2010年05月31日

【二つの選択】

今日、迷走を続ける民主党が二つの大きな選択をしました。ひとつは普天間。

『米軍普天間飛行場移設問題に関する政府方針をめぐり、政府は28日夜に臨時閣議を開いた。この中で、鳩山由紀夫首相は署名を拒否して閣議を欠席した社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相を罷免した。福島氏の後任は平野官房長官が兼務であたる。』(5月28日付産経新聞)

そしてもうひとつは郵政改革法案の可決だ。

『郵政民営化を見直す郵政改革法案は28日、衆院総務委員会で審議入りし、与党の賛成多数で即日可決された。近藤昭一委員長(民主)がわずか6時間足らずの審議で採決に踏み切ったことに自民党など野党は猛反発したが、与党は31日の衆院本会議で可決し、参院に送って会期内成立させる方針だ。終盤国会の与野党対立は一層先鋭化している。』(5月28日付毎日新聞)

【デジャ・ブ?】

これって自民党政権時代にも見た光景ではないだろうか?普天間飛行場の辺野古移設は自民党時代にすでに決められていたことだ。沖縄の苦しみを軽減すると大見栄を切った鳩山首相は、結局は米国に直接対峙することも出来ずに辺野古案に逆戻りしたのだ。政権の命運を揺るがすような大失態ではないだろうか。

そしてもうひとつの「郵政改革法案」の衆議院強行採決。亀井大臣による理念なき暴走については過去に何度も言及しているのでここでは繰り返さないが、この法案は小沢幹事長が特定郵便局長の前で可決を豪語したとおり、特定の利益団体の票を狙った「郵政国営化法案」だ。これから長い時間をかけてとてつもない国民の税金を浪費しつづけることになるだろう。

こんなことを僕ら国民は民主党に望んで票を入れたのだろうか?誰が国民新党という郵政票だけがほしい党の党首にこんなフリーハンドを与えることを望んだだろうか。こんな政権、即刻退場してほしいと思うのは僕だけだろうか?
  



2010年05月28日

【動揺続く世界経済】

ギリシャの財政危機が世界の金融市場を大きく揺さぶっている。ロイター電によれば、先週ニューヨーク市場でダウ工業株30種平均が一時、300ドル超の下落となり、東京株式市場でも日経平均株価が一時1万円の大台を割るなど、世界の株式市場が大荒れとなった。これは、ギリシャなど欧州各国の財政危機問題の先行きが不透明で、投資家がリスク回避の姿勢を強めているためで、外国為替市場ではユーロ安に歯止めがかかっておらず、資金が円や米国債など比較的安全な資産に逃げているのだ。そんなギリシャ危機の世界経済への広がりは僕たちにとって一体何を意味するのだろうか?

【リスクの逆転?】

ひとつの意味は「リスクの逆転」と呼べるような現象だ。5月7日の僕のブログでも書いたが、5月24日号のタイム誌の記事「リスクの逆転」("Risk Inverse" p.16, TIME issued on May 24, 2010)でZachary Karabell氏が書いているように、かつてはカントリーリスクが高いとして資本逃避などが起こっていた発展途上国よりも、安定していると考えていた自分たちの足元が実はリスクが高くなっているということだ。具体的には、1980年代の中南米での債務危機、1990年代のタイや韓国での金融危機の発生から、21世紀に入ってからは2008年の米国発のリーマンショック、そして今回のギリシャの財政危機である。

僕たちは、先進国と発展途上国の間での「リスクの逆転」現象という新しい現実に真正面から向き合っていかなければならない時代に入っているのだ。

【政治的リスク】

もうひとつは、財政危機をもたらしたギリシャの政治的リスクが日本にも当てはまるということだ。ギリシャはEU加盟を果たした後、EUからの補助金をもとにどんどん公共工事を増やしたり、年金や子供手当を増やしたりというバラマキ政策を続けた結果、財政規律を失い今日のような危機を招いたのだ。これは日本の民主党の現在の状況と極似している。この政治リスクを僕らはしっかりと見ておかなければならない。

このままいけば、一般政府債務の名目GDP比ではギリシャの130%に対し、204%にものぼる日本の方が世界中の投資家からリスクが高いと見られ始めるのは時間の問題である。

当面の世界経済の波乱要因としてのギリシャ危機。これは決して対岸の火事ではすまないことを日本人である僕たちはしっかりと考えておかなければならない。

  
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2010年05月26日

【現場からの報告】

『北極で60日間の観測を終えた英国の探検隊が17日、北極では氷が予想をはるかに超える速さで漂流するなど、異常な現象が起こっていると報告した。
 探検隊は、海に吸収される二酸化炭素の増加の影響を調べる目的で北極海に出発。吸収された二酸化炭素は海水の酸性濃度を高め、食物連鎖に影響を及ぼす可能性がある。
 報告によると、調査中に北極海の氷床が漂流した地域は500カイリ(約920キロ)に及び、想定していた268カイリを大きく超えた。このほか、数日かけて厚さ8─10センチの氷の上を歩いたが、周囲にはそれ以上の厚さの氷は見当たらなかったという。
 科学者の多くは、北極海の気温上昇は温室効果ガスの排出によるものだと指摘している。』(5月17日付ロイター通信)


