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2009年07月31日

【空前の景気刺激策】

オバマ大統領が今年2月に議会を通した予算措置としては空前の規模である7870億ドル(日本円で約75兆円)の景気刺激策が全米で実行段階に入っていますが、どうもその効果についてアメリカ国民は最近疑念を抱き始めているようです。

7月13日号のタイム誌「景気刺激策に何が起こっているのか?」("What Happened To the Stimulus?", Page 30-33, TIME dated on July 13, 2009)というタイトルで、この景気刺激策は魔法の弾丸ではないとして、ホワイトハウス内での議論やその原因についての記事が掲載されています。

The Administration's $787 billion booster shot is not the magic bullet some had expected. Inside the White House operation to fix that

【バイデンの監視チーム】

米国民の疑念は各種世論調査に出ていて、そのうちひとつの調査では45%の有権者が景気刺激策は途中でやめるべきだと回答しています。

一体なぜこれほど信頼感を喪失しているのでしょうか?

最も大きな理由は、おそらく米国民の政府に対する根本的な不信感だろうと思います。すなわち、政府がかつて経験したことのないような巨額な予算を本当に有効に景気対策として実行できるかどうかと思っているわけです。日本でもそうですが、公共工事などの支出は実行段階では巨大な無駄と非効率を生み出します。失敗すれば倒産する民間とは根本的に違うのです。

バイデン副大統領はこの景気刺激策に対して責任を負っていて、政府内に8人の監視チームを置いて連邦政府や州政府、市町村などの予算要求、執行に目を光らせて、無駄や非効率と思われる予算要求は地方に取り下げるよう求めています。

Biden set up an in-house watchdog group, with a team that would grow to eight and a charge to keep the spending clean, quick and defensive.

また、州政府や市町村は、大きな予算を一度に要求できるし、簡単なので既存の橋や道路を補修するよりも新しい橋や道路を作ることを選択しがちですが、雇用の創出効果などから見ても既存の施設の改修・整備のほうが役に立つのです。

【馬鹿げたプロジェクトの数々】

地方の笑い話のようなプロジェクトがタイム誌の記事に紹介されています。例えば、フロリダではハイウェイを横切る亀のための横断道に340万ドルを支出するという予算が計上されたり、内務省の渡り鳥調査のための航空機購入に7百万ドル、数え切れないほどのミニゴルフやフリスビーゴルフといった娯楽施設の建築などです。(バイデンは「ゴルフ」という言葉の入った予算は認めないと指示しています)

民間と違って、役人は何の苦労もなく税金というポケットからお金を出して使います。自らの汗を流して得たマネーだという意識改革なしには、この「無駄を生み出す負のスパイラル」をなくすことは不可能でしょう。

果たして、バイデン副大統領と8人のチーム、そしてオバマ政権は「世論の直感」を真剣に受け止めて、効率的な予算の執行を監視・実行し、米国経済を軌道に乗せることが出来るでしょうか。アメリカの景気回復は日本経済にもリンクしているので、これからしっかり見ておくことが必要でしょう。

  



2009年07月29日

【劇的敗北?】

一体、シンクロ日本代表に何が起こったのでしょうか?

『世界選手権で1973年の第1回大会からメダルを獲得してきた日本の“記録”が、ついに途切れた。ロンドン五輪への第一歩として、各国が新体制で臨んだ今大会。日本は、世代交代が円滑に進んでいない現実を思い知らされた。

 チームで初めてメダルを逃す5位に終わった昨夏の北京五輪後、選手が一斉に引退。若手の「Bチーム」が、繰り上がりで代表入りした。平均年齢20歳。若さは買えるが、日本の最大の持ち味だった技の正確性が大幅に低下した。長く引き継がれてきた伝統技が継承できていない現状が、浮き彫りとなった。

 指導体制にも問題があった。当初は大舞台を知らないコーチに指導を任せていたが、5月の日本選手権では結果が出ず、北京五輪代表を教えた小川真佐代コーチを指導陣に慌てて加えた経緯がある。全員が五輪未経験の代表を鍛えるには、初めから経験豊富な指導者が必要だったはずだ。

 女王・ロシアも北京五輪代表が2人しか残らないなど、日本と事情は近い。しかし激しいレギュラー争いで若手でもトップと同等の力を持っており、世代交代しても他国を寄せ付けなかった。中堅だった中国は、元日本代表ヘッドコーチの井村雅代氏による北京五輪へ向けた強化で力をつけ、完全に日本を逆転して3強に食い込んできた。

 採点競技は、一度決まった“格付け”がその後に大きく影響し、その印象を逆転するのは容易ではない。日本がメダルを奪還するには、ジュニアレベルからの底上げと強化の見直しが必要になるだろう。表彰台への復帰が何年先になるか、先が見えない状況だ。』(7月25日付産経新聞)


【地獄からの生還?】

ここ数日間、日本シンクロの不振は何度も何度もテレビや新聞、インターネットで見て知っていましたが、表面的な印象だけで判断しても事態は相当深刻なように思えます。

産経新聞の記事にあるように、指導者の責任もあるでしょうし、選手の責任もあるでしょう。それよりも増して、北京五輪でほとんどの代表が引退した後のシンクロ界の選手育成方法全体に何か大きな死角があったのかも知れません。

どんなに優秀な選手がいても、いづれ引退する。そのときのために、優秀な技をどのように若手に引き継いでいくかはどこの世界でも最重要の課題のひとつでしょう。1973年からずっとメダルを獲得してきた日本シンクロチームは今までその伝統の継承を怠りなくやってきたからこそ、それが実現可能だったはずです。

油断としか言えないでしょう。これからは次のメダル獲得まで選手も指導者も日本シンクロ界はまさに「地獄からの生還」を果たすべく厳しい道のりが待っています。きっと獲れるという思いを抱いて頑張ってほしいものです。
ただ、6位に終わった日本チームに悔し涙もなかったというのが少し気になりますが・・・・
  
