2008年04月18日
原油の高騰が止まらない。

午前中に発表された4月のニューヨーク州製造業景況指数が大幅に改善したことで、米景気の先行き懸念が後退、米国内でのエネルギー需要が高まるとの観測につながった。また、商品市場への投機資金の流入が勢いを増したことで、原油への買い注文が膨らんだ。商品市場では金が上昇したほか、穀物価格も値上がりした。』(4月16日付毎日新聞)
【募る不安】
原油相場の上げは急激だ。年初の100ドル/バレルから3カ月足らずの間に110ドルを突破し、今は114ドル。年初からだけでも14%も値上がりしているのだ。新聞報道にあるように、これは行き場のない投機資金が原油だけでなく商品相場全般に集中しているからなのだろうが、たとえ投機であったとしても枯渇する資源に対する人々の不安心理が背景にあることは否定できないだろう。
不安が不安を呼び、投機が投機を呼ぶ。世界経済は悪循環に陥っているのではないか。そういう懸念が頭をよぎる。
そして原油をはじめとする商品相場の高騰は穀物価格の急騰に拍車をかけ、アフリカやアジアの経済的に弱い国々の人々の暮らしを直撃している。日本のように豊かな国なら、消費の切り詰め程度で済むが、貧しい国の人々にとっては生きるか死ぬかの問題なのだ。
【袋小路に陥る人類】
世界経済がサブプライム問題で揺れて、景気の減速が予想されると行き場を失った投機資金が原油などの商品相場に流れ、資源価格の高騰を招く。
逆に世界経済が回復基調に戻り、米国や中国・インドなどの国々への投資が活発になったらなったで、今度はCO2排出の増加という他の制約要因が頭をもたげてくる。
まさに人類は地球という閉じた環境の中で、資源、人口、環境などの制約要因が複雑に絡み合って袋小路に陥ろうとしているのではないだろうか。
みなさんはどう思われますか?
ご承知と思いますが先日、ゴールドマン・サックスのアナリストチームが「2012年までに1バレル=200㌦に達する恐れも」というリポートを発表しまました。
これまで非再生可能資源に対してそうした意識を持たず、正当な評価をしてこなかったがために枯渇に瀕しているのです。そもそも、200㌦が高いという評価自体が本来はあまり意味を持たないはずですし。
そんな中で理由はともかくガソリン価格を下げた国がありますね。その国が温暖化防止のイニシアティブを取ってサミットを開催するという・・・・諸外国から見たら、なんというおバカなとしか映らないでしょう。
このままの税額で推移すると、5年間でCO2は3900万㌧排出増になると国立環境研は予測しています。いまどき「ガソリンをジャブジャブ使いましょう」なる政策を推進する国とは・・・・。
Posted by 南野 女彦 at 2008年04月19日 10:13
僕もそのニュース読みました。まったく場当たり的でどうしようもない日本の政治家たち。それを選んでいるのは僕達国民だということをもう一度噛み締めないと全ては始まらないでしょうね・・・・
石油や穀物の高騰で貧しい国々を筆頭に、世界はのっぴきならない状況に刻一刻と追い込まれているというのに・・・・本当に情けないですね。
Posted by luckymentai at 2008年04月19日 21:41