公立中で武道必修
【6割が柔道選択】
いよいよ公立中での武道が4月から必修になるそうです。
『今春から中学1、2年生の体育で始まる武道必修化に伴い、全国の公立中学校の約66%が、柔道を選択する見込みであることが読売新聞の全国調査でわかった。
授業中の事故に不安の声も上がる中、24都道府県と11政令市の教育委員会が柔道の指導計画モデルなどを準備する一方、13府県市教委は指導未経験者を把握しておらず、研修も義務付けていないことが判明、対応に温度差がみられた。
調査は47都道府県教委と19政令市教委に実施した。来年度の柔道選択校数を聞いたところ、47道府県市が予定校数を回答し、19都府県市は最新の実績校数を答えた。これを集計した結果、全国の公立中学校約9800校のうち、あわせて約6500校が柔道の選択をするとみられる。
都道府県別では、こうした学校が全体の8割以上となるのは12府県におよび、特に山形、秋田、千葉の3県は90%を超えていた。
一方、3割未満は沖縄、岐阜、高知、徳島、佐賀の5県。沖縄では空手、他4県は剣道などが多いという。』(2月20日付読売新聞)
【事故防止が最重要課題】
武道が必修となり、子供たちが武道を通じて日本人としての道徳観や誇り、礼儀作法などを身につけるのは大事なことだと思います。最近の子供たちを見ていると一部の能力の高い子供は別として平均的にはひ弱になったような傾向も見られるので武道を通じた肉体面・精神面の強化はありがたいことだと思います。
しかしながら、そのためには安全面を中心にしっかりした指導体制が導入される学校で徹底されていることが大事です。別の新聞記事によると、1983~2010年度の28年間で114人の中高生が死亡し、後遺症が出る重篤な事故は83~09年度で275件にのぼり、10万人あたりの死亡確率(部活動・中学のみ)を見ると、バスケットボールが約0・4人、野球とサッカーが約0・3人に対し、柔道は約2・4人との調査結果が掲載されていました。
その多くは、頭から落ちて強打するなど指導する側の危険防止が徹底されていないことが一因だったということです。したがって指導する先生方の安全に対する考え方や学校や教育委員会による安全策の徹底が必要となるでしょう。場合によっては、警察官が武道教育などを行っていますので各県警に協力を要請するなどの手立ても有効だと思われます。
是非、父兄のご心配を払拭できるような安全対策を早急に取ってほしいと思います。
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