2011年05月31日

【IT先進国】

IT先進国の韓国はついにここまで来ました。

『韓国中部・公州(コンジュ)市の病院に、過度のインターネット利用により、突然逆上したり、引きこもりになったりした「インターネット中毒」の人を治療する専門の診療科が設置された。

 韓国では若年層の1割強がネット中毒と推定され、「ネット中毒診療科」は今後、増える可能性がある。

 韓国でネット中毒は正式な疾病として認定されてはいないが、国家情報化基本法は「ネット依存により身体、精神、社会的な機能障害を負った状態」と定義する。

 公州の病院ではまず、来院者にアンケートを行う。「インターネットをしていない時にも、ネットのことを考えている」といった全20問の設問に該当する割合が高いと、ネット中毒になっている危険性が高い。

 病院では治療として、集団で楽器をひいたり、せっけんを作ったりする作業を通して、対人関係改善の契機を作ると同時に、磁気をあてて脳を局所的に刺激して脳波の安定を図る。本来はうつ病に使われる治療法で、欧米ではすでに広く用いられているが、韓国では珍しく、効果が期待される。

 診療科の李在元(イチェウォン)部長によると、ネット上で文章を送り合って会話する「チャット」を頻繁に行う女性にネット中毒者が多い欧米と異なり、高速大容量回線が整備された「IT先進国」韓国では、ネットゲームに熱中する男性に中毒者は多い。

 韓国では、キャラクターを育成するゲームを好む余り、引きこもるになるタイプと、敵を倒すゲームにはまって周囲に攻撃的になるタイプに二分される傾向があるという。』(5月27日付読売新聞)

【ネット中毒に注意】

韓国のIT先進国ぶりは目を見張るものがあります。例えば、その普及率。2010年の時点で家庭内のインターネット普及率は95%と100%に近づいており、日本の78%と比べても驚異的です。また、住民登録などの電子政府機能も日本よりはるかに進んでいますし、学校教育でもインターネットを使った授業などが盛んに行われています。

そもそも韓国がこれほどIT先進国として発展したのは、1997年のアジア通貨危機がキッカケと言われています。あのとき韓国は国家的な金融危機に見舞われ、中小企業や財閥が次々に倒産、IMFの緊急支援を受け入れ、その代わりに様々な経済的な制約を受けることになりました。その後1998年にIMFからの借り入れを返済し、金融危機から脱出するとともに、IT産業やインフラ投資を積極的に行って現在のような強い経済が実現したと言われています。

しかし物事には常に二つの側面があります。インターネットの普及による経済の活性化とは裏腹に今回の記事のような心の病が韓国社会に広がっているというのがその裏の側面の最たるものかもしれません。

インターネットばかりに狂奔していると、いつのまにかリアルな世界の人間関係が稀有になり、引きこもりや攻撃的になったりと様々な精神的疾患とも言える人が増えてくるようですが、これは韓国に限らず日本でも潜在的には相当広がっているのではないかと思われます。僕自身もパソコンの前に座っている時間が多いのですが、やはり時々立ち止まってリアルな人間関係の世界に自分から戻っていくことを心がけていないければいけませんね。みなさんはどう思われますか?  



2011年05月29日

【故郷・博多でのコンサート】

土曜日の夜、博多祇園山笠の起源を作ったとされる禅僧・聖一国師が8世紀後半に開いた禅寺・承天寺であったある若手音楽家のコンサートに行ってきました。承天寺の仏殿の前に広がる玄界灘を模した枯山水の石庭はこの日のためにライトアップされ、青く光る砂と新緑の木々が幻想的な雰囲気を醸し出していました。その石庭を前に本堂を開放して作られたステージで300人近い観客を前に演奏したのは、癒しの曲を次々と披露する地元博多の音楽家、旅人さん(29)。

今回のコンサートは、もともとは聖一国師の生まれた静岡県で旅人さんが聖一国師の生涯をテーマに作曲した「遥かなる道」を3月19日に発表する予定だったコンサートなのですが、あの東日本大震災で不可能となり、それを聞いた承天寺の住職さんが場所を提供したものでした。なんという縁(えにし)。しかも今年は承天寺開山770年という節目でもあるのです。

降りしきる雨の音の中を静かに流れる旅人さんの曲の数々。フルート奏者であるお姉さん・大塚茜さんのフルートや弦楽四重奏者のバイオリン、エレキギターリストのギター、ヴィオラ、チェロ、クラリネット等の奏でる美しく、時には激しい音色とともに、旅人さんの優しいピアノ演奏は、博多の古き良きお寺さんである承天寺の幻想的な雰囲気と相俟って、観客である僕たちをまさに旅人さんの音楽世界に導き、癒してくれました。旅人さんはこの日のために東日本大震災という大災害に苦しむ東北の方々を励ますために作ったと言う「ニューワールド」という曲も披露してくれましたが、きっとそれらの癒しの曲の数々は東北の方々の心を癒し、励ましてくれるものと信じます。

【不思議な絆】

それにしても今回の旅人さんのコンサートにはいろいろな意味で不思議な絆を感じました。そのひとつは、静岡と博多の絆。それは東日本大震災という未曾有の災害が聖一国師でつながっていた静岡と博多の絆を、770年の時を超えて蘇らせてくれたこと。これほどの国難ともいうべき大災害のときには、人を信じたり、人を助けたりすることの大切さを説く聖一国師のような聖者の存在は人々にとって大切な癒しだと思います。

そしてもうひとつは人と人の絆です。実は旅人さんのご両親は僕の母校である御供所小学校(今では廃校となっている承天寺近くにあった小学校)の同級生なのです。もう何年か前に数十年ぶりにお母さんと再会し、僕自身は大塚茜さんと旅人さんという素晴らしい音楽家に育った子供さんのお話を聞いたり、3年前には同じ承天寺での2人のコンサートの運営に地域貢献として関わったこともありました。でも今回のコンサートのことは全く知らずにいたのに、それらの事情をあまり知らなかった家内が旅人さんの新聞記事を見て「もしや数年前に会ったあのお母さんの息子さんでは」と僕に知らせてくれて初めてコンサートの存在を知ったのです。

人が人を思い、その思いをつないでいく。きっとそういう何気ない日常の営みが人と人の絆を作り、新しい出会いや懐かしい出会いをつないでいくのだということを改めて思いました。今回のコンサートで旅人さんが思いを馳せた聖一国師や東日本大震災で被災された東北の方々も時空を超えた太い「絆」でつながっていると信じています。旅人さん、茜さん、そしてご両親やコンサート関係者の方々、こういう機会を作っていただきありがとうございました。

※それにしてもコンサートで住職が話された承天寺にまつわるいくつかのエピソードは非常に興味深いものでしたが、その中でも「御供所(ごくしょ)」というのは「箱崎宮へお供えをする御供所(おそなえどころ)」というのが起源だというお話は目からうろこというか、びっくりでした。この歳になって初めて故郷の町の由来を知るなんて、恥ずかしい。

