上記の広告は2週間以上更新のないブログに表示されています。 新しい記事を書くことで広告が消せます。  


2011年11月14日

【8ヶ月目にして公開】

3/11から8か月目にして福島第一原発が報道陣に公開されました。あるNHK記者は現場に入った印象を「映像では見ていたが、実際に見るとこれほどすさまじいとは思わなかった」とテレビで語っていました。

『政府は12日、東京電力福島第1原発(福島県大熊、双葉町)を報道陣に公開した。3月11日の事故発生から8カ月で初めて。細野豪志原発事故担当相の視察に同行する形で、新聞、通信、テレビ各社と外国プレス代表が敷地内に入った。
 細野担当相は視察後、「発電所の状況は改善している。現場からも年内の冷温停止状態の達成に向かっていけるという話があったので、最終の作業に入りたい」と述べた。
 また、事故後初めて取材に応じた吉田昌郎所長は「3月11日から1週間は、どうなるか想像できなかった。死ぬだろうと思ったことが数度あった」と振り返り、「現場の実感として原子炉は安定している。ただ作業するには、まだまだ厳しい状況がある」と話した。』(11月12日付時事通信)


【現場そして事故直後の深刻さを忘れるな!!!】

現場付近は今でも相当放射線が高いところがあり危険な状態なので、報道陣がなかなか近寄ることができなかったというのは仕方がないことかもしれません。しかしながら、現場で頑張っている方々がどんな環境で苦労されているかを広く一般の国民にも出来るだけ知ってもらうこと、そして出来るだけ多くの人が3月11日以降何週間にもわたって続いたあの悪夢のような日々を常に忘れないためにも、大手のメディアだけでなく海外も含めた様々な分野やレベルの人たちに福島第一原発の悲惨な状況をもっともっと公開し続ける必要があると思います。なぜなら、東電や経産省など原子力ムラの人間たちは、世間の記憶が薄れつつ中、依然として出来るだけ福島原発の核惨事を過小評価したい、情報は出来るだけ出したくない、原発は出来るだけ温存したいという姿勢に終始しているからです。

ここでもう一度、なぜあの福島第一原発の核惨事をもう一度思い起こすことが大事なのか、菅直人前総理大臣の言葉を引用したいと思います。


『地震・津波・原発の「3重のリスク」を負っている場所は、米国西海岸と日本列島と、世界に2か所しかありません。しかも日本は広大ではないので、原発事故が最悪のケースになれば、国家の機能が停止してしまいかねません。従来考えていた安全性の発想では、そんなリスクには耐えられないでしょう。そういうことを踏まえると、原発依存度を下げて、原発に頼らなくてもいい社会を目指すのが一番の安全性じゃないか、と考えが変わりました。』(8月19日号の週刊朝日のインタビューにて)


あの時日本国のトップとして福島原発の収拾を図った菅氏が言うとおり、日本国民はあの事故は日本を壊滅させるほどの事故だったのであり、原発事故というのは国家の機能を停止させるほどすさまじいものだということをこれからもずっと真摯に受け止める必要があります。そして原発をどうするのかをひとりひとりが真剣に考えなければなりません。そうしなければ、現状維持を目論む原子力ムラの勢力に国家も市民の生活もめちゃくちゃにされてしまう日が遠からずやってきます。これ以上彼らの暴挙に目をつぶっていたら、国家が滅亡するほどの事態がすぐ目の前に迫っていると肝に銘じるべきだと思います。放射能の恐怖など考える必要のない安全で平和な市民のための社会は自分たちが築いていくしかないと思います。健全な危機感を持って、一市民として行動することこそが今ひとりひとりに求められています。

ただ、ひとつだけ救いもあります。それは細野大臣の奮闘ぶりです。今回のメディアの取材は、細野環境相の同行取材という形で認められたようですが、あの危機的状況の中で必死で頑張っていた細野大臣の存在は東京電力や経産省に睨みを利かせることができる数少ない政治家という意味で極めて貴重だと思います。細野大臣には引き続き、このとてつもない大仕事に挑戦しつづけていってもらいたいと願っています。(もちろん大臣ひとりの力には限界があるのも事実ですが)

≪参考≫

・「菅首相と原発―週刊朝日インタビュー」・・・2011年8月19日付の僕のブログ記事
  




< 2011年11>
S M T W T F S
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
hLg
プロフィール
luckymentai
luckymentai
海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
Copyright(C)2025/博多っ子の元気通信 ALL Rights Reserved