2008年08月06日

【日本勢、ビック3を凌駕】

日本勢がビッグ3を初めて上回った。

『米調査会社オートデータが1日まとめた7月の米新車販売台数によると、米国内での日本車8社の販売シェアが43%となり、米大手3社(ビッグ3)の42.7%を上回り、国別の月間シェアで初めてトップに躍り出た。原油高騰に伴うガソリン価格の値上がりが、大型車を主力にしてきたビッグ3を直撃した。日本勢は米国進出から半世紀余りで、史上初めて頂点に立った。

 業界全体の販売台数は、前年同月比13.2%減の113万6176台と9カ月連続で前年実績を下回った。92年以来の低水準という。低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題に伴う金融市場の混乱とガソリン高騰の影響で景気後退への懸念が強まり、消費者の買い控え傾向に拍車がかかった。

 特にスポーツタイプ多目的車(SUV)やピックアップトラックなど大型車の販売減が深刻で、ビッグ3は最大手のゼネラル・モーターズ(GM)が08年4~6月期決算で155億ドル(約1兆6600億円)の大幅赤字になるなど経営危機観測も広がっている。

 日本車8社は計48万8226台、ビッグ3の48万5289台を約3000台上回った。6月はビッグ3が約7万3000台差をつけていた。』(8月2日付毎日新聞)


【時代の要請】

それにしても、たった半世紀あまりで米国の自動車市場のシェアを半分近く占めたというのは、日本の自動車メーカーの底力の凄さを感じる。時代を見る目の確かさや、車作りにかける真摯な姿勢が今日の繁栄を築いてきたのは間違いのないところだろう。

時代の変化と言えば、なんといっても石油価格の上昇と地球温暖化をはじめとする自動車を巡る環境の劇的変化だ。トヨタの首脳陣が語っているように、近い将来エンジンで走るクルマは存在しないなるかもしれないほど今までの車社会は変革を迫られているのだ。

石油はほどなくピークオイルを迎え、投機マネーなどなくとも価格高騰が続くだろう。今のままのガソリンエンジンでは、クルマに乗れるのはごく一部の特権階級だけという時代に逆戻りということにもなりかねないのだ。

【日本車も試練】

したがって、日本車メーカーもビッグ3を抜いたからといって安閑としてはいられない。事実、今回の調査でも各メーカーの間でも微妙な違いがみられるのだ。すなわち、トヨタ自動車(2位)は同11.9%減と低迷したが、小型車の販売が好調だったホンダは1.6%減と健闘し、クライスラー(5位)を抑えて3カ月連続で4位を維持したし、日産自動車(6位)は同8.5%増と好調だったのだ。

プリウスなどのハイブリッド車が好調で、向かうところ敵なしのように見えるトヨタが低迷しているのは、好調な日本車メーカーとて厳しい時代が続くことを象徴している。

安い石油をふんだんに使えた時代はすでに過去のものとなった。石油を前提とした文明の最も典型的な利器であるクルマの未来は僕達の生活に最も直結している。これからのクルマメーカーの動向には目が離せない。



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