2013年03月12日

昨日の3月11日、僕はたまたま東京に出張で来て、英国大使館で東日本大震災が発生した時刻である午後2時46分に一分間の黙とうをしました。大使館では英国国旗を半旗にされていました。

さて、今日から3月末まで、一昨年3月11日の東日本大震災による福島第一原発の核惨事に関する僕のブログ記事を再度掲載します。当時のブログを見ることで、あのとき自分がどう感じていたのか、何が問題だったのかなどについてもう一度深く考えてみたいと思うからです。

2011年の3月12日の時点では、大震災へのお見舞いと福島第一原発への懸念が書かれていました。まだこの時点では福島で何が起こっているのか報道からはあまりわからなかったからだと思われます。残念なことにこのとき思っていた「炉心溶融」などの事態は現実になっていくのですが。

以下、2011年3月12日のブログ記事です。

【未曾有の大地震】

とてつもない大きさの大地震、大津波、それに伴う災害が東北・関東を中心に日本全国で発生しています。

『東北や関東地方を襲った「東北地方太平洋沖地震」で、各地では12日も被害の報告が相次ぎ、死者と行方不明者は1000人を超える見通しとなった。警察庁によると、死者は岩手・福島両県を中心に同日午前4時50分現在で計184人が確認され、行方不明者は708人。このほか、仙台市若林区で水死とみられる200~300人の遺体が発見されており、被害はさらに拡大する恐れがある。
 気象庁は同日午前3時20分、国内の全66予報区で大津波警報、津波警報、津波注意報のいずれかを発令した。全66予報区での発令は初めて。
 宮城県気仙沼市や岩手県の太平洋側では大規模な火災が発生している。また防衛省によると、福島県南相馬市では約1800世帯が壊滅状態という。』(3月12日付時事通信) 


【お見舞い】

あまりの災害の大きさに、次々とメディアに流れてくる報道に絶句しています。報道に寄れば今回の地震は国内最大規模・マグニチュード8.8で、阪神淡路大地震の180倍以上のエネルギーだったそうです。また千年に1度の大きさとの説明もありました。今最も気になるのは福島第一原子力発電所の状況です。原子炉建屋内ではかなり深刻な事態が進行している可能性が高いと思います。もしも炉心溶融などの事態となれば、通常の災害復旧すらできなくなる恐れがあります。

今はとにかく被災地の方々に心からお見舞い申し上げますとともに、出来るだけ冷静に行動されるように思います。  



2013年03月11日

【戦後日本最悪の日】

2011年3月11日は戦後の日本にとって最悪の日として歴史に刻み込まれました。「最悪」という言葉の中には様々な意味が含まれています。

先ずは、「最悪」の自然災害ということ。マグニチュード9.0の大地震とそれに続く巨大津波の襲来は少なくとも太平洋戦争後という区切りで言っても、未曾有の災害と呼べると思います。すべては人知を超えていました。この大地震で日本列島は実際に歪み、その歪みが次の大地震を引き起こす可能性が高まっています。

二番目に、「最悪」の人災を招いたということ。それは言うまでもなく、福島第一原発の核惨事を指します。経産省を中心とする政府の原子力関係機関、電力業界、原子力に関する研究機関と御用学者、原子力メーカー、大手メディアなどのいわゆる「原子力ムラ」の過去何十年にもわたる無責任な原発推進体制が、この事故を引き起こしたことは疑いようもない事実となりました。自分たちの利権を守るために多くの手抜きをして、それらを「安全神話」で覆い隠してきたことが、福島を中心に日本全土のかけがえのない土壌、水、空気、山、川、海、そして何の罪もない子供たちや市民を放射能に汚染させ、これから何世代にもわたって取り返しのつかない災禍をもたらしてしまったのです。自然災害とちがってこの人災には終わりはありません。それは、今すべての原発が止まっても、膨大な崩壊熱を出し続ける放射性廃棄物が地震や津波、人的ミスで再び冷やせなくなれば、今回の事故よりもはるかに深刻な事態が日本のどこかで起こる可能性があるからです。

三番目の「最悪」とは日本の政治と社会の機能不全です。これほどの大規模で深刻な自然災害と人災が起こったにもかかわらず、先頭に立って国民を救うべき政治はまったく無能でしたし、今でもその状況は続いています。官僚機構は国民を救うどころか、生死をさまよう被災地の人たちに救いの手を差し伸べるどころか、自分たちの保身のために被災者を見捨てる場面がいたるところで見られました。大量の放射能がまき散らされたとき、住民の避難に役立つ情報を持っていたにもかかわらず、住民の方々にそれを知らせず、無用な被爆を強いたというのがその典型例です。