タグ :シンクロ



2009年07月28日

【不思議なトイレ紙】

世の中には変わったモノがあるものです。

『小説家・鈴木光司氏の短編ホラー小説がプリントされた“日本一怖いトイレットペーパー”『鈴木光司のトイレで読む体感ホラー ドロップ』を発売する林製紙は26日に、同商品の続編『ドロップ2』(1個210円)を発売する。前作は発売1か月で出荷総数10万個と異例のヒットを記録したほか、米国の有名紙でも取り上げられるなど国内外で話題となった商品。続編となる今回はパッケージにも連動性を持たせ、さらなる恐怖を与えている。

 新作は約2300文字ほどの短編小説。前作同様「トイレ1回分で読みきることができる」(同社)ボリュームとなっている。物語は前作の世界観を引き継いでおり、同社は「新作だけ読んでも十分怖いが、前作で恐怖を体験した読者にとっては、さらなる恐怖を体験できる内容となっている」と、新作の出来に自信をみせる。

 前作は書店や大型雑貨店などで好調な売れ行きをみせたほか、クレーンゲームの景品にもなった。『リング』『仄暗い水の底から』などハリウッドでリメイクされた映画の原作を手がけ、いまや“ジャパニーズホラー”の第一人者として知られる鈴木氏の作品だけあり海外からの評判も上々。「意外性のある贈り物として、プレゼント用に購入される層も多い」(同社)という。今回は前作と新作のセット商品(420円)も販売し、さらなる“読者”獲得を目指す。』(7月24日付オリコン)


【トイレの習慣】


トイレの習慣は人によってまちまちですが、僕の場合には下世話な話で恐縮ですが、トイレは入って1分以内で出るのが普通です。すなわち、トイレは「排泄する」という目的だけにしているのです。

でも世の中にはそうでない方々のほうが多いのかも知れません。
例えば、トイレの中に本棚を設けてトイレで20分も30分も読書をするとか、あるいは受験を控えた子供たちがトイレの壁に暗記が必要な学習ペーパーをところ狭しと貼り付けて、暗記するといった類です。トイレがいくつもある家庭なら問題はないかもしれませんが、あまり長くトイレに居座られると他の家族が迷惑すると思うのですが。

それでもトイレは家の中で唯一ひとりになれる空間として重宝しているのかも知れません。そんな方々にとってこのトイレ小説は願ってもないお宝なのでしょうか。僕には理解不能ですが、どなたかこのトイレ小説の魅力を語っていただける方おられませんか?
  



2009年07月27日

【猛烈な雨襲う】

先週末の金曜日に福岡市や北部九州の各地は記録的な豪雨に襲われました。

『活発な梅雨前線と低気圧の影響で九州北部は24日、所により1時間雨量が100ミリを超える猛烈な雨に見舞われた。長崎県壱岐市でブロック塀の下敷きになった男性(67)が死亡、福岡県前原市と同県飯塚市では車で流されたとみられる女性と男性がそれぞれ遺体で発見された。北九州市八幡西区では女性(67)が行方不明となった。土砂災害や冠水などが相次いだ福岡県では2万世帯以上に避難勧告が出され、麻生渡知事は同日夜、陸上自衛隊に災害派遣を要請した。』(7月25日付西日本新聞)

【不気味な豪雨】

夕方6時半ごろ、勤めを終えてJR博多駅のプラットホームに入ると溢れんばかりの人でごった返していました。豪雨の影響で列車が大幅に遅れ、みんなイライラと待っていたのです。博多駅もバケツをひっくり返したような雨が時間とともにひどくなるばかりでした。待っててもいつ列車が動くかわからないと思い、友人と駅周辺で飲むことにしました。

それにしてもひどい豪雨でした。6月まではどちらかというと雨が少なく、行橋など場所によっては今年の夏は水不足の心配さえあったのに、梅雨明けの気配もなく逆に今回の記録的集中豪雨です。

大自然の猛威の前には人間はなす術もないことを改めて思い知らされた一日でした。  



2009年07月24日

【機内、ヒヤリ】

日食見たさに起きたヒヤリとさせるニュースです。

『湖北省上空を飛行中の中国国内便。窓の外が、一瞬にして真っ暗になった。皆既日食だ。乗客が一斉に、片側の窓につめかける。飛行機が傾いた。22日午前、中国の空でヒヤリとさせる珍事が発生した。京華時報が伝えた。

 中国国際航空(CA)4513便は定刻の午前7時45分、四川省の成都空港を離陸した。早朝の便なので、いつもは「もう一眠りしよう」と目を閉じる乗客も多いが、この日は違った。飛行中に皆既日食帯を通過することが知らされており、乗客は空から「世紀の天体ショー」を見ることができると期待していた。観測用の眼鏡を準備している人も多かったという。機内では刻々と、日食に関する各地からの情報がアナウンスされた。

 湖北省上空を飛行中の午前9時20分ごろ、太陽は三日月のような形になった。そして、壮観なダイヤモンドリング。同時に、飛行機周辺に「暗黒の空」が出現した。上空では星がまたたいている。乗客は大歓声を上げ、「黒い太陽」が見える側の窓に殺到した。すると、急に重心が移動したため、飛行機の床が傾斜しはじめた。客室乗務員は大声で、「危険です! 着席をお願いします」と訴えた。

 約4分後、飛行機は皆既日食帯を抜け出した。改めてダイヤモンドリングが出現し、太陽は徐々に力強い黄金の光を取り戻した。CA4513便は無事、上海の浦東空港に到着した。』(7月23日付 サーチナ)


【あわや墜落?】

世界中で注目された46年ぶりの皆既日食はいろいろな場所で様々な珍事を起こしたようですが、この中国からのニュースもそのひとつでしょう。

国内便で福岡から東京に向かうときや、反対に東京から福岡に戻るときに機長が富士山が見えますよと機内アナウンスするときがありますが、初めて富士山を見る人にとっては席を移動してでも見たくなるものかも知れません。富士山であれば、数百人の乗客のほんの一部が席を離れて機内の片方に移動するだけなので全体としてそれほど影響がないのでしょうが、今回の皆既日食のように乗客の大半が簡易メガネまで持って乗り込んでいるような状態では起こるべくして起こったといえるかも知れませんね。

飛行機が傾いたときにはみんな真っ青になったのではないでしょうか。いくら安全性が高い現代の航空機に乗っているとはいえ、ちゃんと機長や乗務員の注意を聞かないと大変なことになるという典型的な実例となりました。
  
