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2008年01月10日

【石原知事の発言】

石原慎太郎知事と言えば、ウルトラ右派でよく問題発言を繰り返すことで知られているが、意外と東京都民や一般市民の受けはいい。僕はあまりいい印象はもってないけれど、こと環境保護に関しては国政レベルの政治家や官庁に対して歯にきぬ着せぬ発言をするので小気味いいし、実際国よりはるかに厳しい排ガス規制を東京都で実施したり実績も挙げている。

その石原都知事が年明け早々、地球温暖化に関しても危機意識の低い日本の現状に対して厳しい物言いをしたことが報じられていた。政治家にしては正直で勇気ある発言だと思うので、その発言の一部を産経新聞の記事から抜粋した。

『(記者)--今年7月、北海道洞爺湖で開かれる先進国首脳会議(サミット)では環境問題が主要テーマとなります

(石原知事) 「環境問題は本当に深刻です。結局、地球は救われないかもしれませんな。人間は誰しも必ず死ぬのは知っていても、しかし自分が死ぬのを信じている人は少ない。地球がひょっとしたらまずいぞ、というのはみんな思っていても目先の問題としてとらえていないでしょう。それが堆積(たいせき)していくと、戻ってくるはずの振り子が戻ってこなくなってしまう。ジェームス・ハンセンという、NASA(米航空宇宙局)の有名な科学者が今世紀末近くには海面水位が5メートル上がると言っています。そうなるとシドニー、上海、東京も、ニューヨークも全部水浸しですよ」

 (記者)--知事は昨年、水没の危機にあるツバルを視察されました

 (石原知事)「気の毒だけど多分、ツバルはこのまま放っておくと沈むのでしょう。それから、ブータン。背後にでっかい氷河湖があって、これが決壊すると天から津波が降ってくる。そのままずっとバングラデシュに行くと土地が低いから、全国1週間で水浸しになってしまう。北極海の氷は去年の夏に5万3000平方キロも解けた。それが今年の冬は元に戻らないんだね。地球はまずいだけじゃなくて、間違いなく滅びる。みなさんの息子や娘が結婚して子供を産んで、その子の孫が結婚するころには危ないんですよ」』(1月5日付産経新聞)


【恐るべき日本の近未来予測】

石原知事がいみじくも語っているように、自分の息子や娘が結婚して子供を生んで、その子の孫が結婚するころには危ないという危機意識をみんなが共有しないと地球温暖化の危機は乗り越えられないし、もっと言えば孫の代などという悠長な話ではなく、温暖化はまさに日本においても「今そこにある危機」だという予測が8日に発表された。

『地球温暖化の影響により、国内でも今世紀末には気温が最高6度近く上昇するとの予測結果が8日、環境省の専門家委員会で報告された。従来の気象庁予測より最高で約2度高く、より深刻な温暖化を考慮した対策が必要だと指摘している。

 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が昨年まとめた第4次報告書と共通の予測モデルを使い、国立環境研究所などが試算。IPCCの六つの将来シナリオのうち、化石燃料依存が続いて最も温暖化が進むケースなどを除く三つのシナリオを基に分析した。

 その結果、2070~99年の国内平均気温は、1961~90年の平年値と比べて1.3~4.7度高くなり、北海道など高緯度地域では最高5.8度上昇すると予測された。同じ3シナリオで、IPCCは2090~99年に1980~99年に比べて世界平均で1.1~5.4度上昇と予測している。基準が異なるため単純比較はできないが、ほぼ同程度の温暖化が日本国内でも起きることになる。』(1月8日付毎日新聞)


今回の報道のように、昨年のIPCCの報告書やゴア氏のノーベル平和賞、北極海の異変、そして年末バリ会議と地球温暖化に関する人々の関心が高まるにつれて、日本だけでなく世界中の報道機関が地球温暖化の現状や予測に関する追跡を熱心にし始めたために、多くの事実が一般の人々の目に触れるようになったことはいい変化だと思っている。より多くの事実、より多くの意見をより多くの人たちが共有することで危機に対する意識の変化、価値観の変化につながっていくことを期待している。 そういう意味でこのブログでも引き続き地球温暖化に関する記事をしつこく取り上げていくつもりだ。  



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