≪参考≫

・「聖一国師の曲 初披露」・・・2011年5月10日付西日本新聞の記事

・「旅人」のオフィシャルサイト

「大塚 茜」のオフィシャルサイト

・「旅人コンサート」を掲載した御供所町のオフィシャルサイト
  



2011年05月26日

【深刻な土壌汚染】

時間が経つにつれて深刻さがわかってきたようです。

『東京電力福島第1原発事故で、原子力発電環境整備機構(NUMO)の河田東海夫(とみお)フェローは24日、内閣府原子力委員会(近藤駿介委員長)の定例会で、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故(86年)で居住禁止となった区域と同レベルの土壌汚染が、福島県内で約600平方キロにわたって広がっているとの推計値を報告した。河田氏は「大規模な土壌改良が不可欠だ」との見解を示した。

【地図で見る】福島第1周辺 2012年3月11日までの累積放射線量の予想

 チェルノブイリ原発事故では、1平方メートル当たり148万ベクレル以上の土壌汚染地域約3100平方キロを居住禁止、同55万~148万ベクレルの汚染地域約7200平方キロを農業禁止区域とした。

 河田氏は、文部科学省が作成した大気中の放射線量地図を基に、福島県内で土壌中の放射性物質「セシウム137(半減期30年)」の蓄積量を算定した。その結果、1平方メートル当たり148万ベクレル以上の地域は、東京23区の面積に相当する約600平方キロ、同55万~148万ベクレルの地域は約700平方キロあり、それぞれ複数の自治体にまたがっている。

 チェルノブイリ事故では年間5ミリシーベルトの被ばくを居住禁止の基準とした。自然に被ばくする線量は世界平均で年間2.4ミリシーベルト、ブラジルやイランの一部地域では同10ミリシーベルトに達していることを考慮すると厳しかった。今回の事故で政府は、国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告を基に空間線量年間20ミリシーベルトを避難地域の基準にしている。河田氏は「福島では土の上下を入れ替えるなど、対応をしっかりすれば避難者は戻ることが可能」と冷静な対応を呼びかけている。』(5月24日付毎日新聞)


【情報公開と避難】

この記事を見て、やっぱりこれほど深刻だったのかと改めて思いました。事故直後の政府やメディアに出てくる専門家と呼ばれる人たちが「放射能は健康にただちに影響はない」と連呼していたのは何だったのでしょうか。言質を取られないようにするために、「ただちに」という言葉を常につけていたのが白々しく思われます。

チェルノブイリ原発事故の起こった旧ソ連とは違い、島国である日本には限られた土地しかありません。その貴重な土地のうち、福島県内だけで約600平方キロ、実に東京23区にも匹敵する面積が放射能に汚染されたのです。

汚染度合の違いはあってもそこにずっと住み続けるということは、それなりのリスクを覚悟しなければならないとなると、特に農業者の方々は放射能汚染された土壌の管理から始めて消費者に本当に安全な農作物を提供できるようになるまでは途方もない時間と手間がかかるでしょうし、放射能に対する抵抗力が大人に比べて弱いと言われる子供たちが安心して生活できるようになるまでにはどれだけの年月がかかるのかわかりません。

政府は住民に対する補償も大事ですが、一刻も早く土壌をはじめとする放射能汚染の全容を明らかにして、すべての情報を開示するとともに、危険度の高い住民から汚染の程度によって一時的避難、そして他の地域への移住計画を早急に実施すべきだと思います。

そして、福島から遠く離れているからよかったと心の中で思っておられる方。福島県だけではなく、原発だらけの日本国内ではどの地域でも、いったん原発事故が起これば同じような状況になるということを肝に銘じておくべきだと思います。  



2011年05月25日

【橋下知事の呼びかけ】

橋下大阪府知事が脱原発に向けた構想を発表したのは4月27日の記者会見でした。

『大阪府の橋下徹知事は27日の定例会見で、東日本大震災に伴う福島第1原発事故を踏まえ「新規の原発と(更新時期を迎えた)原発の延長を止めにかかる」と述べ、事実上の「脱原発」を目指す考えを明らかにした。現存する原発について橋下知事に権限はないが、関西各府県や関西電力などに原発に頼らない将来構想づくりを呼びかける。

 停止を求めるのは、関西に電力を供給する原発で、日本原電が計画中の敦賀3、4号機(福井県敦賀市)など、関電や日本原電が運転・計画中の原発が対象とみられる。新設も更新も認めないことで、最終的に脱原発社会の可能性を探る。

 橋下知事は28日に開かれる広域行政組織「関西広域連合」の会合で、参加知事に賛同を求める。広域連合にオブザーバー参加する福井県にも、同様の働きかけを行う方針。』(4月27日付毎日新聞)

【一歩踏み出す勇気】

現職の知事ではっきりと脱原発を打ち出したのは、今回の橋下大阪府知事が初めてではないだろうか。しかも原発が14基もある福井県から相当の電力供給を受けている大阪の府知事の発言である。これは福島原発と柏崎刈羽原発から相当の電力を受けていた東京都と似ている。石原都知事がこれほどの核惨事が東京から200キロしか離れていない福島で起きても原発維持の考えを明らかにしているのとは大きく異なる。

政治には、時には多くの反対を押し切ってでも世の中の方向を転回することが求められることがある。僕はそれが今だと思う。今すぐに原発をすべて止めることは出来なくとも、ひとつずつでも確実に止めて行くための道筋をつけようとする橋下知事の決断。評価したい。

いろいろと「原発が必要だ」と主張している政治家をはじめとする方々に、橋下知事にように原発の将来ビジョンを示すか、あるいは今すぐ示せなければ自らの身を投げ出して福島の人たちを救う勇気はあるだろうか。自分だけ安全なところにいて高見の見物をしているだけなら、即刻福島原発に行って現地で頑張っている人たちを励ましにくらい行くべきではないか?  



2011年05月24日

【孫氏、動く】

ほんの少しではありますが、日本にも希望の光が見えてきました。

 『東日本大震災と福島第1原発事故の発生以降、原発依存からの脱却を訴えているソフトバンクの孫正義社長が、全国10カ所に大規模太陽光発電所「メガソーラー」を建設する検討に入ったことが21日分かった。

【大阪府も】脱原発にメガソーラー検討 広域連合で提唱へ

 関係者によると、「脱原発」構想を掲げる橋下徹大阪府知事が孫氏に共鳴。これをテコに孫氏は7府県でつくる関西広域連合などと連携。総額約800億円を投じて、1施設当たり1万~5万キロワットのメガソーラーを建設したい考え。事業費については、各自治体にも一部負担してもらうよう要請する方向だ。

 埼玉県の上田清司知事は21日、県内で記者団の取材に応じ、孫氏側が79億円、県など地元自治体が1億円をそれぞれ負担して、80億円の事業費でメガソーラーを建設する計画を進めていることを明らかにした。発電能力は約2万キロワット以上という。』(5月21日付毎日新聞)