タグ :皆既日食



2009年07月23日

【悪天候、視界を阻む】

トカラ列島など本命の観測可能地域では、悪天候が視界を阻み皆既日食は見られなかったようです。

『日本の陸上では46年ぶりとなる皆既日食が22日午前、鹿児島県のトカラ列島や種子島、東京都の硫黄島などで起きた。継続時間はトカラ列島の悪石島(鹿児島県十島村)が6分25秒など、今世紀最長。皆既日食帯以外の日本各地でも部分日食となった。気象庁によると、梅雨前線などの影響で雨や曇りの所が多いが、薄曇りで晴れ間がのぞいた那覇や福岡、松江では午前9時半すぎから、太陽が欠け始める様子が観測された。

 国立天文台によると、悪石島では午前9時35分に太陽が欠け始め、10時53分16秒から6分25秒間、皆既日食の状態が続いた。人口約600人の十島村には、約700人の見物客が上陸。このほか、悪天候で接岸できなかった約400人が、船上で皆既日食を待った。

 しかし、十島村をはじめ、種子島、屋久島などには大雨注意報が出ており、十島村役場などによると、午前10時半すぎの天候は大雨で、観測はできなかった。』(7月22日付時事通信)


【予期せぬ贈り物】


でも意外なことに、部分日食ではありますが福岡でも見ることが出来ました。午前10時40分ころ、会社の中で「部分日食が見えるみたい」との声がどこからともなく聞こえてきて、ビルのバルコニー部分に出てみるとなんと数人の社員が皆既日食用の簡易メガネを片手に曇り空を見上げていました。そのメガネを拝借して空を見上げてみると、なんと部分的に欠けた太陽が見えるではありませんか。46年ぶりの世紀の天体ショーと思えば、これは凄い。ついつい興奮して見入ってしまいました。

NHKやヤフーなどのネットを検索してみると、国立天文台が硫黄島派遣した観測隊が、衛星「きずな」で配信した完璧な皆既日食の動画映像を流していました。次に国内で見られるのは、26年後の2035年9月に北陸、北関東などで起きる皆既日食となるそうですから、偶然とはいえ貴重な体験となりました。みなさんはご覧になりましたか?



  



2009年07月21日

【若者の不満】

若者の間でイライラが募っているというニュースが目に留まりました。

 『仕事や生活が原因でイライラを感じている20歳代、30歳代の人が増加し、60%を超えたことが16日、大学共同利用機関「統計数理研究所」の全国調査「日本人の国民性」でわかった。

 増加傾向は1993年調査から続いており、同研究所は「バブル崩壊後に続く景気低迷の影響」とみている。職場の人間関係を見直したり、家族を大切にしたりする傾向もうかがえ、閉塞(へいそく)感を覚えつつ、心のよりどころを模索する今の国民像が浮かぶ。 調査は1953年から5年ごとに実施。今回は昨年10~11月、20~79歳の6400人を対象に調査した。回収率は52%。

 「この1か月間でイライラしたことがある」と回答した人の割合は、20歳代が63%(前回2003年比6ポイント増)、30歳代が62%(同)と初めて60%を超えた。40歳代の57%(前回比9ポイント増)を含め、過去15年間で最も高い数字だ。これに対し、50歳代から70歳代までの世代は30~40%台だった。

 イライラ感は、バブル崩壊後の93年から98年の5年間は全世代で増加していたが、03年以降、50歳以上の世代はほぼ横ばいにとどまっており、若年世代のストレスの大きさが浮き彫りになった形だ。』(7月17日付読売新聞)


【心のよりどころ】

イライラ感が増加傾向にあるのは、1993年の調査以来続いているとのことで相当長期間にわたっています。この間にはバブル景気の時期もあったので、必ずしも経済的理由だけでイライラが募っているわけではないようです。

しかし、背景には日本社会全体に漂う閉塞感や将来に対する不安感があるのは間違いないでしょう。特に若い人達は、高齢化社会が急速に進展しているのに反比例して、安心して老後が迎えられるような年金制度や雇用制度といった社会インフラが制度疲労を起こしていることに耐え難いような不安感、不満感を膨らませているのではないでしょうか。

頼れるのは自分だけ、支えてくれるのは家族だけというのでは地域社会や日本全体のあり方としては寂しい限りですね。

技術や経済、文化など様々な面で世界的に優れた能力を持つ日本がひとつの共同体として、あらゆる世代の人々が結束していくことで、これからの日本を背負っていく若い人達が閉塞感を感じないように側面から応援していく必要があると思います。

あなたはどんなことにイライラ感を感じていますか?

  


2009年07月18日

【中高年、悲惨】

北海道の大雪山系トムラウシ山で突然の悪天候が中高年登山者を襲い、悲惨な出来事となってしまいました。

『北海道新得町の大雪山系トムラウシ山(2141メートル)に登ったツアー客ら19人が下山できなくなった遭難事故で17日朝、男女8人の死亡が確認された。トムラウシ山ではほかに、単独登山していた男性が死亡しているのが見つかった。美瑛(びえい)岳(2052メートル)の女性と合わせ、死者は10人となった。

 10人のうち、少なくとも6人の死因は低体温症と判明。一部の救助者は同症のため入院した。道警は安全管理に問題がなかったか、業務上過失致死の疑いで捜査を始めた。ツアー主催会社や自力下山した登山客らから話を聴き、遭難の原因究明を進める。

 帯広測候所によると、16日の大雪山系は悪天候で風雨が強く、帯広市の上空2千メートル付近で気温が8~10度、20~25メートルの強風だったという。コースには山小屋も少なく、中高年者が多いことから体力を消耗したとみられる。』(7月17日付産経新聞)


【崇高な山の魅力】

7月7日に僕はこのブログで映画「剱岳 点の記」が封切以来大評判となっているという記事を書きました。そして、『僕もこの映画を封切と同時に見に行きましたが、館内の観客のほとんどは中高年のご夫婦でした』と書きました。中高年の登山ブームが映画の興行にまで大きな影響を及ぼしているのです。

長い間、地元の修験者さえもなかなかよせつけなかった急峻で崇高な剱岳の偉容は見るものを圧倒せずにはいないのと同様に、10人もの中高年登山者の命を奪った大雪山系トムラウシ山も、作家深田久弥氏名著「日本百名山」の一節に「威厳があって、超俗の趣がある。あれに登らねばならない」というくだりがあるほどの魅力的な山なのです。