そんな政治や官僚の無能に、さらにメディアの大本営発表が混乱を助長しました。この国がこれほどの無能と混乱の極にまで至ったのは、政治の責任ですが、その根底には国民である僕たちひとりひとりの無責任があるのを思い知らなければなりません。

【破滅に向かう日本】

それほどの「最悪」の事態から2年経った今でも被災した東北の復興はままならず、未だに10万人以上の方々が避難生活を余儀なくされています。

そして福島第一原発の収束はまったく見通せません。原発自体、1号機から4号機までメルトダウンした燃料がどうなっているのかわかりませんし、4号機の使用済燃料プールが再度の地震で崩壊するようなことになれば、今度は本当に関東壊滅のような事態もあり得ます。

原発が一体どうなっているのか、そしてこれからどうしたらいいのかについては、過去数十年にわたって日本全国で反原発の論陣を張ってきた広瀬隆氏が書いた「第二のフクシマ、日本滅亡」という本が非常に参考になります。広瀬氏は福島第一原発の核惨事が起こる1年近く前に「原子炉時限爆弾」という著作を出し、原発震災の危険性を訴えていました。その心配が的中したのです。氏は大手メディアからはその主張が過激だとして書評欄でさえも紹介されませんが、言っていることは御用学者のようにバイアスがかかった意見ではなく、真実や事実に基づくものが多く傾聴に値します。あまりにまっとうで論理的なので、素人メディアや原子力ムラは反論できないため、出来るだけ広瀬氏を表に出したくないというのが本音なのだと思います。
今回の著作でも次の大事故が迫っているとして、以下の6章にわたってこれからどうすべきかを提言しています。

第一章 六ヶ所再処理工場の即時閉鎖
第二章 全土の原発の廃炉断行と使用済み核燃料の厳重保管
第三章 汚染食品の流通阻止のためのベクレル表示義務づけ
第四章 汚染土壌・汚染瓦礫・焼却灰の厳重保管
第五章 東京電力処分とエネルギー問題
第六章 原発廃止後の原発自治体の保護


どれもまっとうな提案ばかりです。とくに、この中で僕ら素人が知っておくべきことがひとつあります。それは全54基の原発が停止しても、その中にある使用済み核燃料プールにある使用済み核燃料は地震や津波、人為ミスで冷却できなくなればプールが過熱して水素を発生し大爆発を起こす可能性が高いということです。そう、原発が停止するだけではまだ危険は去らないということを肝に銘じておかなければなりません。

これまで原発の事故のほとんどは、スリーマイルとチェルノブイリ以外は日本で起こっています。そして起こるたびに深刻になっていって、現時点で最悪の事故がフクシマなのです。おそらく次の最悪の事故も日本で起こる可能性が高いでしょう。それも大地震が引き金になる可能性が最も高いと思います。残された時間はあまりないかもしれない。でも指をくわえて待っているべきではないのは明らかです。

そして最後に一つ。これほどの原発事故が起こったことを被災地以外では多くの人が忘れようとしています。しかし、忘れてしまっては次の惨事は防げません。あの事故の責任をとことん追求し、あの事故から多くの教訓を学び、本気で日本を変えていく意志を持ち続けなければ次の事故、そして日本の崩壊は到底防げないでしょう。

  



2013年03月08日

【米軍を驚愕させた無能国家】

これほど明確にニッポンという国が原発を制御できるような国でないことを示す証拠が他にあるでしょうか?昨年の3月8日の時事通信が3/11当時のトモダチ作戦の司令官の話について報道していました。

