2012年09月20日

【怒り噴出】

政府が自ら国民に問い、自ら決めようとした政策さえ反故にしようとしています。

原発ゼロ目標を反故に-閣議決定せず『 「国民をばかにしているのか」--。2030年代に原発稼働ゼロを目指すとした「革新的エネルギー・環境戦略」を政府が決定してわずか5日。この戦略の閣議決定が見送られたことに、原発に反対してきた市民や東京電力福島第1原発事故の被災地の首長らから怒りの声が噴出した。

 「パブリックコメント(意見公募)で国民の多くの人が『原発0%』を求めていた。閣議決定の見送りは国民の声の無視に他ならない」。首相官邸前での反原発デモを呼びかけている市民団体「首都圏反原発連合」のスタッフ、原田裕史さん(45)はこう憤った。

 核燃料サイクルの継続など矛盾をはらんでいた政府の戦略。19日に発足した原子力規制委員会の人事に抗議している国際環境NGO「FoE Japan」理事の満田(みつた)夏花(かんな)さん(45)は「目標自体があいまいで矛盾を抱えていたが、政府として決めたことを閣議決定しないとは」。

 また、東海第2原発がある茨城県東海村の村上達也村長は「革新的エネルギー・環境戦略とは何なのか。全くひどい。もう一度原発事故が起こらないと分からないのか。この国にはあきれる」と政府を強く批判。枝野幸男経済産業相が15日に新たな戦略の説明のため訪れた青森県では、幹部が「大臣が説明したことは重いはずなのに、どういうことか。核燃料サイクルの継続もほごにされるのでは」と憤慨した。

 被災地でも怒りが渦巻いた。全域が避難区域になった福島県川内村の遠藤雄幸村長は「抵抗勢力がいるのは当然。それで方針がぶれることはリーダーとして一番やってはいけない」とあきれた様子。南相馬市の桜井勝延市長も「犯罪に近い行為。何のための意見聴取会だったのか。財界の圧力に屈したとしか思えない」と怒りをあらわにした。』(9月19日付毎日新聞)


【腰砕けと弱腰】

原発ゼロ目標を反故に-閣議決定せずこの数カ月、何度も何度も失望感と絶望感を味わってきましたが、今回もまたしても大きな失望感を味わい、腹の底から怒りがこみ上げてきます。一体、何のために国民の声を丹念に聞き取り、すべての議論を公開してきたのか? 最後に腰砕けになって、自らの意思で決めようとした戦略さえも反故にするのか。もうあきれてモノが言えません。きちんと国民に公開して、それなりの道筋を示したと思うのならなぜ閣議決定できないのか。フクイチの事故で未だに放射能の不安におびえながら、家族も土地も財産も故郷も失くした何万人もの人たちにどう釈明するつもりなのか。政治の道義はどこに行ったのか。国民の基本的人権をどうするつもりなのか。経団連や原子力産業、電力会社の圧力に屈して国民をないがしろにしてそれで事が済むとでもおもっているのか。国家を再び巨大原子力事故によって崩壊の危機にさらしてもいいのか。子どもたちの命を守れないで、子どもたちに希望のある未来を約束できないで、それでも国家と言えるのか。もうあらゆる罵詈雑言を投げつけたい気持ちでいっぱいです。

民主党政府は、今回の原発ゼロ目標の先送りでさらなる国民からのしっぺ返しを必ず受けることになるでしょう。こんな体たらくで政権など維持できるわけはありません。もちろん自民党は民主党以下です。民主党が自滅したからといって、原発の復権を目論む自民党に国民はもっと激しい怒りをぶつけることになるでしょう。

こんな絶望的な状況でも、私たち、市民、国民は原発ゼロを実現してくれる政治家を選び、原子力ムラをひとつずつ解体していくしか戦う術はありません。とにかくあきらめずに次に進んでいきましょう。


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