2008年11月05日

【オバマ優位?】

メディアの報道では4日に行われる米大統領選ではオバマ氏が優位だと伝えられている。本当にそうなのだろうか、そしてなぜそうなったのだろうか。

米大統領選の行方『米大統領選は4日、投開票される。ギャラップ社の世論調査(10月29日~31日実施)によると、米史上初の黒人大統領を目指す民主党候補のバラク・オバマ上院議員(47)は、支持率52%と、共和党のジョン・マケイン上院議員(72)の41%に11ポイントの大差をつけており、優位を保ったまま投票日を迎える見通しだ。

 オバマ氏は1日、過去の選挙で共和党の地盤だった西部コロラド州で遊説し、「コロラドで勝利をおさめ、選挙に勝とう。米国と世界を変えよう」と訴えた。

 マケイン氏は、NBCテレビの人気深夜番組に出演、「私は、金のない共和党候補という変わり種」とユーモアをまじえて語り、支持立て直しを図った。

 選挙戦は最終盤まで両陣営を巻き込んだ「情報戦」の様相を呈している。1日には、オバマ氏のケニア国籍の叔母がシカゴで不法滞在していることが発覚。オバマ氏は「叔母の滞在が不法とは知らなかった」と釈明、大勢への影響はないと見られる。』 (11月2日付読売新聞)


【メディアの報道】

確かに、米CNNテレビの予測では、オバマ氏は勝利に必要な総選挙人の過半数(270)を上回る291を獲得する公算だと伝えているし、ワシントン・ポスト紙(電子版)も、「300近く」を獲得する見込みと報じるなど、大勢はオバマ氏優位に傾きつつあるのだろう。

ただ、一部にはブラッドリー効果といって、選挙において非白人候補者の得票率が世論調査を下回るというリスクもオバマ氏にはあるとの見方もある(僕はあったとしても大統領選挙の大勢を変えるほどのものではないと思っている)。

もともと、夏ごろまではオバマ、マケインが世論調査では拮抗していたのに何故ここに来てオバマ優位に傾いてきたのだろうか?

そのヒントが11月3日付タイム誌の記事「バラック・オバマの革命」("Why He's Winning. The Evolution of Barack Obama" , TIME dated on November 3, 2008.)にあった。

【大統領の資質】

それは、オバマ氏の冷静沈着さと熟慮に富んだ決断力だ。そのような資質はオバマ氏が選挙を戦う中で培われてきたとタイム誌は言う。

Barack Obama has prospered in this presidential campaign because of the steadiness of his temperature and the judicious quality of his decision-making.

その資質に米国民が最初に注目したのは、副大統領候補の選択の時に下した決定だった。

The most important decision he has made - the selection of a running mate.

あらゆる資質や可能性を徹底的に注意深く考え抜いた後、オバマ氏が選んだのはベテランの上院議員ジョー・バイデン氏。同氏は期待に違わず、ワシントンでの長い議員経験を生かした議論をマケイン氏の副大統領候補ポーリン氏と戦わせ、その実力を示すとともに、オバマ氏のランニング・メートとして同氏の弱点と言われている外交面や議会対策での強力な助っ人としての信頼を獲得した。

米大統領選の行方一方のマケイン氏は、アラスカ州知事ポーリンを選んで、当初はメディアや国民もその斬新さに注目したものの、しばらくすると経験不足が目立ち始め今ではマケイン氏のお荷物( a liability)とさえ見られているのだ。

もうひとつ、ここに来てオバマ氏が国民の支持を急速に集めたのは、金融危機への対応力だった。金融危機の勃発で大統領候補ディベートをキャンセルしてワシントンに戻ろうと慌てふためいていたマケイン氏に対して、ここでもオバマ氏の冷静沈着さが米国民には際立って見えたのだ。

And at the crucial moment of the campaign - the astonishing onset of the financial crisis - it was Obama's gut steadiness that won the public's trust, and quite possibly the election.

果たして、オバマ氏の大統領としての資質が選挙戦で見せたとおりなのか、実際に大統領に選ばれて執務をやらせてみないとわからない。しかし、少なくとも金融危機、不況回避のための方策、さらには地球温暖化問題など、重要な問題が山積する中で、人種を超えたより多くの支持を集めながら新しい改革を進めていけるのは、どう見ても高齢のマケイン氏よりもオバマ氏だろうというのは間違いなさそうだ。みなさんはどう思われますか?



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