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2011年05月18日

【九州の原発】

毎日新聞の九州版が九州の原発について記事を載せています。

『東京電力福島第1原発事故を受け、菅直人首相が原発重視のエネルギー政策の見直しを表明するなど、原発を巡る状況は大きく変化している。九州では原発6基中3基が止まる事態となり、電力需要がピークを迎える夏場を乗り切れるかに関心が集まる。九州の電力供給の現状と、自然エネルギー普及の可能性などについてまとめた。

 九州は国内でも原発への依存度が高い。九州電力は玄海原発(佐賀県玄海町)に4基、川内原発(鹿児島県薩摩川内市)に2基の原子炉を持つ。発電量に占める原子力の割合は約4割に上り、関西電力(約5割)に次ぐ高さだ。

 原子力は通常、フル出力で動かしており、夏場など電力消費が増える時期は出力調整がしやすい火力発電の稼働率を上げて対処する。特にLNG(液化天然ガス)は石油や石炭と比べ二酸化炭素の排出量が少なく、地球温暖化対策として注目度が高い。九電でも供給電力の約2割がLNG発電だ。原子力と火力で賄えない部分は、揚水発電と呼ばれる大規模な水力発電設備で補っている。

 こうした従来型エネルギーには、発電コストの安さ、出力の大きさ、燃料の扱いやすさなどのメリットがある。しかし、化石燃料は枯渇の問題点を抱えている。

 一方、再生可能エネルギーの普及率があまり伸びておらず、九電は「太陽光発電は出力が天候に左右され、風力発電は大きな出力を得るのが困難」と説明している。』(5月14日付毎日
新聞)

【実は高い依存度】

福島第一原発の核惨事の発生から現在に至るまで、原発周辺で直接の被害を受けている住民の方々だけでなく、広く首都圏、関東周辺の方々は今回の原発災害によって大きな衝撃を受けたのは間違いないようです。特に3月中は実際に空中に舞い上がった放射能だけでなく、水も土壌も農作物もすべてが汚染され、目に見えない放射能汚染の恐怖は凄まじかったのではないでしょうか。いや過去形ではなくて、未だに福島第一原発のどの原発がいつ再臨界に陥って再び大量の放射能放出があるかもしれないという恐怖感が少なからず関東の方々にはあるのではないでしょうか。

しかし、福岡や九州の住民にはそこまでの緊迫感はありません。僕は事故が起こって数日経ってブログに書きましたが、この東西の認識のギャップがいづれ大きな問題になるような予感がしています。そのひとつが九州の原発への依存度です。記事にもあるように、九州電力の原発の依存度は関西電力の次に高い4割にのぼっています。これから中期的に全国的に原発が見直され、天然ガスや自然エネルギーへのシフトが急速に行われていくとき、九州はその流れに乗れない可能性も高いのではないかと思います。プレート型の地震のリスクも本州よりも小さく、すでに原発の依存度も高いとなると、九州電力は他の電力会社の新しいエネルギーへの傾斜を横目に見ながら、出来るだけ原発を温存する可能性もあると思います。しかもその時、私たち九州人は福島原発の核惨事を自分のこととしてとらえなかったツケが先々原発エネルギーへの無関心となって九州電力の原発依存に何ら違和感を持たないでやり過ごしてしまう可能性もあると見ていります。

残念ながら、人間というのは本当に自分が危機に直面しないとその行動を律することが出来ないというのが性だと思うのです。そうならないように今しっかりと福島第一原発の惨禍を自分のものとして受け止めて考え抜くことが九州人にも求められていると思います。  
タグ :九州電力




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