前までフィルムカメラが主流だったなんて信じられないくらいの変化です。

僕もつい先月新しいデジタルカメラを購入しましたが、大きな画面で確かめながら写真を撮り、その場で撮った写真を確認し、失敗したら直ぐ削除するなんてフィルムカメラでは絶対出来ない芸当でした。その便利さ、手軽さにフィルムカメラは圧倒されて、市場から退場を余儀なくされたのです。

「時代は変わる」("The Times They Are A-Changing" )・・・・まさにボブ・デュランの歌の一節を思い出しますね。

  遅いものも、後には早くなり
  「現在」はやがて「過去」になる
  秩序は消え去り
  今一番のものはやがて最後になる
  時代は変わっているのだから


  The slow one now
  Will later be fast
  As the present now
  Will later be past
  The order is
  Rapidly fadin'.
  And the first one now
  Will later be last
  For the times they are a-changin'.


でも手元にフィルムカメラをお持ちのみなさん、大切にしてあげてくださいね。古くても、時代が変わっても自分にとって価値のあるものは残っていくのですから。
  



2008年05月07日

【タイム誌への投稿】

4月28日号タイム誌の記事“The Japanese Way”について4月29日に投稿しましたので公開します。

Below is my comment on the article of “The Japanese Way”, TIME dated on April 28, 2008.

Is it true that Japan still have a mentality of “Mottainai” as your article praised us? Yes, actually many world-class Japanese manufacturing companies keep it as their corporate ethic for survival to satisfy egoistic Japanese consumers who want the most advanced and energy-efficient gadgets in the world by providing them with incessant innovative approaches and less resource. However, with American consumerism deep in people’s minds and behaviors, I must admit that many Japanese consumers have been spoiled by such excellent companies for a long time and as a result of it, they forget about “Mottainai” spirit.

In order to seriously win the fight against climate change, Japanese consumers must regain their own sense of humility and try hard to prevail “Mottainai” spirit not only to wasteful Americans but also to the people all over the world.


【拙訳】

貴記事が褒めるように本当に日本は「もったいない」という精神をまだ持ち合わせているのでしょうか?はい、確かに多くのワールドクラスの日本の製造業では、生き残りのための企業倫理として保持していて、絶え間のない革新的な手法と少ない資源を使って、世界で最も進んだエネルギー効率のいい製品を作ることで、我儘な日本の消費者を満足させています。しかしながら、アメリカの消費者主義が未だに深く蔓延している中で、日本の消費者は長い間そのような優秀な企業に甘やかされてきた結果、「もったいない」という気持ちを忘れてしまっていると認めざるを得ません。

気候変動に本気で立ち向かっていこうとするなら、日本の消費者は謙虚な気持ちを取り戻して、無駄遣いの多いアメリカ人だけでなく世界中の人々に「もったいない」精神を広めるべく一生懸命努力すべきです。
  



2008年05月02日

【国民の理解?】

政治家の論理と言うのは、本当に身勝手でどうしようもないと思ってしまう一例です。

『町村信孝官房長官は30日、閣議後の会見で、揮発油税などの暫定税率を復活させることについて「ガソリンの価格を高く設定してその消費を抑制することは地球温暖化対策に確実に役立つ」として「ゴールデンウィーク直前に値上げすることの評判はよくないとは思うが、国民は理解してくれると確信している」と述べた。
 その上で「この後、首相から国民に対して話があると思う」と述べて福田康夫首相が記者会見で暫定税率復活について説明を行うことを明らかにした。
 与党は30日午後の衆院本会議で暫定税率改正法案を「みなし否決」を適用して成立させる方針だが、これに民主党など野党が反発していることついて官房長官は「民主党をはじめ野党が3月中に審議を拒否してきたことをまず反省すべき」とし「審議拒否は怠慢ではないのか」と批判した。』(4月30日付ロイター)


