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2010年05月26日

【現場からの報告】

『北極で60日間の観測を終えた英国の探検隊が17日、北極では氷が予想をはるかに超える速さで漂流するなど、異常な現象が起こっていると報告した。
 探検隊は、海に吸収される二酸化炭素の増加の影響を調べる目的で北極海に出発。吸収された二酸化炭素は海水の酸性濃度を高め、食物連鎖に影響を及ぼす可能性がある。
 報告によると、調査中に北極海の氷床が漂流した地域は500カイリ(約920キロ)に及び、想定していた268カイリを大きく超えた。このほか、数日かけて厚さ8─10センチの氷の上を歩いたが、周囲にはそれ以上の厚さの氷は見当たらなかったという。
 科学者の多くは、北極海の気温上昇は温室効果ガスの排出によるものだと指摘している。』(5月17日付ロイター通信)


【巷にあふれる温暖化懐疑論への「懐疑」】

北極の異常に関しては昨年秋には国際研究チームが 『北極圏の過去10年間の気温が、地球温暖化の影響を受けて、少なくとも過去2000年で最高の水準に上がっている』とサイエンス誌に発表したり、米国立雪氷データセンター(NSIDC)が、北極海での夏季の海氷が過去3番目に少ないレベルになったとする報告書を発表したりしているが、明らかにここ10年近くの間だけでものすごい急激な変化が北極で起こっていることは間違いないのだ。世界中の科学者たちがその異常を検証すべく何度も北極に足を運んでいる中で、今回もまた異常が確認されたのだろう。

北極からの異常に関する報告を見るにつけ、以前から気になっていることが一つある。それはこれほどの異常が現在進行形で起きつつある事実を、センセーショナルなタイトルをつけて地球温暖化は間違いだという自説を広めている「専門家」の先生方は一体どう説明されるのだろうかということだ。

『今そこに迫る「地球寒冷化」人類の危機』など地球温暖化懐疑論を唱えている丸山茂徳氏や『環境問題はなぜウソがまかり通るのか 』等の著作で有名な武田邦彦氏等には、是非素人でもわかるように自説との対比の中で北極の異常について説明してもらいたいものだ。

僕たち素人は学術論文をゆっくり読む時間も知識もないので、書店に並ぶベストセラー本の数が世論や学会の大勢、あるいは事実だと勘違いしてしまう愚かしい性質を持っている。したがって、先生方に望みたいことは、そんな愚かしい大衆を惑わすようなベストセラー本を出すことよりも学者として学会で自説の正当性を真正面から主張することのほうが大事なのではなかろうか。
  



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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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