きっと遭難された中高年登山者の方々も、「この山に登りたい」という思いをいだいていたのではないでしょうか。残念でなりません。本当にご冥福をお祈りします。

【己を知る】

中高年登山の危険性に関する記事を書いて10日もたたないうちに、こんなに悲惨な山と中高年にまつわる知らせが舞い込んでくるとは思いもしませんでした。

7月3日付の時事通信によれば、『2008年の山岳遭難は前年比147件増の1631件発生し、遭難者は125人増の1933人、死者・行方不明者は22人増の281人だったことが3日、警察庁のまとめで分かった。いずれも統計の残る1961年以降で最多となった。
 中高年(40歳以上)の増加が目立ち、遭難者が128人増の1567人、死者・不明者は19人増の256人だった。』
とのことでした。

近年の登山技術と装備の高度化・大衆化によって、かつては熟練した登山家さえもよせつけなかった山々にも比較的気軽に登れるようになりましたが、その反面、登山のリスクを侮り遭難する登山者が中高年を中心に急増しているのです。

ただ、今回の大雪山系での遭難事故に関しては、中高年登山者の責任というよりも、急変する山の天気、旅行社の安全管理体制など多くの課題を私たちにつきつけたといえるかもしれません。

中高年登山者に限らず、山にかかわる旅行社をはじめとする関係者は、己を知り自然の怖さを知ることが、先ず登山を計画するときには必要なことを肝に銘じるべきでしょう。

そして、あらためて今回の登山者の冥福をお祈りし、この惨事を惨事だけに終わらせず関係者は今後の教訓にしていただきたいと思います。
  


2009年07月17日

【好感度抜群?】

日本人の礼儀正しさがこんなところでも評価されています。

『世界のホテル業者を対象とした調査で、「きれい好きで礼儀正しく、物静かな」日本人が3年連続で旅行者好感度ナンバーワンに輝いた。最低は「けちで無礼で外国語を話さない」フランス人だった。
 調査は「TNSインフラテスト」社が6月に、世界27カ国の4万軒のホテルを対象に実施し、礼儀正しさからチップに至る9つの基準に関して質問した。その結果、日本人旅行者は「清潔で礼儀正しく、物静かで不平を言わない」として1位の評価を維持した。全体的な評価で2位に入ったのは英国で、礼儀正しさやエレガントさでも2位を占めた。
 反対に評価が低かったのはフランス人旅行者で、外国語、チップの気前の良さなどの基準で最低の評価。全般的な態度や礼儀正しさでもワースト2位の評価だった。しかし、エレガントさでは3位に入るなど、「改善」の傾向もみられた。
 そのほかに評価が低かったのはスペイン、ギリシャの旅行者で、ほぼすべての基準で最低ラインに近い評価だった。』(7月10日付時事通信)


【さもありなん】

世界中の4万軒ものホテルが対象ですから、それなりの有意な結果だと言えるでしょう。日本人は英国人をおさえて1位の評価ですから、日本人の底力というか、文化度の高さを見事に証明しましたね。あっぱれ!!!

もともとサービスをする側にいても、日本人はきめ細やかなサービスできっと世界の上位になることは間違いありません。最近ではエコの観点からもデパートでの過剰包装など批判の対象になることもありますが、はやりひとりひとりが顧客の立場に立って礼儀正しく応対する姿は日本全国のホテルやデパート、小売店などあらゆるところで見られます。

それに比べて最低の評価となったフランス人。日ごろの行いの悪さというか、自信過剰が過ぎてホテル関係者から総スカンをくらったようですね。本気で日本人を見習うべきだと思いますがいかがですか、サルコジ大統領?  


2009年07月16日

【タイム誌への投稿】

7月13日号のタイム誌の記事 「ミスター・ワールド、ケビン・ラッド」("Mr.World; Kevin Rudd")について7月8日に投稿しましたので公開します。

For me like many other Japanese, before I read your article, Kevin Rudd was imaged as just a stiff and locally biased politician simply because he has been criticizing Japan for its continued whale killing even for the research purposes which have been approved in a world community.

But my image of this Australia’s top leader is totally changed now. He has a say not only about Japan’s whale killing but China’s human right abuses in Tibet and other politically controversial matters between Australia and such big trading partners as the U.S., India and other Asian nations.

In a sense, he resembles U.S. President Barrack Obama because of his minority character as Aborigines, his seriousness to tackle controversial issues as statesman and his passion to change the status quo of his country and the world. From now, I want to support him as a new leader for Asia and the world.


【拙訳】

貴記事を読む前までは、他の多くの日本人と同じく私にとって、ケビン・ラッド氏は頑迷で偏見を持った田舎の政治家としか見なしていませんでした。というのは、彼はすでに世界では認められている調査目的の捕鯨を日本が継続していることを批判していたからです。

しかし、今はこのオーストラリアのトップ・リーダーに対する私の見方は完全に変わりました。彼は日本の捕鯨にモノ申すだけではなく、中国のチベットでの人権侵害やオーストラリアと米国、インド、その他のアジア諸国といった主要な貿易相手国と政治的に論争になっているような問題に対しても同じように意見しているからです。

ある意味、彼はアボリジニィという少数民族の出身であり、政治家として真摯な態度で諸問題に対処していること、また自国と世界の現状を変えようという熱意をもっていることなどの点で、アメリカのバラック・オバマ大統領に似ています。今からは、私はアジアと世界の新しいリーダーとして彼に声援を送りたいと思います。

  


2009年07月15日

【快晴、博多一番!】

今年の7月15日も昨年同様、抜けるような快晴に恵まれての追い山日和となりました。

そんな中、例年どおり参加者を募って「追い山見学ツアー」を実施しました。今回は福岡在住の留学生中心に集まったもらったのですが、直前になってブログを見た方から参加者があったり、ブログつながりの高校の大先輩がおられたりと総勢15人とそこそこちょうどいい規模になりました。留学生は韓国、セネガル、ドミニカ共和国、中国とけっこう多彩です。

