ナラ枯れ急拡大の波紋
【広がるナラ枯れ】
東京都にもナラ枯れが予想以上に進行しているようです。
『東京都は2日、八丈島など伊豆諸島のうち3島でカシノナガキクイムシ(カシナガ)による樹木の枯死が都内で初めて確認されたと発表した。都は今月から飛行機による被害状況の調査を実施し、殺虫剤による駆除を始める方針。
都によると、7月下旬に八丈島に自生するスダジイ(シイ属)でカシナガ被害を初確認。都が調査したところ2日現在、八丈島(約10万本)と御蔵島(約200本)、三宅島(約130本)の3島で被害が見つかった。
カシナガはナラなど広葉樹に被害を与える体長約5ミリの昆虫で、夏に繁殖のため樹木の幹に穴を開け入り込んだメスを媒介に、樹木に菌が蔓延(まんえん)することで水分が行き渡らなくなり枯死する。
カシナガによるナラなどの枯死被害は近年、西日本を中心に急増しており、問題となっている。』(9月3日付産経新聞)
【増える報道】
実はこのナラ枯れの被害については、このニュースだけではなく、最近いろいろな地域での被害実態がよく発表されるようになりました。
林野庁によると、平成10年度の被害は8府県で278ヘクタールでしたが、21年度には23府県で2511ヘクタールに拡大しています。また、被害エリアも、従来多かった日本海側だけでなく、愛知県や三重県など太平洋側にも広がっているとのことです。
こういう報道を見るにつけ、本当に日本はどうなるんだろうかと心配になります。もちろん、日本だけではなく世界的に生態系の異常が見られるのですが、やはり身近なところで起こると無関心ではいられなくなるものです。
政治は相変わらず、小さなコップの中で権力闘争を繰り返し、まったく日本の将来の展望も戦略もほったらかしにしか見えません。
こんな人間たちの愚かさを笑うかのように、木が枯れ、生き物が死に、取り返しのつかない事態が迫っているように感じるのは僕だけでしょうか。
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