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2012年02月24日

【再処理せず】

ようやく少しは当たり前の議論がなされようとしています。

『原発の使用済み核燃料を再利用する「核燃料サイクル」のあり方について検討している内閣府原子力委員会の小委員会(鈴木達治郎座長)は23日、今後20年は燃料を再処理せずに直接処分する方法が最も経済的とする一方、プルトニウムを増やす高速増殖炉は、当面は実用化は困難とする見解をまとめた。見解は政府のエネルギー・環境会議に提示され、新たなエネルギー政策の論議に反映される。

 国は燃やした燃料以上にプルトニウムを増産する高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)の実用化を前提に、再処理工場(青森県)で核燃料の再利用を繰り返す方法を目指してきた。しかし、東京電力福島第1原発事故を受け、従来政策の見直しが迫られている。

 小委は、直接処分は再利用の半分のコストで済み、「原料となるウラン価格の上昇を加味しても、経済性の優位は、今後20年続く可能性が高い」とした。また、プルトニウムが兵器に転用される懸念についても、再利用や高速増殖炉に比べて低くなるとした。

 さらに、高速増殖炉については、「過去50年の研究開発でも実用化されていない」と指摘、当面は技術面からは有力視しないとした。

 小委では、直接処分▽使用済み燃料を1回再処理(リサイクル)してウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料でプルサーマル発電する▽数回リサイクルする▽高速炉で廃棄物を減らす▽高速増殖炉でプルトニウムを増産する--の五つの選択肢について、経済性や安全性などを技術面から評価した。』(2月23日付毎日新聞)


【悪魔の施設-六ヶ所村再処理工場】

世界で最も危険な施設と言えば、六ヶ所村と答えて間違いないでしょう。こんな施設を今まで試運転と称して運転し続けてきたこと自体、狂気の沙汰としか言いようがないのですが、福島第一原発という取り返しのつかない核惨事を起こしてようやくほんの少し議論の余地が出てきたというのが今回の記事です。

この工場は全国の原発から出た使用済み核燃料からウランとプルトニウムを抽出する目的で造られたもので、その処理のために原発以上に多数の配管が工場内を張り巡らされ、なんとその総延長は1500キロにも及ぶそうです。その配管の接続部分が4万ヶ所。しかもその中を放射性物質が常時流れ、すでに試験運転を始めていることから内部の放射線の濃度は原発よりもものすごく高くなります。

そんな高濃度の放射性物質の配管のため、いったん運転を始めるとほとんど補強工事も出来ない。しかももともと縄文時代には海底だったため、地盤も弱く、施設の直下に2008年に長さ15キロ以上もある新たな活断層が見つかっています。

こんなところにすでに全国の原発から3千トン近い使用済み核燃料が送られてきて、貯蔵プールに保管されています。すでにそのプールは満杯に近く、東日本大震災ではかろうじて全電源喪失による事故は免れましたが、もし地震に見舞われ貯蔵プールの冷却ができなくなれば日本だけでなく世界が破滅するような大惨事になることは間違いないような施設なのです。

【妖怪たちの支配する工場】

そんな危険なところで、何度も何度も事故を起こし、試験運転と称しながら事実上まともな稼働はしていないために辛うじて僕らは救われていると言ってもいい施設なのです。

そして最も危険なのがそれを運転しようとしている日本原燃と呼ばれる組織です。日本原燃の川井吉彦社長は、もともと東電出身なのですが、こともあろうに福島第一原発がとてつもない核惨事を引き起こし、まだどれほどの被害が出るかわからなかった昨年の3月31日に、多くの原子力ムラの連中が原発推進の発言を控えてコソコソと隠れようとしていたとき、地元六ヶ所村での定例記者会見で「原発は今後も資源の乏しい日本には必要だ。これからも原発は推進していかなければならない」と言い放った人物です。

こんな人物が運転するこれほど超危険な施設を作るために過去何十年にもわたって当初の見積もりを3倍以上上回る2兆円を超える建設費を投入してきたなんて事業として成り立っているとはとても言い難いし、政府の政策として今後も維持するなんて到底許されないでしょう。政府が消費税増税が必要と言うなら先ずこの六ヶ所村再処理工場を廃止するのは当然だと思います。今度こそ、政府はこの施設を止めて真剣にニッポンを破滅の淵から救い出す手立てを打ってもらいたいと願うのは僕だけでしょうか?
  




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