2009年12月03日

【増え続ける温室効果ガス】

着実に進行する地球温暖化『世界気象機関(WMO)は23日、地球温暖化の原因となる温室効果ガスに関する年次報告書を公表した。それによると、主要な温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)などの大気中の濃度は2008年も過去最高を更新し、温暖化に歯止めが掛からない実態が改めて確認された。
 地球温暖化の元凶である温室効果ガスの排出が増加し続ける現状が科学的データで裏づけられたことで、12月にコペンハーゲンで開かれる国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)の場では、実効性ある対策を求める声が高まりそうだ。
 報告書によると、08年のCO2の平均濃度は化石燃料の使用や森林の伐採などを背景に、07年比2.0ppm(ppmは100万分の1)上昇の385.2ppmとなった。また、メタン濃度は同7ppb(ppbは10億分の1)上昇の1797ppb、一酸化二窒素(N2O)濃度は同0.9ppb上昇の321.8ppbだった。』(11月24日付時事通信)


【遅れる対応】

着実に進行する地球温暖化危機が着実に進行しているにも関わらず、人間達の対応は遅々として進んでいないのが現状だ。2012年までで失効する京都議定書に続く地球全体のCO2排出国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)が今月、デンマークの首都コペンハーゲンで開かれるが、先進国と途上国の対立が依然として解けず、新議定書の採択が見送られる公算が大きい。

このため、事務局は新議定書の採択を先送りし、とりあえず法的拘束力のない政治文書(コペンハーゲン合意)をまとめる方向で、各国間の調整を進めているのだ。しかし、それではこの未曾有の危機への対応として不十分なことは誰の目にも明らかだ。地球温暖化の進展によってすでにアフリカでは、水や食料の争奪が各国の国内で発生しており、今後アフリカでの内戦の発生件数は2030年までに現在より50%以上、犠牲者は約40万人増える恐れがあるとの予測を、米カリフォルニア大などがまとめているとの報道もあった。

気温上昇が地域の主要産業の農業に打撃を与え、食料をめぐる争いを招いているのだ。これほどの事態が進展してもまだ人類は南北の利害の対立で地球規模の対策が立てられないでいるのだ。残念ながらこのままでは10年もたたないうちに地球温暖化はもういかなる対策を打っても手遅れの状態となるだろう。




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