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2012年07月18日

【またしても右往左往】

一体いつになったらこの国の政治家たちはまともな判断が出来るようになるのでしょうか?意見聴取会の在り方を巡ってまたも右往左往しています。

『政府が主催する将来のエネルギー政策に関する意見聴取会で電力会社社員が原発推進の意見を述べた問題で、政府は17日、電力会社や関連会社の社員による意見表明を認めない方針を決めた。野田佳彦首相が、首相官邸を訪ねた古川元久国家戦略担当相に「聴取会に対するいささかの疑念も生じさせてはいけない」と指示した。
 聴取会で意見表明する人は、申込者からコンピューターで抽選している。22日に札幌、大阪両市で開く次回聴取会からは、当選段階で確認し、電力会社などの社員の場合は参加を断る。参加を受け付けるホームページなどで、団体組織ではなく個人として意見を述べるよう要請する。  また、枝野幸男経済産業相は18日、インターネットなどを通じたパブリックコメント(意見募集)への組織的対応を自粛するよう、電力各社を指導する。
 その一方で、聴取会で意見表明する人数を現在の1会場当たり9人から12人に増やす。政府は2030年の原発比率を0%、15%、20~25%とする三つの選択肢を示しているが、傍聴者に対するアンケート調査では、0%について意見表明を希望する回答が多い。このため札幌、大阪両市の聴取会では、増やす3人をすべて0%への意見表明に充てる。  三つの選択肢以外について意見表明を望む声もあり、28日の富山市での聴取会以降は、そうした声に対応する枠も設ける。
 聴取会は来月4日まで全11市で開催予定。しかし、15日の仙台市で東北電力執行役員、16日の名古屋市では中部電力課長が原発推進の意見を表明し、批判が出ていた。』(7月17日付時事通信)

【木を見て森を見ず】

この新聞報道を見ておかしいと思いませんか?仙台や名古屋で行われた意見聴取会で電力会社の人間が次々と原発擁護の発言をして「やらせ」だとの批判を受けた野田内閣が、「それでは電力会社の人間を意見聴取会の発表者に入れないようにします」と首相の指示でいとも簡単に意見聴取会の仕組みを変えてしまいました。野田首相はこれで問題が解決するとでも本気で思っているのでしょうか?もしそうだとしたらとんでもない勘違いだし、意図的にこういう小手先の手直しをして大きな問題から国民の目をそらし、その背後にあるもっと大きな問題を矮小化しようとしているとしたら本当に悪質だと思います。

すなわち、電力会社の人間が発言するからどうのこうのというのが問題の本質ではない、本当の問題は「国民的議論」の在り方そのものが国民から厳しい批判にさらされているということなのです。最初から結論ありきで事務方がシナリオを作り、そのシナリオに則って都合のいい人間たちに発言をさせる、そしてオープンな議論を装いながら極めて限られた時間内で、政府に対する質問さえ許さずに性急に「議論をしました」というアリバイだけ積み重ねていく、そういう3/11前と全く変わらない政府のやり方そのものが厳しく問われているのです。電力会社の発言者だけの問題で終わるはずがありません。

野田首相やその側近たちは今回のような国民を愚弄する政策決定の手続きを本気で改めなければ、政権が吹っ飛ぶほどのリスクがあることを本気で知るべきだと思います。もう手遅れかもしれませんが・・・そして後ろでほくそ笑んでいる官僚たちも一緒に責任を取らせるような仕組みを作っておくことが自分たちの政権の延命につながるかもしれないとも考えておかなければならないのではないでしょうか。
  




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