早朝4時25分、博多駅前の飾り山前に集合して全員でいざ出陣。途中ではぐれたら、そこからは自分で見学してくださいと事前に説明した上で、まさに追い山を「追っかけて」回るツアーの開始です。

【勇壮な追い山の男たちと鎮め能】

今年の一番山は僕のふるさとの東流、そして二番は中洲流でした。いつもの通り、承天寺付近から見学し、旧東町筋を走って行きましたが、狭い通りを走り抜ける男たちと舁き山の勇壮さには惚れ惚れします。そして各流れの前を走る子供たちの凛々しい姿も早朝の博多の町にぴったりとはまっていました。

今回は終点の須崎の廻り止め方面には行かず、呉服町から旧西町筋に抜け、櫛田神社に戻りました。というのは、舁き山がすべて出払った後の午前6時から櫛田神社の能舞台で行われる「鎮め能」を見たかったからです。

「鎮め能」は追い山の櫛田入りが終わり、山笠でわさわさとざわついていた社頭を鎮め、御神霊を慰めるために行われる伝統行事で、国の重要無形民俗文化財に指定されています。なんと寛文8年(1668年)から黒田藩ゆかりの喜多流梅津社中の方々で奉納されていて、昔は博多七流の輪番制だったそうですが、大正のころからは福神流の当番制で行われていたものの、戦時中に能装束道具等が焼失したため、今は袴能として行われています。翁・高砂・船弁慶と三つの囃子が演目としてありましたが二つだけ鑑賞して御供所町に移動しました。

舞囃子の能舞台は厳粛な雰囲気で、確かにざわついていた境内が静まり、神様も無事山笠が終了したことを喜んでおられるような気分にさせてくれました。

【ふるさとの暖かさ】

鎮め能を鑑賞した後は、御供所町に歩いて移動し、先日東流の委員をされておられる方にお願いしていた「直会(なおらい)」を見に行きました。そしたら何と直会の場所に私たちも温かく迎えていただき、一緒に無事に終わった追い山をお祝いするというか、お酒や食事をご馳走になりました。しかも、外国人留学生たちのために地元の紙芝居まで見せていただきました。感謝感激のひとときでした。御供所町のみなさん、今年の追い山では一番山でご苦労も多かったと思いますが、櫛田入りも全ルートのタイムもともに1位で素晴らしかったです。それから直会に参加させていただき、本当にどうもありがとうございました。

追い山の興奮だけでなく、博多の人情に触れて2009年の追い山を追えることが出来ました。追い山見学ツアー参加者のみなさん、どうもお疲れ様でした。
  



2009年07月14日

【本番前の最終練習】

「追い山」を明日に控えた最後の練習-それが「流れ舁き」です。明日と言っても15日の午前4時59分が一番山のスタートですから、もうすぐです。僕は子供の頃に東流れの後についていってただけなので舁き手としての盛り上がりを実体験したわけではありませんが、でも相当血液中のアドレナリンがたぎっているだろうなあとは想像できます。明日、本番だ。よ~し。

【なんで4時59分?】

その「追い山」のスタート時間がなぜ4時59分という半端な時間なのかご存知ですか?それは一番に走る一番山笠だけ櫛田神社の清道内で「博多祝い唄」を歌うことが許されているからなのです。

各山笠は5分ごとに出発する約束があり、午前5時に舁き出すと、一番山笠だけ「唄」の分、短くなるので舁き出しを1分早めてあわてることがないように配慮してあるということです(博多祇園山笠振興会のパンフレットより)。

櫛田神社の桟敷席はあっという間に売り切れるので、櫛田神社の桟敷席で一番山の雄姿を見るのはあきらめています。また、櫛田神社の前で櫛田入りする山を見ようと思って朝一番に行っても、多分観光客が溢れてて見れないでしょう。東長寺の清道か東町筋の聖福寺前に陣取ろうかと考えています。

【「博多祝い唄」って?】

ところでその一番山笠が清道をくるりと回り、途中でストップして歌うのが「博多祝い唄」です。博多っ子なら知らんかったらもぐりと言われます。披露宴や宴会などのおめでたい席ではもちろん色々な集まりの最後に締めとして皆で歌いますが、これを歌うと「ああ、博多におれてよかった!」と胸にジーンと来るのです。元唄は、伊勢音頭と言われ、お伊勢参りに出かけた人たちが、そこで歌われる唄を覚えて、故郷に持ち帰ったそうです。

  祝いめでたの若松さま~よ、若松さま~よ、
  枝も栄ゆりゃ 葉も繁る(しゅげる)
  ※エーイーショウエー エーイーショウエー
  ショーエ ショーエ (ア)ションガネ
  アレワイサソ エーサーソー エー ションガネ※


  (※はやし言葉繰り返し)
  
というのがその歌詞です。博多に来られて少し滞在し、宴会の席に呼ばれるときっと一度は聞くことになると思います。明日の追い山の一番山笠でも歌いますのでよく確かめてみてください。

  



2009年07月13日

【「集団山見せ」ってなに?】

山笠は商人の町博多のお祭りです。

なに?新幹線で降りたらJR博多駅。でも都市名は福岡市。一体どうなっているの?

そう、明治時代に福岡にするか博多にするか迷ったそうですが、最終的に政令指定都市としての公の都市名は福岡市となりました。というのは、昔は、那珂川を挟んで、東が商人の町博多、西側が武士の町、黒田52万石の城下町、福岡だったのです。
その福岡と博多の違いを踏まえて「集団山見せ」とは何かご紹介します。

「集団山見せ」とは、昭和37年に福岡市が「より多くの人たちに山笠の楽しさを」と要請して始まった行事で、博多の祭りの山笠を福岡の人達にも見せる為、たった1度、山笠が那珂川を越えて福岡に入ることを言います。

【博多と福岡の違い】

僕は博多の生まれなので、博多っ子であることに誇りを持っています。生まれは自分では選択できないので、たまたま自分は博多っ子になった、ただそれだけなのですが、特に山笠の時期になるとなんとなく博多の血が騒ぐのです。

僕の通った高校は長谷川法世さんの漫画「博多っ子純情」のモデルになっている学校ですが、そこは商人の子供が多く呉服町の呉服商の息子や博多人形師の息子などがいました。そして山笠の時期になると、学校も心得ていて山笠に出るといえば何と学校を休むこともできたのです!

