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2009年08月03日

【タコ豊漁】

この夏、明石のタコが海底に溢れているそうです。

『兵庫県明石市がマダコの豊漁に沸いている。暖冬で春先の水温が高かったためとみられ、漁獲量は例年の2倍、1日で100匹以上つり上げる太公望もいる。

 マダコ漁は7月上旬から今月中旬がピークで、価格も2~3割安くなっており、この夏は食卓でも本場の<明石タコ>が楽しめそうだ。

 「タコ安いよっ」。明石港近くの魚の棚商店街。活(いけ)タコが入ったトロ箱の前で鮮魚店主が威勢のいい声を張り上げた。「県外のお客さんは明石のタコを目当てに来てくれる。不況の中、豊漁はありがたい」。鮮魚店「魚利」の大東利通さん(40)は笑顔を見せた。

 明石海峡の速い潮流にもまれた明石タコは身が締まって味がいいと人気が高く、例年は1匹(1キロ)あたり平均1500円の値が付くが、今年は400~300円ほど安くなっている。

 東二見漁協の漁師(43)は「いつもの年なら1日200キロも揚がれば豊漁だが、今年は400キロの日もある。海の底はタコだらけだ」と驚く。乗り合いの釣り船を運航する名田秀行さん(43)も「100匹以上釣る人もいる。客足も例年より3~4割いい」と話す。一方、「不漁よりはいいが、もうけが減るので……」と複雑な心境をのぞかせる漁師もいる。』(8月1日付読売新聞)


【水温の変化】

水産物にしても農産物にしても、あまり取れすぎると市場での価格が下がって漁師さんや農家にとっては痛し痒しといったところですが、不漁や不作よりも豊漁、豊作のほうがありがたいのは事実でしょう。

ただし、気になるのは最近の天候が漁業や農業に与えている影響です。今回の明石のタコの豊漁も、兵庫県水産技術センターの五利江重昭主任研究員(48)の話によれば、「暖冬で、1月以降、明石海峡の水温が例年より1度近く高い9度後半で推移し、タコの子が生き残りやすい環境になったのだろう」と分析しているそうてす。

海水温の上昇に関しては、7月26日に国連環境計画(UNEP)が最近の調査結果をまとめていますが、それによれば日本を含む各国の沿岸海域のほとんどで、過去25年ほどの間に地球温暖化による海水温度の顕著な上昇が観測され、魚の資源の減少が目立つとされ、特に日本海は1982年から2006年までの水温上昇が1・09度で、東シナ海(1・22度)などとともに「上昇傾向が特に大きい」六つの海域の一つとされたそうです。

ここ数百年間では考えられなかったような事態が海の世界でも起こっていることは間違いないようです。私たちも明石のタコが豊漁で夕食のおかずが安くなってよかったと単純に喜んでいい話ではなさそうですね。

  
タグ :明石のタコ




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