【「狂気の沙汰」に挑む】

3月11日にもしかしたら日本だけでなく世界が終わっていたかも知れない福島第一原発の核惨事。あの日以降もまだまだ水素爆発や再臨界の危機は去っていませんし、依然として1号機から4号機の破壊された建屋からは放射能が放出され続けて、福島周辺の空気と土地と水と海水を汚染し続けています。

れほどの事態を経験しても未だに原発依存から抜け出そうとしない原発メーカー、経産省をはじめとする官僚組織や電力会社、そして原発に関わる学術関係者。それらの勢力に支えられた政治家たち。

自分たちの利益のためには国家が破滅しようと、子供たちの健康が脅かされようと、地球環境がどうなろうと一顧だにしない人たちに何度訴えても無駄かもしれません。それよりも、孫さんのように別の切り口で彼らに方向転換を迫って行く方が賢明なのかもしれません。そのひとつが今回のような事業計画の実現でしょう。まっとうな事業家やまっとうな政治家、まっとうな市民が、反対運動ではなく、新たなエネルギー事業によって既得権益集団の方向転換を促す、すばらしいことだと思います。こういう動きが功を奏するかどうかは市民の支持、そして天然ガスや自然エネルギーが今後市場原理に乗るかどうかにかかっていると思います。孫さんや橋本知事には是非頑張ってほしいです。  



2011年05月23日

【G8で表明】

これほどの大事故の後も「原発ありき」だそうです。

『菅直人首相が26、27日にフランス・ドービルで開かれる主要国首脳会議(G8サミット)で行うエネルギー政策に関する発言の概要が20日、分かった。東京電力福島第1原発事故を受け、太陽光や風力など再生可能エネルギーの普及を推進するなど4本柱で構成。原発の安全性を向上させたうえで継続利用する方針を示し、日本が「脱原発」に転じたとの見方を払拭(ふっしょく)する。

 発言は26日昼(日本時間同夜)のG8のワーキングランチの冒頭で行われる。4本柱は(1)原子力の安全性向上(2)再生可能エネルギーの推進(3)石油、石炭など化石燃料の二酸化炭素(CO2)排出量削減(4)省エネ・節電。特に再生可能エネルギーを基幹エネルギーに加える方針を強調する。化石燃料のCO2排出量については、日本は石炭をガス化するなど最先端の削減技術を持つため、普及を促進する。』(5月21日付毎日新聞)


【誰を守るのか】

まだまだいつ収束するかわからないほどの大惨事を起こした福島第一原発の核惨事を経験しても、「原発ありき」と原発にまい進するニッポン。3/11直後に起こった福島第一原発の一連の水素爆発から「チェルノブイリ原発事故の1割にすぎない」(原子力安全・保安院の言い方)大量の放射能の放出の結果、これから何が起こるのか僕らはしっかりと想像力を働かせていかないといけないと思います。それでも「原発ありき」なのか。

チェルノブイリ原発事故後、その周辺地域であるロシア、ウクライナ、ベラルーシ3カ国の被害者数について2004年にウクライナ保険省が発表しています。被爆者は児童45万人を含む320万人が政府機関の保護観察下。事故から20年後の2006年3月時点での3カ国の被ばく者数は700万人を数え、2009年4月26日に行われたウクライナでの犠牲者の追悼式典で発表された公式の事故被害者は230万人、そのうち事故当時子供や若者だった4400人が放射性ヨウ素による甲状腺の被害を受けているということです。(広瀬隆著「福島原発メルトダウン」P.18参照) これから長い時間をかけて福島県や近隣県で何が起こってくるのか、しっかりと見ていくことがすべての国民に求められていると思います。

今から数年後、数十年後に起こる福島後の放射能被害をも考えず、今、性急に「原発ありき」の結論を出して第二の福島が起こるのを防ごうとしないニッポン。守るべきは何なのでしょうか?東芝、日立、三菱重工?東電をはじめとする電力会社?原子力安全・保安院?経済産業省?国家とは一体何なのでしょうか?国民は官僚のためにあるのでしょうか?国民の最低限の健康も守ろうともしない政府に、子供たちの未来を託せるのでしょうか?

ここまでされても飼いならされたように黙りこくり、反対もしない僕たち、そして子供たちに明るい未来はやってこないでしょう。どんなに安全対策を取っても人知を超えた地震や津波はまた日本のどこかに近い将来必ずやってくることはわかっているのですから。 日本に原発は適さないのは明らかなのに。  



2011年05月20日

【地元への説明】

国の説明に住民の方々も耳を傾けました。

『地震、津波対策は万全なのか――。玄海町議会で16日、原子力安全・保安院が説明した玄海原子力発電所の緊急安全対策。傍聴席で耳を傾けた住民からは「不安が払拭できなかった」という声も漏れたが、混乱はなく、議会は3時間余りで終わった。

 午前9時から始まった町議会原子力対策特別委員会は、岸本英雄町長ら町幹部も出席し、住民ら約20人が傍聴した。

 「もっと丁寧に説明してほしい」「玄海周辺では過去に大きな地震はないが、福島で発生した津波の大きさを想定して、玄海原発の対策に当てはめるのは、乱暴ではないか」。保安院の説明に対し、議員からは質問が相次いだが、保安院の山本哲也・原子力発電検査課長は「玄海原発の敷地は高さもあり、津波の対策も十分に取られている」と言い切った。住民らはメモを取りながら、やり取りを見守った。

 特別委を傍聴した大場芳博県議(唐津市・東松浦郡区選出)は「今回の事故を受けて、町民が原発に対してどのようなイメージを持っているのかを聞きに来た。原発推進(2、3号機の運転再開)と不安の意見が交錯しており、これを踏まえて県議会に臨みたい」と話した。

 一方、玄海原発対策住民会議の成冨忠良事務局長(69)は、「原発を推し進めてきた国と玄海町、町議会、九電との出来レースを見させられた気分。今日の説明では住民の不安が払拭されたとは言えないし、全く納得できない」と語気を強めた。

 住民団体「玄海原発プルサーマル裁判の会」の石丸初美代表(59)は「福島原発での事故を津波被害に置き換え、地震そのものの被害については言及されていない。巨大地震は日本のどこで発生してもおかしくない。“想定外”はどこにでもあり得る」と批判した。』(5月17日付読売新聞)

【不信感】

原子力安全・保安院は3月11日以来日本だけでなく世界で知られる機関となりました。それまでは僕ら一般の市民にはあまり縁のない国の一機関だったのですが、一応その名の通り原子力の安全を守ることを役割とする機関として存在するものの、福島第一原発の核惨事で何らその役割を果たさず、経産省の中にあって、原子力推進のために出来るだけ原発周辺の住民の安全を考えないでいいように最小限の努力をするところだということが誰の目にも明らかになったのです。

世界中から白い目で見られ、原発に関しては最も信用を失った機関がどんな説明をしても今は誰も納得しないでしょう。もうウソをウソで固めるようなことはやめて、はやく組織をたたんで少しでも信頼されることが証明されてから原発の地元に来るべきだと思います。

玄海町ではたった3時間の説明で帰ったようですが、3/11以降日本の信用は地に堕ちていることを考えれば原子力安全・保安院が地元に説明するのではなく、国際原子力機関が説明に来る方が少しはましかもしれません。  