そういうわけで博多は商人の魂が生きている、それは庶民の町でもあります。さらに言えば反骨精神、官に物申す心意気、自由で奔放な気風など庶民のイメージぴったりです。それに比べて福岡は武士の町でもあり、何か型にはまった、時にはいばったような、「お上」のイメージが付きまといます。

【集団山見せ再考】

「集団山見せ」も行事としてはいいことだとは思いますが、どうもよく考えると「お上」である福岡の市役所に博多の商人が年に一度ご挨拶にお伺いするような、博多っ子からすると「なしてお上に挨拶せないかんとや」とも言いたくなります。

まあ、いいか。そこはおおらかに「お上」の要請に応えて挨拶にいっちゃろうというところですか。寛大でしょ、博多っ子は。

もうひとつ、今年は僕のふるさとの町の舁き山「東流れ」が一番山であり、しかも今日の集団山見せの東流れの台上がりに王貞治さんが乗ります。こんな名誉なことはざらにはありません。王さん、頑張ってください。
  
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2009年07月12日

【追い山に向けた足慣らし】

本日、7月12日にはいよいよ15日の追い山に向けた本番さながらの足慣らしである「追い山ならし」があります。

「追い山ならし」は12日の午後3時59分に、一番山の「櫛田入り」で始まります。今年の一番山は東流れです。昼間ではありますが、走る距離が1キロ短い以外は「追い山笠」と同じ条件ですので、祭り気分はグーンと盛り上がります。

【テンション高まる舁き手たち】


僕は実際には山笠を舁いた(担いだ)ことはありませんが、経験のある友人に尋ねるとこの追い山ならしのころから舁き手たちのテンションは15日の追い山に向けてどんどん高まっていくようです。もちろんこの期間も含めて山笠期間中は女性からも遠ざかってひたすら自分たちの流れの山が無事に、最も勇壮に走れるように猛々しいエネルギーのすべてを山笠ひとつに注いでいくのです。

【早朝の追い山が見れない人は「追い山ならし」見学がオススメ】

その舁き手たちの勇壮な姿を見る観客の方ですが、実際の追い山は15日の早朝4時59分がスタートなので朝が弱いけれど追い山の雰囲気を味わいたいという方はこの「追い山ならし」が狙い目です。

ただし、はやり本当の迫力を味わうためには本番の15日に行くしかありません。今年は15日は水曜日で大方の人は出勤前の追い山見物ということになりますが、一度見る価値は十分あります。みんな一度見に行きませんか?
  


2009年07月11日

【舁き山と飾り山の歴史】

昨日に続き今日も朝から東流とか千代流といった博多山笠の各流区域内を担って回る流舁きが行われます。これは各流が決められた時間に、太鼓の合図とともに山笠を舁き出すもので、路地の隅々まで舁き入れられ、地域全体で祭りを喜び合う行事です。 (「山笠講座」に各流の説明がありますのでここをクリック!)
この各流の男衆に担がれる山笠の舁き山は、明治時代中期、市中に電話線が張り巡らされたことにより、山笠は舁き山と飾り山とに分離されて今日に至っています。そしてこの飾り山は毎年7月1日から市内の各流の決められた場所に飾られ市民の目を楽しませてくれるのです。

【飾り山と博多人形】

この飾り山笠は、高さ15メートルに達するものもあり、博多人形師が腕によりをかけて作った武者人形などが正面に、反対側には子供たちが喜ぶ「どらえもん」などの漫画の主人公などがこれも博多人形師の手によって作られています。
 明治以前は”動”の舁き山と”静”の飾り山笠はもともと一体のものであって、飾り山笠そのものが「山笠」で、それを舁き手が渾身の力で担っていました。しかし、今は分離されているために舁き山の勇壮さには少しマイナスかも知れませんが、かえってじっくりと博多人形の伝統美を眺められるという利点もあります。

【博多人形師と博多を知る絶好の機会!】

各流の博多人形を作る博多人形師には置鮎さんや中野さんといった方々がおられ、博多人形の伝統を山笠に毎年刻み込んでいるのです。(どの飾り山がどの博多人形師によるものかはここをクリック!)

いづれにしても7月1日から15日にかけては、山笠と博多の伝統を知る年に一度の貴重な機会です。この時期に出張や観光で博多に来られる方、是非このブログ活用してくださいね。

≪参考≫

・「博多祇園山笠」・・・西日本新聞が今年提供している山笠に関するサイトです。各山の担当記者が生の取材でわかりやすく書いています。
  


2009年07月10日

【今年の台上がり】

地元の知名士に舁(か)き山笠に上がってもらう恒例の台上がりのメンバーが発表されました。

『博多祇園山笠振興会(瀧田喜代三会長)は2日、地元の知名士などが舁(か)き山笠に乗る13日の「集団山見せ」でプロ野球、福岡ソフトバンクホークス会長の王貞治氏(69)が初めて「台上がり」することを発表した。

 王氏は福岡ダイエー時代の1995年から昨季まで、ホークスの監督を14年間務め、リーグ優勝3度、日本一に2度輝いた。2006年には日本代表監督としてワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に臨み、初代世界王者となった。地元福岡のスポーツ界発展に貢献した功績をたたえようと振興会が要請し、快諾を得た。

 同振興会によると、7年ほど前から台上がりを打診していたが、祭り期間はシーズン中のため実現せず、監督勇退で可能になった。一番山笠・東流の表に吉田宏・福岡市長と台上がりする。

 集団山見せは、舁き山笠を福岡市博多区の呉服町交差点から福岡市役所前までを舁く行事。瀧田会長は「野球界を超えた存在である王さんに台上がりしてもらうのは、山笠にとっても栄誉なこと。長年の功績をたたえたい」と話した。』(7月2日付西日本新聞)


