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2009年05月29日

【真っ向対立】

グアンタナモ収容所の閉鎖を巡って激しい議論が巻き起こっている。

『キューバ・グアンタナモ米軍基地のテロ容疑者収容所閉鎖の是非など米国の対テロ政策をめぐり、オバマ大統領とチェイニー前副大統領が21日、それぞれ演説して火花を散らした。オバマ大統領は、前政権の政策が米国の価値を傷つけ、結果的にテロリストを増殖させたと主張。一方、チェイニー氏は第二の同時テロを防いだと正当性を強調した。
 国立公文書館で演説したオバマ大統領は「最も大切な米国の価値観を守ることが、平時も戦時も、国の安全を守る上で最高の資産となる」と強調。収容所での処遇や中央情報局(CIA)による過酷な尋問が「法の支配を損ない、米国に対する世界の支持を失った」と指摘した。
 一方、直後にワシントン市内で講演したチェイニー氏は「当時、情報機関に合法的な権限を与え、テロを防ぐ有益な情報を得ることができた」と成果を訴えた。』(5月22日付時事通信)


【米国のメルトダウン?】

ブッシュ政権が世界から信頼を失い、米国の価値観のメルトダウンともいえる現象を招いた最大の「癌」のひとつがグアンタナモ収容所だ。

それはなんと、アメリカと国交がないキューバに、アメリカが1903年以来キューバから租借している米軍基地内にある。この収容所が注目されたのは2002年以来、イスラム過激派を収容し、人権を無視した過酷な拷問が行われていたことが発覚、世界中から非難を浴びたからだ。ではなぜ、テロ容疑者等をここに収容するのか?

それはキューバ国内でもアメリカ国内でもなく軍法のみが適用される治外法権区域であり、アメリカが自国の安全のために「犯罪者」と「捕虜」を都合よく使い分けられるからなのだ。

こんなバカな話はない。確かにテロ容疑者をここに「封じ込める」ことで短期的にはチェイニー氏が主張するように、アメリカの安全は確保されたかもしれない。しかし、ブッシュ時代に特に顕著になったこのアメリカのご都合主義がアメリカに対する不信感を増幅し、ひいてはアメリカの国民までもがアメリカの法の支配に対するモラルを喪失するという自国の価値観のメルトダウンを引き起こし、中長期的にはアメリカの安全を著しく脅かすことになるのは間違いないだろう。

だからこそ、オバマ大統領はこのグアンタナモ収容所の閉鎖を重要な公約のひとつとして掲げたのだ。

【理想と現実】

しかし、理想を実現していくのは難しい。オバマ大統領は、かつてない経済危機という難局を乗り越えるために様々な手立てを矢継ぎ早に打ってきて、多少の異論は飲み込みながら共和党・民主党の同意を得ながら議会を乗り切ってきたが、このグアンタナモ収容所閉鎖では議会の壁にぶつかっているのだ。

大局的には米国の価値観の回復に賛成する人たちも、目の前にあるグアンタナモ収容所のテロ容疑者たちを米国国内の刑務所に入れることには躊躇しているのだ。自分の身がかわいいから、臭いものにはフタをしたいのだ。よくわかる。

ここはオバマ大統領の正念場になるだろう。ぜひともグアンタナモを収容所だけでなく、軍事基地もろとも閉鎖してもらいたい。そこにオバマの理想があるのなら、そしてアメリカが再び世界の尊敬を集めたいと本気で思うのなら。

※最後にグアンタナモ収容所のことをアメリカでは略してGITMOと読んでいるのだが、この収容所のことはすでにタイム誌が2005年7月に採り上げていて、僕もこのことについてブログで書いた。興味のある方は、参考までにそのブログもご覧いただきたい。

《参考》

・「タイム誌の特ダネ-What's GITMO?」・・・2005年7月5日の僕のブログ記事
  


2009年05月28日

【世相反映、サラリーマン川柳】

いつもながら、なかなか良く出来た川柳が多いですね。

『「しゅうち心 なくした妻は ポーニョポニョ」(1位)―。第一生命保険は22日、「サラリーマン川柳コンクール」のベストテンを発表した。身近な存在である妻のテーマが根強い人気を集め1位と3位になったほか、厳しい世相を反映して雇用や健康、政治などを扱った作品も上位に入った。22回目の今回は、2万1455句の応募から100句の入選作を2月に発表。さらに、10万票を超えた人気投票の結果で順位を付けた。』(5月22日付時事通信)

【ユーモアで元気に】

川柳とは、言うまでもなく五・七・五の音で歌われる日本の詩で、江戸時代前から存在していたのですが、江戸時代の前句師・柄井川柳という人の名前がもともとの由来だとのこと。長い歴史があるんですね。

中でも、『「サラリーマン川柳」としてブームとなった一般公募による川柳は、投稿者も若年世代から老人まで幅広く、一流の川柳家を選者とした公募川柳作品では、単なる「語呂合わせ川柳」と呼ばれる域を越えて、新しい表現分野になりつつある。この場合、作者の個人名とは離れて、無名性の作品ともいえる作風であり、初代川柳期の無名性の川柳と似たものがある』との説明がウィキペディアにありました。

今年の入選作品を見ても、時代を反映した優れた作品が多く、思わず「くすっ」と笑わせてくれ、まさにユーモアで日本中を明るく元気にしてくれます。これからも新しい表現方法として発展していくといいですね。