2011年05月19日

【聞きなれない専門家】

こんなお仕事もあったんですね。

『東日本大震災の被災地で入院生活を送る子供たちに笑顔を届けようと、病床を訪れてパフォーマンスを行うクリニクラウン(臨床道化師)が活躍している。国内唯一の団体「日本クリニクラウン協会」(大阪市港区)が無償の特別派遣に取り組んでおり、今月も17~18日の日程で宮城県を訪問。協会設立者で事務局長の塚原成幸さん(44)は「心の底から元気づけたい」と話している。

 17日、仙台市青葉区の東北大学病院。小児病棟に入院する約60人の子供を前に、仮装した塚原さんらメンバー2人がハーモニカやマラカスで音楽を奏で、保護者や医師らと一緒におどけた表情で皿回しやダンスを披露すると、子供たちは笑顔に包まれた。

 クリニクラウンは、クリニック(病院)とクラウン(道化師)を掛け合わせた造語で、入院している子供たちの心理的なケアが目的。治療前の不安払拭に力があるとされる。欧米を中心に約30年前から活動が始まり、保健衛生や心理学の知識も必要で、国内では平成17年に設立された同協会の認定試験に合格した15人が活動している。

 協会設立当初は病院の理解が得にくかったが、近年は「医療行為」として認められるようになり、協会は月に20回のペースで全国各地の病院に派遣している。

 震災後、塚原さんは被災地の病院に入院している子供たちの心理ケアの必要性を痛感し、寄付金をもとに被災地の病院を無償で回る月1回の特別派遣を決定。4月から活動を始めた。』(5月18日付産経新聞)

【子供たちがタカラモノ】

今回の東日本大震災では大人たちはもちろんのこと、多くの子供たちが親や兄弟を失い、過酷な現実の中で震災後の辛い毎日を過ごしています。その場所は避難所であったり、自宅であったりと様々ではありますが、確実に言えるのは3/11の前にあった家族の団欒やお友達との語らい、笑いに包まれた学校生活などとは大きく違っているということでしょう。特に健康までも奪われ病院で入院生活を送っている子供たちの心の傷は如何ばかりかと胸が痛みます。

そんな中で、この記事にある「クリニクラウン」と呼ばれる臨床道化師の方々が被災地の病院に派遣され、子供たちを心から励ましているそうです。素晴らしいですね。もともとはオランダで広く国民に支持されて広まってきたようですが、日本でも5年前に大阪で協会組織が設立され、以来小さいながらも子供たちの心のケアのために日夜活躍されているとのことです。

地震、津波、そして原発事故。日本の子供たちがこれほど理不尽な災害にこれほど大きな規模で巻き込まれたことは戦後なかったのではないでしょうか。

子供たちはニッポンのタカラモノです。どうか、少しでもクリニクラウンの方々や周りの大人たちが子供たちの心に元気を与えてくれることを祈っています。

≪参考≫

・「日本クリニクラウン協会」のホームページ

・「クリニクラウンオランダ財団」の概要と財団のホームページ(オランダ語ですが、動画があってクリニクラウンの活動の一端がよくわかります)
  



2011年05月18日

【九州の原発】

毎日新聞の九州版が九州の原発について記事を載せています。

『東京電力福島第1原発事故を受け、菅直人首相が原発重視のエネルギー政策の見直しを表明するなど、原発を巡る状況は大きく変化している。九州では原発6基中3基が止まる事態となり、電力需要がピークを迎える夏場を乗り切れるかに関心が集まる。九州の電力供給の現状と、自然エネルギー普及の可能性などについてまとめた。

 九州は国内でも原発への依存度が高い。九州電力は玄海原発(佐賀県玄海町)に4基、川内原発(鹿児島県薩摩川内市)に2基の原子炉を持つ。発電量に占める原子力の割合は約4割に上り、関西電力(約5割)に次ぐ高さだ。

 原子力は通常、フル出力で動かしており、夏場など電力消費が増える時期は出力調整がしやすい火力発電の稼働率を上げて対処する。特にLNG(液化天然ガス)は石油や石炭と比べ二酸化炭素の排出量が少なく、地球温暖化対策として注目度が高い。九電でも供給電力の約2割がLNG発電だ。原子力と火力で賄えない部分は、揚水発電と呼ばれる大規模な水力発電設備で補っている。

 こうした従来型エネルギーには、発電コストの安さ、出力の大きさ、燃料の扱いやすさなどのメリットがある。しかし、化石燃料は枯渇の問題点を抱えている。

 一方、再生可能エネルギーの普及率があまり伸びておらず、九電は「太陽光発電は出力が天候に左右され、風力発電は大きな出力を得るのが困難」と説明している。』(5月14日付毎日
新聞)

【実は高い依存度】

福島第一原発の核惨事の発生から現在に至るまで、原発周辺で直接の被害を受けている住民の方々だけでなく、広く首都圏、関東周辺の方々は今回の原発災害によって大きな衝撃を受けたのは間違いないようです。特に3月中は実際に空中に舞い上がった放射能だけでなく、水も土壌も農作物もすべてが汚染され、目に見えない放射能汚染の恐怖は凄まじかったのではないでしょうか。いや過去形ではなくて、未だに福島第一原発のどの原発がいつ再臨界に陥って再び大量の放射能放出があるかもしれないという恐怖感が少なからず関東の方々にはあるのではないでしょうか。

しかし、福岡や九州の住民にはそこまでの緊迫感はありません。僕は事故が起こって数日経ってブログに書きましたが、この東西の認識のギャップがいづれ大きな問題になるような予感がしています。そのひとつが九州の原発への依存度です。記事にもあるように、九州電力の原発の依存度は関西電力の次に高い4割にのぼっています。これから中期的に全国的に原発が見直され、天然ガスや自然エネルギーへのシフトが急速に行われていくとき、九州はその流れに乗れない可能性も高いのではないかと思います。プレート型の地震のリスクも本州よりも小さく、すでに原発の依存度も高いとなると、九州電力は他の電力会社の新しいエネルギーへの傾斜を横目に見ながら、出来るだけ原発を温存する可能性もあると思います。しかもその時、私たち九州人は福島原発の核惨事を自分のこととしてとらえなかったツケが先々原発エネルギーへの無関心となって九州電力の原発依存に何ら違和感を持たないでやり過ごしてしまう可能性もあると見ていります。

残念ながら、人間というのは本当に自分が危機に直面しないとその行動を律することが出来ないというのが性だと思うのです。そうならないように今しっかりと福島第一原発の惨禍を自分のものとして受け止めて考え抜くことが九州人にも求められていると思います。  
タグ :九州電力