【何でも後づけ】

町村官房長官の理屈はそのまま政府の理屈なのでしょうが、都合が悪くなると直ぐに「地球温暖化対策だから」という大儀を持ち出すのはどうかと思うのは僕だけでしょうか。

もともと、暫定という名の下に30年近くもこんな税率を維持して道路建設だけに使えるようにしてきたなんて、道路族や国土交通省や旧道路公団の権益のため以外の何ものでもないでしょう。時代は大きく変わったのに、場当たりで今までやってきたツケが一気に噴出してきたのだから。

与党や政府としての過去の責任を言及せずして、「地球温暖化に確実に役に立つから・・・国民は理解してくれる」なんてちゃんちゃらおかしい。

民主党の手段を選ばない「先ず政略ありき」のやり方もどうかと思いますが、政府も自民党も国民を愚弄するばかりでなく、本気で「地球温暖化防止のため」というなら、道路に特定された税金の使い道を環境税としてCO2対策に全部振り向けるとか思い切った対応を行うなど、一刻も早く明日の日本をどうするのか長期的な戦略を真剣に考えて国民に提示してほしいものです。

みなさんはどう思われますか?

  



2008年05月01日

【中国が世界一】

中国のネット人口がついに世界一になったとの報が目に付きました。

『中国国営新華社通信は24日、情報産業省の統計として、今年2月時点で同国のインターネット人口が2億2100万人となり、米国を抜いて世界一になったと報じた。北京に拠点を置く調査会社BDAチャイナも先月、中国のネット人口が米国を抜いたとし、年末には2億8000万人になる見通しだと公表していた。
 ただ新華社は、ネット人口は急増したものの、全人口に占めるネット利用者の割合は昨年末現在で16%と世界平均(19.1%)より低いとしている。
 メディアへの規制が強い中国では、ネット人口急増に伴いインターネットが平均的市民の自由な意見表明の場となった。中国政府はこれが社会不安を引き起こすことを懸念しており、胡錦濤国家主席は昨年、ネットの「浄化」を呼び掛けた。』(4月24日付時事通信)


【歪んだ言論のカタチ】

中国と言えば、最近では北京五輪を前にチベット暴動に端を発する世界各地での聖火リレー妨害デモが話題を呼んでいます。中国国内では自由な発言が許されていない人たちが中国以外の場所でチベット問題に対する中国政府の姿勢を批判すべくデモンストレーションしているのです。

反対に、中国国内では聖火リレーに対する妨害活動や中国政府の言論弾圧に対して批判的なフランスへの抗議行動が各地で起こっています。

そもそも言論の自由が政府によって規制されている中国では、中国政府に対する直接的な批判はたとえネット上であっても許されていません。もしそんなことをしたら政府当局に捕まって投獄されてしまうでしょう。

したがって、中国ではネット上では匿名で自由に発言できるといっても、ネット利用者が自らの意見を表明したり、抗議行動を組織化したりするのはあくまでも中国政府に対してではなく、中国政府を批判する勢力や国に向けられてしまうという「歪んだ」形を取らざるを得ないと推測されます。ここ数週間、中国各地で先週行われたチベット問題や北京五輪をめぐる反仏抗議行動は、まさにその一例なのです。

【諸刃の剣】

そういう中での中国のインターネット普及世界一という事実は、中国にとっても世界にとっても諸刃の剣とも言えると思います。なぜなら、インターネットが中国全土に普及すればするほど、どんなに規制を強めても中国当局は政府を批判する勢力を完全に把握することは難しくなるからです。世界、特に言論の自由あってのインターネットという認識が強いアメリカや日本など西側の国家にとっては、逆に中国のインターネット人口の爆発的な増加は世界のネット上での言論の自由への大きな脅威になるとの懸念があるからです。

その最初の端的な例がグーグルの中国進出の際に、中国政府からの申し入れによってグーグルが中国政府にとって都合の悪い情報を「自主規制」する措置でした。

果たして、中国のインターネット人口世界一という事実はこれからのネット社会にどんな影響を与えていくのか、気になるところです。みなさんはどうお考えですか?

  




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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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