《参考》


◆今年のベスト10◆

 第一位 しゅうち心 なくした妻は ポーニョポニョ (オー マイ ガット)

 第二位 久しぶり ハローワークで 同窓会 (転起)

 第三位 ぼくの嫁 国産(こくさん)なのに 毒(どく)がある (歩人)

 第四位 朝バナナ 効果があったの お店だけ (品切れ店長)

 第五位 やせたのは 一緒に歩いた 犬の方 (花鳥風月)

 第六位 「ストレスか?」 聞かれる上司が その原因 (読み人知らず)

 第七位 コスト下げ やる気も一緒に 下げられる (敏腕経営者)

 第七位 「パパが(・)いい!」 それがいつしか 「パパは(・)いい」 (はりきりパパ)

 第九位 胸(むね)よりも 前(まえ)に出(で)るなと 腹(はら)に言(い)う (えんどうまめ)

 第十位 篤姫に 仕切らせたいな 国会を (玲子命)
  


2009年05月27日

【ハローキティが英国コインに】

これは凄いコインです。

『サンリオのキャラクター「ハローキティ」の生誕35周年記念コインが25日、発売される。74年に英国生まれ、ロンドン在住というキティの設定にちなみ、英王立造幣局で鋳造、英連邦クック諸島が発行する。

 コインは、時計台「ビッグベン」をバックに、ボーイフレンドのダニエルとドライブするキティが描かれた50ドル金貨や、「タワーブリッジ」を望むテムズ川沿いでデートするキティとダニエルの5ドル銀貨など、ロンドンの名所や紋章をあしらった6種類を発行。表面は英連邦の法定通貨のみに許可されているエリザベス女王の肖像が入っている。

 25、50ドル金貨が各1000枚、10ドル銀貨が1500枚、5ドル銀貨(3種類)は各1000枚限定で、日本で先行発売され、英国をはじめ世界各国で販売される予定。

 日本では「サンリオ・オンライン・ショップ」などのネットショップや、東武百貨店池袋店(東京都豊島区)、伊勢丹新宿店など5店で取り扱う。英国旗「ユニオンジャック」柄のキティの顔型ケースと発行証明書付きで1万1550~12万6000円。問い合わせはサンリオ(03・3779・8105、平日午後1~2時を除く午前10時~午後5時)。』(5月23日付毎日新聞)


【日本発最強キャラクター?】

ウィキペディアを見れば詳しいハローキティの由来やブームについて記載してあります。その中に、生年月日1974年11月11日、生まれはロンドン郊外となっています。そう、今回のキティ生誕35周年記念コインが英王立造幣局で鋳造、英連邦クック諸島が発行することになった理由がここにあるのです。

日本発最強のキャラクターが英国生まれとは、ちょっとしたオドロキでした。考えてみれば、キティが花子や幸子ではここまで世界的なキャラクターに育っていたかどうかわかりませんからね。父がジョージで、母がメアリー、妹がミミーでボーイフレンドがダニエル・スターだからこそ、英王立造幣局がコインを作ってくれるのでしょう。

でもやっぱり、ハローキティが英国のコインになるというのは何かとっても嬉しいと思いませんか?

  



2009年05月26日

【秒読み、破産法申請】

GMの政府に対する再建計画提出期限である6月1日がいよいよ目前に迫ってきた。

『米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)の破産処理がカウントダウンに入ってきた。22日付の米紙ワシントン・ポスト(電子版)は、米政府が来週にも連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)適用を申請させる方向で準備していると報じた。GMは21日、破産回避の条件である労務関係費削減で労組と暫定合意したが、債務の9割カットは債権者と合意するのは極めて困難な情勢だ。ただ最終期限の来月1日までギリギリの調整を続けるとの観測も出ている。』(5月23日付産経新聞)

【政府の救済チーム】

新聞によれば再建計画の柱はふたつ。ひとつは労務関係費の圧縮で、これはほぼ全米自動車労働組合(UAW)がGM経営陣と暫定合意に達したと報道されている。問題は、もうひとつの270億ドルの無担保社債株式化による債権カットであるが、こちらは26日までに債権者の合意が必要とされているが見通しは暗いようだ。

興味深いのは、このGMの救済に、20名近い財務省スタッフと政府から委託を受けたボストンコンサルティングファーム(BCG)のコンサルタントからなるホワイトハウスのタスクフォースがGM内部に派遣されていて、今まで精力的に再建計画作りに参画していることだ。

5月11日付のビジネスウィーク誌の記事「Inside GM, With The G-Men In Charge」によれば、そのボスは経験豊富なインベストメント・バンカーであるSteven Rattner氏とRon Bloom氏であり、この二人が連日GMのCEOであるFrederick A.Henderson氏と詰めているとのこと。この連中がGMの債務株式化に関する債権者との交渉を仕切り、その運命を左右するのだ。

【アメリカというシステム】

今、アメリカはオバマ大統領のもとでブッシュ政権時代には考えられなかったような様々な政策手段を駆使して、この未曾有の金融経済危機を乗り越えようとしている。しかし、GMの政府救済チームも一見すると、共和党政権時代とは違ったやり方のようだが、ビジネスウィークの記事などを見ていると、民間と政府は全く別物であっても、ある業界やシステムに危機的な状況が発生すると、金融や業界に精通したプロたちが政府と一緒になって立ち向かうという点では党派を超えたものがあるように見える。