2011年05月17日

【浜岡原発の一時停止】

浜岡原発の4号機、5号機が一時的に停止されます。

 『中部電力は、政府の要請を受け入れて浜岡原発(静岡県御前崎市)を全面的に停止する。東海地震の想定震源域のほぼ中央にあって極めて危険との指摘を踏まえての決断だ。しかし、定期検査中で核燃料棒を原子炉から保管プールに移していた東京電力福島第1原発4号機ですら、地震・津波によって冷却用電源を失い、高温の危険な状態に陥った。原因は不明だが爆発に至っている。
 浜岡原発の場合も、運転を停止しても津波の直撃を受ければ制御不能に陥る懸念は排除できず、危険が去ったわけではない。
 これまで中部電は、浜岡原発付近を襲う津波は最大8メートル程度と想定。高さ10~15メートルの砂丘が堤防の役目を有するとしてきた。しかし、福島での「想定外」の事態を受けて原子炉建屋屋上に非常用発電機を設置するなどの緊急対策の実施に加え、15メートル規模の防波壁の建設を決めた。
 防波壁が完成する2、3年後まで、浜岡原発4、5号機を停止する。燃料棒は原子炉内に当面保管し、その後、定期検査中の3号機、廃炉に向けて停止済みの1、2号機とともに、原子炉内に置き続けるか、燃料プールで保管するか判断する。
 福島第1原発は、稼働していた1~3号機が地震発生を受けて停止したが、定期検査中で停止中だった4号機を含めて津波により冷却用の電源が失われて事故を起こした。
 浜岡原発も、防波壁が完成するまでは、津波で危険にさらされる状況が続く。小出裕章京大原子炉実験所助教は「原発は動いていようと止めていようと危険はある。動いているよりは止まった方が危険が少なくなるが、他の原発も(含めて)即刻止めるべきだ」として、原発廃止を訴えている。』(5月13日付時事通信)


【停止は英断、でも】

浜岡原発を止めると言う決断はこれまでの原子力政策の枠組みの中では出来なかったことであり、菅首相の判断は一定の評価が出来ると思います。しかし、その後がいけない。

政府の説明によると、今回の措置は「一時停止」であり津波対策等の安全対策が取られれば運転を再開するとのことです。それも津波対策をやれば事足れりといった説明なのですが、そもそも福島原発が津波だけで制御不能に陥ったかどうかも原因究明がなされていない段階で津波だけの対策で済むのでしょうか?

百歩譲って津波だけが問題だとしても巨大な体積が何度も何度も迫ってくる津波に対して、現在の防潮堤の高さを15メートルにするくらいの対策で本当に大丈夫なのでしょうか?はなはだ疑問です。

政府は津波対策が取られれば運転再開などという中途半端な約束を中電とするのではなく、一時停止中に福島原発の核惨事に関する原因調査をやった上で、ちゃんとした今後日本にあるすべての原発をどうするのか明確な方針を示すべきだと思います。僕は浜岡だけでなく危険度が高い原発は即刻停止して、一定期間を設けて原子力エネルギーからの撤退、送電・発電の分離による新規電力会社の参入促進、天然ガスタービンや自然エネルギー等のさらなる拡大を進めるべきだと思います。
  



2011年05月16日

【G8での表明】

福島の核惨事後の日本のエネルギー政策の骨子が固まったとの報道がありました。

『政府は14日、仏ドービルで26、27日に開かれる主要8か国(G8)首脳会議(サミット)で菅首相が表明する「日本の原子力・エネルギー政策に関する将来構想」の骨格を固めた。

 原子力発電について、安全性を高めた上での利用継続方針を打ち出すとともに、太陽光や風力発電などの再生可能エネルギーの利用拡大を表明する。世界の関心が日本の原発の安全性とエネルギー政策に集まっていることから、首相はG8サミット冒頭でこの方針を表明したい考えだ。

 「将来構想」は、東京電力福島第一原発の事故を教訓に、「2030年の総発電量のうち50%を原子力とする」と想定した日本のエネルギー基本計画を抜本的に見直し、再生可能エネルギーの最大限の活用を目指すことが柱だ。具体的には、大規模な太陽光発電施設の建設や、国立公園での風力発電などを想定した設置基準緩和などを進める。そのために、コストや供給を安定させるための対策の検討を急ぐ方針を示す。

 ただ、資源小国である日本の厳しいエネルギー事情は変わらないため、原子力発電については、「継続的な使用」を明確に打ち出す。今後、各国による資源獲得競争の激化が予想されるため、G8の中で原発推進の立場の米、仏両国と連携し、過度な“脱原発”の流れとは一線を画す立場を鮮明に打ち出す考えだ。』 (5月14日付読売新聞)

【一体誰が?】

福島第一原発が未だに収束する目途が立たないだけでなく、その事故原因の究明さえも出来ていない中で、もう今月末のG8で日本政府は原子力発電の「継続的な使用」を前提としたエネルギー政策を発表するというのがその報道です。

一体政府の中の誰が菅首相にこんな拙速な形での原発ありきのエネルギー基本政策の骨子を言わせようとしているのでしょうか?福島の原因究明もされずに、これほどまでに原子炉の制御不能の状況を経験しても、ただ原子力の延命ありきの政策決定をさっさとやってのける人たちは一体誰なのでしょうか。

自然エネルギーが近い将来日本のエネルギーの柱になることはないでしょう。しかしながら、天然ガスを使ったガスタービン等による発電効率は原子力よりはるかに高いこと、危険な原子力に頼らずとも今でも十分に電力の安定供給を実現できることなど、専門家の中からは力強い意見が多数出てきているにもかかわらず何故そのような意見も聞かずに、国民への説明もなしに「暴走」するのでしょうか?

本当にこの国は第二の福島の核惨事が起こって首都圏壊滅や日本全土が高濃度の放射能にまみれて居住不能になるまで原発を維持しつづけれなければ方向転換は出来ないのでしょうか?日本はこのままでは硬直的な官僚組織の呪縛によって太平洋戦争に敗北したとき以上の国家が壊滅するほどの危機的状況に突き進んでいくのではないかという、絶望的な気持ちになります。

≪参考≫

村上龍事務所が編集・発行する「ジャパン・メール・メディア」(JMM)の5月9日号に環境エネルギー研究所の次のようなレポートが紹介されました。そこには原発が今すべて止まっても電力は不足しないと分析されています。

□『菅首相の「浜岡原発の停止要請」を高く評価する~原発を全停止しても電力は不足せず、安全性で正しい政治判断をすべき~』(PDF)
 http://www.isep.or.jp/images/press/110509ISEPpress-Hamaoka.pdf


  



2011年05月13日

【マイクロソフト公開】

ウィンドウズパソコンの節電法が日本マイクロソフトから公開されました。

『「OS起動時に消費電力最大」「最も有効な節電策はディスプレイの輝度調整」──日本マイクロソフトは5月10日、Windows搭載PCの消費電力を検証し、効果的な節電の方法をWebサイトで公開した。節電の設定を一括で行うプログラムの配布も始めた。

 今夏、電力不足が見込まれる東京電力と東北電力エリアに加え、浜岡原子力発電所の停止で中部電力エリアも節電が求められそうな状況。同社は財団法人・電力中央研究所の協力でWindows搭載パソコンの消費電力を検証し、以下の結果をまとめた。

