2012年10月22日

【川島の訴え】

川島の訴えはフランス人の心に響いたでしょうか。

川島の訴えに思う『日本代表のGK川島永嗣(29=スタンダール)が当地で、東日本大震災の被災地に向けた会見を開いた。フランス国営テレビが、川島の腕が4本ある合成写真を映し「福島(第1原発事故)の影響」と発言したことに対して「冗談にもならない」と反発。さらに「福島には、いまだに家に帰れない人もいるんです。世界中の人々が日本を救って欲しい」と訴えかけた。

 初冬を迎え周囲の木々が紅葉した練習場から会見室に入ってくると、川島はしっかりした口調で語った。日本代表として出場した12日フランス戦後、フランス国営テレビが、自身の腕が4本ある合成写真を放送。司会者が「福島(第1原発事故)の影響ではないか」と発言したことは現地でも大きな波紋を呼んでいる。

 川島 私たち日本人にとって、それは冗談では済まされないことです。非常に悪いジョークだ。福島には今でも家に帰れない人がいる。家を失ってしまった人もいる。私だけでなく、日本にとって、重要な問題なのです。世界中の人々に、日本を救って欲しい。

 被災地の光景が浮かんだのだろう。英語で話すと感極まった表情になり、目頭を熱くした。昨年夏に仙台、冬には原発から近い福島県相馬市、今夏にも岩手を訪問。帰国すれば、必ず被災地へ足を運ぶ。

 川島 原発の被害は、目に見えるものではない。常におびえている人がいる。子供たちは外で遊ぶこともできず、心おきなく(サッカーの)練習もできない。当たり前のことが、当たり前にできない。復興だけでなく、心の傷は簡単には癒えないのです。

 この日の会見は、自ら希望して開いた。自分の口で言いたかったのだという。

 川島 今回の出来事は、日本人がどうあるべきかを示す機会にもなる。僕がどう考えているか、しっかり主張をする。今まではなかったことかも知れませんが、これからの日本人はどうあるべきか。それを伝える責任がある。サッカー以外でも、行動を起こしたい。

 最後に、被災地への思いも残した。

 川島 常に一緒だということを忘れないでほしい。日本人のメンタリティーは世界に誇れるものですから。

 遠いベルギーから発信した言葉の数々。それは、心から伝えたい思いだった。』(10月19日付日刊スポーツ)

【今問われているもの】

福島第一原発の事故で避難された方の被った被害というのは、ご本人しかその痛みとか苦しみというのはわからないというのが正直なところではないでしょうか? 自然災害ならある意味仕方がないとあきらめざるを得ないこともありますが、今回の福島原発事故は国会事故調が指摘するように「人災」以外の何物でもありませんから決してあきらめられるものではないと思います。故郷さえも捨てざるを得ない放射能の災禍というのは筆舌に尽くしがたいものでしょう。同じ日本人でさえ、その苦しみや痛みは福島以外に住む人たちにはなかなか理解できないと思います。ましてや日本から数千キロ以上離れたヨーロッパの人たちには理解するのは難しい。
そんな状況で川島に対するフランスのテレビ局の心ない仕打ちが行われた。それは川島個人というより、福島の人に対する侮辱であり、無理解でした。それに対して川島が涙目でヨーロッパの人たちに訴えたのは立派だと思います。
まず被災地の痛みに寄り添い、被災地の身になって考える、そして堂々と間違いを正す。これから日本人ひとりひとりが持つべき行動規範のようなものを川島が示してくれたと思います。
未だに原発が引き起こしたこの悪夢のような災禍をまるでなかったかのように振る舞い、再び原子力を復権させようと目論む原子力ムラの人間たちにはひとかけらもない行動規範であり、被災者の人たちに寄り添う優しさです。川島のような決意がひとりひとりの日本人に広がっていくことで、腐りきった日本の統治機構や原子力ムラの横暴を根底から覆す原動力になっていくことを信じます。



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今回はたまたまフランス人でしたが、このような過ちは悲しいことですが、誰の心にも起こりうることですね。

Posted by komorebigarden at 2012年10月24日 07:49

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