2012年07月20日

【人事案】

これからの原子力行政の最も重要な組織の人事案が固まりました。

原子力規制委員会人事案固まる『政府は19日、9月に発足する新たな原子力規制組織「原子力規制委員会」について、委員長を含む委員5人の人事案を固めた。

 初代委員長には、放射線物理が専門の田中俊一高度情報科学技術研究機構顧問(67)を起用する。規制委の委員は原子力発電所の新たな安全基準を策定し、原発再稼働の適否を判断する重責を担う。政府は原子力事業者などとのしがらみのない実務派をそろえた。20日に国会に提示し、衆参両院で同意を得られれば首相が任命する。〈関連記事2面〉

 委員長以外の4人の委員は、中村佳代子日本アイソトープ協会プロジェクトチーム主査(62)、更田(ふけた)豊志日本原子力研究開発機構原子力基礎工学研究部門副部門長(54)、大島賢三・元国連大使(69)、島崎邦彦地震予知連絡会会長(66)を充てる。任期は委員長の田中氏が5年、中村、更田両氏が3年、大島、島崎両氏が2年。』(7月20日付読売新聞)

【問題はこれから】

5人の人事案が妥当かどうかはこれから様々な意見が出てくると思いますが、先ずはこの人事案に対する国会での真剣な審議が必要でしょう。まだ個々の方々がどういう経歴で選ばれ、本当に信頼に足る人なのかわかりませんが、この人事案を軸に政府が何をすべきかについて個人的な意見を述べたいと思います。

1. 事務方である原子力規制庁(新組織)の法律の全面見直し
すでにいくつかのメディアで報道されていますが、役人のノーリターンルールなどの原子力規制庁の設置を定めた法律がすでに骨抜きにされていると聞いています。委員会のメンバーがどんなに立派であっても事務方である原子力規制庁の役人が原子力の温存のために委員を誘導するようなことがあっては、3/11前の保安院と原子力安全委員会と何ら変わりません。規制庁の法律そのものが骨抜きにされているような現状ではその可能性が濃厚です。政治家はこういう実態を国民の前に暴露して、政府に法律の細部に至るまで全面的に見直すように強く迫るべきです。そうしなければ委員会は以前の組織同様いづれ形骸化してしまうでしょう。

2. 原子力規制委員会と原子力規制庁の情報公開の徹底
3/11以後も原子力ムラの情報隠ぺい体質は何も変わっていません。もしも新しい委員会とその事務方である原子力規制庁が本当に国民の命を守るために実効性のある機関として機能させたいのであれば、国民に対してこの規制機関に毎日の仕事ぶりについてのあらゆる情報を公開し、それを国民の側から監視する第三者機関も同時に設置すべきだと思います。

原子力というのはフクイチという重大事故を経た今、もう一部の専門家だけで考えるものではなくなりました。専門的な知見については専門家と言われる人たちの力を借りる必要がありますが、国家を壊滅させるほどのリスクを抱えた原子力については、社会全般のあらゆる階層、あらゆる知見が求められます。それは社会学者や政治学者であったり、産業人であったり、一般市民であったり、哲学者や文学者や弁護士であったりと様々です。国家の存亡さえ左右するのですから、一部の利害関係者や原子力の知識だけに頼る専門家に任せてしまうことは極めて危険だということがフクイチでわかったわけですから、今後は原子力に関わるあらゆる情報を公開し、市民や原子力以外の人たちによる第三者機関が新しい組織の運営について常に監視をしていくべきだと考えます。

みなさんはどうお考えでしょうか?


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