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2010年08月09日

【過去最多】

過去最多の国々が参列しました。

『広島は6日、65回目の原爆の日を迎えた。秋葉忠利広島市長は平和宣言で、日本政府に非核三原則の法制化や「核の傘」からの離脱を訴えた。平和記念式典には潘基文(バンキムン)国連事務総長や原爆を投下した米国の代表、核保有国の英仏代表も初めて参列。核兵器廃絶の潮流を加速させる「8・6」となった。鎮魂から核軍縮に向けた象徴の場へヒロシマの位置付けも変わりつつあるが、核廃絶の実現には政治の現実が立ちはだかる。(2、6、24面、社会面に関連記事)

 広島市中区の平和記念公園で午前8時に始まった平和記念式典には、過去最多の74カ国から駐日大使らが参列した。オバマ大統領が「核兵器なき世界」を提唱した米国からはルース駐日大使が出席した。大使は、式典の最中、硬い表情を崩さず、終了後はすぐに会場を去り、大使館を通じて「未来の世代のために、私たちは核兵器のない世界の実現を目指し、今後も協力していかなければならない」とコメントを出した。

 秋葉市長は平和宣言で「核兵器廃絶の緊急性は世界に浸透し始めている。世界市民の声が国際社会を動かす最大の力になりつつある」と強調。非政府組織(NGO)や国連と協力し、自身が会長を務める平和市長会議が提唱する2020年までの核廃絶実現を掲げた。

 潘事務総長は朝鮮戦争中、戦火に包まれた故郷から逃げ出した記憶が平和を願う原点と自らの体験を引き、「被爆者の方々が生きている間に、核兵器のない世界を実現しよう」と呼びかけた。式典後の講演では、核軍縮・不拡散をテーマにした国連安全保障理事会首脳級会合の定期開催などを提案した。』(8月6日付毎日新聞)


【風化するHiroshima、Nagasakiの悲劇】

先日、最新作「終わらない夏」について作家の浅田次郎氏がテレビ番組の中で語っていた中に、戦争で亡くなった死者が何万人とかの数で語られ始めるというのは、戦争の悲惨な事実が忘れ去られ、ひとつの「概念」となりつつあることのひとつの証であるというような話がありました。

まさに広島や長崎の原爆投下についてもそうかもしれません。すでに戦後65年もの歳月が経過し、原爆投下に居合わせた人々が次々と亡くなっていく中、亡くなった方々のおびただしい数だけが広島・長崎の原爆投下を「概念」としてだけ残していきつつある。

そんな厳しい現実の中で開かれた今回の記念式典に過去最多の国々の参加がありました。これは「概念」となりつつある原爆の悲劇を「概念」で終わらせないための重要なステップとなるのか、今のところわからないというのが正直な僕の感想です。

原爆投下で亡くなったり、今でもその後遺症に悩む方々の苦しみを何とか世の中のために生かしていくためには、核兵器を含む核そのものの廃絶を実現していくしかないとは思うのですが、次々と核保有国が拡大していく現実や地球温暖化防止のためという大義名分のもとで次々と世界中に原発が増えていく現実を考えると目標実現の道のりは果てしなく遠いように思われます。

それでも、今回の広島の平和記念式典参加国の増加に見られるように、オバマ大統領の昨年のプラハ演説から始まった核廃絶に向けた世界の動きに一縷の望みを持ちたいものです。
今日も、長崎で65回目の平和記念式典が開催されます。

  




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