2010年07月20日

【重大な提言】

遅きに失したと言うべきか、地デジ移行時期に関する提言が有識者から発表されました。

遅すぎた正論―地デジ延期『放送分野の有識者らは17日、来年7月に予定されているテレビの地上デジタル放送完全移行を2~3年延期するよう求める提言を発表した。現行計画では「テレビを見られない家庭や事業所が数百万規模で発生する」と指摘、災害時の情報伝達などの点で問題があるとしている。
 提言はジャーナリストの坂本衛氏、清水英夫青山学院大名誉教授、砂川浩慶立教大准教授、原寿雄元共同通信社編集主幹らがまとめた。それによると、低所得者層への地デジ対応受信機の普及や、南関東などの集合住宅でアンテナ改修が遅れており、「あと1年では間に合わない」と主張している。』 (7月18日付時事通信)


【出されていた警告】

地デジ放送への移行のやり方については随分前からいろいろ批判が出ていたのですが、もう10年近く前の電波法改正で政府は移行に間に合わないであろう独居老人や年金生活者などの弱者を切り捨てて2011年7月までの完全移行を決定しました。その当時から無理やり地デジへの移行を進めれば全国で1億2千~3千万台あると言われているテレビの凡そ4千~5千万台が移行に間に合わないと言われていたのにです。

その理由をここで述べると長くなるのですが、要するに当時の郵政省と大蔵省の省庁間の取引のテクニックとして出てきた国民不在の措置だったのです。テレビのように全国に100%近く普及したサービスを、数千万人の利用者が残ったまま、国が一方的に打ち切るというのは、世界にも例がないのです。

【政治的解決?】

自民党時代に進められたこんなお粗末な政策に対して、与野党が逆転して天下を取った民主党は、地デジへの国費投入に、もともと批判的だったので、「地デジ移行は自民党政権のとき、国民に十分説明しないで決めたことだ」といって地デジ移行の延長を求めるのではないかと言われています。また、視聴者から「放送中止は財産権の侵害だ」として集団訴訟が起こされる可能性もある中、あと1年後に迫った地デジの完全移行期限は民主党にとってさらなる頭痛の種になることは間違いないでしょう。僕ら国民はその行末をしっかり監視しておく必要がありそうです。

≪参考≫

・「電波利権-池田信夫著、新潮新書」・・・2007年8月11日の僕のブログ



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