『東日本大震災で米軍の被災地救援活動「トモダチ作戦」を指揮したウォルシュ前米太平洋艦隊司令官(57)=退任、テキサス州在住=が、震災1年を前に4日までに時事通信の電話インタビューに応じ、東京電力福島第1原子力発電所が制御困難になり、壊滅的被害が出る「最悪のシナリオ」を想定していたことを明らかにした。日本の周辺有事と同じ態勢を敷いたことも事実上認めた。
 「われわれが見たこともない事態を目撃している現実に、重苦しさを感じた」。ウォルシュ氏は震災後相次いだ福島原発の水素爆発が米側に与えた当時の衝撃をこう表現した。
 同氏によると、放射能汚染対策を講じながら空前の支援活動を展開する複雑な作戦は横田基地(東京)の在日米軍司令部の能力を超えていた。上部組織の太平洋軍は朝鮮半島有事などに対処する「JTF519」と呼ばれる統合任務部隊の司令部をハワイから横田基地に移動することを決定。同氏とスタッフ90人を同基地に送り、トモダチ作戦を支援したという。
 同氏は「原子炉が制御困難になる懸念があった。指揮官として、最悪のシナリオを知っておく必要性があった」と指摘。想定については、「必ずしも正確ではない」と前置きした上で、核分裂の連鎖反応を制御できず原子炉が爆発し、大量の「致死性の放射線による壊滅的な被害が出ることだった」と明かした。
 放射線検知や防護能力を持つ海兵隊の特殊兵器対処部隊「CBIRF」を日本に派遣した経緯については、「福島原発がどのような事態になるか予測できない段階で派遣を決断した。米国が放射線対策で最高の能力を持つ部隊を送るという日本へのメッセージの意味合いもあった」と述べた。』(2012年3月5日付時事通信)


【原発を扱う能力のない国家】

昨年末までには日本国内では、福島第一原発の核惨事に関する国会、民間、政府の調査委員会がそれぞれ原因究明のために調査報告書を出しましたが、その報告書の調査結果と併せて明らかな事実がひとつあります。それは、この米軍によるトモダチ作戦を指揮したウォルシュ前米太平洋艦隊司令官の言葉が雄弁に物語っている通り、ニッポンはあの時、米軍でさえ恐れおののくほどの最悪の事態、すなわち4基もの原発が爆発し、致死性の放射能が大量に放出され、米軍の横須賀基地はおろか、人口3千万人以上を抱える関東全体が壊滅的な放射能汚染地帯になる可能性が高かったにもかかわらず、日本政府も東電もなんら有効な手立てをもつどころか混乱の最中にあったという事実です。

この米軍の司令官の一言だけでも、日本に原発を制御する能力はないということが明確にわかります。それに加えて僕らはさまざまな無能なメディアを通じて、東電の経営陣や政府の政治家や役人の狼狽・無能ぶりを目撃したのです。2年たった今もそれらを立て直し、再び同じような、あるいはそれ以上の原発事故が発生した時、電力会社や原子力規制庁や原子力ムラの連中が僕たち日本国民を守れると確信できる人が果たしてどれだけいるでしょうか?
すべてのシステムを入れ替え、アメリカから原子力安全規制委員会(NRC)の専門家3000人を連れてくるようなことをしないと無理だと思うのは僕だけでしょうか?この2年そんな必死の組織の立て直しをした形跡はどこにも見当たりません。
  



2013年03月07日

【未曾有の大災害】

あと数日で日本全国を恐怖のどん底に陥れた3月11日の東日本大震災とそれに続く福島第一原発の核惨事から2年目となります。2万人近いかけがえのない命が奪われた東日本大震災。その多くはあの大津波によるものでした。ただ、大震災は自然の力がもたらした災害であり、おそらく人間の力ではどうしようもなかったでしょう。しかし同時に起こった福島第一原発の核惨事は違います。これは原発推進派であろうと反対派であろと「人災」であったという点は認めています。そう、防ごうとする意志があればある程度は防げた災害だったのです。

しかし、それは起こってしまった。そして起こしてしまった結果は、おそらく何世代にも及ぶ取り返しのつかない放射能汚染の災禍です。そして起こした直接の犯人は東京電力であり、政府の担当機関である原子力安全・保安院であり、それを取り巻く原子力を推し進めてきた学者やメーカーであり、メディアです。もちろん、それを今まで放置してきた僕たち市民にも重大な責任があります。

【ブログで振り返る】

こういうことを2度とは起こしてはいけない。あのとき、多くの人がそう思ったはずです。しかし、その後の東京電力や政府やメディアや学者など原子力ムラといわれる人たちの動きを見ていると、何も変わっていない。原因究明はまだ終わっていないし、誰一人として厳罰に処された人はいないし、事故を教訓として腐りきった組織の抜本的な見直しは何も行われていません。

それどころか、日本を壊滅させたかもしれない福島第一原発の核惨事を経験したにもかかわらず、「原発を再稼働しないと日本経済がもたない。」と国民を脅迫し続ける原子力利権に群がる人間たちが日本の至る所に徘徊するばかりです。再稼働しか道がないようにふるまいながら、経営の立て直しも住民の安全も何の抜本的な手立ても打たない電力会社の経営陣たち。