【巷にあふれる温暖化懐疑論への「懐疑」】

北極の異常に関しては昨年秋には国際研究チームが 『北極圏の過去10年間の気温が、地球温暖化の影響を受けて、少なくとも過去2000年で最高の水準に上がっている』とサイエンス誌に発表したり、米国立雪氷データセンター(NSIDC)が、北極海での夏季の海氷が過去3番目に少ないレベルになったとする報告書を発表したりしているが、明らかにここ10年近くの間だけでものすごい急激な変化が北極で起こっていることは間違いないのだ。世界中の科学者たちがその異常を検証すべく何度も北極に足を運んでいる中で、今回もまた異常が確認されたのだろう。

北極からの異常に関する報告を見るにつけ、以前から気になっていることが一つある。それはこれほどの異常が現在進行形で起きつつある事実を、センセーショナルなタイトルをつけて地球温暖化は間違いだという自説を広めている「専門家」の先生方は一体どう説明されるのだろうかということだ。

『今そこに迫る「地球寒冷化」人類の危機』など地球温暖化懐疑論を唱えている丸山茂徳氏や『環境問題はなぜウソがまかり通るのか 』等の著作で有名な武田邦彦氏等には、是非素人でもわかるように自説との対比の中で北極の異常について説明してもらいたいものだ。

僕たち素人は学術論文をゆっくり読む時間も知識もないので、書店に並ぶベストセラー本の数が世論や学会の大勢、あるいは事実だと勘違いしてしまう愚かしい性質を持っている。したがって、先生方に望みたいことは、そんな愚かしい大衆を惑わすようなベストセラー本を出すことよりも学者として学会で自説の正当性を真正面から主張することのほうが大事なのではなかろうか。
  


2010年05月25日

【パックマン】

グーグルは常に斬新なアイデアを提供してくれます。

『グーグルは22日から、バンダイナムコゲームス(当時ナムコ)の人気ゲーム「パックマン」の誕生30周年を記念して、ゲームを楽しめるロゴを検索エンジンのトップページに掲載する。ゲームレベルは256面あり、画像、音など、オリジナルのゲームを再現した。ブラウザー上で遊べるロゴは初めて。アップルの新端末「iPad」(アイパッド)やスマートフォンでも遊べる。24日まで。

 「Google検索」ボタンの横に期間中、設置される「Insert Coin」ボタンを押すとゲームがスタート。2回押すとミズ・パックマンと対戦もできる。パックマンの操作は矢印キーのほか、迷路の中ではクリックを使う。ミズ・パックマンはW、A、S、Dのキーで操作する。

 パックマンは黄色い円形のキャラクターが、えさを食べながら迷路を進むゲーム。世界中で人気を集め、05年に「世界一のアーケードゲーム」としてギネスブックに認定された。ミズ・パックマンは米国で生まれた女の子のキャラクター。』(5月22日付毎日新聞)


【ソニーと提携】

検索エンジンのトップページのロゴに動くゲームを採用するとは斬新ですよね。さっそく試してみましたが、パックマンにハマっていたころのことを思いだして結構楽しめました。今日までの期間限定ですのでみなさんも試してみてはいかがですか。

さて、そのグーグル、先週にはもうひとつ新しい動きがありました。毎日新聞の記事によれば、ソニーと米インターネット検索大手のグーグルは5月21日に、インターネットを利用した新たな情報機器の共同開発などで、戦略的に提携することで合意したと発表しました。その第1弾としてネット対応の新型テレビを開発し、今秋、米国で発売するほか、グーグルのソフト技術とソニーが蓄積した情報家電での技術を融合し、米アップルの新型携帯端末「iPad(アイパッド)」などに対抗する情報端末などを開発・投入していくことも検討するということです。

先進的な技術力で定評のあるソニーと、新しいビジネスモデルとアイデアでフリーエコノミーをけん引するグーグルが手を組めば、スティーブ・ジョブスのアップルに対抗できるのではないかという期待感も膨らんできますね。グーグルとアップルはその急成長ぶりからかつての盟友的関係から競合的な関係にシフトしていっていますが、ユーザーにとってプラスをもたらすものであればどんどん競争していってもらいたいですね。

  



