橋下発言に狼狽する民主党の愚と傲慢

luckymentai

2012年04月17日 05:22

【政府対橋下市長】

市民・国民の不安を一向に真剣に受け止めようとしない政府に一撃をくらわせた橋下市長に政府・民主党が本性を見せ始めたようです。

『地域政党・大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長が、原子力発電所の再稼働問題で野田政権の打倒を宣言し、政府・民主党内に困惑の声が出ている。

 「選挙のマターとして、信を問う案件ではない」

 藤村官房長官(衆院大阪7区)は16日の記者会見でこう述べ、再稼働の是非をめぐる議論が過熱気味となっていることに懸念を示した。電力不足による経済への打撃などを考慮し、冷静に判断すべきだとの認識を強調したものだ。藤村氏は、大阪府・市が関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を認める前提として掲げた8条件についても「必要があれば様々な説明をしていく」と語り、丁寧に対応する考えを強調した。

 民主党内には「人気のある橋下氏と衆院選で直接対決する形だけは避けたい」との声も多い。同党の輿石幹事長が15日に橋下氏の政権打倒宣言に「受けて立つ」と応じたことについて、輿石氏に近い小沢一郎元代表のグループからも「大人げない」と不満が漏れた。輿石氏は16日の記者会見で「対決ではない。そんな発言をした覚えはない」と釈明に追われた。』(4月16日付読売新聞)


【問題を矮小化】

フクイチ事故に対する原因究明と真摯な反省、そして本気で国民の命を守るという意志を持たないままに、大飯原発を再稼働すれば政府と原子力ムラがなし崩し的に他の休止原発を次々と再稼働し、気が付いたら3/11前と何も変わらない原子力翼賛体制に戻り、次の大事故を無防備のまま待ち続けるということになるのは明らかです。

この問題を本当に真剣に考えるならば、誰しもが「民主党政権のやり方は危うい」と気が付き、橋下市長の主張に納得するでしょう。この原発再稼働問題というのは、藤村官房長官が言うような「選挙のマターとして、信を問う案件ではない」どころか、仙石氏が思わず口走った原発がなければ「日本が集団自殺」するのではなく、原発を稼働したがために「集団自殺」に追い込まれることになる国家非常事態とでも言える大問題なのです。

それを「信を問う案件ではない」と言う民主党政権は、多くの国民の支持が集まりつつある橋下維新の会を恐れ、出来るだけ問題を「矮小化」しようとする姿勢がありありとうかがえます。こんな姿勢だからこそ、今の政府は危機意識に乏しく、危ないのです。原発問題で国民の信を問うとする橋下市長の言葉はまっとうだと思うのは僕だけでしょうか?

それから自民党。原子力ムラの既得権益の前に原発の方向性について10年も議論しなければ結論が出せないというこの政党は、原発の在り方や安全性についてまともに信用できるとは到底思えません。政権党である民主党の影に隠れて過去の原発推進と安全軽視の姿勢が見えにくくなっていますが、民主党と同様、選挙で原発を争点にすれば自民党も同罪だということがはっきりするでしょう。

日本を破局の淵に追い詰めようとしている原発翼賛体制をどうするのか、しっかりと既存政党の愚に対して、選挙で信を問うべき時が来ていると僕も思います。

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