2007年07月24日

【IAEA調査受け入れ】

国際原子力機関(IAEA)が柏崎刈羽原発の調査に来ることが決定した。

IAEAの受け入れ―原発の安全 『新潟県中越沖地震で、東京電力柏崎刈羽原子力発電所(柏崎市、刈羽村)で起きた火災などのトラブルについて、経済産業省原子力安全・保安院は22日、国際原子力機関(IAEA)の調査を受け入れる方針を固めた。23日にもIAEAに通知する。
 IAEAは19日、徹底した調査の必要があるとして、調査団の派遣を日本政府に打診。これに対し保安院側は「トラブルの情報共有は必要だが、具体的に調査団を受け入れる必要があるかどうかについては今後協議したい」と態度を保留していた。
 その後の検討で、情報共有のためには、直接現場を視察してもらうのが効果的と判断。調査団の受け入れを決めた。』 (7月22日付時事通信)


【国際的な不安払拭を】

新潟中越沖地震による柏崎刈羽原発の損傷と不手際は、地元新潟や日本国内だけでなく世界的な不安を掻き立てた。

僕自身は火災の一報があったとき、あまりにも少ない情報に「もっと内部で何かが起こっているのではないか」と物凄い不安に駆られたが、その不安は的中していた。

日本では原発に限らず動き出してしまったプロジェクトを止めたり、方向転換したりするのは至難の業だ。しかも動き出したプロジェクトの検証やフォローは時としてなおざりにされ、何十年と改善が行われないのは官も民も日常茶飯事というのが悪しき体質なのだ。というのは、往々にして利害関係者同士で検証やチェックを行うものだから馴れ合いになってしまいがちなのだ。原子力安全保安院も機能していたのかどうか疑わしい。

その最悪の例のひとつが今回の柏崎刈羽原発だろう。みんなが「安全だろう」「ちゃんとやってるだろう」と信じていた原発というプロジェクトがこれほど無造作に安全をおざなりにしていたとは考えてだけで背筋が凍りつくような事態だ。チェルノブイリ原発事故を起こした旧ソ連とあまり変わらないではないか。

そういう意味で、外部のチェックを受けて真実を明らかにして抜本的な安全対策をじっくり実施することだけが、国内や海外からの批判や不安に応える最後の手段だろう。遅まきながらIAEA受け入れを決定した政府の判断を支持したい。

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