2010年05月21日

【パラダイムシフト】

あなたは好きな楽曲はどうやって手に入れていますか?音楽CD、それともiTunes? きっと若い人たちを中心に1曲からでも購入できるiTunesを利用している方が多いのではないでしょうか。

アップルのiPodとiTunesが登場して以来、音楽の世界に大きなパラダイムシフトが起こり、米国でのデジタルメディアの売上は昨年10~15%も増加した半面、CDの売上は20%も落ち込んでいるとのこと。そんな事態に、大手レコード会社はどう局面を打開しようとしているのでしょうか。

5月17日号のタイム誌Global Businessの記事「次善の策―デジタル購読とニューメディアでレコード会社はこの不安な時代を乗り切れるか」("Going Alternative. Can digital subscriptions and new media steer record companies through uneasy times?",page 41-42, TIME issued on May 17, 2010)に、そのカギとなる取材結果が載っていました。

【苦境続くレコード会社】

20%も売り上げが落ち込んだとはいえ、音楽CDの売上は市場全体の3分の2を占めており、今すぐにレコード会社が破たんに追い込まれるということではありません。しかしながら、市場での音楽CDの総額は2000年の265億ドルから2009年には170億ドルまで縮小する半面、iTunesなどのデジタルメディアの売上は年々上昇しつつあるのも事実です。

さらにレコード会社にとって頭が痛いのは、大物アーチストのレコード会社離れです。レコード会社に依存しなくても売れるアーチストは、束縛のない小さな音楽企画会社などと提携する例や自分のアルバムに投資してくれる投資家に頼る例などが出てきているのです。

突き詰めれば、ギタリストのEd O'Brienが言うように「音楽業界が危機的なのではなくて、レコード業界が危ないだけだ。音楽ファンや新しいバンドにとっては今の時代はすごくいい時代なのさ。」ということなのかも知れません。そう、僕らにとっては安くていい音楽がいろいろなチャネルで聞けるのですから。

Radiohead guitarist Ed O'Brien says, "the music industry isn't in crisis, the record industry is; it is an unbelievably good time to be a fan of music and new bands."

【レコード会社の新たな試み】

そんなレコード会社の苦境の中、明るいニュースが出てきました。最近、Damon AlbarnのバーチャルバンドGorillazの「プラスチックビーチ」("Plastic Beach")というアルバムが発売1週目で20万枚という大ヒットとなったのです。なぜか。それは、そのアルバムが単なるレコードアルバムではなく、そのアルバムに記載されている登録コードでGorillazのウェブサイトに接続すると、ゲームや漫画VTRやライブ映像など様々な付加価値が楽しめることにあります。

この例にとどまらず、レコード会社もiTunesに対抗すべく様々な手を打ってきています。例えば、マーケットリーダーのユニバーサル・ミュージック。同社はケーブル会社のVirgin Mediaと月12ドルの固定料金で同社関連の音楽ならいくらでも聞けて、ダウンロードできるサービスをイギリス国内で始めようとしています。iTunesの利用者が月平均35ドル音楽に使っていることを考えれば有望なサービスかもしれません。しかし、Sony Music、Warner Music、 EMIなどのライバル会社が追随する様子は今のところないうえに、そんなサービスを始めても飛びついてくるのは週末に50ポンドも使う30代~40代のマニアくらいだという声も聞かれます。

また、you tube、テレビなどとの連携なども有望かもしれません。あのスーザン・ボイルを世に送り出したのはまさにテレビとYou Tubeによる世界的なブームだったのですから。いづれにしてもどれだけ音楽を聴く側のニーズに的確にすばやく応えることが出来るかにレコード会社の存亡がかかっていることは間違いないようです。今のところ、レコード会社にはiTunesほどの革新的なプラットフォームが編み出せているとは言えないのが難点ですが。  


2010年05月20日

【トカゲたちの危機】

トカゲたちにも温暖化が深刻な影響をもたらしているようだ。

『このままの勢いで気温が上昇すると、今世紀後半にはイグアナやヤモリなどトカゲの仲間の2割が絶滅するとの試算を、米国やメキシコなどの研究チームがまとめた。変温動物のトカゲは、気温上昇を避けようと行動が制限され餌探しができなくなるのが理由という。生態系全体に深刻な影響を与える恐れがある。14日付の米科学誌サイエンスに発表した。

 75~95年にハリトカゲ48種が生息していたメキシコ国内の200カ所を調べた。その結果、気温上昇率が高い場所ほど生息数の減少が目立ち、約1割の24カ所で絶滅していたことが分かった。

 暑さを避けて高地に移動して絶滅を回避したトカゲもいるが、そこに生息していた別のトカゲを絶滅に追いやる現象も起きていた。

 また、繁殖期の3~4月に気温上昇で行動が制限される時間が1日3.85時間を超えると絶滅しやすくなることが判明。高温時では涼しい場所に避難する時間が長くなる分、餌探しの時間が不足し、成長や繁殖に影響を及ぼすのが理由という。

