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2008年11月12日

【目立つ空席】

初日にもかかわらず空席が目立ったようだ。

『広い升席や当日自由席の導入など、入場客の減少に歯止めをかけるサービスを凝らして始まった大相撲九州場所。しかし初日の9日、入場客数は過去3年の初日と比べて最も少ない約4700人にとどまった。

 升席の幅は約10~25センチ広がり、テーブルを備えたいす席「ペアシート」も新設するなど、会場の福岡国際センター内は大胆にリニューアルされ、定員は従来の約9500人から7500人になった。座布団は左右をくくりつけて投げづらくし、安全面を優先させる工夫もして話題になった。

 だが、初日にもかかわらず升席の中ほどから空席が目立ち、結局、客席は約6割しか埋まらなかった。協会あいさつで「より快適にご覧いただけると確信しています」と異例のアピールをした武蔵川理事長(元横綱・三重ノ海)は取組終了後「もうちょっと入ってくれると期待したんだけど」と落胆。「来ていただきたいんだけど」と懇願調で訴えた。』(11月10日付毎日新聞)


【相撲人気と景気】

相撲協会による升席の拡張などの物理的なサービス向上策にもかかわらず、入場者の減少は止まらないようですね。残念ながらそれくらいの努力では九州場所の客足は戻ってこないのかもしれません。

その理由はいくつかあります。ひとつは、九州場所を支える福岡・九州の経済規模、企業の余裕度が、他の場所の開催地である東京や大阪あるいは名古屋とは大きく違っていることがあります。升席を大量に買ってお客さんに振舞えるような懐の深い企業がそれほど多くないという事情があるのではないかということです。

もうひとつは、やはり翳りの見える現在の大相撲人気でしょう。度重なる不祥事に飽きっぽい福岡の人たちは辟易しているし、いくら国際化したといっても、まだまだ福岡や九州は田舎です。外国人力士の活躍よりも地元の力士の活躍のほうが、その地域の団体さんやら個人のお客さんの客足が戻ってくる可能性は高いと思います。

そして最後は、忍び寄る不景気の影です。このところのサブプライム問題に端を発した金融危機が実体経済にじわりと影響を及ぼし始めており、トヨタをはじめとする九州の製造業が人減らしに走るなど地元経済への深刻な影響が出始めています。そんな中での大相撲、客足に影響が出ないはずはありません。

【地道な努力こそ】

こういうときは、じっと我慢して地道な努力を続けていくしかありません。客席の改善などもそのひとつだし、各相撲部屋が実施している老人施設や学校への相撲の紹介といった努力も些細なことではありますが、将来の客足に結びつくかもしれません。

なにより、国技の相撲に対する一般の人たちの関心を呼び覚ますにはどうしたらいいのか、不祥事ではなくて本来の相撲の魅力をアピールする方法を相撲協会は真剣に考えて、ひとつひとつ実行するべきでしょう。

経済規模が小さい九州の場所は、その可能性を探るいいバロメーターになるのではないでしょうか。

《参考》

・日本相撲協会公式サイト
  



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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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