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2012年08月22日

【方向転換?】

政府と民主党が「原発ゼロ」に向けて検討に入ったとの報道がありました。

『政府の「エネルギー・環境会議」は、総発電量に占める原子力発電の割合について「2030年代前半の原発ゼロ」を目標とする方向で検討に入った。来月にもまとめる新たな「エネルギー・環境戦略」に盛り込む。9月の民主党代表選や次期衆院選を前に、原発ゼロを求める世論や与党内の声を無視できなくなったほか、洋上風力発電など再生可能エネルギーの実用化に向けた技術革新を促す狙いもある。ただ、原発ゼロの実現には課題が多く、経済界などから反発も見込まれる。【笈田直樹、岡崎大輔】

政府は東京電力福島第1原発事故を受け、30年時点の原発の割合を0%、15%、20~25%とする三つの選択肢を示している。ただ、枝野幸男経済産業相は9日のインターネット番組で「30年に線を引くと決めているわけではない」と述べ、柔軟に対応する姿勢を示している。

政府内では当初、40年時点で原発ゼロを目指す案もあったが、玄葉光一郎外相が7月下旬、福島県での講演で独自案として言及。「表に出た案は使えない」(政府高官)と再調整しており、「今後20年」などの表現で、30年代前半の原発ゼロ実現を目指す案が有力になっている。

背景には原発ゼロを求める声の高まりがある。全国11カ所で開いた国民向けの意見聴取会では、出席希望者の約7割が30年の原発ゼロを支持。首相官邸前の原発再稼働に反対する抗議行動も収まる気配はない。菅直人前首相をはじめ、与党内からも「脱原発」を求める声が強まっている。

こうした声を受け、野田佳彦首相は6日の広島市での記者会見で「将来、原発依存度をゼロにする場合にはどんな課題があるか、議論を深める際に必要だ」と強調。同日に枝野氏、古川元久国家戦略担当相ら4閣僚を首相官邸に呼び、「原発ゼロの場合の課題を整理し、どうしたら克服できるか検討するように」と具体的な検討に入るよう指示していた。

【ことば】エネルギー・環境会議

地球温暖化対策と両立する新エネルギー政策を策定するため昨年6月に発足した。議長は国家戦略担当相で、経済産業相や環境相らがメンバー。今年6月、2030年の総発電量に占める原発比率について(1)0%(2)15%(3)20~25%--の三つの選択肢を示した。政府は「国民的議論」を行うとして意見聴取会のほか、議論とアンケートを組み合わせた「討論型世論調査(DP)」を開いているが、政府の結論にどう反映されるか、位置づけのあいまいさが指摘されている。

◇再生エネ浸透、技術維持、党内調整…実現へ課題山積

原発ゼロの実現には克服すべき課題も多い。短期的には、節電や電力料金の高騰、企業の海外移転などの懸念がある。中長期的には大幅な省エネや、代替となる「再生可能エネルギー」の実用化・低コスト化も不可欠。原発をゼロにしても既存の原発施設は全国に残るため、長期にわたる廃炉作業などの専門家の育成や技術力の維持も重い課題になる。

明確な目標時期を示して原発ゼロを打ち出すことで、技術革新を加速化させる狙いもあるが、「太陽光はコストがかかるし、風力は安定しない」(政府関係者)のが現状だ。

政府が示した、30年に原発ゼロとするためのシナリオでは、10年比で22%の省エネを進めたうえで、総発電量に占める再生可能エネルギー(水力含む)の割合を35%(10年は10%)にするとしている。ただ、太陽光を「経済的負担が重くなってでも導入を促進」し1200万戸に設置することを前提とするなど、困難さが目立つ。

また政府・与党内に原発ゼロへの慎重論も根強い。民主党は新設する「エネルギー・環境調査会」で9月上旬までに党内の意見を取りまとめる方針で、政府の「エネルギー・環境戦略」の策定は当初予定した8月末からずれ込む公算が大きい。』(8月21日付毎日新聞)


【絶対に気を緩めてはいけない】

当だろうか? 単に国民世論の高まりだけで原子力ムラが自分たちの存在を否定するような方向に舵を切るだろうか? 国民を再び目くらまししようとしているのではないのか? 選挙目当ての一時のポピュリズムではないのか?
様々な疑問が頭に浮かぶ。


しかしながら、もともと政府や官僚のシナリオは3つの選択肢を示す中で2030年の原発比率を15%に誘導しようとしていたと言われている。15%というのは原発の寿命を40年として古い原発を廃炉にするとともに新規原発を作らないで自然に原発がなくなっていくというシナリオだ。それよりも積極的に脱原発を目指すと言うのが「原発ゼロ」シナリオだった。

多くの市民の声がそういう政府や原子力ムラのまやかしを見破り、官邸へのデモや7万にも及ぶパブリックコメント、さらには福島やその周辺地域のお母さん方の子供たちを守りたいという必死の抵抗を続けていることが政府・民主党の方向を少しずつ変えていることは間違いないだろう。

しかし、僕たち市民は油断してはいけない。先ず、2030年代前半の原発ゼロを目指すということは、今ある止まっている原発を稼働させていくということも意味するのだ。果たしてそれまで次の大地震が原発立地地域に来ないと誰が保証出来ようか。六ヶ所村の再処理工場は危険なまま稼働しつづけるのか?原子力ムラは猛烈な反撃を仕掛けてくるだろう。次の総選挙で民主党が大敗し、自民党との連立政権となったら原発利権まみれの自民党がまたぞろ原発推進路線を復活させることも十分考えられる。

とにかく、市民は徹底的に原子力ムラを追い詰めていかないといけない。政治家や政府や政党の甘い言葉には絶対に騙されてはいけない。自らの手で脱原発を勝ち取るまでは。命を守るために。  




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