2010年05月20日

【トカゲたちの危機】

トカゲたちにも温暖化が深刻な影響をもたらしているようだ。

『このままの勢いで気温が上昇すると、今世紀後半にはイグアナやヤモリなどトカゲの仲間の2割が絶滅するとの試算を、米国やメキシコなどの研究チームがまとめた。変温動物のトカゲは、気温上昇を避けようと行動が制限され餌探しができなくなるのが理由という。生態系全体に深刻な影響を与える恐れがある。14日付の米科学誌サイエンスに発表した。

 75~95年にハリトカゲ48種が生息していたメキシコ国内の200カ所を調べた。その結果、気温上昇率が高い場所ほど生息数の減少が目立ち、約1割の24カ所で絶滅していたことが分かった。

 暑さを避けて高地に移動して絶滅を回避したトカゲもいるが、そこに生息していた別のトカゲを絶滅に追いやる現象も起きていた。

 また、繁殖期の3~4月に気温上昇で行動が制限される時間が1日3.85時間を超えると絶滅しやすくなることが判明。高温時では涼しい場所に避難する時間が長くなる分、餌探しの時間が不足し、成長や繁殖に影響を及ぼすのが理由という。

 研究チームは今後各地で予測される気温上昇率から、2050年までに世界のトカゲの6%、80年までに20%がそれぞれ絶滅すると分析。「トカゲが食べる生物、食べられる生物は多い。地球温暖化は連鎖的に生態系に悪影響をもたらす」と警告している。』(5月14日付毎日新聞)


【失われる生物の多様性】

トカゲに限らず今地球上に棲むあらゆる生物が絶滅の危機に瀕している。毎年絶滅している生物の数は4万種。知られているものだけで約175万種のうちの4万種であるが、それでも毎年4万減っていけば40年足らずで全滅することになる。国連の報告によると、生きものが絶滅するスピードは、自然な状態の1000倍になっているというからすさまじい大量絶滅が現在地球上で進行しているのだ。その大半の原因は人間にあるのだが、なかでも昨今の地球温暖化、気候変動が生物の多様性に最も深刻な影響を与えているのだ。

そのような生物の多様性を守ろうと1992年に191の国と地域が加盟して、生物多様性条約が結ばれ、今年は10月に愛知県名古屋市で同条約の第10回締約国会議(COP10)が開催される(18~29日)。

しかし、気候変動に関する国際的な枠組みと同様に、生物多様性に関しても抜本的な解決策はいまだ見つかっていないというのが現状だ。

こういったニュースを見るにつけ、最近気になるのは昨年12月にコペンハーゲンで行われた気候変動に関する国際会議COP15で京都議定書に続く地球温暖化への国際的な取り組みがとん挫した後、めっきり気候変動や地球温暖化に関する報道が減り、世間の関心も盛り上がっていないことだ。生物多様性にせよ、地球温暖化にせよ、国際会議の結果がどうあれ、確実に危機は進行しているということをメディアは継続的に人々に知らしめる責務があると思うがどうだろうか。




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