2012年01月06日

【福島県の苦悩】

放射性廃棄物の中間貯蔵施設をどうするのか、福島県の方々が苦悩しています。

中間貯蔵施設の苦悩『福島県の佐藤雄平知事は5日、県庁で同県双葉郡8町村の首長らと会談し、政府が郡内への設置を求めている東京電力福島第1原発事故で放射性物質に汚染された廃棄物の中間貯蔵施設について初の協議を行った。佐藤知事は、県と各町村による協議会を開いて意見集約する考えを示した。
 会談では8町村を代表して富岡町の遠藤勝也町長が「双葉地方の町村だけでは荷が重い。県と一心同体でこの問題に取り組みたい」と要請。知事は「県としても主体的なものの考え方をしなければならない」と述べ、事務局を設けた上で事務レベルでの話し合いを進める方針を明らかにした。
 ただ、福島第1原発が立地する双葉町の井戸川克隆町長が会談後、記者団に「(8町村で)協議をしないまま(会談に)臨んだ。やり方としてまずい」と不満を表明するなど、地元自治体の間でも足並みの乱れが出てきており、協議が進展するかどうかは不透明だ。』(1月5日付時事通信)


【未来にわたる負の遺産】

なぜこんな理不尽なことが起こったのか?誰もが人災と認める福島第一原発の核惨事によって、福島県の多くの土地が高濃度の放射能汚染地帯となり、これから何十年、あるいは何世代にもわたってこの見えない敵と戦い続けなければならないなんて。福島県の方々は何も悪いことはしていないのに、なぜこんな負の遺産を背負わされなければならないのかと苦悩しておられると思います。

そもそも中間貯蔵にせよ、永久貯蔵にせよ、福島原発の核惨事の起こる前から日本のすべての原発から出る放射性廃棄物の処理については、未だにどこにするのか明確な答えはでないまま走り続けていたのです。そこに今度は福島原発の膨大な放射性廃棄物も加わったのです。それだけではない。海洋に放出された放射性物質は今後どいういう悪影響を人体や社会にもたらすのか誰もわかりません。

これほど場当たり的で出鱈目なことが今までまかり通ってきた。そして一部の者がこれらの出鱈目を放置したまま膨大な利益を享受してきたのです。福島の人々の苦しみは、今は無関心を決め込んでいる日本全国の人たちにも、このまま放置して何も行動を起こさなければ必ず降りかかってくることになるでしょう。想像力を働かせて、この現実から何かを学び取り、少しでも自ら動いていこうとしなければならないと思うのは私だけでしょうか。放射能の問題はすべての日本人にとって避けて通れない生と死の問題となったのですから知らない、我関せずではすまされないのです。


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