・最新のPCは、5年前に発売されたPCに比べて平均約53%の節電効果。ノートPCは同じ年に発売されたデスクトップPCに比べて平均約66%の節電効果
・PCの電力量はOS起動時に多く消費しており、OS起動時はスリープ状態からの復帰時に比べて3倍以上の電力量を消費している
・電源OFF時の待機電力とスリープOFF時の待機電力との間には約0.5ワットの差しかない。従って、1時間45分(XP搭載PCの場合)以内にPCを再度使用する場合は、電源オフではなくスリープ(Windows XPではスタンバイ)を推奨
・PC利用時の最も有効な節電策はディスプレイの輝度調整。画面の明るさを100%から40%に変更することで平均23%の電力削減が可能である
・上記から、Windows搭載PCの利用では、スリープ/スタンバイの有効活用と、利用時のディスプレイ輝度調節による節電を行うことで1台当たり約30%、16ワット分の節電効果がある。』(5月10日付ITmedia News )


【大きい節電効果】

福島第一原発の核惨事であらゆる場面で日本人すべてのライフスタイルの根本的な見直しが迫られていますが、その中でも電気の使い方は最大のものです。これから夏に入ると最も気をつけなければならないのは冷房の使い方でしょう。その他、オフィスでも家庭でもこまめに照明を消したり、電化製品のコンセントを抜いたりすることも大事ですが、パソコンの設定を変えることで1台当たり30%近い節電効果があるというのは驚きでした。

特にディスプレイの輝度調節はこの記事を見た後に直ぐ実行することにしました。少し見づらい感じはしますが23パーセントもの節電効果があるとなればここは我慢のしどころです。パソコンは今オフィスから家庭まで幅広く浸透しています。みんなが一度設定変更をしてしまえば小まめにスイッチを入れたり消したりするような面倒な手続きなしに、大きな節電効果が日本全体で期待できそうです。みなさんも是非実行してください。危険な原発に依存しない新しい日本にするためには、個人個人の自覚と努力が大切です。

詳細については、下記をご参照ください。

Windows PC節電策 → http://technet.microsoft.com/ja-jp/windows/gg715287  



2011年05月12日

【未婚化進む】

若い人たちの意識が大きく変わっているようです。

『内閣府は11日、若者の結婚や家族観に関する調査結果を発表した。それによると、20、30歳代の未婚男女の86%が結婚を望む一方、64%は交際相手がいないと回答した。内閣府は「未婚化」が進んでいることが少子化の大きな要因とみており、「地方自治体やNPOによる結婚支援事業などが必要」としている。
 調査は昨年9月27日から10月18日まで、20、30歳代の未婚男女と、同世代の結婚3年以内の男女計1万人を対象に、インターネットによるアンケート形式で実施した。このうち未婚男女は81%。
 未婚者のうち、「恋人あり」と答えた人は36%。これに対し、「恋人なし」は38%、「交際経験なし」は26%で、合わせて6割超は異性の交際相手がいなかった。このうち、68%は「今、恋人が欲しい」とする一方、32%は「欲しいと思わない」と回答。その理由(複数回答)は、「自分の趣味に力を入れたい」(56%)、「恋愛が面倒」(55%)などとしている。
 結婚しない理由(同)では、「適当な相手にめぐり合わないから」が56%と最も多く、「結婚後の生活資金が足りない」「自由や気楽さを失いたくない」との答えが続いた。結婚したい理由は「好きな人と一緒にいたい」が61%でトップ、以下「家族を持ちたい」「子どもが欲しい」の順。「経済的な安定を得たい」と答えた女性は43%、男性は16%で、男女で最も差が開いた。
 異性との交際では、男性で「どのように声を掛けていいか分からない」(38%)、「恋愛交際の進め方が分からない」(32%)との声も目立った。』(5月11日付時事通信)

【交際相手探し】

ライフスタイルの変化によって若い人たちの晩婚化が進んでいるというのは何となくわかっていたのですが、若い未婚男女の6割超が交際相手がいないというのは正直びっくりしました。相手がいなければもちろん結婚は出来ませんし、毎日の生活は程度の差こそあれ、淋しいのではないかと思うのは僕だけでしょうか。

とはいっても、昔のように仲人さんがせっせと結婚相手を見つけてきたり、親が子供の結婚相手を血眼になって捜すような時代ではありません。交際相手を見つけるのも、結婚するのもすべては「自己責任」というのが現代日本の風景です。

男も女も若い時から「おひとり様」として生きていかなければならない時代。こんな淋しいことはありません。誰しも死ぬときにはひとりですが、せめて生きているときだけは出来るだけ若いうちに生涯の伴侶を早く見つけて、暖かい家族を築いていってほしいと僕ら中高年は心から願ってやみません。

みなさんはどう思われますか?  



2011年05月11日

【基本政策白紙】

今後のエネルギー政策は白紙に戻すことになるようです。

『菅直人首相は10日夕、首相官邸で記者会見し、東京電力福島第1原発事故を受けた今後のエネルギー政策に関し「従来のエネルギー基本計画は白紙に戻し議論する必要がある」と述べ、原子力発電の推進を盛り込んだ現行計画を白紙で見直す考えを明らかにした。
 同計画は、原子力発電を含む二酸化炭素(CO 2)を出さない「ゼロ・エミッション」の電源比率を2030年までに70%とするため、同年までに少なくとも14基以上の原発を新増設するとしている。首相は「(太陽光や風力など)自然エネルギーと省エネルギーをもう二つの柱として、これまで以上の力を注いでいく」と述べ、これまでの原発重視の路線修正に意欲を示した。
 首相はまた、福島第1原発事故を検証する第三者委員会として「原子力事故調査委員会」を近く発足させる考えを強調。検証作業に際しては、(1)従来の原子力行政からの独立性(2)国民や国際社会に事実を示す公開性(3)技術分野だけでなく、制度や組織の在り方も含む包括性―を重視する方針を示した。
 中部電力浜岡原発の運転停止で電力供給が不足する可能性について、首相は「他の電力会社、企業、国民にも協力いただくことでクリアできる」と否定。休止中の火力発電所の再稼働に伴うコスト増への支援を同社が求めていることに関しては「国もできるだけ協力する。どういう形でフォローできるかはこれからの話し合いによる」と述べた。』(5月10日付時事通信)

【さようなら、原発】

昨日、大前研一の書いた「日本復興計画」(文芸春秋刊)を読みました。大前研一と言えば、自らが語るように強力な原発推進論者のひとりでした。その中で大前氏は福島第一原発の核惨事が起きて直ぐの3月13日の時点で、原子力の専門家のひとりとして水素爆発から現在のこう着状態に至るまでの事態の悪化をかなり的確に想定し、併せて、「これで日本の原子力輸出政策は終わり、日立・東芝などの原子炉メーカーとしての未来も終わり、原子力の時代は終わった」と明確に述べていました。

