2009年06月01日

【1日から施行】

改正薬事法による大競争時代の幕開け薬のネット販売禁止やコンビニの大衆薬販売参入など最近物議を醸してきた改正薬事法がいよいよ6月1日から施行されます。

 『風邪薬や胃腸薬などの一般用医薬品(大衆薬)販売の規制を緩和する改正薬事法が6月1日から施行され、新設される「登録販売者」を置けば、薬剤師がいなくても大衆薬の約9割を販売できるようになる。新しい収益源にと期待する流通大手各社が相次ぎ参入を表明。これまで市場を独占してきたドラッグストアや薬局は、24時間営業の拡大や調剤事業の強化で迎え撃つ。異業種入り乱れた流通大競争時代が始まる。』(5月30日付毎日新聞)


【大競争始まる】

改正薬事法による大競争時代の幕開け改正薬事法がクスリ業界に与える影響は甚大です。なぜなら、改正薬事法では従来、薬剤師がいなければ大衆薬の販売が出来なかったため大手のドラッグストアなどの独壇場だったのが、今回新設される「登録販売者」を置けばどこでも大衆薬の9割を販売できることになるからです。登録販売者とは、高卒以上で1年以上の実務経験があり、都道府県試験に合格すればよく、改正法施行時点では不足していますが、これからどんどん増えていくでしょう。

こんなチャンスを他の業界が見逃すはずはありません。すでにコンビニ業界大手はこの日に向けて着々と準備を進めていましたし、新聞によればヤマダ電機が従業員に登録販売者の資格を取らせるなど、大手家電量販店やホームセンターにも参入準備の動きが広がっているとのことです。

まさに複数の業界が入り乱れて風邪薬や目薬などの大衆薬の販売に大挙参入し、「マツモトキヨシ」などのドラックストアと大競争を繰り広げようとしているのです。

【薬漬けの代償】

消費者にとっては販売のチャネルが広がることで、どこでも気軽に薬が買える様になることに加えて、薬の値段も安くなることが期待できるのかもしれません。

しかし、重要なことを忘れてはいけません。つまり、法律が変わって、業界の参入規制が緩和されることは基本的にはいいことですが、そもそも日常生活の中でクスリを使う頻度が多すぎることにもっと消費者であり生活者である僕たちは慎重に考えるべきではないかということです。

医療の薬漬けは以前から社会問題として取り上げられており、病院によるクスリの使用についてはそれなりに改善が図られていると思いますが、そもそも個人のレベルでクスリに頼りすぎることを見直さないと、どんどん業界の思う壺にはまるだけでなく、自分の健康をも害することになりかねません。

自分の健康にとって本当にこのクスリが必要なのか、もっと別の直し方はないのか、コンビニの店頭でクスリを買う前にちょっと思いをめぐらしてみる必要がありそうです。




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