2012年09月03日

【2030年比率】

野田内閣が2030年時点の原発比率を15%以下とする発表を近日中に行うようです。

破滅に突き進むニッポン-原発温存宣言近し『政府は1日、新たなエネルギー政策について「将来的に原発ゼロを目指す」ことを打ち出す方向で検討に入った。関係閣僚でつくる「エネルギー・環境会議」で9月上旬にも決定し、野田佳彦首相が発表する方針だ。2030年の原発比率は15%以下とし、原発をゼロにするまでの中間目標と位置付けることも検討している。政府関係者が明らかにした。
 政府は新エネルギー施策について、30年の原発比率を15%とすることを念頭に置いてきた。しかし、7月以降に行った意見聴取会や討論型世論調査で、原発ゼロを求める意見が多かったことから、政府としてゼロを目指す姿勢を示す必要があると判断した。新政策は、エネルギー・環境会議で決める「革新的エネルギー・環境戦略」に盛り込む。これにより、原発依存を高めてきた日本のエネルギー政策は転換点を迎えることになる。

 30年に原発15%以下の目標を達成するため、15年から5年ごとに達成の度合いを検証する方針だ。

 新政策では、使用済み核燃料の最終処分や、風力・太陽光など再生可能エネルギーの普及など、原発ゼロに向けたさまざまな課題があることも指摘する。首相が記者会見などで「全国民に協力をお願いする」と呼び掛ける方向だ。』(9月1日付時事通信)


【またしてもゴマカシ?】

この記事によれば、野田首相は7月・8月に実施した意見聴取会やパブリックコメント、討論型意見調査などの際に3つの選択肢として政府が示した原発比率のうち、当初シナリオ通り、二番目の選択肢である「2030年の原発比率を15%」にするそうです。ただ、若干当初の選択肢と違うのは15%の後に「以下」とつけただけです。

これは政府が戦前から行ってきた国民を誤魔化す常とう手段です。 
「大敗北」を「善戦」と言ったり、「敗戦」を「終戦」と言ったり、野田首相自身の発言としては、事故の収束などまったくしていないのに「福島第一原発事故は収束しました」と宣言した昨年12月と同じ誤魔化しでしょう。多くの国民が原発ゼロを望んでいるという調査結果も無視して。これで2030年の原発ゼロさえ実現は遠のきます。原子力ムラの連中はほくそ笑んでいることでしょう。こんな国民をなめきったやり方を許してはいけません。

どんな結果が出ようとも、原子力ムラの総意を受けて政府が当初シナリオ通り原発の温存をなんとしてでも図っていくであろうとは予想していましたが、この通りのシナリオを国民が黙って政府のいいなりになって実施させるようなことがあれば、2030年を待たずして日本は次なる地震によってフクイチか、六ヶ所か、あるいは全国のどこかの原発がフクイチ以上の事故を起こすことによって経済・社会が壊滅的打撃を受けることは決定的だと思います。地震ではなくても、現在の原子力翼賛体制が続く限り、無責任で傲慢不遜で国民の命など何も考えていない原子力ムラのために次なる重大な人為ミスによって大事故が起こる可能性も否定できません。

僕たち市民は、粘り強く、しかし一刻も早く日本全国の全原発の即時廃炉と六ヶ所村やもんじゅを中心とする核燃料サイクルの即時停止を求めて戦い続けていくしかありません。それは原子力ムラのように金のためではなく、子供たちのために、そしてこの愛すべき日本を守るためにです。



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