 研究チームは今後各地で予測される気温上昇率から、2050年までに世界のトカゲの6%、80年までに20%がそれぞれ絶滅すると分析。「トカゲが食べる生物、食べられる生物は多い。地球温暖化は連鎖的に生態系に悪影響をもたらす」と警告している。』(5月14日付毎日新聞)


【失われる生物の多様性】

トカゲに限らず今地球上に棲むあらゆる生物が絶滅の危機に瀕している。毎年絶滅している生物の数は4万種。知られているものだけで約175万種のうちの4万種であるが、それでも毎年4万減っていけば40年足らずで全滅することになる。国連の報告によると、生きものが絶滅するスピードは、自然な状態の1000倍になっているというからすさまじい大量絶滅が現在地球上で進行しているのだ。その大半の原因は人間にあるのだが、なかでも昨今の地球温暖化、気候変動が生物の多様性に最も深刻な影響を与えているのだ。

そのような生物の多様性を守ろうと1992年に191の国と地域が加盟して、生物多様性条約が結ばれ、今年は10月に愛知県名古屋市で同条約の第10回締約国会議(COP10)が開催される(18~29日)。

しかし、気候変動に関する国際的な枠組みと同様に、生物多様性に関しても抜本的な解決策はいまだ見つかっていないというのが現状だ。

こういったニュースを見るにつけ、最近気になるのは昨年12月にコペンハーゲンで行われた気候変動に関する国際会議COP15で京都議定書に続く地球温暖化への国際的な取り組みがとん挫した後、めっきり気候変動や地球温暖化に関する報道が減り、世間の関心も盛り上がっていないことだ。生物多様性にせよ、地球温暖化にせよ、国際会議の結果がどうあれ、確実に危機は進行しているということをメディアは継続的に人々に知らしめる責務があると思うがどうだろうか。

  



2010年05月19日

【全国的に品薄?】

 『「食べるラー油」の人気が急上昇中だ。ラー油愛好家をネット上では「ラーラー」と呼ぶのだそうで、「アイスクリームと一緒に食べる」といった人も登場した。地方発の「ご当地ラー油」も品切れが相次ぎ、全国的なパンデミック状態といってもいいほどだ。

 通常ラー油というと、あくまで調味料の一種というイメージだが「食べるラー油」は、ニンニクなどの具材が大量に入っているのが特徴で、ご飯にのせて食べたりすることができる。

■「ラーラー」という名称まで登場

 2009年8月に桃屋が、フライドオニオンなどの具材が入った「辛そうで辛くない少し辛いラー油」という商品を発売したところ、ラー油としては異例の大ヒット。サラダや冷や奴など、幅広い用途に使えることがうけ、各地の小売店で売り切れが続出した。10年3月には、調味料大手のエスビー食品も同様の商品を発売し、好評だ。

 ネットではラー油好きの人のことを、マヨラーなどと同じように「ラーラー」と呼ぶのだそうで、数々のラー油活用術が書き込まれている。』(5月15日付 J-CASTニュース)


【ご当地ラー油も人気】

この「食べるラー油」人気について僕が知ったのはつい1カ月ほど前のことでした。家族で福岡県朝倉市にある公営温泉施設に行ったときのこと。

温泉からあがって売店をみんなで見ていたところ、母親が「あっ、このラー油、テレビで見たことあるよ。全国的にブームになってて品薄らしいよ。」と叫んだのです。その結果、みんなで店頭に並んでいた数個の瓶詰めのラー油「熟成にんにくラー油」を買いこみました。もちろん、帰宅してからそのラー油を使った料理を堪能しました。

今回、僕たちの買ったラー油は福岡県飯塚市の食品メーカーのものですが、同じように全国各地の「ご当地ラー油」が桃屋の二匹目のどじょうを狙ってか、どんどん売れているというのです。例えば、沖縄県・石垣島の「石垣島ラー油」や福井県の「福井の宝 山海の幸 食べるラー油」もそのひとつです。

最近は海外でも「キューピーマヨネーズ」が売れに売れたり、日本の意外な食品が急にブームになることが増えているようですが、それはTwitterなどのネットでの口コミも大きな影響を与えているようです。さて次はどんな食品が話題になるんでしょうね。

  