もちろん、そこには巨額の報酬(BCGの救済チームには7百万ドルの報酬が政府から支払われると言う)という見返りがあるものの、アメリカというのは失敗したときの復活のための手段というか、とことんデータを分析して反省を次に生かすという意味では手ごわい存在だと思わずにはいられない。このGMのケースも日本だったらどういったやり方が取られただろうか。興味深いテーマだ。
  



2009年05月25日

【初優勝の快挙】

遂にやりました。

『大相撲夏場所(東京・両国国技館)は千秋楽の24日、西大関日馬富士(25)=本名ダワーニャム・ビャンバドルジ、モンゴル出身、伊勢ケ浜部屋=が優勝決定戦で横綱白鵬を倒し、初優勝した。モンゴル出身で3人目、外国出身では8人目の優勝力士。
 1敗で並んでいた両力士は、日馬富士が琴欧洲を、白鵬は結びの一番で朝青龍を下して2場所ぶりの優勝決定戦となり、日馬富士が下手投げで勝った。』 (5月23日付時事通信)


【元気あり、モンゴル勢】


それにしてもモンゴル勢は強い。朝青龍にしても、白鵬にしても皆モンゴル人だ!日本人として気を吐いているのは稀勢の里だけである。稀勢の里は今回は優勝はなかったが、大いに盛り上げてくれた。

勝負には勢いと運がある。白鵬になくて日馬富士にあったのは、それに他ならない。日馬富士、本当におめでとう。



  


2009年05月22日

【よくぞ言った】

このコメントには「よくぞ言った」と思いました。

『斉藤鉄夫環境相は12日の閣議後会見で、日本が2020年までにどの程度の温室効果ガス削減を目指すかという中期目標について、経団連の御手洗冨士夫会長が11日に日本経済に最も負担の少ない「4%増加」を支持したことを受け、「(4%増では)世界の笑いものになる」と反論した。さらに、「低炭素社会の先頭をいく技術を持った日本がまったく後ろ向きの目標を出すことは、日本の地位をおとしめる」との考えを改めて強調した。

 中期目標をめぐっては、検討委員会が提示した1990年比で4%増~25%減とする6案をもとに、国民から意見を聞いた上で政府が6月中に決定する。経済重視派は、大幅削減は家計や経済活動への負担が大きすぎるとし、現状の削減努力を継続する4%増案を支持。一方、環境保護派は待ったなしの温暖化防止のためには最も厳しい25%減の選択肢もやむをえないとしている。

 斉藤環境相は、(1)科学の要請(2)中国など途上国を含めた1つの国際的な枠組みづくり(3)日本の社会産業構造の変革を促す-の3つの観点から「野心的な中期目標が必要である」との見解を述べた。』(5月12日付産経新聞)


【志の低さと低戦略性】

日本と言う国はなんと将来に向けた戦略に乏しく、なんと志の低いことかと、僕も斉藤環境相と同じく、今回の温室効果ガス削減に関する中期目標への経団連などの経済重視派に対して思います。そもそもシナリオの中の高いほうである25%という目標自体も低い。そんな中で「4%増」が目標?確実に世界の笑いものでしょう。「低炭素社会の実現」という洞爺湖サミットの政府目標は笑いのネタです。

もちろん、今までの経済界の努力で世界で最も温室効果ガス削減が進んでいる国のひとつだとは思います。しかし、だからこそ、日本が率先して人類の差し迫った脅威とも言うべき気候変動への対応に積極的になるべきなのではないでしょうか。経済を拡大させながらCO2を削減することは、知恵を絞ればまだまだいろいろなことができるのではないでしょうか。国家の百年の大計、いや、地球の百年の大計のために、今なすべきこと、それが温室効果削減に向けた努力だと思います。
すでにアメリカはオバマ大統領のリーダーシップのもとで、経済にとってもプラスになるような長期的計画を立てて、CO2削減のための施策実現に向けて今までのブッシュ政権のやり方を180度転換しました。

アメリカに出来て日本に出来なくはないはずです。ないのは将来に向けた戦略と志の高さです。

  



2009年05月21日

【油断大敵】

怖い話が新インフルの報道記事の中にあった。

『世界保健機関(WHO)の新型インフルエンザ対策に携わる押谷仁東北大教授が20日、東京都内で講演し、「通常の季節性インフルエンザと同様と言われるが、被害は全く違う形で出てくる。想定される被害にどう対処するか、真剣に考える必要がある」と警告した。
 押谷教授によると、ほとんどの感染者は軽症だが、5歳以下と20-50代を中心に重症、死亡例があり、高齢者では少ない。持病のある人や発症後の治療が手遅れだった人以外に、一部の健康な成人も重症のウイルス性肺炎を起こしており、「こうなると先進国でも治療が難しい」という。
 その頻度が低いため、「100人、200人規模では分からないが、10万、20万になれば見えてくる」と同教授。季節性インフルエンザによる死者の多くは高齢者か重い疾患のある人で、「今回のは全く違う。ウイルスが直接死因になっている」とする。
 重症者は集中治療室(ICU)での管理が必要だが、「効率化で削減され、ICUがない地方もある。都会でも不足している」と日本の医療の弱点を挙げ、被害が拡大する恐れがあるとした。』 (5月20日付時事通信)


