2010年03月26日

【ついに電子版】
日経電子版スタート―成否のカギは?

日経新聞がついに電子版をスタートしました。

『日本経済新聞社は23日、「日本経済新聞 電子版」をスタートした。2月下旬に発表していたもので、すでに1日から受け付けを開始していた。電子版広報部と題したページには「もうひとつの日経新聞をつくるような、決意」と表示されている。

 大別して購読者限定(有料会員)の記事と一般読者も読める記事の2種類を提供している。料金プランの説明には日経Wプラン(宅配+電子版)、電子版(月ぎめプラン)、電子版登録会員、未登録読者があり、電子版月ぎめプランは月額4,000円。特ダネ、朝刊・夕刊、おすすめの記事、記事検索、見出し、投資情報、世界の市況、携帯利用が可能となっている。』(3月23日付RBB TODAY)


【メディアの凋落】

昨日もNHKが「激震マスメディア ~テレビ・新聞の未来」というタイトルでマスメディアの危機について業界人や評論家を招いて討論番組を放送していました。ITジャーナリストの佐々木俊尚氏や学習院大学の遠藤薫教授がマスメディアの危機を様々なデータから必然の結果であり、アメリカでのマスメディアの凋落は必ず日本に波及すると述べていたのに対し、日本新聞協会会長や日本民間放送連盟会長らの業界トップの方々は日米のマスメディアの違いを強調し、日本はアメリカのような危機はやってこないような論調が目立っていました。

しかし、僕が前からこのブログでもお伝えしている通り、日本のマスメディアも本質的にはインターネットによるメディア革命の波から逃れることはできないと思います。
佐々木氏が語っていたように、メディアの在り方がインターネットの登場で根本的に変わり、マスメディアがかつて独占していた情報は市民の手に移り、情報の量も質も10年前とは決定的に変わってきたのです。

したがって、日本のマスメディアも早晩、広告収入の激減、新聞購読者やテレビ視聴者の減少の波に呑まれ、今の経営形態が維持できなくなるでしょう。今の若者だけでなく、知識人と言われる人たちの新聞離れ、テレビ離れはこれからさらに激しくなっていくと思われます。

【進むも退くも地獄】

そんな中、現状肯定をして守りの姿勢に入っているメディアは自然消滅していくと思われます。日経新聞の電子版は、それが成功するかどうかは別にして、消滅しないための当然の努力だと僕は思います。他の大手新聞にそれが出来るか。おそらく日経新聞ほどにインターネットへの対応を進めていなかった他の新聞には直ぐに追随するのは無理でしょう。日経新聞でさえ、一寸先は闇のように見えます。

インターネットが人々に与えたフリーの情報は、マスメディアの存在そのものを消し去るほどの威力で迫ってきています。果たして、この動きは僕ら一般市民にとっていいことなのか、悪いことなのか、まさに同時代に生きる人間のひとりとしてこれほどエキサイティングなテーマはないと思っています。みなさんはマスメディアの将来についてどう思われますか?

僕も近々、新聞購読をやめようと思っているひとりです。




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