【一番山の東流れに】

嬉しいのは、今年の一番山は僕のふるさとの山「東流れ」であり、その東流れに王さんが吉田市長とともに台上がりされることです(台上がりとは舁き手を叱咤激励する役)。一番山とは、その名の通り7月15日の追い山で一番最初に走る舁(か)き山笠のこと。舁(か)き山笠は一番山から八番山まで8つあって、舁き山として全コースを完走するのはそのうちの7つだけ。最後の八番山は昔走っていた舁き山そのもので今の飾り山ほどの高さの装飾が施されており、櫛田神社でお披露目に清道周りを回って少し走るだけです。一番山はこれら7つの山が毎年順番に交代で務めます。毎年一番山になった「流れ」は立派に一番山を果たそうと、普段の年よりも一層の緊張感が山の舁き手たちに走ります。

※写真は昨年の大黒流れの台上がり

ついでに言えば、追い山のスタートは4時59分と中途半端な時間になっていますが、これは舁き山が「櫛田入り」して、この櫛田神社の境内に作られた『清道(せいどう)』を回ったところで、一番山だけが舁き山を止めて、『祝い目出度(いわいめでた)』を唄うために1分早くスタートしているのです。

もちろん、王さんが台上がりするのは追い山のある15日ではなくて、13日の集団山見せのときですから、王さんと吉田市長が追い山で見られるわけではありませんよ。(笑)

《参考》

ご参考までに今年の各流の台上がりのメンバーを挙げておきましょう。(敬称略)

 【一番山笠・東流】表=吉田宏(福岡市長)、王貞治(福岡ソフトバンクホークス会長)、見送り=速水昭正(博多ターミナルビル社長)、中村昭彦(全日本空輸福岡支店長)【二番山笠・中洲流】表=宗敏之(九電工副社長)、光安力(福岡市議会議長)見送り=山本達雄(福岡市歯科医師会会長)、森川善博(博多大丸社長)【三番山笠・西流】表=川崎隆生(西日本新聞社社長)、角川敏行(博多港振興協会会長)、見送り=内田算人(福岡大同青果顧問)、橋爪秀三(博多小校長)【四番山笠・千代流】表=権藤満(九州朝日放送社長)、久保千春(九州大学病院病院長)見送り=石川浩二朗(市議)、永島和仁(千代小校長)【五番山笠・恵比須流】表=末吉紀雄(コカ・コーラウエスト社長兼CEO)、藤原健一(博多署長)、見送り=大石修二(市議)、亀田均(人形師代表)【六番山笠・土居流】表=日名子泰通(九州電力副社長)、西村浩司(にしけい社長)見送り=久保晶紀(西日本高速道路九州支社長)、妹尾俊見(市議)【七番山笠・大黒流】表=金賢明(駐福岡大韓民国総領事)、津田たかし(福岡水産物商業協同組合相談役)、見送り=新島一弘(飾り山笠代表)、井浦巌(讃合会事務局長)  


2009年07月09日

今日から一週間は僕のブログは山笠一色になります。山笠以外の話題は一週間お休みをいただきますのでご了承ください。そして「じゃ見るまいか」とおっしゃらずに博多山笠をよく知る週間と考えてお付き合いください。

【博多の夏-博多祇園山笠】

いよいよ夏本番! 博多の男たちの血をたぎらせる博多祇園山笠のカウントダウンが近づいてきました。7月に入ってからの山笠の日程はというと、1日の飾り山公開に始まって、15日の追い山で幕を閉じます。

7月1日(水)  飾り山一般公開(14日夜まで) 夕方 お汐井取り(当番町)

※「博多祇園山笠見学記ー2007年夏」

7月9日(木)  夕方 お汐井取り(全流)

7月10日(金)  夕方 流舁き・流区域内

7月11日(土)  早朝 朝山・流区域内 午後 他流舁き・流区域外

7月12日(日)  追い山ならし(追い山リハーサル) 15時59分 舁きだし

7月13日(月)  集団山見せ 15時30分 (呉服町→明治通り→市役所)

7月14日(火)  夕方 流舁き・流区域内

7月15日(水)  追い山笠 4時59分 舁きだし

※「凛々しい祭りー追い山」(2006年の追い山ツアー記録)

一年間、男たちが待ちに待った山笠の興奮がこの15日間の行事を通して徐々に高まってくるのです。

【7月9日のお汐井とり-神事での始まり】

博多祇園山笠は760年近く続く博多の神事です。その中でも神事らしい神事のひとつとしてこの「お汐井とり」があります。お汐井とは、海岸の砂のことで、博多湾に面した筥崎宮というお宮の海岸の真砂をお汐井てぼ(竹かご)に納めて各戸の玄関口に置き、「災いを除き、福を招く」お祓いとして身を清めるために使われるものです。
博多祇園山笠では、山笠を舁く前に身を清めるために各町内の流(「ながれ」という。各町内の山笠のこと。東流れ、大黒流れなど)がそれぞれの山小屋から約10kmの距離を流毎に一番から順にお汐井とりに筥崎宮前の海岸にやってくるのです。僕も小学生のころはおじいさんに連れられてお汐井とりに行っていたことを覚えています。

【お汐井とり後の5日間】

お汐井とり後は、流舁き、追い山ならし、集団山見せと段階を踏んでクライマックスの追い山に達します。その最初の日は10日。今年初めて「舁き山」が動く流舁きです。夕方の16時~18時にかけて、7流すべてが流ごとに、それぞれの流の区域内を舁き回ります。いよいよ男たちの血が騒ぎ始めますよ。

それから忘れてはならない行事がもうひとつあります。それは追善山です。「追善山」とは前年の山笠後に亡くなった方で町総代や取締を務め、流に貢献した人を追悼する山笠の行事です。男衆が故人への敬意を込めて遺族の方々に追悼するもので、博多ならでわの行事であり厳粛なものを感じます。

このような神聖なお祭りである博多祇園山笠。今年も勇壮な追い山がひとりの事故もなく行われることをお祈りします。

≪山笠のサイト紹介≫

博多山笠のサイトを検索するといろいろな趣向を凝らしたサイトが出てきます。いくつか「これいいなあ」と思えるものを紹介しますので山笠理解の一助にしてください。

~役に立つ山笠紹介サイト~

「博多祇園山笠」~中洲観光協会、中洲町連合会、博多祗園山笠振興会のサイトです。

「山笠の達人になろう」~CLUB九州 2009山笠プロジェクトのページです。結構凝っていてオススメのサイトです。

「山笠があるけん博多たい」~中洲観光協会、中洲町連合会で、山笠のよもやま話が書いてあり一読の価値あり


  