【止まらない感染拡大】

新型インフルエンザの感染が20日、東京都と川崎市でも確認されたとの報道もあった。

『近畿圏以外での国内感染の確認は初めてで、滋賀県でも感染が確認されており、国内広域に感染が広がっていることになる。ただ、感染が確認されたのは、いずれも川崎市高津区の私立洗足学園に通う東京都八王子市在住の女子生徒(16)と、川崎市在住の女子生徒(16)。生徒らは19日に米国から帰国しており、近畿で拡大している感染ルートとは異なるルートで感染したとみられる。』(5月20日付産経新聞)

東京と大阪の感染拡大は大阪・神戸とは直接のつながりはないのだが、いづれにしても全国に感染が広まりつつあることに変わりはない。いづれ自分達の住む地域にも感染者が出ることを想定していたほうがよさそうだ。

【正確な情報と判断】

それにしても冒頭の押谷仁東北大教授の警告には十分耳を傾ける必要があろう。巷に言われているような「致死率が低いのだから、通常のインフルエンザ予防対策と同じでいいのではないか。日本は騒ぎすぎだ。」と素人判断を下すのは危険かもしれないのだ。

もちろん経済的影響を極力避けながら対策を打っていかなければいけないのは当然だが、素人判断でムードで動いていくのも危ないことを肝に銘じておくべきだろう。今は、政府や専門家からの正確・迅速な情報提供と判断能力が求められる。

ここ福岡でも連日の各地の感染拡大報道に戦々恐々としています。次は福岡ではないかと思うといろいろな影響が想定されるからです。果たしてどの程度の対応をしたらいいのか、個人も企業も頭を悩ましているのではないでしょうか。こんなに医療技術が発達しているのに、新型インフルへの対策は昔から言われているマスクの着用と手洗い・うがいだけ?これが致死率の高い鳥インフルだったらどうなるのでしょうか。本当に怖いですね。

  


2009年05月20日

【ぞくぞくと不吉な前兆】

日本でもミツバチの突然の消滅が各地で伝えられ始めました。

『ミツバチの不足や異変が全国的に取りざたされる中、岐阜近郊の養蜂(ようほう)業者らも影響を受けている。はちみつ作りや果樹の受粉などに欠かせないだけに、関係者は不安を募らせている。
 「代々ミツバチを育てるが、こんな現象は初めて」。はちみつ用のミツバチおよそ300群を飼育する各務原市内の男性(64)は、ため息交じりに話す。1群につきミツバチは数万匹だが、昨年夏と今年初めに約70群が全滅。「農薬汚染の可能性もある。今後も影響が出ないか心配」
 全国の養蜂業者から仕入れた授粉用のミツバチを農協などに卸す「アピ」(岐阜市加納桜田町)の担当者も危機感を抱く。仕入れ量は例年の3割減となったが需要は落ちず、卸値は5割増しに。「幼虫の天敵となるダニが発生した」とみる。
 巣箱を用いる養蜂技術が明治期から普及した岐阜県は「近代養蜂発祥の地」といわれる。だが、県畜産課の見立てでは、養蜂で生計を立てる業者は減少傾向にある。ある業者は「後継者育成など、立場を超えて養蜂業を守らなければ」と訴えている。』(5月15日付中日新聞)


【原因不明の不気味さ】

岐阜は、明治期に県内の業者が巣箱を使う西洋式養蜂を全国に広めたことから、近代養蜂発祥の地であり、ハチミツの採集に使われるレンゲ草の作付面積は96年から08年まで全国一を誇るほどの一大養蜂地なのです。そんな場所での養蜂農家の苦境。これは、全国に広がる突然のセイヨウミツバチ消滅の深刻さを別の意味で物語っています。原因不明の蜂の大量失踪の闇の深さは増幅するばかりです。

以前にもお伝えしましたが、この蜂の大量失踪は2006年ごろからすでにアメリカでは大問題となっているにもかかわらず、現在に至るまでアメリカでもこの大量失踪の原因は特定されるまでには至っていないのです。考えられる原因としては、アーモンドなどの単一作物の花粉だけに頼る蜂の免疫力低下や農薬特にネオニコチノイド系殺虫剤の影響や、ミツバチの労働環境の急変から来る強度のストレスや、地球温暖化などの気候の変化といった原因が挙げられています。アメリカと日本の養蜂事業は大きな違いがあるものの、原因が特定できないと言う意味では同じなのです。

【逆パンデミック?】

今、世界は豚インフルのパンデミックの脅威に晒されています。このセイヨウミツバチの大量失踪は、ある意味、パンデミックの逆のような現象にたとえられるのではないでしょうか。すなわち、インフルエンザという病気が短期間に急速に広まっていくのとは逆に、ある日突然、目の前からありふれた生物たちが次々と原因不明のまま消滅していくということです。

地球上に溢れんばかりに膨張する人間が地球環境にもたらしつつある影響の大きさを考えると、気候や生物の急激な異変がインフルエンザのパンデミックを引き起こしたり、蜂の「逆パンデミック」を引き起こしたりするのは、地球から人間への最後の警告なのかもしれません。みなさんはどう思われますか?
  