2010年05月17日

【連立政権誕生】

英国の政治に新しい風が吹いています。

『英総選挙で第1党となった保守党のキャメロン党首(43)が11日夜(日本時間12日未明)、首相に就任した。保守党は第3党の自由民主党と連立内閣発足で合意。自民党のクレッグ党首は副首相に指名された。1997年以来3期連続で続いた労働党政権は幕を閉じ、13年ぶりの政権交代が実現した。
 保守、労働両党の二大政党による政権交代を伝統とする英国では第2次世界大戦後、連立政権の例がなく、日本がさまざまな面で手本とする英国の政党政治は新たな転機を迎えた。
 キャメロン氏は11日、エリザベス女王の招きでバッキンガム宮殿を訪れ、首相就任の要請を受諾。その足で首相官邸に赴き、「保守、自民両党が立場の違いを乗り越え共に働くことが強く、安定した政府をつくるための正しい道だ」と表明した。同氏は現在43歳7カ月で、44歳になる直前に首相に就いたブレア元首相を抜き、過去約200年間で最も若い首相となる。
 6日投票の総選挙では、どの政党も過半数を取れないハング・パーラメント(中ぶらりん議会)となり、各党は激しい政治駆け引きを展開。労働党は自民党との連立による政権維持を模索したが、交渉は失敗。保守党と自民党も7日以降、連立を目指して断続的に協議を続けていた。』(5月12日付時事通信)


【日本との違い】

保守党の若きリーダー・キャメロン氏が13年ぶりに労働党から政権を奪取したことは、英国の国民の間にも長く続いた与党労働党の政治に不満が鬱積していたからなのでしょう。政権与党としての期間ははるかに長い日本の自民党も昨年民主党に取って代わり、鳩山政権が発足した日本の周回遅れでの大転換です。

しかし、その中身は日本の政治風景とは大いに異なっているようです。先ずは首相となったキャメロン氏の若さ。43歳というのは、歴代首相がほとんど60歳以上という日本ではあまり考えられないのかもしれません。47歳のオバマ大統領にせよ、45歳のロシアのメドベージェフ大統領にせよ、最近の大国のリーダーの年齢は大胆な世代交代の波を感じさせます。年功よりも実力に重きを置いているのかもしれません。

もうひとつの日本の違いは、二大政党から連立政権への流れです。日本は民主党・国民新党・社民党の連立を組む鳩山政権もそうですが、1993年の細川政権発足以来連立政権が続いているのに対して、イギリスでは今回初めて二大政党から連立政権となったということです。民主主義の先進各国ではインターネットの急速な普及などにより膨大な情報が国民に共有され、国民の政治へのニーズが多様化していく中で、単独の党ではそのニーズに応えきれなくなっているというのが大きな流れなのでしょうか。選挙制度改革で二大政党を目指した日本では、政権交代が実現するや野党となった自民党が皮肉にも予想以上に弱体化し、二大政党どころか少数政党乱立という政治状況が以前にもまして現出しようとしています。

果たしてキャメロン首相率いる連立政権はイギリスの国民の期待に応える政治を実現してくれるのでしょうか。これから日本が目指している二大政党政治は本家本元ではどうなっていくのでしょうか。マニフェストの呪縛に翻弄され、選挙対策ばかりに奔走する鳩山連立政権の体たらくを見るにつけ、政治のお手本であるイギリスの動きはこれからしっかりと見ておきたいものです。

  



2010年05月13日

【スペイン空港閉鎖】

まだまだアイスランドの火山噴火の影響は一部の地域に残っているようです。

『スペインの民間航空当局は8日、国内第2の空港であるバルセロナをはじめ、ビルバオ、サンセバスチャンなど北部の19空港が閉鎖されたと発表した。アイスランドの火山噴火に伴う火山灰の影響で、閉鎖は少なくとも同日午後(日本時間9日未明)まで続くという。
 また、ポルトガルでもリスボンなど3空港で合わせて100便以上が欠航したほか、仏南部マルセイユでも欠航が相次いだ。欧州航空管制機関ユーロコントロールによると、火山灰がポルトガルからスペイン、仏南部にかけて広がり、この地域の空港は閉鎖の可能性がある。』(5月8日付時事通信)


【噴火の被害】

欧州委員会は先月末、アイスランドの火山噴火に伴う大規模な航空便の欠航による影響に関して、欧州の航空業界の損害額は現時点までの暫定集計で最大25億ユーロ(約3125億円)、欧州の観光業界の損害額は計約10億ユーロ(約1240億円)に上ると発表しています。とてつもない金額ですね。

しかも今回のニュースにもあるようにスペインやポルトガル、またイギリスの北部の空港でも空港閉鎖が続いているようですから被害額はこれからも増え続ける恐れがあります。

【余談: 噴火火山の名前】

ところで唐突ですが日本のメディアではこの噴火火山の名前が何かについて全くと言っていいほど触れていません。なぜなのかと思ったら、この火山、名前が長ったらしくてしかも発音しにくいのです。

その名前とは、「Eyjafjallajokull」 !!!! どう発音されると思いますか?

