オリンピック・ゴールドメダル-その魔力
【金メダルはゴールド?】
8月8日から始まった北京オリンピックもいよいよ終盤に差し掛かってきましたが、北島康介選手の平泳ぎ二冠や体操内村選手の銀メダルなど若い日本選手の活躍が頼もしい限りですね。
ところで、オリンピックの金メダルって本当に
「ゴールド」で出来ているんでしょうか?
答えは「否」です。
8月18日号の
タイム誌の記事
「オリンピックメダルの歴史」("A Brief History of : Olympic Medals")の中に、今日の金メダルは、実際には24カラットの6グラムのゴールドで表面を加工しているシルバーメダルとの説明がありました。
Today's gold medals are actually silver covered with about 6 grams of 24-karat gold.
【金メダルの魔力】
でも、すべて金で出来ていなくともオリンピックに出場する選手たちにとっては、金以上の魔力があるのが金メダルなのです。
北京オリンピックには1万人以上のアスリーツが世界202ヶ国・地域から参加し、28競技302種目で3000個近くのメダルを目指して競い合います。表向きはスポーツマン精神を発揮する喜びですが、本音ではみんな首にかけるメダルが狙いなのは言うまでもありません。
For while outwardly they may profess joy in the spirit of athletic competition, inwardly they all desire the same thing: a hunk of metal around their neck.
国によっては、金メダルを獲得した選手に多額の報奨金を払うところもありますし、日本でも金メダルを取ることは最高の栄誉として讃えられます。
【人生のドラマ】
そもそもオリンピック発祥の古代ギリシアでは、優勝者にはメダルではなくオリーブのリース(olive wreaths)が渡されていました。それがメダルに代わったのは、近代オリンピックが始まった1896年。それも最初は優勝者はsilver、二位はbronze、三位はzipだったそうです。
また、冬季オリンピックのメダルはデザインの制約はないのですが、夏のオリンピックのメダルの表はギリシア神話の勝利の女神Nike、裏はホスト国のデザインと決まっているそうです(1972年以降)。
そのメダルがもたらす選手や関係者たちの悲喜こもごもの人間ドラマ。4年に一度のオリンピックにすべてを賭けて戦う選手たちの真剣な表情。みなさんは北京オリンピックで、どの選手に一番感動しましたか?
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