2009年05月18日

【ついに感染、国内へ】

恐れていたことが次々と現実になっています。

『厚生労働省は16日、新型インフルエンザ感染が確認された男子生徒が通う兵庫県立神戸高校を含む2校の高校生7人の感染を新たに確認したと発表した。国内感染はこれで計8人。大阪府でも高校生が感染した可能性が濃厚で、同省は関西地方で人から人にうつる集団感染が始まったとの見方を強め、調査を急いでいる。
 新たに感染が確認されたのは、神戸高2年の男女と県立兵庫高校の女子生徒5人。神戸高2年の男女2人は、12~15日に発熱などの症状が出たという。16日夜に国立感染症研究所の遺伝子検査(PCR)で陽性が確定した。兵庫高の5人のうち4人は、バレーボール部に所属していた。最初に感染が確認された神戸高の男子生徒もバレーボール部に所属しており、8日に2校が対戦していた。5人は神戸市環境保健所のPCRで感染が確認された。神戸高校では別に15人の生徒が体調不良を訴えた。うち簡易検査でA型陽性を示した5人を含む10人について、市はPCRを実施している。
 また大阪府茨木市の高校に通う女子高生は、府公衆衛生研究所のPCRで陽性反応が出た。女子高生と接する機会のあった8人が簡易検査でA型陽性を示し、府は詳細検査を実施。地元保健所は、約100人の生徒に聞き取り調査と簡易検査を行った。』(5月16日付時事通信)


【新たな段階へ】

もともと水際での感染阻止には限界があるとの報道がなされていた矢先に、今回の国内感染への拡大のニュースでした。やはり何百万人もの人が動く中で「水も漏らさぬ」感染阻止などというのは無理なのです。

国内感染が広まっていることが明らかになった今は、空港での感染阻止よりももっと難しいでしょう。経済活動が継続する中、神戸や大阪という大都市間の移動を完全にストップすることは困難です。すでに学校の生徒だけでなく、多くの人が接触して広がってしまっている可能性が高いのではないでしょうか。

個人としてできることは、出来るだけ大勢の人が集まるところに行くのは避ける、うがいや手洗いを励行する、マスクをするくらいしかありません。これからは相当緊張感を持って外出する必要がありそうですね。

それにしても感染者の数が急速に増えています。17日6時半現在ですでに42人の感染が確認されたとの報道がありました。

  


2009年05月15日

【流氷面積が最小?】

オホーツク海の流氷が見られなくなる日が来るのでしょうか?

『オホーツク海の海氷域面積が、今シーズン(昨年12月から今年5月)は、1971年の統計開始以来、最小になる見込みとなった。気象庁が8日発表した積算海氷域面積(5日ごとに観測した合計)が、今年4月末時点で1541万平方キロと、平年の63%にとどまり、過去最小だった2005~06年シーズンの4月末時点の1544万平方キロを下回った。
 一方、オホーツク海沿岸の北海道・網走では、46年の統計開始以来、最も早い3月17日に流氷が見えなくなった。最初に見えてから見えなくなるまでの期間は43日と、最短だった90~91年シーズンに並んだ。
 気象庁海洋気象情報室によると、オホーツク海の海氷域面積は長期的に緩やかに減少しており、地球温暖化の表れかどうかを研究中だが、年ごとの変動も大きい。今シーズンは西高東低の冬型気圧配置が長続きしなかったため、大陸からの寒気の流入が弱く、北寄りの風も続かなかった。北海道沿岸の流氷は、特に風の影響が大きいという。』(5月8日付時事通信)


【温暖化の影響?】

この記事の中にもあるように、流氷の減少の原因が地球温暖化にあるのかどうかは現時点では専門家の意見はまだ分かれているようです。

温暖化原因説を主張する北海道大学低温科学研究所環オホーツク観測研究センター教授の三寺(みつでら)史夫さんは、「流氷が減ったのは、温暖化の影響にほかなりません。世界の海氷の南限であるオホーツク海は、特に影響を受けやすい。その結果、オホーツク海の流氷はここ30年で、10%強も減少しています」と断言しています。

気象庁によると、今世紀末までに日本付近の海面水温が3・1~2・0度上昇した場合、オホーツク海の流氷は現在の75%程度に減少するとしています。

最近、ひところに比べると地球温暖化に関する情報は少なくなったような気がします。さらに書店では地球温暖化はウソだとか、陰謀だとかいう本が氾濫し、部数も伸ばしているようですが、地球規模の異変が各地で起こっているのは事実であり、それによって日々の生活まで脅かされている人々が特に貧しい国々で急増していることを考えると、軽々に「ウソだ」とか「陰謀だ」とか言う説に惑わされるのではなく、ひとつひとつの事実を自分の目で見て冷静に確かめていくことが必要なのではないでしょうか。  


2009年05月14日

【アルバムチャート1位】

あの伝説のボブ・ディランの最新アルバムが英国のヒットチャートで40年ぶりに1位になったというニュースが目に留まりました。えっ、もう彼は70歳くらいになるんじゃなかったかなあ。

『米シンガーソングライターのボブ・ディランの最新アルバム「トゥゲザー・スルー・ライフ」が英国のヒットチャートで、ほぼ40年ぶりに1位となった。
 ディランの最新アルバムは4月28日に英国でリリースされ、5月3日にヒットチャートの1位にランキングされた。ディランのアルバムが英国のヒットチャートで1位となったのは1970年の「新しい夜明け(ニュー・モーニング)」が同10月にリリースされ、11月に1位となって以来で、実に38年と5カ月ぶり。
 世界的なレコード販売チェーン店HMVの担当者は、「ディランは紛れもなく我々の最も偉大な文化的偶像であり、その曲と歌詞は現在でも50年前と同様に強力かつ今日的だ」と語った。
 同担当者はまた、「ディランのアルバムはいつもコンスタントな売れ行きを保っているが、ここ数カ月、彼のアルバムのカタログの需要が急に高まった。古くからのファンに新たな世代のファンが加わってきており、ディランが新たに彼の時代を迎えているのは確かだ」と述べた。』(5月8日付時事通信)