僕自身も3月11日の福島原発の事故発生以来毎日ブログに書き続けてきましたが、4月1日に「地に堕ちた東電―市場の評価」と題して原発がとてつもないリスクを負っていることが明白になった今、原子力産業や原発はもう市場原理が当てはまらなくなったと述べました。もう資本主義社会の経済原理という観点からも少なくとも日本では原発は行き詰ったと言えると思います。

したがって、菅首相の今回の原発増設を前提としたエネルギー政策を白紙にするというのは、いつくかの選択肢から選んだ政府の選択というよりも、そうするしか手立てがない最後の手段だということです。もう日本は時間がかかっても原発から「さようなら」して、新しいエネルギーの体系を死に物狂いで創っていくしかないと思います。

その新たなエネルギー体制に移行するまでに、次なる地震や津波でどこかの原発が第二の福島となり日本が壊滅的打撃を受けるか、エネルギーの転換を図ることに成功し、新しい日本がスタートするかという時間との戦いがこれから始まることを僕ら国民全員が覚悟を決めないといけないと思います。  



2011年05月10日

【運転停止決定】

中部電力が浜岡原発の運転停止を決めました。

『中部電力は9日午後の臨時取締役会で、浜岡原発(静岡県御前崎市)の全ての原子炉の運転停止を求めた菅直人首相の要請を受け入れることを決めた。現在運転中の4、5号機は数日後に運転停止し、定期点検中の3号機は再稼働を見送る。3~5号機合わせた発電能力が約360万キロワットに上る浜岡の全面停止により、総発電量2560万キロワットの中部電では夏場の電力需給が逼迫(ひっぱく)することは避けられない見通しだ。

 中部電力の水野明久社長は会見で、要請受諾の理由について「福島第1原発の重大事故を契機に原子力への新たな不安が広がった。この不安を真摯(しんし)に受け止め、安全最優先という原子力事業の基本を貫くべきだと判断した」と説明。決定に先立ち海江田万里経済産業相と電話で協議し「防波壁などの津波対策完了を確認すれば運転再開を認めるとの確約をいただいた」と説明。2~3年後の運転再開を目指す考えを示唆した。

 海江田経産相との協議では、▽顧客や株主の負担軽減▽地元自治体へ交付金や雇用面--など5項目の支援を国に要請。海江田氏から了解を得たことが要請受け入れの決め手になったと語った。中部電は電力を火力発電で補うため、燃料費2500億円の追加負担がかかることを明らかにしたが、水野社長は「最大限経営努力を重ね、電気料金値上げは考えていない」とした。

 同原発の全面停止に伴い7~9月の最大需要見込みに対する供給余力は、適正とされる8~10%を大幅に下回る2~4%に落ち込む見通し。このため東京電力に対する100万キロワット、九州電力への40万キロワットの電力支援を取りやめる。

 水野社長は「強制的に地域を決める計画停電のようなことはしない」と述べた。関西電力など各電力会社に支援を求め、3~6カ月かかる休止中の火力発電所の再稼働を急ぎ、企業などへの節電を呼び掛ける。』(5月9日付毎日新聞)

【危機回避は「当面」】

今回の浜岡原発の運転停止決定は、3/11以前と以後の日本が想像以上に変わったことを意味しています。3/11の東日本大震災と津波、福島原発の核惨事が起こらなければ法律的な根拠もなく、首相が「要請」しただけで原子力発電所が停止するということには決してならなかったでしょう。

これほどの重大決定は、首相ひとりで決められるものではなく、電力会社も経済界も国民も福島第一原発の核惨事を受けて、このまま浜岡原発を動かしていては本当に危ないという危機意識が芽生えたからこそ可能になったと思います。

実際、東海大地震が明日起こってもおかしくない状況の中で、今まで運転を続けていたほうが異常だったと多くの人が思ったのではないでしょうか。

しかし、気になることも多くあります。それは政府が「防波壁などの津波対策完了を確認すれば運転再開を認める」と中部電力に確約していると報道されていることです。数年前に震度6程度の地震で全原子炉が止まった浜岡原発。本当に津波対策だけで安全が確保できるのでしょうか。巨大地震の発生でも本当に大丈夫なのでしょうか。また、浜岡原発だけを「犠牲」にして、他の原発は止めないという政府のやり方に原発の延命を図ろうとしているのではないかという疑念も浮かびます。

いづれにしても僕は2~3年の停止期間の初期の段階で福島原発の核惨事の徹底的な原因究明を行った後、現在の原発に過度に依存したエネルギー政策そのものを抜本的に見直すとともに、その見直しの象徴として最も危険な浜岡原発は先ずすべて廃炉にすべきだと思います。またその間に中電は代替エネルギーの確保を必死で努めるべきだと思います。  



2011年05月09日

【売上10倍?】

福島県の観光物産館が大人気になっているそうです。

『原発事故で風評被害が深刻な福島県だが、平成21年7月にオープンした「福島県八重洲観光交流館」(東京都中央区)がいま、大人気となっている。事故後の3月下旬から客足が伸び始め、4月の来客数は前年同月の4・6倍にあたる5万725人、売り上げは約10倍の4000万円に達した。来客の多くは福島を応援しようという人たちで、「大変だけど頑張って」などと声をかけていく客も多いという。

 大河原薫・県観光交流局長によると、酒類、菓子、加工食品などが売れ筋で、「週末は入場制限をお願いすることもある」。市町村ごとに行うイベントも人気で、6日には「計画的避難区域」となった飯舘村産の試飲・即売会に765人が来店し、218万円を売り上げた。いずれも過去最高を記録したという。8日は湯川村の会津湯川米のイベントで、ご飯や米粉パンが楽しめる。

 だが、福島の観光地は大型連休も県外客は少なめ。「最大の応援は来ていただくこと。会津など放射線量が少ない観光地も多いですよ」(大河原局長)。原発事故で一気に高まった“知名度”を、観光などに生かせる日が待ち遠しい。』(5月7日付産経新聞)

【出来ることから】

今回の東日本大震災ではどこも甚大な被害を被り、復旧から復興への道のりは相当険しいと言われていますが、中でも福島県は地震と津波という自然災害に加えて福島第一原発の核惨事という「人災」に見舞われ、最も復旧が遅れています。というのは放射能被害がひどく自分たちの住んでいた地域に戻ることすらできない方々が大勢おられるからだということはもうニュースなどで報道されている通りです。

そんな中、この記事にある「福島県八重洲観光交流館」の売上増のニュースは数少ない明るい出来事です。福島のお酒を買って応援しようとか、福島の復興に少しでも役に立つことがあれば何でもしようという全国の方々の応援には頭が下がります。僕自身もなかなか福島に行くことまでは出来ませんが、お酒を買うといったことなら出来るかなと思いますので早速実行しようと思っています。