CNNの記事によればこの火山の名称をどう発音するかは、話者ごとに異なるとのこと。例えば、CNNは「アイ・ヤ・フィエト・ラ・ヨー・クート」、シカゴトリビューンは「エイ・ヤ・フィヤト・ラ・ヨー・クート」、ナショナル・パブリック・ラジオは「アイ・ヤ・フィヤ・ラ・ヨー・クール」といった具合だそうです(Eiya=島、fjalla=山々、jokull=氷河を意味している)。 面白いですね。

ちなみにいつくかの日本の記事にはカタカナで「エイヤフィヤトラヨークトル」と表記されていました。

  



2010年05月12日

【笑える結果?】

当事者である各々の役所は大まじめかもしれないけれど、出てきた結果は笑えるものかもしれません。

『全国の高速道路37路線(50区間)で6月から実施される無料化の社会実験を巡り、CO2(二酸化炭素)排出量への影響を試算していた環境省と国土交通省は7日、それぞれ「増加する」「減少する」と、正反対の結果を公表した。


 民主党はマニフェストの目玉に「温室効果ガスの25%削減(1990年比)」を掲げているが、もう一方の目玉「高速道路の原則無料化」の行方次第では、足を引っ張る形になりそうだ。
 実験中のCO2排出量について国交省は「本来、年間2億5700万トン排出されるところが、25万トン減る」と推定。25万トンは約5万世帯の年間排出量に相当する。同省は、一般道路の渋滞が緩和して燃費の悪い低速運転が減るためとしているが、試算では、高速道路が無料化された後、鉄道などの利用者が自動車に移行することを考慮しないで、「交通量は変わらない」との前提に立っていた。

 これに対し、環境省は、2005年度の鉄道利用者数や自動車交通量をもとに、無料の高速道路、一般道路、鉄道のうち、人々が最も早くて安い方法で移動すると仮定して試算。この結果、鉄道の利用者が減る代わりに自動車の利用者が年間のべ約4000万人増え、CO2排出量はむしろ年間33万トン増えると結論づけた。

 ただ、環境省は自動車の利用増で渋滞が引き起こされる可能性を勘案しておらず、「交通状況によっては試算より排出量が増える恐れがある」(同省)という。小沢環境相は同日、記者会見で「あくまでモデル計算の結果。無料化後は実際のデータをもとにしっかり(分析を)やりたい」と述べた。(5月8日付 読売新聞)


【縦割り行政の愚の典型】

各役所が出す統計予測数値がいかに恣意的で、縦割り行政の愚かさを示すものか、この二つの役所による高速無料化に伴うCO2(二酸化炭素)排出量への影響試算は見事に表しています。

本当にCO2の排出を減らして地球温暖化の抑制を図るにはどうしたらいいかという命題よりも、自分たちの都合のいい数値を発表するには、どの前提条件やどの変動項目をいじったらいいか、そちらのほうが大切なのです。その意図がそれぞれが公表した数値が全く正反対の結果になって公衆の面前で「恥をさらしている」ようなものでしょうか。

今まで数え切れないほどの役所による将来予測に基づいて作られた道路や滑走路や都市計画などがこうやってもっともらしい条件付けのもとに無駄な公共事業を増やしてきたのではないでしょうか。CO2の削減ひとつとってみても、日の出づる国(日の沈む国?)ニッポンが抱える問題はあまりにも大きく、解決の道筋が見えないと思うのは僕だけでしょうか。
  



2010年05月11日

このブログでは普段は新刊本の紹介はしないのですが、あまりにも面白かったので今日はその本を紹介します。それは、

「電子書籍の衝撃」 ( 著者 佐々木俊尚、出版社 ディスカヴァー・トゥエンティワン) です。

読み進むうちに、「キンドル」や「iPad」という電子書籍の登場によって、今は日本では紙が主流の「本」という身近な存在がこれからどうなっていくのかというテーマについての筆者の鋭い分析にぐいぐいと引き込まれていきました。

この本の筆者である佐々木俊尚氏のインターネットやメディアに関する本は今までいくつか読んで啓発を受けましたが、今回もiPadの発売を目前にして電子書籍が紙の書籍をどう変えていくのかについて、アメリカの動向を踏まえ日本の出版界の現実を暴露したうえでその近未来を読者に大胆に提示してくれます。

本を手に取ったときは、もうひとつの電子書籍に関する本「iPad vs. キンドル」と同じように個々のデバイスの性能に関する本なのかと思っていたのですが、目次を見てもわかるようにその分析はiPadとキンドルというデバイス競争から電子ブックのプラットフォーム、セルフパブリッシング、日本の出版文化の問題点、そして本の未来、とりわけ日本の書籍文化のパラダイムシフトがどのようにいくのかなどについて社会全般の在り方も含めて幅広いものになっています。