【時代はもう一度変わる】

ボブ・ディランと言えば、1960年代から1970年代にかけてアメリカにおいて様々な社会的メッセージを自身の作詞・作曲した詩に込めて人々の魂を揺さぶったアメリカの代表的なシンガーソングライターです。といっても過去の人ではなく、今でも年間100近い公演活動67歳になった今でも精力的に行っているとのこと、驚きですね。

僕ら中高年にとっては、60年代・70年代の代表的なアルバムカバーだけでも思い出深いものがあります。例えば、「The Times They Are A-Changin'」、「Highway 61 Revisited」、「Blonde On Blonde」、「Blood On The Tracks」、「Desire」などです。中でも僕にとっては、「時代は変わる」(The Times They're A Changing)は今でも強烈に心に響く歌としていつも手元に持っています。

そんなボブ・ディランの46番目の最新アルバム「Together Through Life」には一体どういう曲が収められて、何故今イギリスで見直されているのか?興味津々ですね。

詳しくは、5月11日号のアジア版タイム誌「Bringing It All Back Home」を読んで、一度その最新アルバムを自ら聞いてみられることをオススメします。

【時代は変わる】

最後に、僕の好きな「時代は変わる」(The Times They're A Changing)の詩をここに掲載しておきます。

時代は変わる

いいか、みんな集まれ、あたりをよく見るんだ。
回りの水が、水かさを増しているのが見えるだろう
もうすぐ、身体の芯までずぶ濡れになるって、分かっているだろう
もし時間をムダにしたくないなら
いますぐ、泳ぎだすことだ
さもないと、石みたいに水底に沈んでしまうぞ
時代はいま変わりつつあるから

いいか、記者や評論家のみなさんよ
あんたたちは筆で未来を予言しているけど
よく目を開けておくんだ
こんな機会はもう二度と来ない
即断してはいけない
ルーレットはまだ回り続けていて
勝負はまだついていないから
いま負けている奴が
いずれ勝つことになるから
時代はいま変わりつつあるから

いいか、国会議員のみなさんよ
よく注意しておけ
ドアの前に立つな
廊下をふさぐな
けがをすることになるのは、ぐずぐずしている奴だから
いま、外では闘いが激しくなっていて
いずれ議事堂の窓を震わせ、壁をゆさぶるだろう
時代はいま変わりつつあるから

いいか、国中のお父さんお母さんたちよ
じぶんが理解できないことを批判するな
あんたらの息子や娘たちはもう
あんたらの言うとおりには、ならないんだ
あんたらの来た道はどんどん古びている
もし、若い奴らに手を貸せないのなら
せめて奴らのジャマはするな
時代はいま変わっているから

スタートの合図が鳴って
誰かさんにとっての災いが飛び出した
いま遅れている奴が
いずれリードすることになる
いまの順序は意味がなくなってきている
いま一番の奴が
いずれビリになるだろう
時代は変わっているから

  


2009年05月13日

【群馬で創刊】

どんな美少女たちが掲載されているのか気になりますね。

『地元の一般女性をモデルに起用したフリーペーパー、「美少女図鑑」の群馬県版が関東で初めて創刊され、話題を集めている。5月末に発行される第2号の撮影現場で、“美少女”たちに密着した。

 “地元発信型”のフリーペーパー「美少女図鑑」は平成14年2月、新潟市の企画制作会社「テクスファーム」が創刊。地元アーティストにメイクを施された地元の女性が、店舗や商品の宣伝し、広告収入で運営する「地元の地元による地元のための」という編集方針がウケて、これまでに6府県でそれぞれの「美少女図鑑」が誕生。「群馬美少女図鑑」は、関東では唯一の発刊になっている。

テクスファームとライセンス契約を結び「群馬美少女図鑑」を編集、出版したデザイン事務所「トロワデザイン」(高崎市)は、社員4人の精鋭部隊。「ショッピングモールが分散するなか、県内の文化の中心になるような雑誌を作りたかった」と三木康史代表は語る。フリーペーパーとはいっても80ページを超えるオールカラーの小冊子で、誌面から気合いが十分に伝わってくる。』(5月5日付産経新聞)


【博多どんたく】

ちょっと話は変わりますが、5月のゴールデンウィーク中の3日と4日は福岡では、全国一の人出を誇る「博多どんたく港まつり」が行われます。福岡市全体の人口が140万人前後なのになんとこのお祭りには200万人近く集まると言われています。

そのメインイベントは市の中心を練り歩く「どんたくパレード」と市内33ヶ所に設置された演舞台での歌あり、踊りありの市民による多彩な演技です。今年はわが社も演舞台を設置して多少その運営に関わったことで、博多どんたくとは福岡市民の目立ちたがりを満足させるためのお祭りだということがよくわかりました。

とにかく、年に一度の大舞台がパレードや演舞台という形で町をあげて用意されて、「さあどんどん自分の芸をみなさんに披露してください」と言われるのですから目立ちたがり屋さんたちにとってこんな絶好の機会はありません。特に踊りのパフォーマンスが多いことから女性が多いのが特徴です。

この博多どんたくに出る市民と先の群馬の「美少女図鑑」に出る少女たち、結構共通性があると思いませんか?

