2011年12月01日

【ついに現場離脱】

あの吉田所長がついに現場を離脱することになりました。残念です。

『東京電力は28日、福島第1原発の吉田昌郎(まさお)所長(56)が入院治療のため12月1日付で所長職を退き、本店内の原子力・立地本部に異動する人事を発表した。東電は、吉田所長の病気と被ばくとの因果関係はないとしている。

 東電によると、吉田所長は検診の結果、今月中旬に病気が見つかり、15日から第1原発勤務を外れた。21日、西沢俊夫社長に退任を申し出て、24日に入院した。後任には、原子力運営管理部の高橋毅(たけし)部長(54)が就く。

 高橋部長は82年、東京大大学院(船舶機械専攻)を卒業、同年東電に入社。福島第1原発ユニット所長(1~4号機)などを歴任し、昨年6月から現職。

 吉田所長の病名や累積被ばく線量について東電はプライバシーを理由に明らかにしていないが、松本純一原子力・立地本部長代理は28日の会見で「最終確定はしていないが、担当医からは(被ばくと病気との)因果関係はないと聞いている」と述べた。事故収束への影響について「退任は作業現場にはショックが大きいが、年内に冷温停止を目指すというスケジュールに影響はない」と強調した。

 また東電は同日、「第1原子力発電所の皆さんへ」と題した吉田所長のメッセージを公表した。この中で吉田所長は「一緒に仕事してきた皆さんとこのような形で別れることは断腸の思い。ご迷惑をおかけすることになり、心よりおわびする」などとつづっている。

 吉田氏は79年に東電に入社。一貫して原子力分野の要職を歴任し、昨年6月から福島第1原発所長(執行役員)。震災発生直後から、現場で事故処理の陣頭指揮に当たった。』(11月28日付毎日新聞)


【一度は本部から危うく処分も】

吉田所長と言えば、福島第一原発の核惨事が勃発した後何度も死を覚悟しながらも陣頭指揮を執り続けたことで知られています。また、事故直後の3月12日には東電の無能の本部経営陣の指示も無視して一号機に海水の注水を続けたことが結果として日本の破局を救ったというのに、5月に入ってその判断を本部から咎められ危うく処分されそうになったことでも知られています。

経産省をはじめとする原子力政策を遮二無二に推進してきた原子力ムラの過ちをある日突然一身に背負い、日本国全体が存亡の危機に立つほどの原発事故をとにもかくにも首の皮一枚のところで引き留めることに成功した吉田所長。本当に僕たち国民は、あのとき無責任と無能をさらけだした東電幹部や政府、御用学者たちの体たらくを見せつけられると同時に、吉田所長を頂点とする現場の人たちの勇気と死を賭けた姿勢にただ、ただ感謝し、祈ったことを昨日のことのように思い出します。吉田所長、本当にありがとうございました。ゆっくりと休んで体調が回復されることを切に望みます。

事故から8カ月経った今、もしも万が一東電の幹部や政府をはじめとする原子力ムラの人間たちが、その吉田所長が表舞台から去ることになったことをいいことに、現場の人たちの放射能汚染の実態を隠ぺいするようなことをして、それがあとで市民の前に明らかになったとしたら、利権にまみれた原子力ムラは一瞬で崩壊することになるでしょう。

もちろん僕たち市民は、これほどの核惨事が起こった以上、原子力ムラがどうなろうとさらなる隠ぺいなど許してはいけません。これからもしっかりと原子力ムラの動向を監視していく必要があります。なぜなら、危険にさらされているのは福島の人たちだけではなく、日本国民全員なのですから。


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