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2009年10月23日

【ヒマラヤの異変】

今、ヒマラヤで想像以上に深刻な事態が進行しているようだ。

『2009年10月17日、英紙ガーディアンの報道によると、ヒマラヤ山脈で地球温暖化による氷河溶解が深刻となり、今年初めにはエベレスト(中国名:チョモランマ)探検隊キャンプ地で大きなハエが飛んでいるのが目撃されたという。中国ニュースサイト「網易探索」が伝えた。

標高5360mでハエを目撃したのは、ネパール人登山家のダワ・スティーブン・シェルパ氏。ヒマラヤの環境破壊と氷河消失を世界に向けて発信し続けている同氏は、父親も祖父もヒマラヤ登山のスペシャリストで、エベレストのふもとの村で生まれ育った。「ハエを見たのは今年になってすでに2回。昆虫がこの標高で生息できるなんて数年前には考えられなかった」と驚きを隠せない様子だ。

シェルパ氏によると、ヒマラヤ山脈のすべての氷河が毎年10~20m溶けて消失している。昔は標高3750mで氷河融解が確認されたが、現在では標高5500mの永久氷河が溶け出している状況だという。地球温暖化は驚異的なスピードでヒマラヤの氷河を溶かしていると指摘する同氏は、「氷河から溶け出した水が巨大な氷河湖を形成し、これが決壊すると洪水で多くの村が流され、多数の人命を失うことになる」と警告している。

「エベレストの頂上でさえ温暖化で形が変わり、昔は50人が立てたが今では18人しか立てない」と話すシェルパ氏だが、ハエを目撃したことは同氏にとって極めて大きな衝撃だったという。(10月18日付 Record China)


【深刻すぎる事態】

IPCCの第四次報告によれば、「現在のペースで温暖化が進行すると、ヒマラヤ山脈の氷河が2035年までに1995年当時の5分の1に激減する」としている。しかし、実際には、この報告の予測を上回るスピードで氷河の溶解は進んでいるようなのだ。

ヒマラヤを何十年も見続けているネパールの登山家でさえ、ハエの生息をはじめとして今まで見たこともないような現象が今ヒマラヤで起きているのだ。

ヒマラヤ氷河がたったの40年でほぼ消滅するような事態になれば、ヒマラヤが飲み水を供給している黄河、メコン川、サルウィン川、ガンジス川などアジアの主要な河川は深刻な水不足に陥り、世界人口の4割に当たるこの地域の人々が極めて重大な飢饉に陥ることになるだろう。二酸化炭素削減に加えて、氷河融解に対する緊急の対策も必要となるだろう。それは、まさに目の前にある危機なのだから。

《参考》 <温暖化>ヒマラヤの氷河、2035年に完全消失か―英紙   




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