【女性、そして地方のパワー】

そう、地方の女性がすこぶる元気がいいということです。若い人も中高年も、そしてシニアも、巷に繰り出しているのは元気のいい女性ばかりなのです。
考えてみれば男中心のサラリーマン社会のニッポン、日夜会社の仕事に明け暮れて会社以外には何にも出来ない男たちとは違い、家事から仕事まで何でもこなす女性たちは若いときはもちろん、年を取っても多彩な活動を元気一杯やっていることが多いのです。

それに比べてニッポンの多くのサラリーマンたちは定年になると、会社人生の終焉とともに活力も気力も喪失してしまうことが多いと聞きます。

ニッポンのサラリーマン男性諸氏、群馬の美少女や博多どんたくで威勢良く演技するおばさんたちにもっと学ぶべきだと思いませんか?
  


2009年05月12日

【小沢氏辞任】

いよいよ選挙戦へのダイナミックな動きが始まった。

『民主党の小沢一郎代表は11日午後、党本部で記者会見し、西松建設の違法献金事件で公設第1秘書が東京地検特捜部に逮捕・起訴された責任をとり、代表を辞任することを発表した。

 小沢代表は「挙党一致をより強固にするため、あえてこの身をなげうち、民主党代表の職を辞する。国民の皆様、支持者の皆様に心配をかけたことをおわびする」と述べた。

 小沢氏は06年4月、偽メール問題の責任を取って辞任した前原誠司氏の後任として代表に就任。07年7月の参院選を圧勝に導いた。同11月、当時の福田康夫首相との大連立構想に失敗し、辞意を表明したが、党内で慰留され撤回。それ以降は、08年4月の衆院山口2区補選で勝利するなど次期衆院選に向けて着々と地固めし、同年9月には無投票3選を決めていた。』(5月11日付毎日新聞)


【この政治家に、この国民】

政治というのは、その国のカタチの最たるものかもしれない。どんなにあがいても、どんなに他国の政治家が羨ましく思えても、自分の国の政治は戦争で占領されでもしない限りは、自分の国の政治家から選ぶしかないのだ。

昨年の金融危機以前から、大きな国家戦略も示せず、場当たり的な政治を続けてきた麻生政権、そして自民党。アメリカが長い選挙戦の末に、ブッシュ政権で失われたアメリカの信頼を回復すべく、経済危機の真っ只中で成立したオバマ政権の真摯な姿勢、変化を期待できる未来を展望した国家戦略の提示を行ってアメリカ国民の信頼をまがりなりにも集めて次々と政策を実行しているのとは全く正反対だ。

しかし、そういう麻生政権を生んだのは紛れもない僕たち日本国民のレベルの低さ、民主政治の未熟さの裏返しに他ならない。

そんな中、最大野党の民主党の代表が辞任する。それが政治的謀略だと叫んだところで、自ら蒔いた種で失脚したことは本人も否定できないだろう。

混迷する日本の政治を少しでも前向きに進めることが出来るのは、どんなにレベルが低くても僕たちの民意の総意しかないと腹をくくって、ここはしっかりとこれから始まるであろう民主党の次期代表選びのドタバタ劇をしっかりと眺めて、選挙の日まで自民党と巨大官僚を追い詰めるべく自分の一票をじっくりあたためていこうではないか。


  


2009年05月11日

【ついに国内でも】

成田空港が緊迫した。ついに日本国内にも新型インフルエンザの感染患者が出たのだ。

『厚生労働省は9日、カナダから米国経由で成田空港に帰国した大阪府立高校の生徒2人と引率教諭1人の計3人について、新型インフルエンザの感染が確認されたと発表した。日本国内での感染確認は初めて。世界保健機関(WHO)に28番目の感染国として報告した。舛添要一厚生労働相は同日朝、厚労省で緊急会見。感染確認を発表するとともに、「入国前に確認されたもので、『国内での患者発生』には当たらない」と述べた。国内の警戒態勢は、検疫などの水際対策強化を中心とした現在の態勢が維持される。

 3人は大阪府寝屋川市内にある府立高校の10代の男子生徒2人と、引率の40代の男性教諭で、府立高3校が合同で行った短期留学に参加し、4月24日からカナダのオークビルに滞在。米デトロイト経由で、5月8日午後4時38分成田着のノースウエスト航空25便(コンチネンタル、デルタ航空共同運航便)で帰国した。このうち、オークビル一帯では、地元の生徒2人の感染が確認されているという。

 教諭と生徒1人は機内検疫で感染の疑いがあるとされた。もう1人の生徒は、飛行機を降りてから症状が出た。3人は検疫法に基づき、感染症指定医療機関に指定されている成田赤十字病院(千葉県成田市)に搬送、隔離されて治療を受けている。男性教諭は抗ウイルス薬のタミフルを投与されたが、生徒2人は熱が下がっている。』(5月9日付産経新聞)


【冷静な対応必要】

メキシコ、アメリカ、そして欧州での感染者発生から、韓国、そしてついに日本国内にも感染者が出た。いづれ時間の問題だとは思っていたが、現実になるとやっぱり緊張する。空港や病院の現場は大変だろうと思う。

新聞によれば、すでに隔離措置が施された3人以外にも同じ飛行機に搭乗していた感染者と同じ高校から短期留学に同行していた33人(教諭5人、生徒28人)に加え、乗員2人、機内で疑いが確認された2人の周囲にいた一般乗客14人の計49人について、感染の可能性があるため、検疫法に基づいた停留措置を取られたとのこと。この人たちは、空港近くの宿泊施設で10日間にわたって医師が健康状況を確認し、発症の場合には治療を受けることになっている。

しかし、不安は残る。果たして10時間以上同じ飛行機に同乗していた人たちは大丈夫なのだろうか。

今回の新型インフルエンザは、鳥インフルエンザ(H5N1)とは違い弱毒性だとは説明されているが、出来るだけ各人がしっかりと予防措置をとることが必要なのは言うまでもない。あくまでも冷静な対応が必要だが、いづれ起こるであろう鳥インフルエンザのパンデミックと同じくらいの緊張感をもっているに越したことはない。みなさんは万全ですか?  