この10年くらい音楽の世界は、レコードからCD、そしてiPodと iTuneの登場でコペルニクス的な展開をしたのはみなさんご存じのとおりです。果たして紙の本もレコードと同じ運命を辿るのか、読書マニアでなくてもゾクゾクするような未来が目の前に迫っていると感じませんか。そのガイダンスをしてくれるのがこの本だと思います。みなさんも手にとって読んでみられませんか。きっと本の近未来について「なにか」が見えてくると思います。
  



2010年05月10日

【動物も左利き?】

動物たちもみんな左利きがあるんですね。

『2日付の英日曜紙サンデー・タイムズは、猫、犬はもとより、オウムや魚に至るまで、ヒトと同じように手足や目に「右利き」と「左利き」があることが判明したとし、これは生存競争にも有利に働いていると報じた。
 同紙によると、研究者たちはこれまで、左利き、右利きがあるのはヒトに限定されていると考えていたが、最近ではほとんどすべての生物が左右どちらかを主に使うよう進化したことが分かったという。
 魚の場合、自分の敵となる魚や動物が接近してきた場合、右利きの目をもつ魚は時計と同じ右回りに逃げ、左利きの魚は左回りに逃げる。左右差があった方が素早く反応でき、生存の確率が高まる。
 また、英クイーンズ大学(北アイルランド・ベルファスト)の研究によれば、性別で違いもあることも分かった。猫の場合、雌猫は瓶などから食べ物を引き出そうとする際、右手(右前脚)を使う傾向があるのに、雄猫は左手を使おうとする。犬の場合も同様に当てはまるという。』(5月2日付ロイター通信)


【仲間が増えた】

それにしてもこれは嬉しいニュースです。日本社会ではつい最近まで左利きの人たちは肩身の狭い思いをしていたのではないでしょうか。僕も小さい時はすべて左利きで、両親から一部だけ右利きに修正されました。でも今でも食事のときの箸は左、絵を描くのも左です。また、字は左右両方で書くことが出来ます。すべて左だったころにイジメにあっていたのかどうか定かではありませんが、日本社会では何もかも右利きが正当ということで箸の使い方から襖の開け閉めまで右手でやるのが当たり前だったのです。

それが数十年前から、「私の彼は左利き」とかいう歌が流行ったり、外国の元首や有名人が左手でサインしていたりと、日本社会の常識が世界の常識ではないことが少しずつ浸透してきて今ではあまり左利きに対する差別はさほど強くはなくなりました。(ちなみにオバマ大統領も左手でサインしています)

そんなところに今回は動物社会でも左利きが存在し、しかもそれが生存競争にも有利に働いているというのですから、左利きの僕なんかにしてみれば嬉しい限りです。これからは異能の人が活躍する時代です。右脳人間には左利きか多いとも言います。左利きのみなさん、これからも右利き社会をどんどん変革していきましょう!!!!
  
タグ :左利き



2010年05月07日

【スト、暴徒化】

ギリシャの経済情勢が社会不安にまで広がりを見せている。

『ギリシャ政府が導入を決めた新たな緊縮政策に抗議するゼネストが5日、ギリシャ全土であり、首都アテネの銀行がデモ隊に放火され銀行員3人が死亡し、市民・警官計44人が負傷した。ギリシャでのデモでの死者は91年以来。政府は平静を呼びかけているが、情勢悪化に便乗した過激勢力の破壊行動は続きそうだ。

 現場は市中心部スタディウ通りのマルフィン・エグナティア銀行(3階建て)。警察当局によると、数万人が参加したデモ行進が始まった直後の午後2時半(日本時間午後8時半)ごろ、デモ隊の一部が銀行の入り口を壊し行内に火炎瓶を投げ込んだという。

 ストに参加せず3階で働いていた32歳と36歳の女性、35歳の男性が煙に巻かれて死亡した。女性の一人は妊娠4カ月だったという。他に4人が行内にいたが、窓やベランダから逃げ出し無事だった。

 現場近くに住む観光業のガリスさん(72)によると、この日のデモは過去40年で最も激しいもので、経済省管轄の8階建てビルなど数件の建物と少なくとも5台の車が炎上した。また商店のガラスが割られ略奪もあった。

 通常、警官隊は黒覆面のアナキストら過激派を刺激しないため、ゴム弾の発砲を控える傾向にあるが、この日は各所で激しい衝突があり市民15人と警官29人が負傷した。

 政府の粉飾決算に端を発した財政危機で、ギリシャは3月初めまでに、増税、公務員給与削減など2度の緊縮策を導入したが大きな混乱はなかった。だが財政は好転せず、ギリシャは1100億ユーロ規模の融資をユーロ圏諸国と国際通貨基金(IMF)から受けるため、3度目の緊縮策を今月2日に発表した。