こんなことでは、次の大地震が日本のどこかの原発周辺で再び起これば日本は本当に終わります。たとえ原発が稼働していなくても使用済み核燃料の保管プールの水が抜けるだけで同じような事態が来るのです。フクイチの4号機や浜岡原発が最もその可能性が高いでしょう。

そんな未だに原発維持に汲々とする原子力ムラに怒りをぶつけるとともに、あの日あのときを自分自身が忘れないためにも3月11日以降再び、あの日の出来事を記したブログをその後の状況変化も追記しながらアップしていきたいと思います。  



2013年03月06日

【またも後退】

石原伸晃氏が何のために環境相になったのかを勘繰りたくなることが次々と明らかになってきています。

『昨年末に環境相の諮問機関、中央環境審議会の委員に内定していた脱原発や温暖化対策強化を訴える環境NPO代表や大学教授らが、政権交代直後に就任を取り消されたことがわかった。石原伸晃環境相の意向とみられる。環境省は「委員を減らして議論の活性化を図るため」とするが、環境・エネルギー政策の議論の場から政権の方針に批判的な専門家が外された形だ。
 今年1月は中環審委員の改選期に当たり、環境省は昨年12月上旬までに30人の再任・新任案を内部でまとめた。しかし、その後政権交代があり、1月10日に予定していた総会を延期して人事案を作り直した。2月8日付で任命された新委員は25人で、当初の案より5人少なくなった。
 就任取り消しが判明したのはNPO法人「気候ネットワーク」代表の浅岡美恵弁護士、京都大の植田和弘教授、環境ジャーナリストの枝廣淳子氏。浅岡氏は、安倍政権が見直すことにした「2020年に温室効果ガスを90年比で25%削減」する国際公約の維持を主張。植田氏は民主党政権時代に25%削減の実現性を検証する会議の座長を務めるなど政策立案にかかわった。3氏とも自然エネルギー導入や電力システム改革などによる脱原発を唱える論客として知られる。
 浅岡氏は05年から委員を続け、同氏によると、昨年12月上旬に環境省の担当者から再任内定を伝えられた。しかし、今年になって「政権交代で調整に時間がかっている」などとして総会は延期に。2月初めに同省幹部から「委員数を減らすことになった」として再任取り消しを告げられた。
 植田氏と枝廣氏は昨年まで温暖化対策を話し合う中環審の部会で臨時委員を務めた。両氏によると、昨年末までに正委員への昇格が内定したが、今年になって環境省から取り消しの連絡があった。
 総会延期をめぐっては、石原環境相が1月8日の会見で「安倍内閣の方針を委員に認識してもらう時間が必要」と発言。朝日新聞の取材に対し、官房総務課の名で「審議を充実させるため、スリム化を図ることとした」と回答した。同課によると、就任間もない石原氏に人事案を示して了解を求めたところ、「よく見直すべきだ」と人選や人数に注文がついたという。
 中環審の委員は、専門家のほか自治体や経済団体、労働組合の関係者が名を連ねる。環境省のある幹部は「団体推薦で選ばれている委員は簡単に切れない。結果として環境派の人たちが不採用になった面はある」と指摘する。』(3月5日付朝日新聞)

【環境省の存在意義】

環境省とは一体何のため、誰のためにあるのでしょうか? 環境省設置法第3条には「地球環境保全、公害の防止、自然環境の保護及び整備その他の環境の保全(良好な環境の創出を含む。)並びに原子力の研究、開発及び利用における安全の確保を図ることを任務とする」とあります。であるならば、「原子力の安全の確保」のためには原発推進に偏る人たちだけでなく、脱原発を唱える人たちも審議会に公平に入れて福島第一原発を起こしてしまった日本の原子力推進体制がもたらした安全神話の根本的な見直しをすることが必要なのではないでしょうか。

石原伸晃氏と言えば、フクイチ事故の後の2011年6月14日に当時自民党の幹事長として事故を踏まえた原子力政策の見直しについて「あれだけ大きなアクシデントがあったので、集団ヒステリー状態になるのは心情としてはわかる」と暴言を吐いたお方です。福島の被災地の方々や原発の危険性を真剣に考え政府に再考を迫る人々に対して「集団ヒステリー」と呼ぶ傲慢さにその時もあきれましたが、今もその傲慢さや偏狭さに変わりはないようです。こんな人を環境相に就けて原発推進にまい進する自民党政権の愚かしさを真剣に追及していかなければ、僕たち市民はなし崩しと問題の先送りばかりの自民党政権によって次の原発事故を招来してしまうことになる可能性は大きいと言わなければなりません。再度、審議会の委員の見直しをすべきだと思います。