関心のある方は以下の「福島県応援サイト」も御覧になってみたらいかがでしょうか。

福島県応援サイト → http://www.tif.ne.jp/fuku/  



2011年05月06日

【菅首相の決断】

菅首相が重大な発表を行いました。

『菅直人首相は6日夜、首相官邸で緊急記者会見し、中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)について、現在定期検査中の3号機に加え、稼働中の4、5号機を含むすべての原子炉の運転停止を中部電力に要請したことを明らかにした。浜岡原発は東海地震の予想震源域に立地しており、地震により重大事故が発生する可能性がある。首相は「国民の安全と安心を考えた。浜岡原発で重大な事故が発生した場合に、日本社会全体に及ぶ甚大な影響を考慮した」と述べ、東京電力福島第1原発事故を踏まえ、大地震に伴う重大事故発生を防ぐため停止要請したとの考えを示した。

 首相の指示を受け、海江田万里経済産業相は同日、中部電の水野明久社長に原子炉の停止を要請。水野社長は「迅速に検討する」とのコメントを発表した。これにより、浜岡原発は全面停止されることになる。

 首相は会見で、運転停止要請の具体的な理由について文部科学省の地震調査研究推進本部が「30年以内にマグニチュード8程度の東海地震が発生する可能性は87%」と分析していることを紹介。「東海地震に十分耐えられるよう、防潮堤の設置など中長期の対策を確実に実施することが必要だ。完成までの間、すべての原子炉の運転を停止すべきだと考えた」と説明した。中部電は浜岡原発の海側に高さ15メートルの防波壁を設置する工事に着手したが、完成は13年度末とされており、少なくとも完成まで運転は停止されるとみられる。

 中部電幹部は4、5号機の具体的な停止時期について「検討中」としているが、電力需要が高まる7月以前の停止となれば、供給力から最大電力量を引いた予備電力量が約80万キロワットに落ち込み、管内の電力需要が逼迫(ひっぱく)する恐れもある。首相は「電力需給バランスに大きな支障が生じないよう、政府としても最大限の対策を講じる」と説明。「電力不足のリスクは、地域住民をはじめとする全国民がより一層、省電力、省エネルギーの工夫をしていただくことで、必ず乗り越えていけると確信している」と協力を呼び掛けた。』(5月6日付毎日新聞)

【瀬戸際に立つ日本】

先日NHKテレビのニュースで「神の火」や「新リア王」といった原発をテーマにした小説で知られる高村薫氏へのインタビューが放映されていました。その中で、高村氏は日本の原発を巡る議論はそのスタート時点からイデオロギー論争に翻弄されたり、原発推進側が原発立地の住民同士の対立を誘導したりする間に、肝心な科学技術面、安全面での冷静な検証がおろそかにされ続けてきたと語っていました。

まさにそのツケが今回の福島第一原発の核惨事として一気に噴き出てきたのだと僕も思います。すべてを先送りしてきた政治の責任は極めて重大だと言わざるを得ません。

そんな中、東海大地震が高い確率で起こり、最も危険な原発と言われている浜岡原発を停止するというのは当然の決断であり、大所高所から政治がなすべきことだと思います。それは、住民の安全よりも当面の事業の継続ばかりにとらわれる一電力会社では出来ないものです。

他の原発の存続のために行っているとか、政権の延命のためだとか、政府の原発関連の交付金をどうしてくれるといった声も早速各方面から出ているようですが、浜岡原発が核惨事を起こせば東海地方だけでなく関東全域に壊滅的な打撃が想定される今、先ずは一番危険とみなされている原発を止めてから次の方策を考えて行くというのは当然ではないでしょうか。これまで事故が起こらなかったのは単なる偶然であり、非難されるべきは、今まで決断しなかった政治家たちや官僚だと思います。僕は菅首相を支持します。いろいろ言っても、しらがみのない菅氏には出来ても、建設業界などからの献金まみれだった小沢一郎氏や自民党の政治家たちにはできなかったでしょう
  



2011年05月02日

【決意と涙の辞任】

4月.29日に福島原発の放射線量基準について衝撃的なニュースが出てきました。

『内閣官房参与の小佐古敏荘(こさこ・としそう)・東京大教授(61)=放射線安全学=は29日、菅直人首相あての辞表を首相官邸に出した。小佐古氏は国会内で記者会見し、東京電力福島第1原発事故の政府対応を「場当たり的」と批判。特に小中学校の屋外活動を制限する限界放射線量を年間20ミリシーベルトを基準に決めたことに「容認すれば私の学者生命は終わり。自分の子どもをそういう目に遭わせたくない」と異論を唱えた。同氏は東日本大震災発生後の3月16日に任命された。
 小佐古氏は、学校の放射線基準を年間1ミリシーベルトとするよう主張したのに採用されなかったことを明かし、「年間20ミリシーベルト近い被ばくをする人は原子力発電所の放射線業務従事者でも極めて少ない。この数値を乳児、幼児、小学生に求めることは学問上の見地からのみならず、私のヒューマニズムからしても受け入れがたい」と主張した。

 小佐古氏はまた、政府の原子力防災指針で「緊急事態の発生直後から速やかに開始されるべきもの」とされた「緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)」による影響予測がすぐに運用・公表されなかったことなどを指摘。「法律を軽視してその場限りの対応を行い、事態収束を遅らせている」と述べた。

 記者会見には民主党の空本誠喜衆院議員が同席、「同僚議員に20ミリシーベルトは間違いと伝えて輪を広げ、正しい方向に持っていきたい」と語った。空本氏は小沢一郎元代表のグループに所属する一方、大震災発生後は小佐古氏と協力して原発対応の提言を首相官邸に行ってきた。菅首相は大震災発生後、原子力の専門家を中心に内閣官房参与を6人増やしている。』(4月29日付毎日新聞)


【学者の良心、それとも】

今回の騒動を含め、最近の東京での原発対応のニュースを見ていると、3月11日の事故発生直後の数日間と比べて、福島第一原発を巡る事故対応に現場の方々は別として東京の原子力関係機関や官邸、政治家には少し緊張感に緩みが出てきているのではないかと疑いたくなってきます。

小佐古教授という専門家の先生が涙を流して決意の会見を行ったことにウソはないのでしょう。それは信じたいです。なぜなら子供たちの命を守りたいという気持ちからとご本人が説明しているからです。

しかしながら、もしもそこに菅政権に対する政治的思惑が後ろに働いているとしたら、話は別問題です。民主党内部の不協和音や自民党など野党の菅おろしの動きなど、このところ国会中継やメディアの取材が政治家にも向き始めたことで、政治の世界の醜悪さがひときわ目立つようになりました。

これほどの国家的危機が来ても相も変わらず繰り返される政争、茶番劇。菅政権の地震・津波・原発対応はとても政府の体をなしていないところもたくさんありますが、だからといって誰が担えるかというと今の政治家や政治状況からは全くといっていいほど適任者は見えてきません。それにもかかわらず「菅おろし」ばかり画策して、自ら総理になろうという政治家も出てこないのでは政治全体に不信感がますます募るのも無理はないのではないでしょうか。政権内も政権外も政治家には猛省を促したいと思います。このままでは本当に日本沈没です。

最後に政府は小佐古教授の決意の辞任を受けても小学校の放射線基準を年間20ミリシーベルトで変更しないと発表しました。この決定が本当に福島の子供たちの命を考えての決定なのか、本当に、本当に心配です。  




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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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