2012年01月11日

【全原発停止】

今年の春には54基の全原発が停止する可能性が高まっています。

『四国電力は、13日から伊方原発2号機(愛媛県)の運転を停止し定期検査に入ると公表、国内で稼働している原発が5基に減ることになった。5基も4月までに定検入りするため、54基の全原発停止が現実味を帯びてきた。政府は、原発の再稼働なしで、10年並みの猛暑を前提とした場合、今夏には北海道、東北、東京、関西、四国、九州の6電力で、供給予備率がマイナスになるとの需給見通しを公表している。だが、東北、東京電力管内で電力使用制限令が発動された11年並みのピーク需要で試算したところ、予備率は軒並み上昇し、マイナスは北海道、関西の2電力にとどまった。

 原発54基のうち、7日時点で稼働しているのは▽北海道電の泊3号▽東電の柏崎刈羽5、6号(新潟県)▽関電の高浜3号(福井県)▽中国電の島根2号(島根県)▽四国電の伊方2号--の5電力の6基。

 政府の見通しによると、今夏に6電力で予備率がマイナスになる。特に原発依存度の高い北海道、関西、四国、九州の4電力では余剰の発電設備がほとんどなく、ガスタービンを設置しようにも通常3年程度かかる環境影響評価(アセスメント)がネックとなり、夏に間に合わせるのは難しい。また、再稼働には国が課した安全評価(ストレステスト)をクリアする必要があるが、審査にどのぐらいかかるか判然とせず、再稼働の見通しは立っていない。

 猛暑日などのピーク時の最大需要が一瞬でも発電量を超えると、大停電を起こしかねず、「電力会社は万が一を恐れ、需要を高めに設定しがち」(経済産業省)。東電の場合、猛暑だった10年夏のピーク需要は6000万キロワットだったが、電力使用制限令が発動された11年夏は4922万キロワットにまで低下した。11年のピーク需要で試算すると、予備率がマイナスになるのは北海道電と関電の2社だけ。東電と東北電の場合、被災していた火力発電所の復旧やガスタービンの新増設などで約220万キロワット、約100万キロワットをそれぞれ冬の供給力に上積みでき、予備率は15%超となる。』(1月8日付毎日新聞)

【危機を活かす】

すべての原発を2020年までに廃炉にすることを決めたドイツでさえ、現在9基の原発が稼働しているのですから、日本の54基の原発が一時的にせよすべて止まるというのは考え方によっては脱原発が達成されたのと同じくらいの意味を持ちます。政府や電力会社、産業界にとっては容易ならざる事態だとの認識でしょう。だからこそ、何度も何度も国民に対して大手マスコミを使って「大変だ、大変だ」と叫び続けているのです。もちろん、この記事にあるように電力需要を満たせないような事態となり、大停電が起こればこれは社会的に重大な問題です。

しかし、この危機的な事態を「危機」と捉えるとともに「チャンス」と捉えてこの危機を避けるために政府、電力会社、産業界、国民がそれぞれの持ち場に応じてありとあらゆる手段を講じることが次のステップにつながるのではないでしょうか。実際、記事の試算を現実のものとするために昨年夏の猛暑を乗り切ったときのように全力で節電を行えば電力不足を乗り越えることはできるのではないでしょうか。
もうひとつ重要なことがあります。それは原発が止まって困るのは、電力不足ではなくて、停止した原発をそのままにしていると電力会社の資金、経営が持たない可能性があるということです。であるならば、原発の危険性を本気で克服するためには、原発を止めても電力会社が資金不足に陥らないように、経営危機に陥らないように政府が手立てを打つことこそ重要ではないでしょうか。そして経営危機を回避し、電力危機を起こさない手立てを打っている間に、原発を本当になくすための具体的手立てを国民的課題として早急に取り組んでいくようにすべきだと思うのは僕だけでしょうか?
本当に守るべきなのは電力会社でしょうか? いや、僕たちの子供たちの命です。


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