≪参考≫ 

・「集団ヒステリーはどっちか-自民党幹事長の暴言」・・・2011年6月15日付の僕のブログ記事

・〈中央環境審議会〉 環境関連の政策を有識者が議論し、国に提言する諮問機関。委員は環境相が任命し、定数30人以内で任期は2年。総会の下に、地球温暖化対策や廃棄物問題、生態系保護などテーマごとに九つの部会がある。エネルギー政策の議論は経済産業省の総合資源エネルギー調査会が中心だが、中環審も一定の影響力を持つ。

  



2013年03月05日

【環境基準値】

中国から飛来してくるPM2.5が日々の生活を脅かし始めています。

『環境省は、中国からの飛来が懸念されている大気汚染源の微小粒子状物質「PM2.5」について、大気中濃度が環境基準値の2倍に当たる「1日平均1立方メートル当たり70マイクログラム」超が予測される場合、外出自粛などの注意喚起をするとの暫定指針案をまとめた。27日の専門家会合に提示する。
環境省は、健康の保護を図るための環境基準として、1立方メートル当たり▽年間平均で15マイクログラム以下▽1日平均で35マイクログラム以下−−を同時に達成するとしている。中国に地理的に近い西日本を中心に環境基準を上回る日が相次いでいるため、自治体から住民に注意喚起する際の指標の策定が求められていた。

米国は、日本と同様の環境基準に加え、大気中の濃度に応じ注意喚起する指標を設定。「1日平均で65.5マイクログラム以上」は、健康に悪影響を与える恐れがあるとしている。環境省はこれを参考にした。環境基準値をそのまま採用することは、「一時的でも超えると、健康影響がでるとの誤解を与える恐れがある」として見送った。

さらに、専門家会合の委員らが過去の国内の観測データを分析した結果、早朝1時間の濃度が85マイクログラムを超えると統計的に1日平均で70マイクログラムを超えるケースが多いことが分かった。観測や注意喚起を担う自治体に対し、参考にするよう提案することも検討する。【比嘉洋】』(2月27日付毎日新聞)

【地球はひとつ】

普段、地図で国境を見ているとつい忘れがちになることがあります。それは大気や水をはじめとする自然現象には人間が作った国境など何の意味もないということです。もちろんどんな生物もその影響から逃れることはできません。地球はひとつであり、大気も水も海水も放射性物質も、そして今大問題となっているPM2.5も速度の違いはあれ、地球上を動いているということです。

毎日新聞の記事が伝えている環境省によるPM2.5の環境基準値案というのは一日平均70マイクログラムとのこと。3月4日の午後6時ころから福岡市内はまさにこの70マイクログラムを超えるところが続出して、注意喚起を呼び掛けるツィッターで基準値超えになっていることを知りました。

2年前の福島第一原発事故のときには、西から東に流れる偏西風で福島ほどは九州の大気は放射性物質で汚染されなかったと少し安心していたのもつかの間、今度は中国から大量のPM2.5が飛来して福岡の上空を覆ってしまうという別の汚染に日々の生活を脅かされているのです。

PM2.5はあまりにも小さいため、マスクくらいではまったく役に立たないと言われており、臭いや色などが全くない放射性物質とある意味共通している部分があります。いまのところ基準値超えのときには室内にいるなどして出来るだけPM2.5を吸い込まないようにするしかありません。みなさんはどう対処されていますか?

  
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2013年03月04日

【玄界灘産】

玄界灘で養殖された真珠が世界デビューを果たします。

『宝飾品大手のミキモトが6日、玄界灘の離島・相島(福岡県新宮町)で養殖したアコヤガイの真珠ネックスレスセットを発売する。真珠養殖は波の穏やかな内湾で行うのが常識で、外海での商業ベースの養殖は世界でも初めて。内湾の養殖場が赤潮や感染症の被害に遭い、外国産真珠に押される中、同社は玄界灘産の「奇跡の真珠」で国産真珠の高品質をアピールし、巻き返しを図る。(田中一世)

