追い山ツアー奮闘記
【快晴、博多一番!】
今年の7月15日も昨年同様、抜けるような快晴に恵まれての追い山日和となりました。
そんな中、例年どおり参加者を募って「追い山見学ツアー」を実施しました。今回は福岡在住の留学生中心に集まったもらったのですが、直前になってブログを見た方から参加者があったり、ブログつながりの高校の大先輩がおられたりと総勢15人とそこそこちょうどいい規模になりました。留学生は韓国、セネガル、ドミニカ共和国、中国とけっこう多彩です。
早朝4時25分、博多駅前の飾り山前に集合して全員でいざ出陣。途中ではぐれたら、そこからは自分で見学してくださいと事前に説明した上で、まさに追い山を「追っかけて」回るツアーの開始です。
【勇壮な追い山の男たちと鎮め能】
今年の一番山は僕のふるさとの
東流、そして二番は中洲流でした。いつもの通り、承天寺付近から見学し、旧東町筋を走って行きましたが、狭い通りを走り抜ける男たちと舁き山の勇壮さには惚れ惚れします。そして各流れの前を走る子供たちの凛々しい姿も早朝の博多の町にぴったりとはまっていました。
今回は終点の須崎の廻り止め方面には行かず、呉服町から旧西町筋に抜け、櫛田神社に戻りました。というのは、舁き山がすべて出払った後の午前6時から櫛田神社の能舞台で行われる「鎮め能」を見たかったからです。
「鎮め能」は追い山の櫛田入りが終わり、山笠でわさわさとざわついていた社頭を鎮め、御神霊を慰めるために行われる伝統行事で、国の重要無形民俗文化財に指定されています。なんと寛文8年(1668年)から黒田藩ゆかりの喜多流梅津社中の方々で奉納されていて、昔は博多七流の輪番制だったそうですが、大正のころからは福神流の当番制で行われていたものの、戦時中に能装束道具等が焼失したため、今は袴能として行われています。翁・高砂・船弁慶と三つの囃子が演目としてありましたが二つだけ鑑賞して御供所町に移動しました。
舞囃子の能舞台は厳粛な雰囲気で、確かにざわついていた境内が静まり、神様も無事山笠が終了したことを喜んでおられるような気分にさせてくれました。
【ふるさとの暖かさ】
鎮め能を鑑賞した後は、御供所町に歩いて移動し、先日東流の委員をされておられる方にお願いしていた「直会(なおらい)」を見に行きました。そしたら何と直会の場所に私たちも温かく迎えていただき、一緒に無事に終わった追い山をお祝いするというか、お酒や食事をご馳走になりました。しかも、外国人留学生たちのために地元の紙芝居まで見せていただきました。感謝感激のひとときでした。御供所町のみなさん、今年の追い山では一番山でご苦労も多かったと思いますが、櫛田入りも全ルートのタイムもともに1位で素晴らしかったです。それから直会に参加させていただき、本当にどうもありがとうございました。
追い山の興奮だけでなく、博多の人情に触れて2009年の追い山を追えることが出来ました。追い山見学ツアー参加者のみなさん、どうもお疲れ様でした。
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