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2009年07月18日

【中高年、悲惨】

北海道の大雪山系トムラウシ山で突然の悪天候が中高年登山者を襲い、悲惨な出来事となってしまいました。

『北海道新得町の大雪山系トムラウシ山(2141メートル)に登ったツアー客ら19人が下山できなくなった遭難事故で17日朝、男女8人の死亡が確認された。トムラウシ山ではほかに、単独登山していた男性が死亡しているのが見つかった。美瑛(びえい)岳(2052メートル)の女性と合わせ、死者は10人となった。

 10人のうち、少なくとも6人の死因は低体温症と判明。一部の救助者は同症のため入院した。道警は安全管理に問題がなかったか、業務上過失致死の疑いで捜査を始めた。ツアー主催会社や自力下山した登山客らから話を聴き、遭難の原因究明を進める。

 帯広測候所によると、16日の大雪山系は悪天候で風雨が強く、帯広市の上空2千メートル付近で気温が8~10度、20~25メートルの強風だったという。コースには山小屋も少なく、中高年者が多いことから体力を消耗したとみられる。』(7月17日付産経新聞)


【崇高な山の魅力】

7月7日に僕はこのブログで映画「剱岳 点の記」が封切以来大評判となっているという記事を書きました。そして、『僕もこの映画を封切と同時に見に行きましたが、館内の観客のほとんどは中高年のご夫婦でした』と書きました。中高年の登山ブームが映画の興行にまで大きな影響を及ぼしているのです。

長い間、地元の修験者さえもなかなかよせつけなかった急峻で崇高な剱岳の偉容は見るものを圧倒せずにはいないのと同様に、10人もの中高年登山者の命を奪った大雪山系トムラウシ山も、作家深田久弥氏名著「日本百名山」の一節に「威厳があって、超俗の趣がある。あれに登らねばならない」というくだりがあるほどの魅力的な山なのです。

きっと遭難された中高年登山者の方々も、「この山に登りたい」という思いをいだいていたのではないでしょうか。残念でなりません。本当にご冥福をお祈りします。

【己を知る】

中高年登山の危険性に関する記事を書いて10日もたたないうちに、こんなに悲惨な山と中高年にまつわる知らせが舞い込んでくるとは思いもしませんでした。

7月3日付の時事通信によれば、『2008年の山岳遭難は前年比147件増の1631件発生し、遭難者は125人増の1933人、死者・行方不明者は22人増の281人だったことが3日、警察庁のまとめで分かった。いずれも統計の残る1961年以降で最多となった。
 中高年(40歳以上)の増加が目立ち、遭難者が128人増の1567人、死者・不明者は19人増の256人だった。』
とのことでした。

近年の登山技術と装備の高度化・大衆化によって、かつては熟練した登山家さえもよせつけなかった山々にも比較的気軽に登れるようになりましたが、その反面、登山のリスクを侮り遭難する登山者が中高年を中心に急増しているのです。

ただ、今回の大雪山系での遭難事故に関しては、中高年登山者の責任というよりも、急変する山の天気、旅行社の安全管理体制など多くの課題を私たちにつきつけたといえるかもしれません。

中高年登山者に限らず、山にかかわる旅行社をはじめとする関係者は、己を知り自然の怖さを知ることが、先ず登山を計画するときには必要なことを肝に銘じるべきでしょう。

そして、あらためて今回の登山者の冥福をお祈りし、この惨事を惨事だけに終わらせず関係者は今後の教訓にしていただきたいと思います。
  



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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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