上記の広告は2週間以上更新のないブログに表示されています。 新しい記事を書くことで広告が消せます。  


2009年11月02日

【高まる不信感】

米政府の対日不信感が日増しに高まっているとのニュースが目に留まった。

『沖縄県の米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)の移設問題をはじめとした鳩山政権の対米姿勢をめぐり、米政府が一段と不信感を強めている。

 11月12~13日のオバマ大統領訪日があと10日余りと迫る中、普天間問題では決着のメドもなく、焦りの色が濃くなっている。

 関係筋によると、ホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)は30日、対日政策に関する省庁横断の高官レベル会議を開き、対策を協議した。NSCは大統領のアジア歴訪について29日に会議を開いたが、対日政策について別途、異例の協議の場が設けられた。

 詳細は不明だが、日本の政権交代を踏まえ、今後の日米関係にどう対応するかという長期的な方針と、オバマ大統領訪日に関する具体的な課題が議題となった模様だ。

 米政府はゲーツ国防長官が10月20~21日に訪日した際、普天間移設をめぐって沖縄県が求めていた微修正を容認する考えを表明。鳩山政権が現行案を受け入れやすい環境整備に努める一方、現行案以外の普天間移設は「実行不可能」とし、オバマ大統領訪日までに決着するよう強く求めてきた。

 しかし、鳩山政権が同問題の解決に向けて意思統一を図らないうえ、岡田外相が米軍嘉手納基地への統合案にこだわる姿勢を強調したりしていることに、「大統領訪日の際にも何を言われるかわからない。鳩山政権の大臣たちは信頼できない」(国務省筋)と危機感を強めている。

 首相はさらに29日、「日米同盟のあり方全般について、包括的なレビュー(再検討)を新政権として行いたい」と国会で答弁。在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)の見直しにも言及した。思いやり予算の削減はゲーツ長官が来日時にわざわざクギを刺して慎重対応を求めた課題で、ある米政府関係者は「大統領訪日前に発言するとは、鳩山政権はどういうつもりなのか」と不快感をあらわにした。

 オバマ大統領は現在、アフガニスタンへの増派問題と医療保険制度改革法案という、国民の賛否を二分する大問題を抱え、政権基盤も不安定化している。大統領訪日で、日本からインド洋の給油活動の撤収を伝えられ、普天間問題でも合意履行への同意を取り付けられないようなら、「大統領の訪日は失敗だったと保守派から批判されるのは必至だ」(米議会筋)。このため、政権内ではここへきて、「このまま衝突するのだったら、大統領の訪日を取りやめた方がいい」といった厳しい意見が出始めている。』 (11月1日付読売新聞)


【岡田氏の疲れ?】

読売新聞が伝える米政府の苛立ちに「さもありなん」と思ったが、そんな状況を裏付けるような日本政府内の「乱れ」として、岡田外相が疲れているのではないかと心配する日経新聞の社説には驚いた。

普天間の嘉手納統合案にこだわる岡田外相が、沖縄知事には「個人の案」と答え、自民党議員には「外相の案」だと答えるなど、いつも論理を重視する岡田氏らしくないと言うのだ。

僕も大いに心配になる。岡田氏は孤立しているのではないかと。国内の様々な懸案を抱え迷走気味の鳩山政権にとって、盟友のアメリカの不信を買ってオバマ大統領訪日さえキャンセルになるような事態は今は極力避けるべきだろう。東アジア共同体も大事だが、首相と外相と防衛相がそれぞれ違う発言をして、長年にわたって信頼関係を築いてきたアメリカを不信に思わせるような状態で果たして外交政策は大丈夫なのだろうか。

国内であれば事態収拾も可能かもしれないが、外交は一度方向を間違うと軌道修正が困難になるのではなかろうか。気がかりである。

  




< 2009年11>
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
hLg
プロフィール
luckymentai
luckymentai
海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
Copyright(C)2024/博多っ子の元気通信 ALL Rights Reserved