養殖真珠の国内の主な産地は愛媛・宇和海や三重・英虞(あご)湾、長崎・大村湾といった、潮流が穏やかでプランクトンが豊富な内湾だ。これに対し外海は、母貝の栄養源であるプランクトンが波に流されてしまうため、養殖地に適さないというのが定説だった。

ところが平成12年、福岡県水産海洋技術センターが、7キロ沖の相島周辺の海で、母貝となる天然アコヤガイの生息を確認した。県、九州大、ミキモトの3者が共同研究を進めるうちに、相島沿岸は特殊な海洋環境であることが判明した。

相島がある玄界灘は、南西から北東に向かって対馬海流が通っている。この対馬海流が博多湾に流れ込み、湾内の豊富なプランクトンを連れて相島周辺に流れていく。これがアコヤガイが生息できる理由だ。

赤潮被害や感染症の被害に遭いにくい外海にありながら、内湾のメリットをもつ相島周辺にミキモトは着目。実験を繰り返し平成19年から本格的な養殖を開始した。

初収穫の20年1月は8千個だったが、順調に生産量を増やし、今年1月は17万個に。これまで6年間の生産量は計約50万個に達している。業界団体の日本真珠振興会は「国内でも海外でも、外海での真珠養殖の事例は聞いたことがない」という。

ミキモトが相島に注力するのは、内湾での養殖が危機的状況にあるからだ。

平成8年ごろから、英虞湾など国内の主産地で感染症が流行し、母貝の大量死が続いている。このため養殖業者は感染リスクを避けようと長期養殖をやめるようになった。現在国内で養殖される真珠の9割以上が、核入れから浜揚げまで6~8カ月程度の短期養殖だ。

養殖期間が短くなるにつれ、国産真珠は直径8ミリ以上の大玉が少なくなり、海外産の輸入品に押されるようになった。

これに対し、外海の相島では1年半以上かけた「越年物」の養殖が可能。その分、真珠層が厚くなり、大玉になりやすい。実際、相島真珠は「ほとんどが大玉」(ミキモト)という。

ミキモトは現地に子会社「ミキモト博多真珠養殖」を設立。収穫した真珠から、一定基準を超える品質の真珠をえりすぐり6日、高級ネックレスとイヤリングのセット(3サイズで約68万2500円~199万5千円)を発売する。取り扱い店舗は当面、福岡県内の5つの百貨店(岩田屋本店、同久留米店、博多阪急、井筒屋小倉店、同黒崎店)となるが、生産量が増えれば、県外での発売を検討する。

ミキモトの広報担当者は「最初は『こんな外海では無理だろう』といわれていたが、定説を覆した。日本の真珠の品質の高さを、相島から発信していきたい。大きな挑戦です」と語る。

また、福岡県も地域振興につながるとして、PRに力を入れる。県水産振興課は「初の福岡県産、しかも外海産の『奇跡の真珠』です。新たな特産品になるし、イメージアップにもつながる明るい話題」という。

小川洋知事は1月23日、表敬訪問した吉田均・ミキモト社長に「日本の10大発明の1つが真珠養殖。わが県の相島産真珠を使った商品が世の中に出ていくことは大変うれしい。1人でも多くの皆さんに愛されることを願っている」と述べた。』(3月3日付産経新聞)

【相島の奇跡】

この記事にあるとおり、平成12年に九大と福岡県とミキモトの三者でスタートした新宮町相島での真珠養殖が14年近い歳月をかけて世界デビューを果たします。相島とは福岡県粕屋郡にある新宮漁港から北西約7.5キロメートル、町営渡船でわずか17分の海上に浮かぶ小さな島ですが、万葉集や続古今集にも歌われた歴史ある島であり、江戸時代、鎖国政策をとるなかで唯一国交を結んでいた朝鮮からの「朝鮮通信使」を相島で接待し、文化交流の舞台となった島として知られています。

個人的にはもう20年近くヒラメやアジ、カワハギ狙いで釣りに通っている島として親しんでいるのに加えて、朝鮮通信使の歴史に惹かれて相島に関わる文献などを少しばかり調べたりしています。

その相島が真珠というもうひとつの大きな魅力を与えてくれることになるとは望外の喜びです。もう10年近く前からミキモトが島で真珠の養殖をし始めたことは釣りに通っていたので知っていましたが、外海での真珠の養殖は世界初であることや、相島の真珠は他の真珠に比べて大きいことなど全く知りませんでした。

高齢化が進む相島の人たちにとってこの真珠養殖が成功して大きな島の産業、収入源になってくれることを切に望みます。
  




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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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