2009年05月08日

【百日の変化】

アメリカ大統領は就任後100日までに何が出来るかでその業績を評価されます。これは1933年に、大恐慌への対応としてすばやく「ニューディール政策」を発表したフランクリン・ルーズベルト大統領以来の慣例になっています。

もちろん、4月30日で就任100日目を迎えたオバマ大統領も例外ではありません。5月4日号タイム誌はカバーストーリーに「100日」("100 Days")と題してオバマ大統領の日常を捉えた写真とエッセイを掲載しています。

果たして、タイム誌のオバマ評は?


【ルーズベルト以来?】

Joe Klein記者によれば、オバマ大統領の現在までの評価は、正念場はこれからだとしながらも、フランクリン・ルーズベルト大統領以来最も印象深いと述べています。そう、メディアとしては異例なほど絶賛しているのです。
Obama's start has been the most impressive of any American President since F.D.R. The biggest tests are ahead of him.

一体、どういう実績をもってそう判断しているのでしょうか?

一言で言えば、オバマは、ブッシュの8年間だけでなく、レーガン以来失われたアメリカの信頼を回復すべく、猛烈なスピードで革命的な変革を実行していこうとしているということです。また、大多数のアメリカ国民も今のところそれを支持している。

具体的な事例を挙げると、先ずはこの3ヶ月で未曾有の金融経済危機を乗り越えるべく7890億ドルの景気刺激法案を始めとする15にものぼる法案を議会に通過させました。これだけでも過去の政権ではありえなかったことです。

また、就任前の公約どおり、グアンタナモ収容所の即時閉鎖や、イラクの撤退時期明示、キューバやアフガニスタンに対する政策などを次々と発表し、明確な「変化」を感じさせます。

【これからの挑戦】

日本から見ていても、その有言実行と政策のスピード、政権の信頼感などどれをとっても目覚しいものがあると感じるのは僕だけでしょうか。少なくとも日本の麻生政権とは雲泥の違いです。一旦、危機に直面すると強いアメリカの底力みたいなのものが感じられます。

しかし、オバマにとって難題はまだまだ山積しています。あまりにもドラスチックなやり方が、例えば金融業界や自動車業界などのエグゼクティブの反発を招かないか、今までは協力的だった議会もCO2排出削減のためのキャップ&トレードプログラム法案や医療保険制度の抜本的な見直し法案などに反旗を翻すのではないか、そして未だ着手していない中東和平を巡る対イスラエル政策で有効な手立てが打てるのかなどです。

これらの難問を考えると、この100日間は次々と難題を解決していったオバマ大統領ですが、まだまだゲームは始まったばかりと言えるかも知れません。みなさんはどう思われますか?  



2009年05月07日

【出店規制?】

それほどまでに日本食レストランが多いのでしょうか?

『日本食レストランなどアジア系店舗の集中が進むパリ中心部のサンタンヌ通り一帯で「なじみのパン屋や肉屋が消えてしまう」と懸念する住民約200人が、出店規制を求める嘆願書を市議会に提出、実態調査の実施がこのほど決まった。欧州有数の「日本食街」として知られる同地区だが、新たなレストラン開店が難しくなる恐れもある。
 日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、フランスでは1980年代にパリに50店ある程度だった日本料理店がすしブームに乗って90年代後半から急増。今や約1000店に達した。
 大半はすしと焼き鳥を組み合わせた中国・アジア系店だが、サンタンヌ通り付近は「本物」のラーメンやうどん、お好み焼きの店など20以上が軒を連ね、パリっ子にも人気がある。
 ラーメン店「ひぐま」の経営者、平田建洲さん(64)は「お客さんの95%はフランス人。いろんな日本料理店がそろうこの通りへ来るのを皆が楽しみにしているのに、一方的過ぎる」と規制への動きを批判した。
 住民のロマン・アトグさん(41)も「誰が多過ぎるなどと言うのか。日本料理店が多いのは便利で結構」と話していた。』(5月3日付時事通信)


【本物の日本食】

パリに1000店もの日本食のお店があるというのは驚きですね。おそらくニューヨークでもそこまではないのではないでしょうか。しかし、このニュースにもあるように日本人が食べても「本物」だと言えるような日本料理店はそれほど多くないようです。

何故なら最近の日本食ブームに便乗して、中国系やアジア系の「日本食を語った」料理店が乱立しているからだそうです。それだけならいいのですが、そういった店が衛生状態のよくない刺身や寿司を提供しているというのですから、厄介です。

したがって、「なじみのパン屋や肉屋が消えてしまう」という心配よりも先ずは日本料理屋も含めた料理店の衛生管理について規制を厳しくすることのほうが大事だと思うのですが、パリっ子はどう思っているのでしょうか。
  



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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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