2008年10月16日

【未曾有の金融危機の影響】

猛烈な勢いで世界中に金融危機が実体経済を破壊しつつある中、もうひとつの懸念も心配され始めた。それは地球環境保護へのインパクトだ。

金融危機と地球環境『「世界的な金融危機の影響で、地球環境保護の最近の取り組みも危機に陥る恐れがある」という専門家の意見が8日、スペインのバルセロナで行われている国際自然保護連合(IUCN)の会合で出された。

「アメリカ発の深刻な金融危機は世界中に波及する可能性が高く、対策に追われる政府によって今後数年間、自然保護活動は後回しにされていくのではないか」とIUCNの作業部会の議長アレハンドロ・ナダル氏は述べている。

 さらに、不景気で経済的圧力が高まり、それが環境に悪影響を及ぼす可能性もあるという。例えば、不足する財源を確保するため、政府が採鉱や石油、天然ガスなどの資源開発に頼ることも予想されるからだ。』(10月9日付ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト)


【明日より今日の心配優先】

金融危機と地球環境近い将来にどんなに深刻な事態が予測されようと、今の生活が成り立たなければ今を優先するしかないのが人間社会の現実だ。気候変動、地球温暖化が破局的な影響を地球全体にもたらす前に人間が実効的な行動計画を実施するにはあと10年ほどしか残されていないと言われている。

しかし、今回のような経済危機が世界中を襲えば、多くの人々、多くの国々がそれどころではなくなるだろう。将来の破局よりも今の破滅のほうが恐ろしいのは誰しも同じだからだ。

ただ、短期的には世界的規模で経済活動が大幅に停滞することが予想されるため、経済活動の停滞による二酸化炭素の排出の抑制は進むだろう。

【長期展望に立った着実な実行】

今、世界は本当に危機的な状況にあると思う。経済を活性化させようとすれば、地球温暖化の進展のように環境への負荷が耐え難いほど大きくなり、遅かれ早かれ経済の破局も招いてしまうし、かと言って今回のような破局的な金融危機がもたらす実体経済の悪化を防ぐためには、しばらくは二酸化炭素の排出増加を招く石炭や石油の使用が増えるような事態に目をつぶってでも今の生活を守るために各国は経済の回復を図らなければならない。

サブプライムの大波から世界が立ち直るには数年から10年といった時間がかかるかもしれない。忘れてはならないのは、その10年というのは、気候変動から地球環境を守るために人間に残された最後のチャンスだということだ。経済と環境。どちらかを優先しようとすれば、片方が打撃を受ける。さらに加えて、環境破壊と経済混乱が各地に紛争の種を蒔きつつあり、世界的な紛争の増加も誘発するだろう。

僕たち人間は、自らの過ちで今生存できるかどうかの岐路に立たされている。10年単位の時間しか残されていない中で、この困難に長期的にどう取り組んでいくのか。この破局的な局面を世界が乗り切るためには、本物のパラダイム転換が必要だろう。小手先の対策では駄目なのだ。エネルギーも、地球環境も、経済も、金融も、あらゆる領域で革命的な変化が起きている中で、過去の経験則にとらわれず、新しい社会を創り出していくのだという強力な知恵と実行力があらゆるレベルの人間に求められているのだ。

そんなことを考えると、全知全能の救世主の出現を望みたくなるのは僕だけだろうか。




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