2007年09月30日

【衝撃の瞬間】

あまりにも衝撃的だった。その映像は28日早朝のフジテレビの「めざましテレビ」がスクープした。そこには長井さんの身体が銃弾で一瞬宙に浮く姿があった。

ミャンマー軍事政権の暴挙『米テレビCNNなどが28日に放映した映像で、ミャンマー軍事政権による反政府デモ弾圧を取材中に死亡したニュースプロダクション「APF通信社」(東京都港区)の契約記者、長井健司さん(50)が、軍用トラックから飛び降り走ってきた武装兵士に、数メートルの至近距離から撃たれていたことが分かった。

 ヤンゴン中心部のスーレ・パゴダ(仏塔)付近の路上で、あおむけに倒れた長井さんが、右手に握りしめたカメラは、逃げる市民を追うかのように、その背中に向けられた。だが、武装兵士はかすかに腕を動かす長井さんのそばを通り抜け、デモ隊を追い続けた。

 軍政は、デモが最も頻繁なこの地区を厳重警戒しており、特別な訓練を受けた精鋭部隊が任務に当たっているとされる。』(9月29日付読売新聞)


27日時点でブログにミャンマー情勢を書いたときには、これほど早く事態が悪化して、しかも日本人記者が撃たれるなどとは想像だにしなかった。

【真実を求めて】

またひとり真実を求めて命を賭けて取材する有能な記者が亡くなった。2004年5月に戦火のイラクで銃弾に倒れた戦場カメラマン橋田信介さんのことを思い出す。

日本のような平和な国に暮らしていると、つい「なぜ戦火の中に自ら出て行く必要があるのか?」と思ってしまうけれど、彼らのような勇敢なカメラマンや記者がいるからこそ、今回のミャンマーのような軍事政権の暴挙やイラク戦争の真実を知ることができるのだ。そして、彼らのような記者たちの真実を求める報道が民主主義の一端を支えているのだ。

【断固たる措置を】

福田首相は今のところ即制裁発動はせず、事態を慎重に見極めているとのことだ。もちろん事実関係の確認などにはそれなりの時間がかかるだろうし、一国の判断はそう軽々にはできないだろう。

しかしながら、デモに参加した市民に無差別に発砲するミャンマー軍事政権の暴挙は目に余る。僧侶まで決起したということは国内の経済的な窮乏は相当ひどいのだろう。国民の窮乏を棚に上げて、軍事政権の最高権力者たちは親族の豪勢な結婚式をしたり、莫大な建設費をかけて新首都建設にうつつを抜かすなど信じがたいほど腐敗しているようだ。

軍事政権の無常の銃弾に倒れた長井健司さんの死を無駄にしないためにも、日本政府はこんな軍事政権に対して明確なメッセージを送るべく、断固たる制裁措置を発動すべきだと思うがどうだろうか。

最後に、長井健司さんのご冥福を心からお祈りします。

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