2011年04月07日

【西田の怒り】

あの西田敏行さんが怒りに震えているそうです。

愛する故郷の惨状に激怒―西田敏行『人間味あふれる演技で知られるベテラン俳優の西田敏行(63)が激怒している。

 NHKをはじめ各局のニュースで、見た方も多いだろう。今月2日、西田は故郷の福島県郡山市のスーパーで県産の野菜やイチゴ、キュウリなどを食べて安全性のアピールにひと役買った。このとき涙に目を潤ませながら、「美しい福島を汚したのは誰だ! 誰が福島をこんなにしたんだ! 本当に本当に腹が立つ。福島はどんなことがあっても負けねぇぞ!」と絶叫した。

 大震災以降、仕事の合間をぬって、政府の対応や風評被害を訴えている。

 4日には早朝からTBS系「みのもんたの朝ズバッ!」に生出演。福島第1原発事故の影響で、福島県産の牛肉について不安を煽るような不確定な発表が行われ、撤回・修正された。これには、「あきれて物が言えないですよ。風評被害というのは、一度立っちゃうと、払拭するまでものすごい時間がかかっちゃう」と怒り心頭。

 同じ日の朝日新聞朝刊では、「我慢強い人が多い福島ですけど、今度だけは、ね。東京電力や原発を進めてきた政治家たちに怒りの声を張り上げたい」と心境を寄せた。』(4月6日付夕刊フジ)


【故郷を思う心】

東北人、とりわけ福島県人の方々の我慢強さは九州人にはとても真似が出来ないものと常々感心していましたが、今回の東日本大地震の被災地での被災者の方々の表情や語り口は物静かで、耐えに耐えているという場面が多いような気がします。

天災である地震と津波についてはそれもわかる気がします。でも福島第一原発の核惨事については、天災ではありません。津波が「想定外」だったからと言い訳する東電や政府は、事故発生後次々と「想定外」の失態を繰り返し、もう今回の核惨事が「想定外」などと言い訳できないくらいの人災であることを自ら証明しています。それでも福島の原発被災者の方々は少なくともテレビの映像などで拝見する限りにおいては、苦悩の表情を浮かべながらもじっと我慢しているという印象です。西田さんは、そういう福島の方々の本音の気持ちを同郷人として代弁しておられるのだと思います。

今怒らなければ、今まで住民の命などものともせずに原発推進にまい進してきた東京電力をはじめとする電力会社、経産省などの官僚組織、今まで政権与党にあった自民党の歴代政治家たち、そして現在の民主党政権の政治家たち等は再びほとぼりが冷めれば、「原発がなければ日本経済は成り立たない」という脅しを使って、真剣に抜本的なエネルギー転換や原発の安全策を先送りして、小手先の現状維持策を続けて行くでしょう。彼らは原発しか考えられない思考停止状態にずっと陥っています。

空気や水、土壌、そしてそれらに育まれるお米や野菜などの食物、そして今度は日本人が愛してやまない魚介類などの海の幸を育む海も放射能まみれになろうとしています。

今回被災した福島の人たちだけではない、明日は九州だって、関西だって、北海道だって福島と同じ核災害の被災地になる可能性があることを肝に銘じておくべきだと思うのは僕だけでしょうか。この狭い日本全国どこにいても核汚染に関しては運命共同体なのです。

故郷をこよなく愛し、怒りの声をあげた西田さんに心から拍手を送りたいと思います。


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