2009年01月29日

【新聞無料】

若者の新聞離れに悩むフランスが苦肉の策を発表しました。

サルコジ流の紙メディア救済『フランスのサルコジ大統領は23日、18歳の国民全員に1年間、日刊紙を無料配達する方針を発表した。若者の新聞離れ防止と、経営悪化が続くメディア支援策の一環。各新聞社が新聞を無料で提供し、配達費は政府が負担する。対象者は好きな日刊紙を選べる。

 フランスでは18歳が成人年齢。大統領は「新聞を読む習慣は若いうちに身につけるべきだ」と述べた。仏政府はこのほかメディア支援として3年間で計6億ユーロ(約690億円)を投じる。

 フランスの新聞業界は印刷・配達経費が割高なことなどから慢性的な赤字で、新聞発行部数も全紙合わせて約800万部と英国の半分程度にとどまる。』(1月24日付毎日新聞)


【果たして有効?】

サルコジ流の紙メディア救済日本でも若者の紙の新聞離れは相当進んでいると言われています。確かに自分の周りの10代~20代の若者は、新聞を購読せずに「ヤフーニュース」や「グーグルニュース」で済ませているという話をよく耳にします。これだけ無料の情報がインターネットから自由自在に取れるのであれば、お金を払ってまで新聞を購読するこというのが馬鹿馬鹿しいと思う人が増えるのは当然なのかも知れません。

新聞を紙で読む必要性を感じなくなっているのは何も若者だけではないような気がします。中高年である僕たちは、ただ紙のほうが「まだ読んだ気がする」とか「購読料が月4千円くらいなら」とか、新聞についてくるチラシ広告が見たいとか、どうでもいい理由で惰性で継続している人が多いのではないでしょうか。

そういう現状からすると、果たしてサルコジ大統領が採った新聞救済策は有効に働くのでしょうか?

【新しい発想が必要】

僕は有効ではないと見ています。単に若者に無料で新聞購読をさせても、それはメディアのあり方やインターネットの普及度合いを見据えた上での解決策ではないため、若者の新聞離れ防止にも、経営悪化が続くメディア救済にもつながらないでしょう。

根本的な社会の変革が起きているのに、それを無視して精神論で解決しようとしても無理です。こういった類の愚策はどこの国にもあるものです。

フランスの新聞メディアは、今までの紙の新聞購読システムに代わる新しい新聞のあり方を真剣に考えて実行するべきでしょう。大統領に頼っていては、結局は手遅れになってしまうのではないでしょうか。

日本の新聞も他山の石にすべきだと思いますがどうでしょうか。




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