2009年07月08日

【長谷川法世の世界】

皆さん、長谷川法世っていう漫画家をご存知でしょうか。博多の人はよく知っていると思いますが博多以外の人にはあまり知られていないのかもしれません。でも以前に博多山笠を題材にしたNHK朝の連続ドラマの原作を書いた人と言えば少しはピンと来るかもしれませんね。



【博多っ子純情】

その長谷川法世が世に出した最も有名な漫画が「博多っ子純情」ですが、最近西日本新聞社からその復刻版が数年前に出ていて中学生編の第一冊目から序徐々に買い揃えています。直近のは6冊目かな。(実はこれ以降は発刊されていないようですが)

この漫画に出てくる主人公の六平を見ていると、自分も同じような失敗をしていたことを思い出し、おもわず「ぷっ」とふきだしてしまいます。
なんか、博多もんのおおざっぱでおおらかで、元気なところをよく描き出しているのです。

【ふるさとを大切に思うこころ】

僕はこの主人公と同じく、博多山笠がスタートする櫛田神社という神社のすぐ近くで生まれ育ちましたので、よく六平の心情がわかるのです。そして読み進めていると、じーんと胸が熱くなることがある。

「ああ、ふるさとてよかね~。」という思いです。

博多に生まれ育って、今は博多から遠く離れて暮らしておられる博多っ子の皆さん、それから博多っ子ではなくても博多のファンのみなさん、なつかしくなったり、博多の元気がほしいとおもったら「博多っ子純情」を読まれるか、この「博多っ子の元気通信」を読んでください。きっとふるさとが暖かく迎えてくれますよ。

そしてこのマンガの原作者である長谷川法世さんも、今は千葉から博多に戻ってきておられますよ。

  



2009年07月07日

【剱岳の快挙】

映画「剱岳 点の記」が絶好調のようです。

『日本映画の名カメラマン、木村大作氏(69)が初監督した映画「劔岳(つるぎだけ) 点の記」の観客動員数が102万6258人に達した。先月20日の公開から12日間の数字で、興行収入11億2095万円を記録。東映作品では歴代興収1位の「男たちの大和/YAMATO」(05年、興収51億円)よりも1日早い100万人突破となった。自家用車で47都道府県を“宣伝行脚”した木村監督は「本当にありがたい。今後ももっとたくさんの方に見ていただきたい」と話している。』(7月3日付スポニチアネックス)

【崇高な山の魅力】

僕もこの映画、封切と同時に見に行きましたが、館内の観客のほとんどは中高年のご夫婦でした。そして目の前に現れた剱岳の映像の素晴らしさとその剱岳に淡々と挑戦する浅野忠信扮する陸軍参謀本部陸地測量部の測量手、柴崎芳太郎のひたむきな姿勢に感動しました。

長い間、地元の修験者さえもなかなかよせつけなかった急峻で崇高な剱岳の偉容は見るものを圧倒せずにはいません。監督と俳優、スタッフが一体となって山にこもってすべてを実写で撮影したからこその映像が鬼気として観客の眼前に迫ってくるのですから。

【己を知る】

しかし、一方で山と中高年にまつわる悲しい知らせもあります。7月3日付の時事通信によれば、『2008年の山岳遭難は前年比147件増の1631件発生し、遭難者は125人増の1933人、死者・行方不明者は22人増の281人だったことが3日、警察庁のまとめで分かった。いずれも統計の残る1961年以降で最多となった。
 中高年(40歳以上)の増加が目立ち、遭難者が128人増の1567人、死者・不明者は19人増の256人だった。』とのことでした。

近年の登山技術と装備の高度化・大衆化によって、かつては熟練した登山家さえもよせつけなかった山々にも比較的気軽に登れるようになりましたが、その反面、登山のリスクを侮り遭難する登山者が中高年を中心に急増しているのです。

己を知ることが先ず登山を始める前に必要なことを中高年登山者は肝に銘じるべきでしょう。


  



2009年07月06日

【かもられた日本人?】

昼食の金額としては確かに「法外」と言えるかもしれません。

『イタリアの当局は、日本人観光客カップルの昼食に約700ユーロ(約9万4000円)を請求したローマの老舗レストランを、詐欺行為にあたるとして閉鎖した。
 このカップルは、ナボーナ広場近くのレストラン「パセット」で、パスタとロブスター、ワイン、ジェラートを注文したところ、579ユーロの食事代と115ユーロのチップを請求され、驚いて警察に届け出ていた。
 警察に抜き打ち検査を命じたローマのアレマノ市長は「このレストランは、決して再び営業をすべきでないし、営業許可も取り消されるべきだ」と述べた。
 一方、同レストランのオーナーは、苦情には驚いているし、チップはカップルの意思で置いていったものだと話している。さらに地元紙に対し、カキ12個とロブスター2キロ、ワイン、スズキ1.5キロを注文し、店を出る前にはウエーターと写真を撮ったと語り、食い違う主張をしている。
 同レストランは、チャーリー・チャップリンやグレース・ケリーも訪れたことがあり、149年の歴史を誇っていた。』(7月3日付ロイター通信)


【よくある話】

イタリア・ローマと言えば僕も大昔、イタリア旅行したときに同じような話を聞いたことがあります。学生時代、たまたま貧乏旅行で一緒になった名古屋の学生が夜のローマの「ぼったくり」バーでシャンパン数杯飲んだだけで屈強な男たちに囲まれウン万円近くを請求されたため、必死の思いで逃げたというものでした。

こういった類の話はローマでは昔からよく聞いていましたが、ローマだけでなく歌舞伎町や中洲でもよくある話です。でも今回は深夜のバーでなく、昼間のレストラン。昼食代で10万円近くを請求されて日本人観光客もさぞびっくりしたのでしょう、警察に駆け込んでしかもそれがローマ市長の怒りを買い店の閉鎖にまでなったというのですから、オドロキですね。

果たしてどれだけのものを注文してそうなったのか、実態を調べないとはっきりは言えませんが、店の衛生状態も悪く閉鎖まで命令されたということは相当ひどいレストランだったのでしょう。

海外では何が待ち構えているかわかりません。海外旅行の計画を立てているみなさん、油断は禁物ですよ。

  



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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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