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2009年12月22日

【予期せぬ出来事】

あまりにも突然で衝撃的な遭難事故でした。

『元F1レーサーで“カミカゼ・ウキョウ”の異名をとった片山右京さん(46)が冬の富士山で遭難した。18日午前0時50分ごろ、片山さんから富士山で登山中に遭難したと、自らが経営する会社の関係者を通じて静岡県警御殿場署に通報があった。捜索に当たった県警山岳救助隊が同日昼過ぎ、標高2200メートル付近で片山さんを発見、保護した。命に別条はないが、一緒に登山していた片山さんの会社関係者2人は行方不明となっている。

 元F1レーサーの片山右京さん(46)ら3人の遭難事故は、冬山の怖さを改めて思い知らせた。なかでも富士山は独立峰のため、専門家の間では複雑で強い風が発生する“危険な山”ということで知られるという。片山さんは富士山に登った理由を近く予定していた「南極登山の訓練のため」と説明しているが、専門家は「そうした訓練こそが危険」とリスクを指摘した。』(12月19日付サンスポ)


【牙をむく山】

それにしても山というのは恐ろしいものです。遠くから眺めているとその美しさに吸い込まれるような姿を見せる富士山。日本の象徴として世界中からも登山客が絶えない人気の山。そして他の山を寄せ付けない神々しさをも漂わせる孤高の山。そんな山が三人の冒険家に突如牙をむきました。

この記事にあるように、今回の遭難は山の怖さを知らない普通の中高年登山者が起こした事故とは本質的に違います。海外の険しい登山に備えて「訓練」のために登った、いわば山のプロが犠牲になった事故です。

どんなに周到に準備していても、自然というものはいつ、どんな形で人間に牙をむいてくるかは予想もつかない。そのとき、たとえ人間社会ではプロだと認知されている人でも命を落とす危険が潜んでいるということを今回の事故は改めて教えてくれました。

ひとり生き残った片山さんを責めるのは簡単ですが、彼は何かの偶然でひとり生き残ったために、これから仲間を助けられなかったという十字架を背負って生きていかなければならないことを忘れてはいけません。人生はいつなにか起きてもおかしくない。そういうことを考えさせられた事故でした。

亡くなったお二人のご冥福を心からお祈りいたします。
  



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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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