 新たな策は3月に2%上げた付加価値税をさらに2%上げ23%にし、年金受給開始年齢を引き上げ、公務員給与を再び削減する厳しいものだ。デモの激化は、ギリシャ庶民の不満が煮詰まった結果と言える。』(5月6日付毎日新聞)


【どこかで見た風景】

ギリシャのデモが暴徒化する様子は、いつかどこかで見た光景のような気がするのは僕だけでしょうか?例えばタイ。都市と農村の貧富の格差が政治的対立を先鋭化させ、未だに両派が首都バンコクでにらみ合ったままデモの暴徒化が日常化している。タイは東南アジアの中では経済優等生だったにもかかわらず、今では社会情勢が不安定化しているのだ。

貧富の格差によるデモの暴徒化が問題になるのは以前は累積債務問題に悩んでいたアジアや南米の国々が舞台だった。しかし、今はそれがかつては経済的に恵まれていた国々にその舞台の場を移している。EUの一角を占めるギリシャもそのひとつなのだ。

【急変する世界】

ギリシャの混乱を見るにつけ、世界が急変していることを感じる。かつて一等国だった国々がいつのまにか転落し、一夜にして社会不安が増大する。大量かつ急激な情報の流通が、富める者への妬みを増幅させる。政治の力で情報を抑え込む中国などと違って、民主主義国家は政府による強権はかえって危機を増大させる。ギリシャはまさにそういう状況にあるような気がする。

そして、ニッポン。実は2010年度予算における財政赤字の名目GDP比はギリシャ9.1%に対して、わがニッポン国は9.3%とほぼ同じ水準なのだ。一般政府債務の名目GDP比でいくと、ギリシャ130%に対し日本は204%ともっと深刻なのだ。

ギリシャの危機は対岸の火事ではない。危機は今そこにあると心しておかなければならないのは僕らである。
  



2010年05月06日

【有終の美】

いよいよ歌舞伎座の「さよなら公演」が千秋楽となりました。

『老朽化のため建て替えられる歌舞伎座(東京都中央区)で、昨年1月から16カ月にわたって行われてきた「さよなら公演」が28日、千秋楽を迎えた。数々の名舞台を生んだ歌舞伎の殿堂には終日多くの人々が詰めかけ、名残を惜しんだ。
 最終公演となった今月の「御名残四月大歌舞伎」は初日から連日の大入り。この日も当日券売り場に長い列ができ、あちこちで記念写真を撮る人の姿が見られた。東京都台東区の大学教員、篠目清美さん(57)は「きょうはロビーの熱気もすごく、舞台と客席が一瞬一瞬を楽しむような一体感がありました。新しい歌舞伎座もそうあってほしいですね」と期待を寄せた。
 最後の演目は歌舞伎十八番の「助六」。大向こうから盛んに掛け声が掛かる中、市川団十郎さん、坂東玉三郎さんら人気俳優が華やかさの中にも気迫のこもった舞台を繰り広げ、有終の美を飾った。』(4月28日付時事ドットコム)


【懐かしい思い出の劇場】

個人的なお話で恐縮ですが、歌舞伎座は僕にとって懐かしい思い出の場所です。といっても恋人との出会いがあったとかそういう話ではなくて、歌舞伎との最初の出会いの場所だったという意味です(笑)。

東京に勤務していたころに、せっかく東京にいるのだから歌舞伎座で日本の伝統芸能である歌舞伎を本場で楽しもうと思い立ち、数年間、一幕見席に通い続けました。そのときの感動、いまでも忘れられません。最初の頃に観て非常に印象深かったのは松本幸四郎「俊寛」でした。平氏打倒の陰謀に加わったとして鬼界ヶ島に流刑となった僧都俊寛の苦悩を見事に体現した幸四郎の演技に感動しました。(歌舞伎座の閉館記念公演に松本幸四郎の演目があったようです)

それからというもの、大向こうさんがあちこちに陣取る歌舞伎座4階の一幕見席は僕の歌舞伎道場となりました。といってもそれほど勉強したわけではなく、ただただ役者の演技に感嘆して楽しんだということなのですが・・・・

その思い出の劇場が建て替えのために無くなると聞いたときは一抹の寂しさを覚え、昨年上京したときには歌舞伎座に立ち寄りその重厚な雄姿を写真に収めてきました。新しい歌舞伎座は2013年に出来るそうですが、過去にも何度も建て替えられ生まれ変わって良くなったきたそうですので、今の歌舞伎座への未練は捨てて新生歌舞伎座の姿を楽しみに待ちたいと思います。さようなら、歌舞伎座。長い間ありがとうございました。
  




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プロフィール
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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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