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2008年07月22日

【ロンドンで見た銅像】

7月5日の土曜日の朝にホテルから散歩に出かけ、ロンドンの地下鉄駅エンバンクメントからゴールデン・ジュビリーブリッジを渡ったところにあるロイヤルフェスティバルホールで大きなネルソン・マンデラ氏の顔の銅像を見かけました。そのときは、「イギリス人が自分たちの植民地主義の免罪符のようなつもりで銅像を作ったのかな」-くらいの意識しかありませんでした。

ネルソン・マンデラ - 南アフリカでアパルトヘイト撤廃を実現し、その後も南ア大統領、アフリカ民族会議議長として白人と黒人の民族融和に尽力した政治家でノーベル平和賞受賞者。

そのマンデラ氏が、7月21日号タイム誌「マンデラ リーダーの8つの条件」("Mandela - His 8 Lessons of Leadership")というタイトルで取り上げられていました。なぜ、今マンデラなのか?それは、7月18日でマンデラ氏が90歳の誕生日を迎えたからだったのです。ロンドンで偶然に見たマンデラの銅像がこの記事に結びついた瞬間でした。

【リーダーの8つの条件】

90歳になったマンデラ氏は、今まで生きてきた人生の実に3分の1にあたる27年間を刑務所で過ごしてきたという特異な経歴を持っています。それだけではなく、南アフリカの民族融和を実現するために多くの想像を絶するような苦難を乗り越えてきた人物です。そのマンデラ氏をリーダーとして導いてきた信条とは何か。タイム誌は氏へのインタビューで8つを挙げています。

1. 勇気とは恐怖が存在しないことではない-みんなに恐怖を乗り越えさせることだ。("Courage is not the absence of fear - it's inspiring others to move beyond it")

2.先頭に立って行動しなさい、ただし基本を置き去りにしてはいけない("Lead from the front - but don't leave your base behind")

3.後方から指揮しさない-そしてみんなには先頭に立っていると思わせるのです("Lead from the back - and let others believe they are in front")


これは後ろから羊の群れを導く羊飼いを思い浮かべるとわかると思います。マンデラは子供のころ羊飼いが好きだったのです。

4.敵を知りなさい-そして敵が好きなスポーツを学びなさい("Know your enemy - and learn about his favorite sport")

5.友人は傍に - そしてライバルはもっと傍に("Keep your friends close - and your rivals even closer")

マンデラ氏は努めて自宅に友人だけでなく、自分のライバル達も呼んで話をしていたそうです。

6.容姿は大事だ-スマイルを忘れずに("Appearances matter - and remember to smile")

大衆に向かうとき、どんなにつらくとも笑顔を見せること-マンデラ氏は本質と同様に外見やシンボルも重要だと見抜いていたのです。そういえばマンデラ氏の笑顔は印象的です。

7.黒・白は関係ない("Nothing is black or white")

ヨーロッパから入植してきた白人であるAfricaner達と黒人を区別せず、最後には融和させたマンデラ氏だからこそ言える言葉かも知れません。

8.やめることも指導者の力量だ("Quitting is leading too")

辞め時を失する最近の経営者には耳の痛い言葉かも知れません。

【永遠の課題】

上に挙げた8つのリーダーの条件は、あくまでもマンデラ氏が自らの体験から語った「覚えておくべきリーダーの心得」のようなものでしょう。したがって、南アフリカ特有の考え方や境遇から来ているものもあるかもしれません。

しかし、ひとつひとつの条件をじっくりと見ていると、私達の身の回りにいる指導者達や自分自身にも当てはまる教訓があるような気がします。みなさんはどう思われますか?  




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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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