2011年06月07日

【着実な歩み】

ドイツは着実に脱原発に向けて進み始めました。

『ドイツのメルケル政権は6日、2022年末までにドイツ国内の全原発を廃止することを定めた原子力法改正案を含む10の法案を閣議決定した。

 法案によると、福島第一原発事故を受けて暫定的に停止している7基と、それ以前から事故のため稼働を停止していた1基の計8基は、このまま稼働を停止する。さらに15、17、19年に各1基を、21年と22年に各3基を、それぞれ廃止する。

 ただ、冬場の電力不足に備え、現在稼働停止中の原発のうち1基を、稼働再開可能な「待機状態」に当面置くかどうかについては、検討を加えることにした。

 また、閣議では再生可能エネルギー法改正案などの関連法案も決定。太陽光など再生可能エネルギーの普及、送電線網の建設促進などを図る方針を決めた。』 (6月6日付読売新聞)

【翻ってニッポン】

環境保護の意識が高いドイツでも3/11以前は重要なエネルギー源として再度原発を見なおそうという機運もあったのですが、福島原発の核惨事で状況は一変しました。それも事故後3ヶ月にしてすでに脱原発に向けた行程表というべきものが閣議決定されるというスピード感。市民の環境に対する意識の高さが政治を動かす―市民社会の成熟度が日本と圧倒的に違う証左でしょう。

翻ってニッポン。震災後3カ月を経ても復興に向けた対策は一向に決定されず、政争を繰り返す政治家たち。あれだけの原発事故を経験してもなお、政治も市民も「原発は必要」と脱原発に踏み切れていません。

福島の方々を中心に放射能汚染は深刻です。そして今も再臨界のリスクを孕んだまま福島第一原発は収束の兆しさえ見えない状況です。現場の指揮を執る吉田所長が現時点で最大の課題と捉える放射能汚染水はたまる一方です。福島第一原発の汚染水を巡る状況はまさに、使用済み核燃料が行き場を失い「トイレなきマンション」となっているニッポンの原発風景の縮図です。増え続ける使用済み核燃料が行き場を失い、6か所村に3千トン近く溜まって満杯となり、各地の原発にも原子炉建屋内にまで使用済み核燃料を保管せざるをえなくなり、今回の福島第一原発の使用済み核燃料プールの事故につながりました。

【何がネックか】

地震と津波が頻発し、本当に住民を守れる専門家が存在しないニッポンで、なぜ脱原発に向けた動きがうねりとならないのでしょうか?特に原発を抱える自治体の住民の方々は本当は原発の危険性を今回再認識され相当不安になっているのではないかと思います。でも原発に頼らざるを得ない。

それは電力会社や国が様々なカタチで住民にお金を出し、原発が地域の雇用を作ってきたからでしょう。であれば、ここまで原発が危険なものであるということが分かった以上、原発がなくても地域の雇用や経済が成り立つような仕組みを国が作っていくか、天然ガスや他のエネルギー源による発電形態を市場原理を導入して原発周辺の地域を中心に増やしていき、住民の雇用や暮らしを原発依存から脱却させることが最も重要だと考えます。

軍縮を進めるためには、産軍複合体に関わる労働者の雇用を軍事産業から他の産業へシフトさせることが最も重要なように、ニッポンが脱原発に進むためには、原発産業から他の産業へのシフトによる地域の雇用の確保が重要だと考えます。しかし、過疎化・高齢化が進む地方では至難の業かもしれません。

危険な原発への依存を減らすにはどうしたらいいか。誰もが他人事でなく真剣に考えるときだと思います。


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