2013年03月08日

【米軍を驚愕させた無能国家】

これほど明確にニッポンという国が原発を制御できるような国でないことを示す証拠が他にあるでしょうか?昨年の3月8日の時事通信が3/11当時のトモダチ作戦の司令官の話について報道していました。

米軍をも驚愕させた「無能国家」『東日本大震災で米軍の被災地救援活動「トモダチ作戦」を指揮したウォルシュ前米太平洋艦隊司令官(57)=退任、テキサス州在住=が、震災1年を前に4日までに時事通信の電話インタビューに応じ、東京電力福島第1原子力発電所が制御困難になり、壊滅的被害が出る「最悪のシナリオ」を想定していたことを明らかにした。日本の周辺有事と同じ態勢を敷いたことも事実上認めた。
 「われわれが見たこともない事態を目撃している現実に、重苦しさを感じた」。ウォルシュ氏は震災後相次いだ福島原発の水素爆発が米側に与えた当時の衝撃をこう表現した。
 同氏によると、放射能汚染対策を講じながら空前の支援活動を展開する複雑な作戦は横田基地(東京)の在日米軍司令部の能力を超えていた。上部組織の太平洋軍は朝鮮半島有事などに対処する「JTF519」と呼ばれる統合任務部隊の司令部をハワイから横田基地に移動することを決定。同氏とスタッフ90人を同基地に送り、トモダチ作戦を支援したという。
 同氏は「原子炉が制御困難になる懸念があった。指揮官として、最悪のシナリオを知っておく必要性があった」と指摘。想定については、「必ずしも正確ではない」と前置きした上で、核分裂の連鎖反応を制御できず原子炉が爆発し、大量の「致死性の放射線による壊滅的な被害が出ることだった」と明かした。
 放射線検知や防護能力を持つ海兵隊の特殊兵器対処部隊「CBIRF」を日本に派遣した経緯については、「福島原発がどのような事態になるか予測できない段階で派遣を決断した。米国が放射線対策で最高の能力を持つ部隊を送るという日本へのメッセージの意味合いもあった」と述べた。』(2012年3月5日付時事通信)


【原発を扱う能力のない国家】

昨年末までには日本国内では、福島第一原発の核惨事に関する国会、民間、政府の調査委員会がそれぞれ原因究明のために調査報告書を出しましたが、その報告書の調査結果と併せて明らかな事実がひとつあります。それは、この米軍によるトモダチ作戦を指揮したウォルシュ前米太平洋艦隊司令官の言葉が雄弁に物語っている通り、ニッポンはあの時、米軍でさえ恐れおののくほどの最悪の事態、すなわち4基もの原発が爆発し、致死性の放射能が大量に放出され、米軍の横須賀基地はおろか、人口3千万人以上を抱える関東全体が壊滅的な放射能汚染地帯になる可能性が高かったにもかかわらず、日本政府も東電もなんら有効な手立てをもつどころか混乱の最中にあったという事実です。

この米軍の司令官の一言だけでも、日本に原発を制御する能力はないということが明確にわかります。それに加えて僕らはさまざまな無能なメディアを通じて、東電の経営陣や政府の政治家や役人の狼狽・無能ぶりを目撃したのです。2年たった今もそれらを立て直し、再び同じような、あるいはそれ以上の原発事故が発生した時、電力会社や原子力規制庁や原子力ムラの連中が僕たち日本国民を守れると確信できる人が果たしてどれだけいるでしょうか?
すべてのシステムを入れ替え、アメリカから原子力安全規制委員会(NRC)の専門家3000人を連れてくるようなことをしないと無理だと思うのは僕だけでしょうか?この2年そんな必死の組織の立て直しをした形跡はどこにも見当たりません。



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